天童荒太のレビュー一覧
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やっと折り返し…
一家心中も、何だか他殺の線もありそうで、動物殺しと無関係なのか、どれがどの事件と関わりがあるのかまだまだわからない…。
淑子達、児童相談所は、電話相談をしている山賀に、行政や社会という解決策のない問題の根源かのように捌け口にされ、さらに玲子の親の駒田も現れ、無力感にうちひしがれる。
さらに70を越えた祖父が部屋で女性とセックスしているから注意してくれと大家に頼まれたり、すっかり変わった優しいジージのイメージが崩れる。少なくとも自分の親や祖父母には性的な事から卒業していてほしい、しているはずだと思い込むことで、問題を先送りにしているのではないか…と理性はわかっていても、感情的 -
Posted by ブクログ
さらに鬱になる展開に…。
過去の男と対面する淑子。妻が亡くなって淑子にすがろうとした昔の男。その隣にいる子供に優しくママの代わりは誰も出来ない、と再婚の可能性を否定する。自分(親)の幸せと子供の幸せを秤にかけるようだけど、淑子は子供の幸せ一択。
その高潔さと潔癖は何から産まれたんだろう。
と思ったら、バイト先の子から相談されて、その後に自殺未遂をされたから、か。
自分の無力感と向き合い、心理学を専門的に学ぶという克服方法を選んでも、解決とは何かを定義できない家族問題と関わる。
ケースによって達成感と挫折感を味わう両極端なお仕事。頭が下がる。
自分の言いなりだった妻の自立に戸惑い、出所して妻 -
Posted by ブクログ
もっとゆっくりと終焉を迎えて欲しかったと感じた。家族愛がテーマなら、それは長年の結晶であるはずだから、物語だって性急であって欲しくはなかった。なし崩し的に問題が解決しなくてもよかったなあとも思うし、一つずつ、じっくり解けていけばいい問題たちが、まるでマジックのように一本の線になってしまうのは、ちょっとエンタメ色が強すぎる。でも逆を返せば、もっとこの物語の中にいたかったってことなんだと思う。それだけ、いつの間にかこの作品に強く惹かれていたんだろう。これを一つの旅だとすれば、この旅が終わった今、旅をする前とは違う世界を自分は見ているのだろうか。それもきっと、今答えなければいけない類の問いではないの
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Posted by ブクログ
更生が見込めず犯罪を繰り返し、他者を落とし込める人はこの世から排除したほうが良い、という考え方と、そんな人でも人なのだから、そのようになってしまったのには訳があるというのを考慮して対話していく、という考えもある。わたしにはどちらも正しいと思うが、他人はどう考えるだろう。こういった社会問題は、よく何が正しいかということが曖昧なので、議論をしても答えが出てこないが、常に問題提起をして話をしていくということが大切なんだなと思った。
最近でも親殺し子供殺しが日本だけではなく、世界中で報道されている。家族の問題は今始まったことではなく、これからもずっとあるのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
あらすじと、題名「家族狩り」というくらいだからきっととっても暗い小説なんだろうなと思った。読んでみたら確かにそうだったが、登場人物がどんどん繋がっていく感じや、ストーリーがサクサクと進むので、後半から目が離せなかった。
世の中で起きている問題やその矛盾、家族のテーマなどは、一人では絶対に解決できないけど目をそらせてはいけない。作者が小説として問題提起したことはとても意味のあることだろう。
家族のあり方の良し悪しははっきりしなくて何が正解だか分からない。世界で起こっている飢餓や戦争なども考慮した場合、個人の無力さや出来ることの限界、掘り下げるとそこには絶望しかないように見える世の中。作者はそん