天童荒太のレビュー一覧
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悼む人の続編、というよりは前日譚というべきだろうか。
時系列的にはおそらく、悼む人の中では明確に表現されていない、静人が一人で旅している間の、静人自身による日記なのですが、それだけに淡々と進んでいくので前半はかなり読みづらかった。
ただ、日記の中に遥香という女性が出てくるところから次の展開が気になって一気に読み切れた。
後日を知っているからこそ二人の関係を面映く思い、幸せになってほしかった。
この文庫にはもう一編、作者による東日本大震災の被災地にて書かれたものが載っているのだが、その文章を締めくくる一文が深く印象に残っている。
「一万五千、七千、という数の波底にもぐり、一つ一つのいのちの相貌 -
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家族狩りをしている犯人像が見えてきた。
転居し、かつての教え子ケートクと仲良くなり農作業に打ち込んだり生き方を変えていく巣藤と、游子の距離は近づいていき…。
しかし駒田は娘玲子と引き離されたことで彼女を逆恨みし続け…気が小さいくせにこんなはずじゃなかった、とかあいつのせいだとか悪いことは全て周りのせいにしてお酒に逃げている駒田にどうしようもなく反発を覚える。玲子があまりにも可哀想だ。
でもたぶん、彼みたいな人間はどこにでもいる。仕事にのめり込み、回復したばかりの妻 佐和子より冬原親子のため必死になる馬見原や、時には恨まれたりしながらも子供たちの保護に全身全霊を掛ける游子より、駒田のような人 -
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巣藤が「家族をつくること」をおそれる理由が見えてきたところ。隣家の惨状を見てしまい茫然自失の巣藤は少年たちによる大人狩りに遭い、まさに泣きっ面に蜂。恋人との関係もこじれにこじれ、ようやく自分にも何か少しは出来ることがあるかもしれない、というところまでいきつく。
馬見原は退院して人が変わったように明るくなった妻の変貌についていけず、ますます事件の真相究明にのめり込む。
警察は【麻生家の事件】は達也の無理心中説で送検しようとするが不審な電話を彼は無視できない。そんな折、彼に家族を奪われたと恨みをもつ油井も周囲をうろつきだし、、
犯人の異常性が明らかになるとともに、家族の在り方や現代社会における -
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未だに思い出したように余震が続く東日本大震災。
一瞬の出来事が多くの人々の生死を分け、15,000余の方々が亡くなり、9,000弱の行方不明者が残る。
遺体があがらない、見つかっても判別がつかない、多くの人がこのような死の形に向き合わなければならない事態は戦後の平和な時代には絶えて無かったものと思われる。
全国を放浪し死者を〈悼む〉旅を続ける坂築静人。彼ならこれにどう向き合うのか。
彼の行為をどう捉えたら良いのか、薄気味悪い、得体の知れない、意味分かんない…、もどかしさとも悩ましさともつかない思いを持ちつつ、しかし、蒔野や倖世と同じく放っておけずに読み進め次第次第にその世界に入り込む。
『亡く -
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家族とは何か。
幸福な家族、成功した家族、失敗した家族、普通の家族。
普通の家族ってどんなものだろう。
理想の家族ってあるんだろうか。
虐待を受ける子ども、非行傾向の子ども、被害を受ける子ども、その家族、支援する児童相談センター心理職、自らの家庭も壊れてしまった警察官、家族は持ちたくない高校教師。
できるだけ見たくない世界だ。
けど、見ないわけにはいかない世界。
私もその世界にいる。
家族、って、近いだけ難しいと思う。
周りからみえるほど単純じゃないし、入り組んで複雑だと思う。
そこに、乗り込んでいかないといけない。
すごい決意がいるし、中途半端な気持ちでは関われない。
私には、まだ決意