天童荒太のレビュー一覧

  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

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    おやじ狩りにあった美術教師の男性と元不良の青年とのやりとりに、心が温かくなる思いがしました。

    そして、今回は【愛】という言葉が私には気になりました。
    言葉にすると、何となく白々しい思いがしてしまう。
    それを一生懸命に説く人にも、何か違うものを感じてしまう私ですが、言葉や行動に表さないと、また伝わらないものだとも思います。矛盾してますよね、私。【愛】という響きが自分のなかにストンと落ちた時、それは本当のものなのかもしれないと思いました。

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    2011年11月11日
  • 遭難者の夢―家族狩り 第二部―(新潮文庫)

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    最後のシーンにどきどきして、早く次を読みたくなりました。

    登場人物の児童相談センターで働く女性、芯が強くて、いつも正しい行動を勇気をもって推し進める素敵な彼女でさえも、時として、自分のエゴに流されて行動してしまう場面があり、とても人間味を感じられました。

    色々な登場人物の人間臭さが、よりこの話を面白くさせています。

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    2011年11月08日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    天童荒太氏の長編小説『家族狩り』の第四部。

    物語はここで著しく変化する。登場する家族の中で発生した亀裂は、少しずつ大きくなり、その亀裂に気付いていつつも、何もしなかった、見て見ぬふりをした、何とかしようとした者もいた。しかし、どうにもならない。亀裂は大きくなり、やがてそれは大きなうねりとなる。
    第三部で、内部に潜む見えない虫のようなものが蠢いているような感じがして、ひどく不愉快な感覚を覚えたが、第四部までになると、それまでが嘘のようにあまり感じず、まるで麻痺してしまっているようにも思えた。毒性の強い劇薬に触れ続けた結果、身体の隅々に至るまで感染してしまったかのような感覚すらも覚える。
    第三部

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    2011年09月21日
  • 幻世の祈り―家族狩り 第一部―(新潮文庫)

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    全5巻。単行本と文庫版で描写がかなり違うらしい。

    高校の図書室でお薦めされていたので。
    当時はかなりはまった。
    初めて読んだ長編小説。

    ■2014年7月12日
    ドラマ2話目視聴。刑事の奥さんの訴えがよかった。
    原作と大分雰囲気が違うから1話目はどうしようと思ってたけど、最後まで観てみることにした。

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    2017年05月21日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    どうしてここまでもつれてしまうんでしょうか…。皆懸命に生きているのに。どうかこの人々に救いを。願わずにいられない4巻目でした…。馬見原さんの不器用さが特に痛すぎました。

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    2010年12月27日
  • まだ遠い光―家族狩り 第五部―(新潮文庫)

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    暗い。重い。だが、全5巻にも関わらず長いとは感じなかった。
    登場人物のどの家族にもそれぞれ問題を抱えており、残酷な手段で複数の家族が殺されていく。

    第9回 (1996年) 山本周五郎賞受賞作
    1997年8位 『このミステリーがすごい!』

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    2019年01月16日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    ページを捲る手が止まらない。ちょっとしたボタンの掛け違いでこうも人の心はすれ違ってしまうのか。
    ミステリーとして(も)この本を読んでいる人にとっては犯人(と呼ぶべき人物)が中盤の第3部あたりで透けて見えてしまうのはちょっと早すぎるかも...。

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    2010年03月23日
  • 包帯クラブ

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    発想が素敵だなと思いました。
    人は誰しも、何かしらの「傷」を負っていて、
    その場所には今でも見えない血が流れているはず。
    でもその傷を飾りのように見せびらかしたり、
    否定したりするんじゃなくて、誰かに知られて、認めてもらうことで、その傷にははじめて、包帯が巻かれることになる。
    傷ついていることを誰かに認められるだけでも、傷付いてる人は、ほんの少しでも救われるんじゃないかなと思います。
    読んだ後、包帯買って巻きたくなりました。笑

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    2014年03月28日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    孤立無援で事件を追う馬見原は、四国に向かった。捜査のために休暇を取ったのだ。彼はそこで痛ましい事実に辿りつく。夫に同行した佐和子は、巡礼を続ける者の姿に心を大きく動かされていた。一方、東京では、玲子のことを心配する游子と、逃避行を続ける駒田の間に、新たな緊張が走っていた。さまざまな鎖から身を解き放ち、自らの手に人生を取り戻そうとする人びと。緊迫の第四部。

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    2009年10月08日
  • 包帯クラブ

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    『永遠の仔』を未だ読み終えていない私にとって
    初めての天童荒太でした。

    映画の方で知って、なんとなく気になっていた一冊。
    まさか天童荒太が原作書いていたとは。

    かなり若い世代に向けた小説。
    一人でも多くの中学生や高校生に、読んでもらい
    伝わるよう、シンプルに短く。

    「心の内の風景と、外の景色は、つながっている」

    「知ることだけでもよかった、のかもしれない」

    知らないだけで、残酷な世界っていっぱいある。

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    2015年11月12日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    『他人のことはわからない。過去のことなら、なおさらだ。だったら、人間が少しはましに思えるほうに考えたほうがいい。人を信じたくなるほうに……ときどきは、考えてやらないと、自分の心がつぶれちまうよ。』

    「誰に祈ってるの。何に祈ってるの。それより、わたしを助けて。わたしのほうへ来て。」

    様々な事件、人間関係が少しずつ繋がってきて、いよいよなにか大きな仕掛けがみえてくるような予感。
    ただの社会問題提起小説ではなく、ミステリー要素が濃くなってきて、物語の展開が気になる。どのエピソードでも気が抜けないから、ただでさえ読んでいて苦しいのに、さらにわけのわからない罪悪感に囚われてしまう。でも、こういう小説

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    2013年03月01日
  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

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    電話相談員の主張とか、巣崎の言葉とか、正直「そんなこと言い出したらきりがないじゃないか」と思うことがたくさんあったけれど、だからといってそれを否定できない。普段は肯定していなくても、見方を変えれば私だって自信をもって主張するだろう考え方。そんな微妙なラインの問題が随所にちりばめられていた。この物語のなかで起きている事件は、単に真相云々というものではない。その点がとても、リアル。

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    2013年03月01日
  • 遭難者の夢―家族狩り 第二部―(新潮文庫)

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    二次元だからこそ、三次元に楔を打つことができる。それを改めて感じた。普段、考えているようで考えきれていないこと、見ているようで目をそらしていることが、これでもかというくらいに顕されている。この世界は家族の集合体なのだ、と感じた。

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    2013年03月01日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    心はそれぞれに 少しずつ拠り所を見つけ 解きほぐされ始めているように見える。だが、それとは裏腹に事件は哀しい真相に近づきつつあるようだ。
    壊されたものは何で、失ったものは何なのだろう。
    物語の先にあるのが光なのか それとも気配さえ殺すような闇なのか、最後の第五章を開くのが怖い。

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    2009年10月07日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    いつもの重々しい作品とはちょっと一線を画すというか。
    ライトなようでいて、ミステリー要素もふんだんにあったけれど、レトロな昭和の雰囲気や時代背景で全てを煙に巻くようであんまり入り込めなかったかな。
    鯨庭さんの飄々とした雰囲気が苦手だったせいもあるし、国生刑事も香子さんも控えめな演出だったからかなぁ。

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    2026年04月06日
  • 陽炎の旅人

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    ネタバレ

    幕末の戊辰戦争を描く歴史小説。

    「青嵐の旅人」の続編。
    本巻は上の戦争を描いています。
    前巻では架空の登場人物の都合のよさと理想の高さが鼻につきましたが、慣れてきたの
    もあるのか、本巻では面白く感じました。
    主要登場人物が死なないのも、昔の大河小説っぽくてうれしかったです。

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    2026年03月21日
  • ジェンダー・クライム

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    主人公、鞍岡は、柔道有段者の刑事課、警部補。中二女子、小六男子の子を持つ。旧知の仲である生活安全課の依田警部(女性)とともに、未成年女子の猥褻動画を撮影、販売している半グレグループのアジトに乗り込み、一斉逮捕をするところから、話は始まる。その後、管内で遺体が上がる。裸で拘束、絞殺された中年男性。尻の中からビニールに包まれたメモ『目には目を』が見つかる。男は、三年前に、集団レイプ事件を起こした四人の犯人のうちの一人の、父親だった。

    「女の腐った奴、とはどういう意味です?」と、鞍岡と依田が、頭からやり合うように、全編を通して、性別における偏見、差別に対して、厳しい目が向けられている。核となるのは

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    2026年02月16日
  • 陽炎の旅人

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    恐らく「悼む人」以来の天童荒太。

    シリーズ前作「青嵐の旅人」は未読だが、「悼む人」以来の純粋に善意の人という命題は不変らしい。

    幕末の争乱の中でただただ人の生を願い、戦いの只中にあえて身を置きながら、敵味方の区別なく傷病者を救おうとする鷺野ヒスイと救吉の姉弟と、義に生きる伊予松山藩士青海辰之進。

    本書は上野のお山での彰義隊の戦が中心で、幕末の著名人が数多登場するのは(多分)シリーズ共通。

    続編「流星の旅人」も刊行の予定とのこと。

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    2026年01月26日
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)

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    読み始めはアカデミックな観点からエロを語る話か〜と思いながら読んでいたけれど
    それだけでは無さそう。

    「痛み」という、生き物としてどうにか回避したいものについて書かれている。
    肉体的な痛みと心の痛み。
    どちらも無きゃ無いで良いのにとは思うけど、やはり必要なんだろうな。
    下巻へ。

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    2026年01月06日
  • 陽炎の旅人

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    幕末期のオールスター登場小説。
    勝海舟、新撰組原田左之助と沖田総司、松本良順、大村益次郎、西郷隆盛、夏目漱石等々。
    時代が重なるから出会っていても不思議ではないかもしれないが、これだけの人物たちを関連させて物語を構築するには無理があるように思えた。
    時代小説であり想像の部分がある事は前提としても、少しやり過ぎな感じのする小説だった。

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    2026年01月04日