天童荒太のレビュー一覧

  • ジェンダー・クライム
    集団レイプ事件の加害大学生の父親が殺される。復讐か?

    あまり面白くなかった。文体と描こうとする重い社会性のバランスの問題なのか、ストーリー展開に先が気になる感がないからなのか。
  • ジェンダー・クライム
    天童荒太らしい事件が重なり合う。
    無惨な遺体の犯人は誰なのか❓
    その謎以上に語られる犯罪の数々に圧倒され、少し詰め込みすぎ?という感が無きにしもあらずですが。
    ジェンダークライムは若い女性への暴行事件という事で、その他にも「旦那」とか「主人」という言葉を使わず「夫」と称すようにという話が盛り込まれる...続きを読む
  • ジェンダー・クライム
    後半「実は…」が立て続けで、情報量がちと多すぎ。
    あとがきのような謝辞を読んだら、長く抱えていた想いがあったようで。
  • ペインレス(下)―あなたの愛を殺して―(新潮文庫)
    2024.01.12〜01.15
    身体的苦痛、心的苦痛。
    どちらの苦痛も嫌だと思うのは、こちら側だから。
    心的苦痛を感じなければ、世界は変わるのか。
    そうなれば、いいのに。
    そう思う一方で、不安がある。心的苦痛を感じない人達だけの進化した世界って、どうなのかな。

    身体と心の苦痛の対比、苦痛と無痛の...続きを読む
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)
    2024.01.07〜01.12
    痛みの心理に対する話は面白かった。
    もし、本当に痛みを感じないとしたら…
    続きが気になる。
  • 包帯クラブ
    "思春期"特有の複雑な感情をまっすぐに描かれていてよかった。ちょっとまっすぐすぎるかなぁと思ったけど。主人公は高校生たちだけど、多分中学生とかにもぴったりくるんじゃないかな
  • 悼む人 上
    人の死、様々な死因があるが死後には殆ど死者に対する営みが家族以外されず、忘れ去られる。家族、親戚、同僚、更に鳥の死から死後に報われる世界を見ていた静人は「悼む」事でその死を弔った。知りたかったことは3つ、生前、誰に愛され、誰を愛し、誰から感謝されたのか。僧侶が悟りを受けるまでの修行のような旅を続ける...続きを読む
  • 悼む人 下
    天童さんの著書を初めて読みました。
    興味惹かれる題材と丁寧な文章で大変読みやすかったです。物語の最後が想像していたものと違い、あれって感じです。
  • 悼む人 下
    悼む人と呼ばれるようになった青年の、死者への悼みの旅は、共感する部分もありました。
    今、高村光太郎の「智恵子抄」を少しずつ読んでいるのだけれど、誰に愛され、誰を愛し、誰に感謝されたかを、記憶に残すということを悼むとするならば、高村の詩や裸像は、妻を愛した記憶の蓄積で、悼むそのものと思う。
    “悼む人”...続きを読む
  • 悼む人 上
    不慮の死ー事故・家事・喧嘩等々ーを遂げた人々を 死を迎えた現場で“悼む”旅を続ける青年。
    誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人に感謝されたことがあったか。それを知り、そのことを覚えておく事で、悼む。
    彼が悼みの旅を続ける意味合いを、エログロ記者を目撃者・偽善者として、余命わずかな母親を保護者・代弁者...続きを読む
  • 君たちが生き延びるために ──高校生との22の対話
    ごもっともなんだよな。

    でもこの人は子供時代に大切な友達に出会って
    努力や苦労はしても、今は幸せに暮らしている人

    家族も持っているかもしれない

    本当に苦しんでいる人は、そういう大切な誰かに「まだ」めぐりあえていない人なんじゃないかと
    思ったりする。

  • 悼む人 下
    静人の悼む行為に何等かの意味をもたせようとすることが間違いなのかもしれない。
    誰しも独りぼっちではない、例え本人が知る由がなくとも、誰かが気にかけて居る事を知っておくべきだろう。
  • 悼む人 下
    天童荒太の作品を読むのは初めて。まとめのような書き方をしている感じで、あまり好きでは無い。
    また、悼む人という人物像を思い至って、その上生々しく創り上げたのは素晴らしいが、深い河をどうしても連想させてしまう。
    良い点としては、静人が本当に家に帰ったどうかを不明にしたままということ。帰らせたのは神聖を...続きを読む
  • 包帯クラブ ルック・アット・ミー! ──The Bandage Club Look At Me!
    「包帯」が人を癒す力にも繋ぐ力にもなる。そんな物語でした。みずみずしい青春の一幕と、目をそむけたくなるような現実が交互に織り交ぜられて、そして最後には物語は、きれいな一枚を紡ぎあげていく。そんなお話でした。
  • 包帯クラブ ルック・アット・ミー! ──The Bandage Club Look At Me!
    自分が高校生のときに、これの前作の包帯クラブを読みました。
    なのですっかり前のお話は忘れていたけれど、その時高校生?くらいだったワラたちが私と同じように大人になっていたのはちょっとだけ感慨深かったです(覚えていないくせに 笑)。

    ストーリーは、少しできすぎているな…と感じながらも、なんとか最後まで...続きを読む
  • 孤独の歌声
    天童荒太さんお初です。
    タイトルにもありますが、“孤独”が大きなテーマとなっている作品。3人の主要人物が出てきますが、それぞれが、過去の経験から深い孤独に飲み込まれている。でもやっぱり犯人の“彼”の孤独の闇が一番深い… 幼少期の家庭環境が本当にキツい… 

  • 包帯クラブ ルック・アット・ミー! ──The Bandage Club Look At Me!
    感想を書きこもうとして気づきました。続編だったんだ。
    確かに主人公達がいきなりニックネームで動き出すし、どことなくバックグラウンドの説明も不足してた。そもそも本を手に取ったとき「妙に新しいな~」と思ったのです(第1作は2006年、この続編は2022/3出版)。
    もっとも軽い違和感を感じたレベルで、こ...続きを読む
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)
    こころの痛みを感じない女医が身体の痛みを感じない人に興味を持っている。第二部では彼女の出自が説明される。2022.5.31

  • 包帯クラブ ルック・アット・ミー! ──The Bandage Club Look At Me!
    その後の包帯クラブの活躍。それぞれ自分のなりたい者になっていくのが、うまくいきすぎているとは思うけれど、小説の中だけでも良い方に繋がる偶然の果ての必然が嬉しい。
  • まだ遠い光―家族狩り 第五部―(新潮文庫)
     本巻が完結編。全体で約1700ページほどあったが、それほど長さは感じない。家庭崩壊と再生への道のりという重たいテーマで書かれていたが、小刻みに登場人物の視点が切り替わるのでマンネリとせず読みやすく、読み始めるとあっという間という印象。
     人が生きていれば考え方も様々に異なるために齟齬が生まれるし、...続きを読む