天童荒太のレビュー一覧

  • 青嵐の旅人 下

    Posted by ブクログ

    幕末に活躍した偉人たちが、それぞれどの藩でどんな事情や理想を掲げて動いていたのか、ヒスイと救吉の旅を通じて学ぶことができる。戦わない、殺さない、の理想を実現するには、何をすればいいのか、どう動けばもっともお互いの被害を最小限にできるのか、どの時代でも追求していくべき永遠の課題だと思う。

    お題はいいのだと思うが、話のテンポがどうも自分の性に合わず、すっきりしないことが多かった。この会話はいつまで続くのか、この場面をここまで長く語る必要があるのか。この本、同じ場面でも単に改行ではなく一行空けて話が続くことが多く、「あれ、中途半端に終わって別の話に行くの?」と思ったら「あ、続くのか」ということが続

    0
    2025年01月19日
  • 青嵐の旅人 上

    Posted by ブクログ

    幕末に活躍した偉人たちが、それぞれどの藩でどんな事情や理想を掲げて動いていたのか、ヒスイと救吉の旅を通じて学ぶことができる。戦わない、殺さない、の理想を実現するには、何をすればいいのか、どう動けばもっともお互いの被害を最小限にできるのか、どの時代でも追求していくべき永遠の課題だと思う。

    お題はいいのだと思うが、話のテンポがどうも自分の性に合わず、すっきりしないことが多かった。この会話はいつまで続くのか、この場面をここまで長く語る必要があるのか。この本、同じ場面でも単に改行ではなく一行空けて話が続くことが多く、「あれ、中途半端に終わって別の話に行くの?」と思ったら「あ、続くのか」ということが続

    0
    2025年01月19日
  • 孤独の歌声

    Posted by ブクログ

    第6回日本推理サスペンス大賞受賞。
    7回で終了したらしいですが。
    そして、カバーの写真は先日亡くなった彫刻家の船越桂さんの作品です。これが、この小説ととてもマッチしています。

    確かにサスペンス。
    事件は二つ。コンビニ強盗事件と一人暮らしの女性を狙った連続猟奇殺人事件。
    中学時代に親友を見殺しにしてしまったと思い続ける女性刑事。
    コンビニでアルバイトをしながら音楽を続ける孤独の歌声を持つ青年。
    病んだ母親の束縛の下、家族という形態に執着するサイコパス会社員。
    喧騒な都会の中の寂然な孤独。
    孤独を望む中で、出会って別れるまでの刹那に繋がりを感じる女性刑事と青年。
    偽りの家族の中で孤独であり続ける

    0
    2024年04月04日
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    職場の先輩と恋愛の話をしていたとき「私さ、自分よりレベルが下の相手じゃないと、自分らしく振る舞えないんだよね」と言う上から目線な発言に失笑したのだが、これは恋愛におけるあるあるなのかもしれない。

    レベルが高い素敵な相手には”好かれたい・嫌われたくない”という気持ちから、相手に気に入られようとするあまり、自分らしく振る舞えない。
    でも、レベルが低いどーでもいい人にはどう思われたって構わないから、自由奔放に自分らしく振る舞えるの。
    って意味ですよね。

    「ペインレス」では、”自分よりレベルが下の相手じゃないと、自分らしく振る舞えない”なんて上から目線を遥かに凌駕するサイコパス女性が、思うがままに

    0
    2024年03月20日
  • ペインレス(下)―あなたの愛を殺して―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    2024.01.12〜01.15
    身体的苦痛、心的苦痛。
    どちらの苦痛も嫌だと思うのは、こちら側だから。
    心的苦痛を感じなければ、世界は変わるのか。
    そうなれば、いいのに。
    そう思う一方で、不安がある。心的苦痛を感じない人達だけの進化した世界って、どうなのかな。

    身体と心の苦痛の対比、苦痛と無痛の対比によって、鮮明に、そして深く思考させられる物語。

    0
    2024年01月15日
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    2024.01.07〜01.12
    痛みの心理に対する話は面白かった。
    もし、本当に痛みを感じないとしたら…
    続きが気になる。

    0
    2024年01月12日
  • 悼む人 上

    Posted by ブクログ

    人の死、様々な死因があるが死後には殆ど死者に対する営みが家族以外されず、忘れ去られる。家族、親戚、同僚、更に鳥の死から死後に報われる世界を見ていた静人は「悼む」事でその死を弔った。知りたかったことは3つ、生前、誰に愛され、誰を愛し、誰から感謝されたのか。僧侶が悟りを受けるまでの修行のような旅を続ける。

    0
    2023年05月02日
  • 悼む人 下

    Posted by ブクログ

    天童さんの著書を初めて読みました。
    興味惹かれる題材と丁寧な文章で大変読みやすかったです。物語の最後が想像していたものと違い、あれって感じです。

    0
    2023年03月28日
  • 悼む人 下

    Posted by ブクログ

    悼む人と呼ばれるようになった青年の、死者への悼みの旅は、共感する部分もありました。
    今、高村光太郎の「智恵子抄」を少しずつ読んでいるのだけれど、誰に愛され、誰を愛し、誰に感謝されたかを、記憶に残すということを悼むとするならば、高村の詩や裸像は、妻を愛した記憶の蓄積で、悼むそのものと思う。
    “悼む人”は、彼に関わった記者の男性に変化をもたらせていく。彼の書く記事は、事件の当事者達の生い立ちや心情に寄り添うようになるが、オヤジ狩りにあって失明する。それでも、信奉していく。彼の旅を追い続けた女性は、過去の結婚と夫殺害の愛の矛盾に折り合いをつけて、悼む人と何故か結ばれる。そして、悼みの旅の邪魔になるか

    0
    2023年03月26日
  • 悼む人 上

    Posted by ブクログ

    不慮の死ー事故・家事・喧嘩等々ーを遂げた人々を 死を迎えた現場で“悼む”旅を続ける青年。
    誰を愛し、誰に愛され、どんなことで人に感謝されたことがあったか。それを知り、そのことを覚えておく事で、悼む。
    彼が悼みの旅を続ける意味合いを、エログロ記者を目撃者・偽善者として、余命わずかな母親を保護者・代弁者として、望まない夫殺しの殺人者を随伴者・傍観者として、解き明かそうとしている。
    少なからず影響を受ける者、嫌悪する者、死者の記憶の共有を喜ぶ者。掴みどころのない彼の行為は、本人さえ理解できていないのか?
    うーん?どうなるのか、下巻へ。

    0
    2023年03月25日
  • 悼む人 下

    Posted by ブクログ

    静人の悼む行為に何等かの意味をもたせようとすることが間違いなのかもしれない。
    誰しも独りぼっちではない、例え本人が知る由がなくとも、誰かが気にかけて居る事を知っておくべきだろう。

    0
    2022年12月25日
  • 悼む人 下

    Posted by ブクログ

    天童荒太の作品を読むのは初めて。まとめのような書き方をしている感じで、あまり好きでは無い。
    また、悼む人という人物像を思い至って、その上生々しく創り上げたのは素晴らしいが、深い河をどうしても連想させてしまう。
    良い点としては、静人が本当に家に帰ったどうかを不明にしたままということ。帰らせたのは神聖を失うが、明確に帰らせなかったのは指向性が強すぎる。
    にしても、奈儀はともかく、蒔野の改変は急激すぎで説得力ない。二人とも悼む人になること自体も指向性が強いが。
    個人的には、悼む人が存在したらすごく嬉しいことだか、それが伝染していくのはあまり好まないと思う。

    0
    2022年12月23日
  • 孤独の歌声

    Posted by ブクログ

    天童荒太さんお初です。
    タイトルにもありますが、“孤独”が大きなテーマとなっている作品。3人の主要人物が出てきますが、それぞれが、過去の経験から深い孤独に飲み込まれている。でもやっぱり犯人の“彼”の孤独の闇が一番深い… 幼少期の家庭環境が本当にキツい… 

    0
    2022年08月19日
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    こころの痛みを感じない女医が身体の痛みを感じない人に興味を持っている。第二部では彼女の出自が説明される。2022.5.31

    0
    2022年06月01日
  • まだ遠い光―家族狩り 第五部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     本巻が完結編。全体で約1700ページほどあったが、それほど長さは感じない。家庭崩壊と再生への道のりという重たいテーマで書かれていたが、小刻みに登場人物の視点が切り替わるのでマンネリとせず読みやすく、読み始めるとあっという間という印象。
     人が生きていれば考え方も様々に異なるために齟齬が生まれるし、虚無感に苛まれることもある。思い通りにいかないこともあるし、誰も私を認めてくれないと思うことだってある。自分が認められうる場所を探すというのは承認欲求なのかなと思う。他者を認めることは下手をすると自分を否定することにも繋がってしまうため難しい部分はあるが、それでもそうした心掛けは必要なのかなと感じる

    0
    2022年01月11日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     人には言えない過去を抱えて生きている人は少なくないと思う。それは何も悪いことをしたというばかりではなく、何かを失ったという喪失感もそれにあたる。そうしたものに整理をつけるために霊場巡りというものがあるのかもしれない。それを悟りと呼ぶのかどうかはわからないが、少なくとも人は何かに縋っていないと生きていけない存在なのかもしれない。他人がいるから自分もいる、他人のために自分の生を生きているのかもしれない。

    0
    2022年01月09日
  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     自分が安心できる場所、そこは果たしてどこなのか。
     この本に登場する人物たちは、何かしらの形で家に問題を抱えている。むしろ問題のない家庭などないのかもしれない。人の弱さ、脆さが前面に出た内容となっている。
     人間、身近な問題からは目を背けてしまう。特にそれが家族に関わることなら、直に向き合うのが怖く、逃げてしまいがちである。ただ、どこまでどう関わっていけばいいのか、それもはっきりしない。家族というのは、安らぎを得られる反面、崩壊したら止めどなく、身を滅ぼしかねない。ある意味、諸刃の剣と言えるかもしれない。

    0
    2022年01月05日
  • 遭難者の夢―家族狩り 第二部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     このような作品を読んでいると、人間の心の危うさ、脆さを実感してしまう。多分、どの人も皆生きづらいのだと思う。確かに現代日本は紛争もなく、平和と言えば平和なのかもしれない。しかし、それは人々の鬱屈した気持ち(言いたいことを言えない、誰もわかってくれないなど)の上に成り立っているものであって、かなりの危うさを秘めている。それが少し噴出したものがSNSでの誹謗中傷などなのかもしれない。
     誰かが誰かを傷つけ、その傷つけられた人がまた他の誰かを傷つけ、それが永遠と繰り返されているように感じてならない。我々の心は一体何を求め、どこに向かっているのかと、ふと思う。

    0
    2022年01月04日
  • 幻世の祈り―家族狩り 第一部―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     1996年第9回山本周五郎賞を受賞した「家族狩り」をベースに、新たに書き下ろした全5部の巨編小説。
     ジャンルとしてはミステリーということになるのだろうが、本書ではその部分はほんの触りでしかない。どちらかというと、些細なことが引き金となり様々な形で崩壊していく家族、そこに位置する人間模様が中心に描かれている。
     恋人はいるが家族を作ることに強い抵抗を感じている高校教師の巣藤、家庭が崩壊した過去を持つ刑事の馬見原、児童虐待に携わる児童相談センターの氷崎、主にこの3人の視点から物語が語られ、ある事件を契機に3人の運命が交錯したところで本書は終わる。
     この後の展開がどうなるのか、気になるところで

    0
    2022年01月02日
  • ムーンナイト・ダイバー

    Posted by ブクログ

    震災から4年。立ち入り制限がある地域の海に潜り、遺品を持ち帰ることを被災者の会から依頼されている主人公。
    月夜に潜り、そこに住んでいた人たちの生々しい記録が海底に沈殿しているのを見るたびに処理しきれないものを発散したい欲望にかられる。
    何故自分はこんなことを引き受けたのか、犠牲になった人もいるのに自分はこんなに幸せで良いのか。
    葛藤をしながらも真摯に災害に向き合う。

    この作家の特徴だと勝手に思っている、重くて静かな感じ。だが、今回気づいたが、心を描いている分量よりも情景を描写しているほうが多いのではないか?情景描写に心を反映させている面もあるかもしれないが、多少読み飛ばしても差し支えない感じ

    0
    2021年10月02日