天童荒太のレビュー一覧

  • 悼む人 上

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    見ず知らずの他人の死を悼んで放浪の旅を続ける坂築静人、最初はまったく感情移入できず淡々と読んだ。静人が悼む旅に出るきっかけを知って少しは理解できるがやっぱり常軌を逸しているよなぁって感想。
    後半に夫を殺した奈義幸世の告白あたりからぐっと入り込むことができた。下巻を読むのが待ち遠しい。

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    2026年05月26日
  • 陽炎の旅人

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    「青嵐の旅人」の続編。
    まだ続きありそうだなと思ったら、既に次のものもあるそうで、納得。

    今回は彰義隊の上野での戦いがメイン。
    ヒスイや救吉が幕末の有名人たちと知己になりまくっていく都合の良さは、前作同様。
    ただ、前作に比べるとなんだか全体的に薄らぼんやりに感じてしまいました。

    登場人物たちそれぞれの影が薄いというか、あんまり魅力的に感じられなかった。
    唯一、勝海舟は良かった!

    そんなこと言いつつも、続編も必ず読むと思いますが。

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    2026年04月19日
  • 孤独の歌声

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    ネタバレ

    先輩に勧められて購入。確かに面白かった。
    結構グロいし、家族のマネキンを置いて食卓囲んでいるシーンはインパクト大。
    風希が子供のころに誘拐されそうになったがそれを友達に押し付けたことは衝撃的。
    潤平が苦しそうに生きていたけれど、吹っ切れてよかった。
    色んな人の生き辛さがあった。

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    2026年04月07日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    いつもの重々しい作品とはちょっと一線を画すというか。
    ライトなようでいて、ミステリー要素もふんだんにあったけれど、レトロな昭和の雰囲気や時代背景で全てを煙に巻くようであんまり入り込めなかったかな。
    鯨庭さんの飄々とした雰囲気が苦手だったせいもあるし、国生刑事も香子さんも控えめな演出だったからかなぁ。

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    2026年04月06日
  • 陽炎の旅人

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    ネタバレ

    幕末の戊辰戦争を描く歴史小説。

    「青嵐の旅人」の続編。
    本巻は上の戦争を描いています。
    前巻では架空の登場人物の都合のよさと理想の高さが鼻につきましたが、慣れてきたの
    もあるのか、本巻では面白く感じました。
    主要登場人物が死なないのも、昔の大河小説っぽくてうれしかったです。

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    2026年03月21日
  • ジェンダー・クライム

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    主人公、鞍岡は、柔道有段者の刑事課、警部補。中二女子、小六男子の子を持つ。旧知の仲である生活安全課の依田警部(女性)とともに、未成年女子の猥褻動画を撮影、販売している半グレグループのアジトに乗り込み、一斉逮捕をするところから、話は始まる。その後、管内で遺体が上がる。裸で拘束、絞殺された中年男性。尻の中からビニールに包まれたメモ『目には目を』が見つかる。男は、三年前に、集団レイプ事件を起こした四人の犯人のうちの一人の、父親だった。

    「女の腐った奴、とはどういう意味です?」と、鞍岡と依田が、頭からやり合うように、全編を通して、性別における偏見、差別に対して、厳しい目が向けられている。核となるのは

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    2026年02月16日
  • 陽炎の旅人

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    恐らく「悼む人」以来の天童荒太。

    シリーズ前作「青嵐の旅人」は未読だが、「悼む人」以来の純粋に善意の人という命題は不変らしい。

    幕末の争乱の中でただただ人の生を願い、戦いの只中にあえて身を置きながら、敵味方の区別なく傷病者を救おうとする鷺野ヒスイと救吉の姉弟と、義に生きる伊予松山藩士青海辰之進。

    本書は上野のお山での彰義隊の戦が中心で、幕末の著名人が数多登場するのは(多分)シリーズ共通。

    続編「流星の旅人」も刊行の予定とのこと。

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    2026年01月26日
  • ペインレス(上)―私の痛みを抱いて―(新潮文庫)

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    読み始めはアカデミックな観点からエロを語る話か〜と思いながら読んでいたけれど
    それだけでは無さそう。

    「痛み」という、生き物としてどうにか回避したいものについて書かれている。
    肉体的な痛みと心の痛み。
    どちらも無きゃ無いで良いのにとは思うけど、やはり必要なんだろうな。
    下巻へ。

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    2026年01月06日
  • 陽炎の旅人

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    幕末期のオールスター登場小説。
    勝海舟、新撰組原田左之助と沖田総司、松本良順、大村益次郎、西郷隆盛、夏目漱石等々。
    時代が重なるから出会っていても不思議ではないかもしれないが、これだけの人物たちを関連させて物語を構築するには無理があるように思えた。
    時代小説であり想像の部分がある事は前提としても、少しやり過ぎな感じのする小説だった。

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    2026年01月04日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    天童荒太は永遠の仔や悼む人以来、ご無沙汰でした。

    今回は永遠の仔などとは全く違ったテイストで、昭和の名探偵ミステリーです。

    読みやすく、名探偵っぶりも中々いい。
    シリーズ化するみたいですね。

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    2026年01月02日
  • 悼む人 下

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    大団円。
    全ての人の生を慈しみ、汲み取る手のひらのよう。
    綺麗すぎるかもしれないけれど、
    この本に出てくる人たちのように生きることの大切さを感じた。

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    2025年12月19日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和生まれです。当時の女性の社会進出に対する扱いは正にそんなものだったし、セクハラ、パワハラも横行していました。いろいろ緩かった。勘違いオジサンで溢れていました。困っちゃうナを歌う若い女性警察官が大ウケしたり、重要な仕事から外されそうになったりするシーンは、自分のことかと思いました。
    ストーリーがどんどん横溝正史寄りになっていくと思ったら、横溝正史氏に対するリスペクトを込めて書かれたものなのですね!ナットクです。

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    2025年12月15日
  • 青嵐の旅人 下

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    ネタバレ

    伊予松山藩を舞台にした幕末時代小説。

    下巻は池田屋事件から伊予松山藩が無くなるまで。
    架空の主人公たちが活躍しすぎるのはお約束ですが、道後温泉ということで史実的にも多くの幕末の著名人が訪れているので歴史的にもありという感じです。
    特に下巻は実際の事件や戦争に主人公たちが巻き込まれていきながらもきれいごとともいえる夢を追い続けるのが爽やかです。
    ラストは夢を追い続けていく主人公たちのハッピーエンドという感じでした。

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    2025年11月01日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    戦争がまだ地続きだった頃の物語。まだ村という枠組みが生きていた頃の物語。タイトルにある昭和という時代無くしては成立しない物語なのだろう。この設定を生かせる物語でシリーズ化するのかな。

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    2025年10月27日
  • 悼む人 下

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    ネタバレ

    坂築静人
    悼む人。三十二歳。無職。元医療機器メーカーの営業職。退職し、死を悼む旅に出る。新聞、ラジオや雑誌から、事故や事件の情報を得て、人が死んだ場所を訪ね歩き犠牲者を悼む。

    蒔野抗太郎
    北海道の新聞記者を始まりに、都内の夕刊紙、スポーツ新聞と渡り歩き、七年前からいまの週刊誌に契約制の特派記者として籍を置いている。残忍な殺人や男女の愛憎がらみの事件を得意とするから、エログロの蒔野、「エグノ」と呼ばれている。四年前に浮気がばれて離婚し、息子とは一度も会ってない。北海道で発見された白骨遺体の事件をきっかけに静人と知り合う。

    成岡
    蒔野が所属する出版社にこの春入社した新人。

    海老原
    蒔野の班デ

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    2025年10月02日
  • 悼む人 上

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    ネタバレ

    坂築静人
    悼む人。三十二歳。無職。元医療機器メーカーの営業職。退職し、死を悼む旅に出る。新聞、ラジオや雑誌から、事故や事件の情報を得て、人が死んだ場所を訪ね歩き犠牲者を悼む。

    蒔野抗太郎
    北海道の新聞記者を始まりに、都内の夕刊紙、スポーツ新聞と渡り歩き、七年前からいまの週刊誌に契約制の特派記者として籍を置いている。残忍な殺人や男女の愛憎がらみの事件を得意とするから、エログロの蒔野、「エグノ」と呼ばれている。四年前に浮気がばれて離婚し、息子とは一度も会ってない。北海道で発見された白骨遺体の事件をきっかけに静人と知り合う。

    成岡
    蒔野が所属する出版社にこの春入社した新人。

    海老原
    蒔野の班デ

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    2025年10月01日
  • ムーンナイト・ダイバー

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    ナイトダイビングというものが本当にあるのかと思ってしまったのだが、検索してみたら結構あって、なんて幻想的なんだろうと。昼間とは違うものが見えて、感じて、そこには昼間には言葉にできない感情が浮き上がってくるんだろう。大切な人の思い出とか、伝えられなかった言葉、踏み出せなかったこれからの一歩。悼む人から続く鎮魂によって、登場人物たちの思いが浮き上がってくる。海底から上がってくる際の水泡の音が大きくなって聞こえるくるような、そんな結界を超えて戻ってくるようなイメージ。息を止めているようなシーンが続いて、話は単調な流れではあるが、結構集中して読めました。

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    2025年10月01日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和の時代解説が入るのがいいような悪いような。流しのギター持ちの探偵鯨庭が推理を働かせて事件解決。シリーズ化もあるのかどうか、ただ登場人物にそこまで魅力がないのが残念。

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    2025年09月14日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和の解説を挟みながら物語がすすむので、途中まではなかなかテンポ良く読めなかった。
    戦後のミステリーはやはりその時代の作品が良すぎて比べてしまう。

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    2025年08月29日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和41年、ある田舎の村で起きた事件。それは高度経済成長の中、戦争の影を色濃く帯びた悲しい事件だった。

    レトロと謳うだけあって、昭和の匂いを色濃く感じる探偵もの。復員兵、戦争の影、旧態依然とした村など、横溝正史のミステリを彷彿とさせる作りがたまらない。
    時折挟まれる昭和のあれこれへの注釈はミステリの本筋とは直接関係ないものの、それがまた昭和クロニクルという感じで楽しい。

    主人公の探偵・鯨庭(いさにわ)のキャラもいいし、警視庁の国生警部補の淡々とした語りも心地いい。
    「お国のため」という大義のもと、愛する息子を戦地に送り出した母たちが後悔と自責の念に壊れていく姿が哀しい。最後まで読んで再度プ

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    2025年08月18日