天童荒太のレビュー一覧

  • 孤独の歌声

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    孤独は好き。むしろ、孤独でないと居心地が悪いこともあった。
    でも、このことをいうのは勇気がいったものだった。

    ほんとうに孤独じゃないから孤独が好きだなんていえるのよ。
    誰にも認識されなかったらどうなるの、寂しいんじゃない。

    たった一人で宇宙に浮いている。
    だあれも知らないのよ。
    関係なく世界は続いていってしまう。

    『ひとりなのは、よいことだったから。ただ、自分だけひとりぼっちというのは、ときに胸苦しく感じることがあるから、世界のどこかにいる、ほかのひとりたちを感じたくて』


    「孤独の歌声」のストーリーはちょっと怖い。けして荒唐無稽ではない。起こりそうな起こって欲しくない事件の中で3人の

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    2021年09月15日
  • ムーンナイト・ダイバー

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    東日本大震災から4年後。海に沈む遺留品を回収するため、海に潜るダイバー。
    潜り続けることで何かの答えを見つけようとするダイバーと遺留品に期待を込める人達。
    遺留品を通して、震災を生き延びた人の苦悩が伝わってきて、目をそらしたらダメなんだけど、読んでいて苦しい気持ちになる。

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    2021年07月29日
  • ムーンナイト・ダイバー

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    ネタバレ


    遺された者の想いを描いた作品。この震災では多くの人が亡くなったが、その遺族は亡くなった人の数倍おり、死者に対する想いも遺族の数だけある。その想いは遺品に現れるが、それを海から取ってくる者にも当然現れる。

    実際にこういうことをやってる人はいそうな気がする…月が明るい日の深夜に一回浜通りの海に行ってみたくなった。

    地名は全く出てこないが、実際に被災した街が舞台になっていることがはっきりと分かる。舟作が潜っている海は福島第一原発近辺ということは明らか。私の被災地訪問の記憶からの推測だが、文平が住んでいるのは浪江や富岡で有志の会の会合が行われるホテルはいわきと思われる。そして化石掘りの話から舟作

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    2021年07月06日
  • ムーンナイト・ダイバー

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    妻子ある中高年主人公の性生活の描写は兎も角、中盤にある主人公の職場の後輩女性との恋愛描写には、テンポ感なく中だるみを感じてしまい、
    ストーリー展開に必要だったのかと疑問が残った。
    邦画化されそうな幻想的なラストは良く、3・11津波後の被災地での風景を反映した小説作品ではあるが、
    震災後小説として、語り継ぐべき傑作だとはいいきれない。

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    2021年07月01日
  • 悼む人 上

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    静人という青年がただひたすら亡くなった人を悼み旅をする。静人に出会い戸惑いと疑問を感じながらもいつしか惹かれていく週刊誌記者と夫を殺した女性、静人の母親の視点を通して物語が進む。

    見ず知らずの亡くなった場所へ行き、周辺でその人のことを聞いてただ悼む。それにどんな意味があるのか、何の為にそんなことをするのか周りから批判や疑問を投げかけられる。私も同様に思ったし、読んだ後もその疑問を拭えない。

    当たり前だが、死の描写が多くニュースを見ているようで気分が重くなった。
    ただ静人以外登場人物が魅力的なのでサクサク入り込んで読めた。主人公にもかかわらず静人だけどんな人間かよくわからない。
    わざとそう描

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    2021年05月09日
  • 幻世の祈り―家族狩り 第一部―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ドラマの方は観ていませんがとりあえず読んでみました。

    なかなかにして暗い話ですが、続きが気になるのでぼちぼち読んでいこうと思います。

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    2021年03月27日
  • 悼む人 下

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    ネタバレ

    薪野に感情移入してたので、最後の登場シーンはただただ辛かった。
    巡子のラストシーンは文を読むと頭の中に光を浴びた美しい映像が写し出され、息を飲んだ。
    ちょっと欠けた部分を持ちながらも、優しい心を持った坂築家に癒されました。

    天童さんの繊細で優しい心がそのまま書き出されたこの本は、繊細が故の描写に時々心をナイフで抉られてしまうけども、愛や死について深く考えさせられる良作でした。

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    2020年07月09日
  • 悼む人 下

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    10年前に一度読み、その時は読み進めることが苦しく、とても時間がかかったと記憶しています。
    改めて読んでみると、やはり苦しい。
    後半は涙が止まらなく辛い。
    苦しいのは、普段近くにある誰かの「死」の存在に向き合ったことがないから。
    「死」をテーマに物語が進む一方で、生きることについて考えさせられる作品でした。

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    2020年06月17日
  • 悼む人 上

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    いろんな視点から静人が語られる。
    それぞれが自分の感情や状況を乗せてひとりの人、行動を理解しようとする。でも本当のところはどうなのか分からない。
    何かものすごい盛り上りがある訳じゃないけど、先が気になる。
    今後どんな感じに進むのか?下巻が楽しみ。

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    2020年03月30日
  • 孤独の歌声

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    とても暗い物語だった。
    文学的なサイコパス小説といった感じ。
    登場人物皆が暗い孤独な一面を持っていて
    いつ道を踏み外してもおかしくない危うさがある。

    おひとり様が、確立されている現代では
    「孤独」の在り方が偏りすぎてる気もするけど。。

    心理描写が卓越しすぎて、とても心が重くなる1冊でした。
    天童荒太さんの本、他のもこういう作風だったら、
    私はちょっと読むのをためらってしまうな。

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    2020年03月16日
  • 悼む人 下

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    いつどこでどんな状況で死を迎えるのだろうか。
    死んだあとには悲しんでくれる人が近くにいてくれるのだろうか。
    どれだけの準備をして死を迎えることができるのだろうか。
    『悼む人』の存在は、人々のそんな死への漠然とした恐怖を和らげてくれるのかもしれない。
    どんな人の死も、その人が確かに存在し、愛し愛されていたことを平等に悼む。
    テーマの重さになかなか頁が進まないことも多かったけど、悼む人には誰もがなれるのではないかとも思う。

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    2019年07月29日
  • 悼む人 下

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    読後、今まで生きてきた中で看取ってきた方、故人を思い浮かべる。自身もギャンブル狂いだが金に困った人に金を貸してた人、親が自宅で溺死した後もその家で暮らしつづけながら悩みを打ち明ける人に真摯に相談に乗りながらも冗談を交え勇気づけていた人...。「忘れる」ことは、人を二度、この世から抹殺するのだ。
    7年もかけて紡いだ著者の、協力者の想いに感謝。ただ、静人と倖世の後半の件だけには目を背けた自分がいた。

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    2019年06月28日
  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

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    やっと折り返し…
    一家心中も、何だか他殺の線もありそうで、動物殺しと無関係なのか、どれがどの事件と関わりがあるのかまだまだわからない…。

    淑子達、児童相談所は、電話相談をしている山賀に、行政や社会という解決策のない問題の根源かのように捌け口にされ、さらに玲子の親の駒田も現れ、無力感にうちひしがれる。
    さらに70を越えた祖父が部屋で女性とセックスしているから注意してくれと大家に頼まれたり、すっかり変わった優しいジージのイメージが崩れる。少なくとも自分の親や祖父母には性的な事から卒業していてほしい、しているはずだと思い込むことで、問題を先送りにしているのではないか…と理性はわかっていても、感情的

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    2019年05月19日
  • 遭難者の夢―家族狩り 第二部―(新潮文庫)

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    さらに鬱になる展開に…。

    過去の男と対面する淑子。妻が亡くなって淑子にすがろうとした昔の男。その隣にいる子供に優しくママの代わりは誰も出来ない、と再婚の可能性を否定する。自分(親)の幸せと子供の幸せを秤にかけるようだけど、淑子は子供の幸せ一択。
    その高潔さと潔癖は何から産まれたんだろう。
    と思ったら、バイト先の子から相談されて、その後に自殺未遂をされたから、か。
    自分の無力感と向き合い、心理学を専門的に学ぶという克服方法を選んでも、解決とは何かを定義できない家族問題と関わる。
    ケースによって達成感と挫折感を味わう両極端なお仕事。頭が下がる。

    自分の言いなりだった妻の自立に戸惑い、出所して妻

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    2019年05月11日
  • 悼む人 上

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    不慮の死を遂げた人々をただ悼む為全国を放浪する静人を、彼の行為に疑問を抱くバツイチの雑誌記者蒔野、末期癌に冒されるも家族と明るく生きる母巡子、倒錯した関係の夫を殺し刑期を終えたのち夫の亡霊が肩の上に現れるようになった倖世を通して見る。三人の各人生が密で、余計な捩れの一切ない静人も合わせ引き込まれた。

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    2018年10月14日
  • 悼む人 上

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    天童荒太氏の小説はこれが初めて。
    最初は奥田英朗氏の伊良部先生シリーズのシリアス版的な読書感でしたが、物語が進むにつれて、これは静人だけの物語ではないと。キノさんのパートが好きです。
    後半も楽しみです。

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    2018年02月13日
  • 孤独の歌声

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    ネタバレ

    今までよんだ天童さんの作品は子供の不遇のだったから、全然違った。コンビニ強盗と誘拐殺人と潤平とふきの過去と盛り沢山だった。薄い本だし、コンビニ強盗はなしでもよかったかも。他をもっと深く読みたかった。

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    2017年11月30日
  • 孤独の歌声

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    読み初めは内容がよくわからず 入ってこなかったが、読み進めていくうちに一つの線になる。
    人は育った環境、周りの人間によって形成されてゆく。
    しかし、誰かれかのバトンを受け取ったり受け渡したりして繋がってゆく

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    2017年10月28日
  • 孤独の歌声

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    グロテスク、狂気、孤独感で、何でこんなに気分を害す事が出来るんだろうと思うのに、何故か犯人も被害者なんだと思わせられた。

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    2017年04月05日
  • 孤独の歌声

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    最初は登場人物の危うさ、表現のグロテスクさにあまり入っていけなかったけど、途中からそれぞれの心の闇とそこでもがいている姿を知り、恐怖を感じながらも引き込まれていった。最後、バトンがつながってよかった。

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    2017年03月18日