天童荒太のレビュー一覧

  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和生まれです。当時の女性の社会進出に対する扱いは正にそんなものだったし、セクハラ、パワハラも横行していました。いろいろ緩かった。勘違いオジサンで溢れていました。困っちゃうナを歌う若い女性警察官が大ウケしたり、重要な仕事から外されそうになったりするシーンは、自分のことかと思いました。
    ストーリーがどんどん横溝正史寄りになっていくと思ったら、横溝正史氏に対するリスペクトを込めて書かれたものなのですね!ナットクです。

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    2025年12月15日
  • 青嵐の旅人 下

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    ネタバレ

    伊予松山藩を舞台にした幕末時代小説。

    下巻は池田屋事件から伊予松山藩が無くなるまで。
    架空の主人公たちが活躍しすぎるのはお約束ですが、道後温泉ということで史実的にも多くの幕末の著名人が訪れているので歴史的にもありという感じです。
    特に下巻は実際の事件や戦争に主人公たちが巻き込まれていきながらもきれいごとともいえる夢を追い続けるのが爽やかです。
    ラストは夢を追い続けていく主人公たちのハッピーエンドという感じでした。

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    2025年11月01日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    戦争がまだ地続きだった頃の物語。まだ村という枠組みが生きていた頃の物語。タイトルにある昭和という時代無くしては成立しない物語なのだろう。この設定を生かせる物語でシリーズ化するのかな。

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    2025年10月27日
  • ジェンダー・クライム

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    天童さんの作品と重いテーマで身構えた分、最初の鞍岡刑事達のやりとりがあまりにも軽すぎって、ちょっとこれまでと違うなあと思った。
    しかしながら、性被害者とその家族の様子はズシーンと伝わってきて、ここは流石だった。

    テーマは性被害、DV、幼児虐待と様々な問題提起をさせられた内容だったが個人的には少し詰め込みすぎと感じた。

    日本はジェンダーに関してはまだまだ遅れており、被害者に対する扱い方も含め、とても素晴らしいテーマだっただけにもっと深掘りして書いて欲しかった。

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    2025年10月09日
  • 悼む人 下

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    ネタバレ

    坂築静人
    悼む人。三十二歳。無職。元医療機器メーカーの営業職。退職し、死を悼む旅に出る。新聞、ラジオや雑誌から、事故や事件の情報を得て、人が死んだ場所を訪ね歩き犠牲者を悼む。

    蒔野抗太郎
    北海道の新聞記者を始まりに、都内の夕刊紙、スポーツ新聞と渡り歩き、七年前からいまの週刊誌に契約制の特派記者として籍を置いている。残忍な殺人や男女の愛憎がらみの事件を得意とするから、エログロの蒔野、「エグノ」と呼ばれている。四年前に浮気がばれて離婚し、息子とは一度も会ってない。北海道で発見された白骨遺体の事件をきっかけに静人と知り合う。

    成岡
    蒔野が所属する出版社にこの春入社した新人。

    海老原
    蒔野の班デ

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    2025年10月02日
  • 悼む人 上

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    ネタバレ

    坂築静人
    悼む人。三十二歳。無職。元医療機器メーカーの営業職。退職し、死を悼む旅に出る。新聞、ラジオや雑誌から、事故や事件の情報を得て、人が死んだ場所を訪ね歩き犠牲者を悼む。

    蒔野抗太郎
    北海道の新聞記者を始まりに、都内の夕刊紙、スポーツ新聞と渡り歩き、七年前からいまの週刊誌に契約制の特派記者として籍を置いている。残忍な殺人や男女の愛憎がらみの事件を得意とするから、エログロの蒔野、「エグノ」と呼ばれている。四年前に浮気がばれて離婚し、息子とは一度も会ってない。北海道で発見された白骨遺体の事件をきっかけに静人と知り合う。

    成岡
    蒔野が所属する出版社にこの春入社した新人。

    海老原
    蒔野の班デ

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    2025年10月01日
  • ムーンナイト・ダイバー

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    ナイトダイビングというものが本当にあるのかと思ってしまったのだが、検索してみたら結構あって、なんて幻想的なんだろうと。昼間とは違うものが見えて、感じて、そこには昼間には言葉にできない感情が浮き上がってくるんだろう。大切な人の思い出とか、伝えられなかった言葉、踏み出せなかったこれからの一歩。悼む人から続く鎮魂によって、登場人物たちの思いが浮き上がってくる。海底から上がってくる際の水泡の音が大きくなって聞こえるくるような、そんな結界を超えて戻ってくるようなイメージ。息を止めているようなシーンが続いて、話は単調な流れではあるが、結構集中して読めました。

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    2025年10月01日
  • ジェンダー・クライム

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    内容を全く知らずタイトルだけを見て
    想像した内容と読んでみて感じた内容が
    私には違っていた
    しかし事件内容は決して許される
    ことではない
    真実を追う刑事たちの執念を私も肩に力を入れながら読んだ 
    鞍岡&志波コンビが良かった

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    2025年09月26日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和の時代解説が入るのがいいような悪いような。流しのギター持ちの探偵鯨庭が推理を働かせて事件解決。シリーズ化もあるのかどうか、ただ登場人物にそこまで魅力がないのが残念。

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    2025年09月14日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和の解説を挟みながら物語がすすむので、途中まではなかなかテンポ良く読めなかった。
    戦後のミステリーはやはりその時代の作品が良すぎて比べてしまう。

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    2025年08月29日
  • ジェンダー・クライム

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    こういう刑事物のコンビは、これがお決まりなのはなんでかしら?
    見たことあるようなタイプのコンビ組み合わせ、
    まぁいいけどね、えへへ。

    内容は重くて酷くて、
    でも時間的に急いで読まなきゃいけなくて、深く読み込めず。でもそれで良かったのかも。
    ちゃんと真剣に読んでたら、苦しくて嫌になってたかも。

    性被害って、被害者なのに自分が悪いかもって思ってしまうのが辛すぎます
    今は性別関係なしに色々怖いことあり過ぎて、気をつけるにこしたことないですね。

    「主人」の言い方気をつけようって、思いました笑

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    2025年08月21日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    昭和41年、ある田舎の村で起きた事件。それは高度経済成長の中、戦争の影を色濃く帯びた悲しい事件だった。

    レトロと謳うだけあって、昭和の匂いを色濃く感じる探偵もの。復員兵、戦争の影、旧態依然とした村など、横溝正史のミステリを彷彿とさせる作りがたまらない。
    時折挟まれる昭和のあれこれへの注釈はミステリの本筋とは直接関係ないものの、それがまた昭和クロニクルという感じで楽しい。

    主人公の探偵・鯨庭(いさにわ)のキャラもいいし、警視庁の国生警部補の淡々とした語りも心地いい。
    「お国のため」という大義のもと、愛する息子を戦地に送り出した母たちが後悔と自責の念に壊れていく姿が哀しい。最後まで読んで再度プ

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    2025年08月18日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    1966年、ビートルズがコンサートを開いたこの年にこっそりと片隅で起きた事件を流しのギター弾きをしている鯨庭がサクッと解決する。

    そのあと19歳の女優・華井乃愛の出身地である尽忠村に同行することになった鯨庭。

    その村で殺人が起こり、鯨庭が推理をして解決していくのだが、昭和の村で不可解なことが起こる理由が戦争によってこのようなことに…となるのがなんとも辛い話だった。





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    2025年08月15日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    今までの作風とはまったく異なる探偵もの。
    戦後の色濃い昭和41年。
    日本の片隅にあるとある村で起こった事件。

    面白くはあったが後半ちと仕掛けがしつこく感じてしまった。
    シリーズ化しそうなので読み慣れてくれば更に楽しめそう。

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    2025年07月29日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    身体の中からの慟哭を持って読み終えた「家族狩り」や「永遠の仔」とは全く違った作風のミステリー。横溝正史をリスペクトした作品と謝辞に書いてあったが、違っててちゃんと天童荒太氏の出来上がりになってた。ギターを担いだ鯨庭青年が爽やかで良かった。

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    2025年07月26日
  • ジェンダー・クライム

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    ネタバレ

    目には目を と書いた本人の意図が少し感じられた時に性の虐待を受けた人のダメージが、見えた気がした。

    恐ろしい、特に子供や若い人が性を搾取される事件を目にすることがあるが、その子供たちの将来を全く考えてない、自分の欲だけで突っ走る人間がいることが本当に許せない。集団性加害などもってのほか。捕まえてもう出てこないで欲しいとさえ思う。
    被害を受けた方の家族はどうしたら心が晴れるのか。

    被害者やその家族にもっと寄り添うこと、加害者にはもっと厳罰な罰を与えて欲しい、同じことを加害者に味わって欲しいとさえ思う。

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    2025年07月25日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    ネタバレ

    天道荒太が探偵小説ってどうよ、って感じながら期待を持って読みました
    結論的には普通
    ストレスなく読めるのは作者の力量ですが、設定や背景はそうだよねー的なレベルの少し上

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    2025年07月12日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    天童作品は永遠の仔以来大概読んでいるが、今回はこれまでと経路が違った探偵ものだった。
    しかも舞台は現在ではなく昭和。
    私が生まれるよりも少し前の時代なので、実際に経験はしてないのだが、話には聞いていた部分もあって懐かしい気持ちで読んだ。
    流しのギター弾き鯨庭の推理が冴え渡り、事件が解決に導かれる。
    続編もありそうなので今後も鯨庭の活躍に期待したい。

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    2025年07月04日
  • 孤独の歌声

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    ネタバレ

    孤独とは何か。3人の孤独の捉え方。
    幸せ、寂しさ、共存すること。

    犯人は母親に何度か成長過程で反論しているが、母の狂気じみた愛情表現に逆らえず、吸収していったため、人とのつきあい方がわからず毒されていった。彼のそばには最初から誰もいない。みんなが間違っていて、僕がちゃんと教えてあげる…さぁ、これが正しい愛情、幸せなんだという歪み。

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    2025年05月25日
  • 君たちが生き延びるために ──高校生との22の対話

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    好きなことをとことん突き詰める、人生これに尽きる、と改めて思いました。高校生からの質問に真摯に答える様子を自分ならどう答えるかな、と思いながら読みました。作者の人となりもわかる一冊でした。
    愛するのところでは、「その人のために損することをいとわない」はなるほどそういうものかも知れないと思いました。

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    2025年05月17日