天童荒太のレビュー一覧
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もっとゆっくりと終焉を迎えて欲しかったと感じた。家族愛がテーマなら、それは長年の結晶であるはずだから、物語だって性急であって欲しくはなかった。なし崩し的に問題が解決しなくてもよかったなあとも思うし、一つずつ、じっくり解けていけばいい問題たちが、まるでマジックのように一本の線になってしまうのは、ちょっ...続きを読むPosted by ブクログ
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更生が見込めず犯罪を繰り返し、他者を落とし込める人はこの世から排除したほうが良い、という考え方と、そんな人でも人なのだから、そのようになってしまったのには訳があるというのを考慮して対話していく、という考えもある。わたしにはどちらも正しいと思うが、他人はどう考えるだろう。こういった社会問題は、よく何が...続きを読むPosted by ブクログ
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第四部はストーリーが更に進んでいくので、止まらず読んだ。人の負の部分を描き、読んでいて悲しく辛い部分があるけど、わたしはこれから先もそういうことに目をつぶらずにいられたらと思う。
毎度ながら次がかなり気になる終わり方で、後書きも面白かった。Posted by ブクログ -
事件がどんどん展開していって、殺人犯がいるならそれは誰かと気になってくる3部作。
わたしも、誰かがどうせ自殺するなら、その前にボランティアや何か社会に役に立つことをすれば良いのでは、と考えたことがある。でも、きっとそういうことできないから自殺するのか。確かに、世界には生きたくても生きられない人がた...続きを読むPosted by ブクログ -
新たな事件と同時に主な登場人物の物語をさらに掘り下げた2部。ミステリー要素が強くなり退屈しないでスラスラ読めた。
当初全く繋がりのなかった赤の他人が運命のいたずらで交じり合い、関係を持つ過程が面白い。Posted by ブクログ -
あらすじと、題名「家族狩り」というくらいだからきっととっても暗い小説なんだろうなと思った。読んでみたら確かにそうだったが、登場人物がどんどん繋がっていく感じや、ストーリーがサクサクと進むので、後半から目が離せなかった。
世の中で起きている問題やその矛盾、家族のテーマなどは、一人では絶対に解決できな...続きを読むPosted by ブクログ -
悼む人が非常に良かったので、この本も自然に手が伸びていた。
この本は、坦々と静人の旅を、静人が綴った日記形式で表現されている。
その為、悼む人を読んでからではないと、何が何だかわかりにくいかもしれない。
文章が丁寧で品があり、この作家さんの表現はとても好きだ。
実際にあったらとても受け入れられ...続きを読むPosted by ブクログ -
20160424 人類の希望は身近にいる人たちによって支えられている。自分も支える側になるために何をするか?人を大切に思えるかどうかで行動に移れるのかもしれない。Posted by ブクログ