天童荒太のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もっとゆっくりと終焉を迎えて欲しかったと感じた。家族愛がテーマなら、それは長年の結晶であるはずだから、物語だって性急であって欲しくはなかった。なし崩し的に問題が解決しなくてもよかったなあとも思うし、一つずつ、じっくり解けていけばいい問題たちが、まるでマジックのように一本の線になってしまうのは、ちょっとエンタメ色が強すぎる。でも逆を返せば、もっとこの物語の中にいたかったってことなんだと思う。それだけ、いつの間にかこの作品に強く惹かれていたんだろう。これを一つの旅だとすれば、この旅が終わった今、旅をする前とは違う世界を自分は見ているのだろうか。それもきっと、今答えなければいけない類の問いではないの
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Posted by ブクログ
更生が見込めず犯罪を繰り返し、他者を落とし込める人はこの世から排除したほうが良い、という考え方と、そんな人でも人なのだから、そのようになってしまったのには訳があるというのを考慮して対話していく、という考えもある。わたしにはどちらも正しいと思うが、他人はどう考えるだろう。こういった社会問題は、よく何が正しいかということが曖昧なので、議論をしても答えが出てこないが、常に問題提起をして話をしていくということが大切なんだなと思った。
最近でも親殺し子供殺しが日本だけではなく、世界中で報道されている。家族の問題は今始まったことではなく、これからもずっとあるのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
あらすじと、題名「家族狩り」というくらいだからきっととっても暗い小説なんだろうなと思った。読んでみたら確かにそうだったが、登場人物がどんどん繋がっていく感じや、ストーリーがサクサクと進むので、後半から目が離せなかった。
世の中で起きている問題やその矛盾、家族のテーマなどは、一人では絶対に解決できないけど目をそらせてはいけない。作者が小説として問題提起したことはとても意味のあることだろう。
家族のあり方の良し悪しははっきりしなくて何が正解だか分からない。世界で起こっている飢餓や戦争なども考慮した場合、個人の無力さや出来ることの限界、掘り下げるとそこには絶望しかないように見える世の中。作者はそん -
Posted by ブクログ
うーーーーむ。
なんとなく、都合よく話がまとまっちゃったのね、という印象。
油井のことや、駒田のこと、亜衣のこととか……。
佐和子と馬見原のことも、佐和子が馬見原と綾女の関係を忘れちゃった、って感じで終了なのかな。
馬見原と真弓のことも、馬見原が持ってた○○の存在で解決?
それって、馬見原にとって都合よすぎじゃない?
あんた、全然自分の家族のこと真剣に解決しようとしてないじゃない、全部、佐和子が「彼を理解してる」ってスタンスでかばってる感じ。
うーーーん。
これから変わってってくれよと願うばかり。
いい話なのだとは思うけど、少し長いし疲れました。 -
Posted by ブクログ
第140回直木賞受賞作品!
感動、感涙とまでは行かず、読中も読後も複雑な心境な作品。
悼む人を3人の視点から語る作品。
ジャーナリスト?の蒔野、末期がんに侵された母親の坂築、夫殺しの奈義。その3人の視点から主人公悼む人についてのかかわりが語られることで、悼む人を浮き彫りにしていく感じです。
正直、この悼む人のキャラクタには共感できないし、ぶっちゃけ理解できない。また、上巻では、ざっくり悼む理由が語られていますが、いまいち腹に落ちません。
さらに、母親のキャラクタがいまいち共感できません。
とはいうもの、悼む本当の理由なり原因が下巻で明らかになることを期待して、読み進むことになります。
ただ