有吉佐和子のレビュー一覧
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半世紀前の作品の中に書かれている人も、今の人も本質はそう変わらないんだな。
不意に完成した傑作と呼べる様な「青い壺」が何らかの事情で世の中を流転する。その青い壺がある風景をその時の所有者とその周囲にいる人が生き生きと描かれています。
おばあさん達の同窓会は愉快だし、裕福では無くても気持ちが豊かに生きている人もいる。
今の若いものはと相変わらず言っている。
そんな人達を書いた短編が13作書かれています。
無名の傑作とも言えるような「青い壺」。壺は数奇な運命で製作者の目の前に還ってきます。ただ、高名な陶芸評論家には自分の作品とは信じてもらえず。それでも作品の持つ魅力は評価されるし、人を助けるよ -
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ネタバレ上等な壺を誰かに贈ろうなんて思ったことない、ゆとり世代の私。
美しい壺をもらっても、特段嬉しくないし。
商品券とかの方が良いし。
昔でも壺って人によって有り難みが全然違ったはずで、このことがこの物語を面白くしている。
焼いた人がどんなに壺に思い入れがあっても、買う人にとって「無難な、丁度良い価格帯のギフト」でしかなかったりする。わざわざデパートに出向いて買ってるにもかかわらず。「壺の価値」を見る人と、そうでない人がいるのだ。
最初はその現実に心を痛めるんだけど、青い壺が色んな人の所を巡り、色んな人生の1ページに寄り添った結果、最終的に鑑定のプロが「これは間違いなく800年前の壺だから!!」と -
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ネタバレ富小路公子さん…多分、悪女ではないんじゃ?
27人の証言がそれぞれ異なるのは、公子さんが各人物に合わせた顔を作っていたのかな?
人は誰かに対して、「こうであってほしい」という気持ちの上で印象づけてしまうんだろうなぁと思いました。
彼女の事をとやかく言っていた人物も、擁護出来るほどの生き方でもないですし、根っからの悪人はいないと思うんですよね…。
次男の証言が1番真実に近い気がします。
自殺をしたとき、公子さんが見える世界も公子さん自身の容姿も、自他共に認める最も美しい瞬間だったのかなと。
公子さんにとっては全て嘘偽りない…だけど、生い立ちに相当のコンプレックスを感じ、かなりの努力をした結果 -
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畑中さんに似ている友人がいる。
とにかく規格外で、誘い文句が巧妙。
いつも丸め込まれて、ノコノコついていく私と有吉さんが重なって見えていた。だから他人事とは思えず。
足の爪剥がれてるのに山越えようとか。
断ったら軽蔑されるとか。
勝手に瘡蓋掻きむしるとか。
とにかく理不尽のオンパレード。
そんな畑中さんの扱いを覚えて
なだめたりすかしたりする術を身につけていく有吉さんの処世術に拍手。
本当だったらかなりシビアな状況だったと思われるが、コミカルな文体に落とし込まれていて読みやすく、
見たこともないはずの光景も目に浮かぶような情景描写。
流石ベストセラー作家だなと思う。
久々に単純に読書してい -
Posted by ブクログ
『非色』に同じくして、社会的な問題を取り扱いながらちっとも色褪せない内容であるのは、日本の皮肉かもしれない。
「老い」の実態をテーマにしながらも、重苦しさが強すぎないのは、やはり主人公の昭子の強さや軽やかさ、ひいては有吉佐和子という人の社会を捉えるしなやかさにあるのではと感じ入る。
そうは言っても、自分にも「老い」が訪れることを恐怖せずにはいられない。女性がおばさんになることの呪いは、『逃げ恥』以後解かれつつある(と期待している)が、さらなる老いとなると、社会的にも安全安心に老いる仕組みが整わなければ、なかなかこの呪いは解けないのではと危惧してしまう。 -
Posted by ブクログ
読んでいて、自分の夫が死んだらどこに連絡すればよいのだろうと考えて、やはり優先すべき連絡先はアナログで残して置いてもらおうなどと事務的なことを思った。
それにしてもボケた老人の恐ろしいこと。生々しくて少し心をドロっとさせられた。
内容はドロドロしているのに、文体はさっぱりしていて、とても読みやすい。
藤野千夜さんの『じい散歩』を読んでる時も思ったけど、昭和の時代って、隣近所との関係が今とは到底違っていて、家の事で困った時に近所の奥さんに相談したり、頼んだりするのは珍しいことじゃなかったんだなって改めて思う。
主人公昭子が、義父が一命を取り留めたところで、「生かせるだけ生かさして