有吉佐和子のレビュー一覧

  • 役者廃業・三婆(新潮文庫)

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    「役者廃業」気風がいい語り口で面白く読んだ
    映画「国宝」を思い出す
    渡辺えりの解説「有吉佐和子の小説の中の無音」もとても良かった

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    2026年07月12日
  • 青い壺

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    半世紀前の作品の中に書かれている人も、今の人も本質はそう変わらないんだな。

    不意に完成した傑作と呼べる様な「青い壺」が何らかの事情で世の中を流転する。その青い壺がある風景をその時の所有者とその周囲にいる人が生き生きと描かれています。

    おばあさん達の同窓会は愉快だし、裕福では無くても気持ちが豊かに生きている人もいる。
    今の若いものはと相変わらず言っている。
    そんな人達を書いた短編が13作書かれています。
    無名の傑作とも言えるような「青い壺」。壺は数奇な運命で製作者の目の前に還ってきます。ただ、高名な陶芸評論家には自分の作品とは信じてもらえず。それでも作品の持つ魅力は評価されるし、人を助けるよ

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    2026年07月09日
  • 青い壺

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    ネタバレ

    上等な壺を誰かに贈ろうなんて思ったことない、ゆとり世代の私。
    美しい壺をもらっても、特段嬉しくないし。
    商品券とかの方が良いし。
    昔でも壺って人によって有り難みが全然違ったはずで、このことがこの物語を面白くしている。

    焼いた人がどんなに壺に思い入れがあっても、買う人にとって「無難な、丁度良い価格帯のギフト」でしかなかったりする。わざわざデパートに出向いて買ってるにもかかわらず。「壺の価値」を見る人と、そうでない人がいるのだ。
    最初はその現実に心を痛めるんだけど、青い壺が色んな人の所を巡り、色んな人生の1ページに寄り添った結果、最終的に鑑定のプロが「これは間違いなく800年前の壺だから!!」と

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    2026年07月04日
  • 女二人のニューギニア

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    ニューギニアにふらりと行ってしまった有吉さんのお話。

    自分では絶対行かないであろう場所の滞在記は新鮮で驚きに満ちていました。
    有吉さんの胆力もすごいな、と思いました。

    何はともあれ無事に帰還されて何よりでした。

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    2026年07月03日
  • 青い壺

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    ネタバレ

    ラストの心の動きが、うん?ってなったが、改めて自分と仕事に重ね合わせて考えると、まいっかという気持ちになった。あの仕事がいいものであれば、自分の思いはまいっか、と。

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    2026年07月01日
  • 青い壺

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    私は美術品、と呼ばれる物を一つも所有していない。
    持っていなくて困ったことはない。でも、いいものは人を惹きつけて離さない。しかも、わかる人にだけわかるというのが、人の所有欲を刺激し満足させるものなのだろうということを納得させられてしまう。青い壺は名品で、だから長い旅をする。
    色々な人の生活と所有欲を刺激しながら。

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    2026年06月26日
  • 青い壺

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    「青い壺」は、時に高級品として扱われ、時に安物の骨董品として扱われる。

    私自身もどこに身を置くかで、大事にしてもらえるか、ゴミのようにされるか、変わってきたよな。

    大事にされる場所を求めて、「変わる勇気が必要だな」と思った。きっとそんなメッセージは込められてはないけれど。


    『ブレイクショットの軌跡/逢坂冬馬』は、現代版『青い壺』ですね。
    SUVの「ブレイクショット」も海外行っちゃってましたよね。

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    2026年06月21日
  • 女二人のニューギニア

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    同行の畑中さんが現地人すぎていちいち面白い。50年以上前の作品なのに全く色褪せず、すごいなと感心してしまう。

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    2026年06月18日
  • 悪女について

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    ネタバレ

    富小路公子さん…多分、悪女ではないんじゃ?
    27人の証言がそれぞれ異なるのは、公子さんが各人物に合わせた顔を作っていたのかな?
    人は誰かに対して、「こうであってほしい」という気持ちの上で印象づけてしまうんだろうなぁと思いました。
    彼女の事をとやかく言っていた人物も、擁護出来るほどの生き方でもないですし、根っからの悪人はいないと思うんですよね…。

    次男の証言が1番真実に近い気がします。
    自殺をしたとき、公子さんが見える世界も公子さん自身の容姿も、自他共に認める最も美しい瞬間だったのかなと。

    公子さんにとっては全て嘘偽りない…だけど、生い立ちに相当のコンプレックスを感じ、かなりの努力をした結果

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    2026年06月13日
  • 華岡青洲の妻

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    ネタバレ

    20年ぶりに読む。
    嫁姑の心理描写が見事に尽きる。
    以前は於継が怖い存在としか思えなかったが
    息子をもつ今となってはもはやどちらの気持ちも手に取るようにわかる。
    あるときまでは優しくいられる、しかしきっかけが訪れると
    闘いが始まる、静かな、そして当事者にしか見えない炎。
    姑は早く死ねたらいいと思う。
    長患いを嫁にみてもらうとなるともうその先は本当に地獄だ。

    青洲の偉大な働きがかすむほどの物語であった。

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    2026年06月13日
  • 悪女について

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    全27編からなる小説。主人公の富公路公子の章が一切なく、関わった人物が彼女の人物像を語っていく。語り手ごとに彼女の人となりや性格、イメージが異なり、一体どの姿が本当の彼女なのか混乱した。この手法で書くというアイデアが秀逸。

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    2026年06月07日
  • 女二人のニューギニア

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    壮絶!そんな二文字で頭が埋め尽くされるニューギニア滞在記.太平洋に浮かぶニューギニアでの1か月をつづった一冊であり,こんなに大変な目に合うとは露にも思ってなかった筆者はへとへとになりながらニューギニアでの体験を重ねていく.ニューギニアでフィールドワークを行っている畑中さんと筆者の掛け合いも大変おもしろく,なんだかんだ仲良しなことがうかがえる.帰国してからもマラリヤに苦しめられる筆者は不憫に思えてしまう.最初から最後までとても面白く,こんな世界があるのだと知ることができるおすすめの本.

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    2026年06月02日
  • 女二人のニューギニア

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    畑中さんに似ている友人がいる。
    とにかく規格外で、誘い文句が巧妙。
    いつも丸め込まれて、ノコノコついていく私と有吉さんが重なって見えていた。だから他人事とは思えず。
    足の爪剥がれてるのに山越えようとか。
    断ったら軽蔑されるとか。
    勝手に瘡蓋掻きむしるとか。
    とにかく理不尽のオンパレード。

    そんな畑中さんの扱いを覚えて
    なだめたりすかしたりする術を身につけていく有吉さんの処世術に拍手。

    本当だったらかなりシビアな状況だったと思われるが、コミカルな文体に落とし込まれていて読みやすく、
    見たこともないはずの光景も目に浮かぶような情景描写。
    流石ベストセラー作家だなと思う。
    久々に単純に読書してい

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    2026年05月29日
  • 女二人のニューギニア

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    読みながら、正直言って「ずいぶんわがままな人だ」と思いましたが、さすがはベストセラー作家でグイグイ読ませます。最後の発熱はやはり発熱で、すぐに正確に診断してもらえなくて気の毒でした。

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    2026年05月27日
  • 恍惚の人

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    『非色』に同じくして、社会的な問題を取り扱いながらちっとも色褪せない内容であるのは、日本の皮肉かもしれない。
    「老い」の実態をテーマにしながらも、重苦しさが強すぎないのは、やはり主人公の昭子の強さや軽やかさ、ひいては有吉佐和子という人の社会を捉えるしなやかさにあるのではと感じ入る。
    そうは言っても、自分にも「老い」が訪れることを恐怖せずにはいられない。女性がおばさんになることの呪いは、『逃げ恥』以後解かれつつある(と期待している)が、さらなる老いとなると、社会的にも安全安心に老いる仕組みが整わなければ、なかなかこの呪いは解けないのではと危惧してしまう。

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    2026年05月25日
  • 針女

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    「針仕事」という地味で繊細な技術を武器に生きる清子。
    戦時中から戦後の混乱期が舞台で「非色」を思い出させる。戦争はこんなにもいろんな人間を変えてしまうんだと思った。

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    2026年05月25日
  • 女二人のニューギニア

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    戦後まだ25年ほどしか経っていない頃。外地生まれの作家と文化人類学研究者の文明から隔絶された未開の地ニューギニアでの女二人滞在記。戦争を体験していることと、色んな世界を見ていることが女性二人を腹の据わった人間にしたのではなかろうか。1/3ぐらい読んでしばらく積読でしたが再度読み始めるとグイグイ引き込まれてあっという間に読めました。しかし道に迷ったヘリを捕まえるとはどれだけ強運なんだろう!

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    2026年05月21日
  • 恍惚の人

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    読んでいて、自分の夫が死んだらどこに連絡すればよいのだろうと考えて、やはり優先すべき連絡先はアナログで残して置いてもらおうなどと事務的なことを思った。


    それにしてもボケた老人の恐ろしいこと。生々しくて少し心をドロっとさせられた。


    内容はドロドロしているのに、文体はさっぱりしていて、とても読みやすい。


    藤野千夜さんの『じい散歩』を読んでる時も思ったけど、昭和の時代って、隣近所との関係が今とは到底違っていて、家の事で困った時に近所の奥さんに相談したり、頼んだりするのは珍しいことじゃなかったんだなって改めて思う。


    主人公昭子が、義父が一命を取り留めたところで、「生かせるだけ生かさして

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    2026年05月19日
  • 悪女について

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    ネタバレ

    ・彼女の目的は何だったのか
     子どもを作るところからして作為的だったのかその本当の親が誰にせよ、あなたの子だと何人にも言いながら多くを求めない、それも謎
    ・衝動的な自殺と理解した
     貧しかった幼少期の反動から豊かな生活を望んでいてそれも手に入れ、この生活を維持したいのではと思えるのだがなぜ自殺なのか
    空が綺麗だから??
    少し腑に落ちないがあえてハッキリさせない点も意図的?

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    2026年05月04日
  • 女二人のニューギニア

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    半世紀以上も前のお話なのに、言い回しから何から面白い。
    畑中さん、サイコー(笑)

    現在のパプアニューギニアはどうなっているのか、興味ある!

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    2026年05月02日