有吉佐和子のレビュー一覧

  • 悪女について

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    有吉佐和子、3冊目。謎の死を遂げた実業家富小路公子について、あらゆる人物からのインタビューで構成されている。物語が進むにつれ、誰が嘘をついているのか、嘘をつかれてるのか真相が分からなくなる。何回か前のページに戻って読み直した。特に公子の男女関係はどうやって成立(同時進行)していたのか。謎は多いけど、最後まで公子に翻弄されながら楽しく読めた。

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    2026年03月22日
  • 青い壺

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    なんとなく松本清張の文体に似ていたり、テンポは向田邦子のドラマみたいなところもあり、どんどん読み進んでいく。面白い。

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    2026年03月22日
  • 悪女について

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    こんなに何人ものキャラクターが出てくるのに誰一人似た人はいないし、本当に実在の人物のように思わせるところが有吉佐和子という作家の凄さなんだろうと思う。
    時代が違うけれども、今と通ずる部分も多いので長年読まれている作品となっているのは納得。
    今、ドラマでやるなら誰がどの役だろう?と考えながら読むのも面白い。

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    2026年03月11日
  • 青い壺

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    一昨年か、原田ひ香の帯文「こんな小説を書くのが私の夢です」がバズりブーム再燃とのうわさを聞きつけ。

    壮年・老年期に入った市井の人々が織りなす群像劇。
    決して爽やかではなく、ねちっこい嫌味や妬みが言葉の端々ににじみ出る。でもこれが人間らしさだよな、としみじみ思うのである。

    劇的な展開はなくなんてことない日常の一部を切り取っているだけのはずなのに、ここまで人間心情の細部を浮き彫りにする描写は、嫌悪感と快楽を同時に与えてくれる。

    時代性もあり戦争前後の体験が随所に語られる。
    戦争による凄惨な生活と、それ以前の豪奢な生活のコントラスト。その延長線上になんとか留まれた人々が本作品では多く焦点を当て

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    2026年03月07日
  • 非色

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    1967年の作品だということを知って驚き。重く暗くなってもおかしくないのに、適度な軽さもあり読み進められてしまう。

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    2026年02月28日
  • 非色

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    有吉佐和子の『非色』、今の時代にこそ刺さりすぎる。

    「人間が生きていることを最低のところで支えているものは何か」

    戦後、ニューヨークへ渡った主人公が見たのは、人種、経済、宗教……ありとあらゆるモノサシで「自分より下」を探し、安堵する人々の姿。正直、滑稽。でも、今の私たちも同じじゃないかな。学歴、年収、ルッキズム、結婚してるか、子が居るか。

    属性を比べて「あの人よりマシ」と思っているうちは、本当の誇りなんて持てない。それは他人の土俵で自分を否定しているのと同じだから。

    自分をラジカルなまでに受け入れる

    泥の中でも、どんな属性の中にいても、「これが私だ」と自分を抱きしめる。その覚悟だけが

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    2026年02月26日
  • 青い壺

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    青い壺が色々な人に渡り、渡り着いた場所での様々な人間模様を、ゆったりした気持ちで読めた。昭和の前半の話であるが、令和でも変わってないなーという場面が数多くあり、これだけAIが発達し、情報社会になり、便利な世の中になったのに、人間の感情は変わらないんだなと思った。読み終わった後、どこか安心した気持ちになった。

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    2026年02月25日
  • 青い壺

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    青い壺が、色んな人の手に渡っていくのが、上手く描かれていて、評判通り、大変おもしろかった。
    またこの時代の話を、久しぶりに読んだ気がして、懐かしい感じもした。

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    2026年02月22日
  • 青い壺

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    古い作品だけど、感動的な話だった。
    去年で45刷の重版の作品で、自分が生まれる年に発行された作品だったが、本屋で紹介されていたのをきっかけに読んでみた。
    わらしべ長者ではないが、青い壺が主人公の如く、持主から手を離れて、盗まれたり、贈られたり、海外までいって、最終的には、十余年の果てに壺が色合いを増して(成長)して、持主と生き別れの肉親の如く再会を果たす13編からなる短編作品で、基本的に、各話の登場人物に壺を引き継ぐ形で話が紡がれていく。
    個人的な意見だけど、敢えて持主に戻るという14編がないのは、作者の読者の想像に任せるという意図も感じて、終わり方まで想像力に富んだ古典の名作だった。

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    2026年02月19日
  • 悪女について

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    27人皆同じ人物に出逢っているのにも関わらず、皆感じ方、受け取り方が異なったというおもしろさは、もはや恐ろしいまである。彼女が悪女だったのかは、一口には語れないが、自らの天賦の才を上手く利用できる器用さを持ちながら、どこか人として欠けた部分も持つ人物だったと言えるだろう。

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    2026年02月19日
  • 真砂屋お峰 新版

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    女の人生を描いた話は有吉佐和子氏がダントツに面白くそして安心して読める。
    けど今回は灰色の景色、暗いイメージしか浮かんでこなかった。

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    2026年02月19日
  • 青い壺

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    13の物語の中の人間模様に思いを馳せながら、ある陶芸家(省造)が生み出した青い壺がどんな旅をし、どこにいきつくのか想像しながら、興味深く読みました。心地よい文章でした。

    子供から親への本音、嫁の姑への本音、女同士のあけすけな物言い、定年後の夫に対する妻の本音..... 実際口に出すのは憚られることも、ポンポン出てきて小気味いいというか、おもしろいというか...... そんな話と対照的に、じんわりとくるものもありました。

    最後の物語を読んだとき、ちょっと肩透かしをくらったような“本質を見抜ける人は、肩書きなんかじゃない。そんなのに騙されちゃいけない。”そんな気持ちになりました。

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    2026年02月17日
  • 女二人のニューギニア

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    表紙のお二人。明らかに後ろ向きな大柄な女性と、叱咤激励する小柄な女性。
    「非色」「青い壺」からなんとなく想像していた有吉さんの人物像と、このイラストのギャップが大きすぎて、即買いしてしまいました。

    当時30代の有吉さんが、50年くらい前に訪れたニューギニアのジャングル。未開の地。
    いまでも、なかなか勇気のいる場所なのに、なんの前情報もなく、「ええところやし、遊びにおいで」の誘いに乗って軽い気持ちで行ってしまったそうで。

    爪は剥がれ、虫に群がられ、茶色い水を飲むしかない。

    都会ですらタクシーにのる私が、なぜいくつもの山を越えた?なぜ虫だらけのこんな場所にいる?なぜ誰も止めてくれなかった?と

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    2026年02月15日
  • 恍惚の人

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    ⭐️恍惚の人
     壮絶な物語である。昭和47年ごろという時代背景はあるが、昭和も令和も介護問題は変わらない。葬式の場面でも葬祭会館などはなく、全て家族が執り行うとは大変だったのだな。いつの世も、肝心なときに旦那は役に立たないのだ。昭子さんが凄すぎる。だが、負担が大き過ぎる。当時から特別養護老人ホームはあったのだな。重苦しいテーマだがユーモアのある筆致で一気に読ませる。老人福祉行政に大きな影響を与えた珠玉の作品だ。

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    2026年02月15日
  • 恍惚の人

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    認知症がまだまだ社会の問題になってたかった時代に書かれてることに驚く。巻き込まれる家族のリアルがあった。嫁としての昭子の葛藤と覚悟。旦那の不甲斐なさを痛感しつつ、自分しかこなせない介護の日々。当時よりも今は福祉がすすんだと思うが、最後のとりでとして家族としてどう向き合うか。老いをどう迎えるか考えさせられる。

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    2026年02月11日
  • 悪女について

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    NHKでドラマ化されて面白そうだったので。
    古い作品だが、戦後の混乱期から自分の力を余すことなく使ってのし上がっていく様は、狂気を感じつつも痛快に感じるほどで、一気に読み進めてしまった。
    自分の美貌と才能と運を使うために使われた嘘は、彼女にとってはしょうがないと言い訳する程度のものだったのだろうな。
    本人が登場せず、周囲の人々の回想から、彼女の虚構の人生が明らかになっていく。ただ分からないのは、本人の真の胸の内だけ、というまさに事件を追ったドキュメンタリーのような形式で面白かった。

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    2026年02月11日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    戦後日本が元気だった時代の花柳界
    華やかだけではなくグレー・ブラックなことも寛容できる
    それでこそ豊かな文化が生まれたことも否定できないのです
    巻末岩下尚史氏の解説が秀逸で
    有吉佐和子があづま歌舞伎に携わっていたからこその作品であることが手引きになり
    面白さが倍増しました
    近年有吉作品が注目されて重版の際解説が新しくなることは
    現代人に親切だと思います

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    2026年02月06日
  • 非色

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    めちゃくちゃおもしろかった。
    人種、肌の色、階級の構造を見事に炙り出しているのだが、そのプロセスがすごい。主人公と一緒にストーリーの波に乗せられて考えさせられて、いつの間にか非色に辿り着く。
    こんなにも1人の女性の人生と感情を等身大に小説として産み落とすすごさもさることながら、それが現代においても全く色褪せないという、、驚嘆。
    同時に差別の姿も色褪せていないのだと痛感させられる。

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    2026年02月02日
  • 悪女について

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    面白すぎるし、痛快過ぎる!何度も再読している一冊。一度読むと富小路公子のファンになる。登場人物全員手玉。

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    2026年02月02日
  • 非色

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    有吉佐和子ってストーリーテラーなんだなぁと改めて思った。
    1964年に刊行された本であるが、古くささを感じることなく一気読み。
    差別という難しいテーマを扱っているのだが、終始、重苦しくなることなく、読み終えた。

    戦後、GHQの黒人兵と結婚して幼い子メアリイを連れて、ニューヨークに渡った笑子(えみこ)だが、待っていたのは貧民街ハアレムの半地下アパートでの生活だった。
    そんな最底辺のような生活を送る黒人だが、プエルトリコ人を激しく差別する。
    白人の間にも、イタリア人差別、ユダヤ人差別などがあり、戦争花嫁(ウォーブライド)として日本から渡ってきた日本人女性はアメリカに来て初めてそれに気づくのだった

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    2026年01月30日