有吉佐和子のレビュー一覧

  • 香華

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    有吉佐和子さんの本の中で一番お気に入り。女性の内面の感情描写がすごいです。大正(明治かも)から戦後まで行きた女性主人公の生きざまの話。主人公が賢く仕事も出来る人で好き。遊女の母への愛憎っぷりがすさまじいです。超憎いし腹立つけど結局許して受け入れる親子愛。主人公が同じ名前だから余計感情移入。
    最近の小説って人生の若い一時期だけに焦点当ててるものが多い気がするけど、有吉さんの作品は一生を描いていてとてもいいです。

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    2009年10月04日
  • 香華

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    絢爛な色彩と感触の世界。「女」を花柳界の中心で生きる美しすぎる母親と、針で支える娘。あまりにも「女」をどっぷり生きていて、圧倒されます。

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    2009年10月04日
  • 非色

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    ぐんぐん惹き込まれて最後まで走りきった。
    同じ有吉作品の「青い壺」はハマらなかったけれど、本作は夢中になって読んだ。

    主人公・笑子は戦後の日本が復興していく勢いに乗って、何がなんでも生きていく!というやる気に満ち溢れている。
    思えば笑子は終始、勢いとパワフルさがとにかくすごい。後々、笑子も圧倒されるようなもっとパワフルな日本人女性たちが登場するが、笑子もなかなかガッツがある。
    彼女のそのガッツが本作を貫く芯の部分にある。だからこそ、希望の見えない状況になっても1ミリの希望を抱いて読み進められた気がする。

    中盤、竹子が登場したところから読み進めるのが楽しくなった。それまで笑子に降りかかる災難

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    2026年03月22日
  • 青い壺

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    有吉佐和子の凄まじい洞察力と表現力に驚かされた。
    青い壺は、タイトルの通り「青い壺」を中心に物語が進んでいく連作短編である。
    壺の持ち主が変わるたびに、その周りにいる人々の日常や人生が語られていく。話の内容や登場人物の会話から、おそらく戦後から昭和40年頃の日本が舞台だと思われるが、まるで自分がその時代を生きていたかのように情景が浮かんできた。
    欲、見栄、嫉妬など、誰の中にもある感情を否定せず、「人間らしさ」として自然に受け容れて表現しているところに、この作品の魅力と温かみを感じた。
    登場人物の心理描写がとても繊細で、自分こそが青い壺になり、登場人物たちを静かに観察しているような気持ちになった

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    2026年03月16日
  • 青い壺

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    省造が焼いた青い壺が、流れ流れてスペインにまで行き、そしてまた戻ってくる。
    その間、壺は人々の人生の一端を黙って見続ける。
    ただ静かに。

    思うのは骨董の真贋のあやふやさ。
    骨董ではなくとも大切な贈り物として手から手へと渡った青い壺。
    割れもせず良い古色が付いたのは、人の悲哀や笑い、諦めや老衰などをその壺は吸い取っていったからではなかろうか。

    本物の浙江省の青磁を見たくなる。

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    2026年03月09日
  • 悪女について

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    まああ 面白かったです
    戦後間もない頃の物語で
    描かれた時期も一昔前になり
    現代の小説にはない
    独特の雰囲気があって良いですね

    お話しは謎の死をとげた主人公の関係者からの
    証言だけで構成されています
    その関係者達が彼女はとんでもない悪女だとか
    そんな話はあり得ない彼女は清廉潔白愛の人だとか‥
    読んでいるうちに彼女に会ってみたくなるような
    不思議な魅力の女性です

    ミステリー作品なら二重人格や双子がオチも
    あり得るかもですが
    単行本の裏のあらすじにもはっきり悪女って
    書いてあるし悪女認定ですよね
    でもどこかで聖女であってほしいと
    思う気持ちがあり
    次男の推測した死因の説明はきれいで純真無垢な

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    2026年03月08日
  • 華岡青洲の妻

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    ネタバレ

    完全に忘れてしまう前に感想を…。
    バッチバチの嫁姑バトルって感じではないのに、ドロドロしてる感じがすごいです。帯に「嫁姑バトル」みたいなことが書かれてて面白そうだったから買いましたが、それだけではなく、壮大な女二人の人生の物語。

    加恵さんは、さすが武家の娘というべきでしょうか。
    私なら途中で絶対「やっだー、私と同じもの飲んだと思ってたんですか?おかさんの麻酔には危ないもの入ってないのし!ご老体には無理よし!(方言はてきとー)」とか煽っちゃうかなー?笑
    加恵さんを応援してしまうのは、やはり自分も嫁の立場だからでしょうか…笑

    前、和歌山に旅行したときに道の駅に寄ったら、そこが華岡青洲の記念館み

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    2026年03月08日
  • 青い壺

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    少し前に再評価されてブームになっていると聞き読んだ。
    無名の陶芸家の焼いた青い壺にまつわる連作短編。
    生み出した時の評価とは別の要素で価値が決まって行く価値観の変化がおもしろかった。
    この作品が書かれた時代も現代も変わらず古さを感じさせないものでした。

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    2026年03月07日
  • 悪女について

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    多くの人の証言から、亡くなった女性実業家の色々な面が浮き彫りになる話。相手への見せ方次第で全く異なる人物像になってしまうのがわかる物語。恐ろしかった〜
    古めかしい美しい言葉遣いの主人公が魅力的でグイグイ引き込まれて読み込んでしまった。
    読み終わった後に残る、残り香が長く長くじんわりと尾を引く作品でした。
    時代を越える名作

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    2026年03月06日
  • 悪女について

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    ある女の生涯を、様々な人物視点で描写。

    人物への印象や認識が色々違うのでミステリーだし、同時進行で男性関係を含む時間の使い方がすごい不思議。
    何かが伏線になって、成り上がりのきっかけや二重三重の生活、死の真相が明かされていくかと思ったけど、そこまではミステリーっぽくなかった。

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    2026年02月28日
  • 青い壺

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    いつ予約したのか、なぜ予約したのか、どんな本なのか、話題なのか?
    全てでしたが???
    ある陶芸家が作った出来の良い青磁の壺が、色々な人の手に渡ってその先々の出来事を短編集13編で綴ってある物です。
    時代背景は昭和ですが、不思議と語られているのは令和にも通じるかなと思う物でした。
    普段犯罪物をよく読むのですが、こんな作品も偶には良いですね。

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    2026年02月23日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    面白い。最初、音子が周りにいる奥様たちに振り回されてハラハラして読んでました。奥様たちのキャラが濃いのなんのって。凄まじい情報戦にちょっと引きそうになります。中盤以降は音子の1人パニック・空回り劇場。読んでいて音子の行動に腹立たしさを感じつつも、最後は気持ちの良い終わり方でホッとしました。ページ数は多いけど一気に読めました。

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    2026年02月21日
  • 青い壺

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    一年ぐらい前?に丸善で平積みをみかけた昭和の小説。いわゆる戦後から高度経済成長の時代の市井の人々の暮しを壺を中心に描いたもの。
    子供の頃にみたドラマを思い出した。
    今のスピードや刺激に疲れて
    こんな時代が懐かしくなりリバイバルされたのかなと思う。




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    2026年02月17日
  • 香華

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    郁代、毒親過ぎる……。娘の朋子が旅館業で大成するほどの商才の持ち主でよかったよなぁ…それにしても郁代ぉ、、、とモヤモヤ思いながら 読み進める手が終わらないのはさすが有吉先生。

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    2026年02月12日
  • 悪女について

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    どんなこわい悪女の話だ、、、と恐る恐る読んだ。
    彼女は本当に悪女なのか、なぜ死んでしまったのか、彼女の周りの27人の証言とともに進んでいく物語。
    27人、、、こんなにも証言者が多い物語ははじめてかもしれない。彼女を憎んでいる人と、心底信頼している人の彼女への印象が違いすぎて多重人格に感じる。
    彼女自身の語りはないから、読み終わった後も、彼女は一体どういう人だったのかと余韻が残る本。

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    2026年02月11日
  • 恍惚の人

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    姑の突然の死をきっかけに舅である茂造のボケが発覚、夫と高校生の息子、法律事務所での仕事との間で揉まれながら、昭子は介護に明け暮れることになる。
    有吉佐和子作品にはいつものことだが、よく調査され組み上げられているのか、破綻や不自然さがなく、終始圧倒的な筆力でもってストーリーが描き出されている。この作品が書かれた頃に比べ、アルツハイマーを発症した老人(とそれを介護する家族)を取り巻く環境は大きく変化しているが、老いに伴い身体や脳の機能が低下し自分のことを自分でできなくなるという恐怖は時代を下っても変わらず存在するであろうと思われ、解説にも書かれた通り時代を超えた名作である。

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    2026年02月07日
  • 紀ノ川

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    ネタバレ

    和歌山弁を聞いたことがないから会話の響きをイメージしにくかった。
    花、文緒、華子の三代にわたる女の話。古い家に反発して飛び出して行ったつもりの文緒が結局は豊かな実家のおかげで不自由なく暮らして、孫の代は生活が苦しくなっていくのは皮肉だ。
    祖母と孫の交流の場面が出て来て自分の思い出を思い返して心がぽっと暖かくなる。
    フィクションだし小説なんて読んでも読まなくてもいいものだけど、つい全部読んでしまう。面白かった。
    女の人生の話になるとついつい引き込まれる。
    地主は働かず暮らしていたというがどんな毎日を送っていたのだろうと思いを馳せる。

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    2026年02月08日
  • 女二人のニューギニア

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    かた(方)やニューギニア未開社会に、こなた(此方)小説に、それぞれ取り憑かれたふたりの和歌山のおばちゃんが繰り広げる奇想天外物語。

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    2026年01月27日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    一流商社の社宅を舞台に繰り広げられる、奥様方の嫉妬、マウント、見栄、妄想‥といった悲喜こもごも物語。
    1970年に書かれたとは思えない、軽快で色褪せない面白さ!
    戦中に子供時代を送り、戦後に親となった商社マンと奥様が主人公で、親子関係、夫婦関係、家族関係の価値観が大きく変わりゆく中戸惑ったり受け入れていく様子もリアル。
    なんだかまた価値観が変わりゆく現代にも通じるおかしさがありました。

    それにしても、客観的にみたらばかばかしいのだけど、本人の必死さはなんだかよくわかるし、多かれ少なかれ誰にでも起こり得そう。
    途中、社宅の恐ろしさとあまりの妄想と思い込みぶりにイライラしてきたけれど、ラストが良

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    2026年01月25日
  • ほむら

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    女犯を犯した僧、それを匿う嫗、炊事を担う娘の3人を描いた「ほむら」、かつて求婚された嫗が帝に会いに来る「赤猪子物語」、とある夜に行われる歌舞伎を軸に2組の男女を描く「千姫桜」、絵に非凡な才を表した男の荒んだ家庭生活を描く「紫絵」、年増の女と顔に大きな痣のある男の馴れ初めと顛末を描く「『薬湯便覧』由来」、とある妓楼で切支丹となろうとした遊女と女郎を描く「第八戒」、王昭君の似顔絵を描くことになったものの思うように行かず苦悩する絵師の「落陽」、庭師として名を残したいと思う弟と諌める兄、それを取り巻く人々を描いた「石の庭」を収録。「『薬湯便覧』由来」だけは少し異質なように感じられるが、いずれも人の業と

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    2026年01月24日