有吉佐和子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
所有者が移り変わる青い壺を通して、それぞれの人生を切り取った全13の短編集となっています。
昭和50年(1975年)に書かれたはずなのに、2026年の令和に読んでも違和感無く読めるのは、それだけ普遍的なことを取り上げられているということでしょう。
時代が変わっても、恋愛観、嫁姑問題、些細な言い争い、野菜嫌いな子供は変わらない。自分はまだ物語と同じ経験をするだけで生きていないですが、ある種自然にそういうものなんだなと受け入れることができた気がします。
※漢字が難しかったです。
表外漢字が多く、私自身漢字が得意でないため、分からない漢字が出てくる度に調べながら読み進めたので、文量の割に時間がかかりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『非色』は1950年代のアメリカを舞台に、黒人兵と結婚して渡米した日本人女性の目から人種差別を描いた作品である。1964年という公民権法成立の年に刊行されたことに、まず衝撃を受けた。
物語の前半は東京が舞台で、主人公は比較的裕福なアメリカ人と結婚したつもりでいる。しかし物語後半でニューヨークに渡ると、夫が黒人差別の影響で良い職に就けない「ニグロ」と呼ばれる立場にあったことを知る。さらに、プエルトリコ人やイタリア系移民など、さまざまな人々が人種的な偏見にさらされる様子も描かれる。
日本人の私たちは、白人と黒人の違いは分かっても、人種ごとの序列や差別の細部までは意識しにくい。だからこそ、この小説が描く時代背景は新鮮で、非常に興味深く読むことができた。