有吉佐和子のレビュー一覧
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ネタバレとても面白かった! 戦後の混乱期に黒人兵と結婚した女性が日本でも渡米後も体験し見聞した様々な差別。次々に困難に出会っては戦うように泳いでいく主人公の人生が面白く、読むスピードがどんどん上がってしまった。
戦争花嫁である女性の人生を軸にしているが、本作のテーマはタイトルにあるように、差別だ。主人公は差別は肌の色のせいなのか、何なのかを常に考えてしまう。
しかし、観念的な話にならず、常に具体的な事件と行動によってスピード感ある展開をするので飽きずに読んだ。
本作の初の出版は1967年で、アメリカでは公民権運動たけなわの頃だ。また、戦争花嫁を取り上げた本も他に見当たらず、いろんな意味で先進的な作品 -
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この本『恍惚の人』は、1972年に刊行された作品である。実に50年余前の作品。発表当時、「恍惚」という言葉が流行し、この時代はまだ認知症という言葉が広く普及していなかった。日本では、「痴呆」と呼ばれており、2004年に厚生労働省の用語検討会により、「認知症」への言い換えが求められる報告がまとめられた。本書は、有吉佐和子が社会問題に鋭く警鐘を鳴らすために書き、多くの人々の注目を集めた作品である。彼女は、社会に影響を与える書籍の力を示した。『複合汚染』を生み出し、そして続いて本書を生み出した。実に巧みでセンセーショナルな編集能力を持っている。
本書の時代背景において、平均寿命は男性69歳、女 -
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1964年の作を2020年に復刊したもの。かなりの衝撃的な作品だった。
戦後の日本で黒人米兵と結婚した主人公笑子が子連れでアメリカに渡り、ニューヨークでの生活を描いている。日本での差別以上に、移民のるつぼのアメリカには差別が当然の如く蔓延している。
日本人も恐らくイエローとかジャップと差別されただろうにこの中には描かれてない。が、この中で笑子の娘の、明るい未来を象徴する作文が胸を打つ。笑子自身のポジティブさや負けん気も、内容に比べて救いの空気を出している。最後の場面が凄く印象的で、笑子だからこそのセリフだと思った。
この本を勧めてくれたスキボンさんありがとう。 -
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これは小説なのかはたまたノンフィクションなのか。多分ノンフィクションに近い小説という表現が1番近いのだろうけど、色々考えさせられる内容だった。政府が舵取りをいかに誤ったか、いかに海外諸国に比べ日本が汚染物質を見境なく使用、排出し、自然を破壊してきたか。そして、いかに私達の胃に入る食べ物が、汚染されたものか…。
田んぼに飛び込み溺死する蛙の話には戦慄した。
普段から有機栽培や自然農法など、オーガニックなものをなるべく摂るよう気をつけて入るが、一層口に入れるものには注意しなければと感じた。政府が全く当てにならないのはこの時代も今も変わっていない。自分で調べ、考え、自分の身を守らなければ。
そし -
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華岡流医術の生みの親としてその名を馳せる華岡青洲の妻、加恵のお話。
加恵は天明2年、華岡家へ嫁ぐ。(21歳前後)
京都へ遊学している夫に代わって迎え入れてくれたのが、青洲の母である於継(おつぎ)だった。
於継は美人で賢く、何をしても髪の毛1本すら乱れない完璧な人だった。
加恵はそんな於継を羨望の眼差しで見ていた。
義娘である加恵に対しても、実の娘のように接してくれた。
しかし、夫(於継の息子)の帰郷と同時に、於継の態度に陰りが出始める。
青洲の愛を巡って、2人の間で繰り広げられる女の戦い。
静かな軋轢は日を追うごとにエスカレートする。
遂には体を張って…
この時代に「嫁ぐ」というこ -
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ネタバレ世界最初の全身麻酔による外科手術を成功させた華岡青洲。
その成功の陰には進んで人体実験に身を捧げた母と妻の姿がありました。
加恵は憧れの於継に息子の嫁にと望まれたことが嬉しくもあり誇らしかったのです。嫁と姑は本当の母娘のように仲良くやっていました。それが一変したのは京都へ遊学していた雲平(青洲)が帰ってきてから。加恵は於継の言動に含みを感じるようになり、華岡家での疎外感を味わうようになったのです。
これといって激しい二人の対立があるのではなく、雲平を巡る物静かな戦いが繰り広げられました。
青洲が麻酔について研究し実験していると知った於継は自分を実験に使ってくれと言い出します。いやいやお母さ