有吉佐和子のレビュー一覧

  • 香華

    Posted by ブクログ

    『青い壺』が話題になっているらしいけど、ちょっと有吉佐和子の中では落ちるんでは?と思っていた当方、本作を挙げる記事を見て多分初読。
    これは面白い、この手の大河的小説、最近ない気がする。しかも様々な事象の歴史的流れも垣間見えてエンタメ的に読むことも可能。
    でも本作、「生き方の自由」の希求がテーマな気がする。郁代の凄みは朋子を圧倒し続けていたんだと思われ。
    いやいや、読んだなぁ、と読後に久々に思った小説でした。

    0
    2025年06月20日
  • 非色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても面白かった! 戦後の混乱期に黒人兵と結婚した女性が日本でも渡米後も体験し見聞した様々な差別。次々に困難に出会っては戦うように泳いでいく主人公の人生が面白く、読むスピードがどんどん上がってしまった。
    戦争花嫁である女性の人生を軸にしているが、本作のテーマはタイトルにあるように、差別だ。主人公は差別は肌の色のせいなのか、何なのかを常に考えてしまう。
    しかし、観念的な話にならず、常に具体的な事件と行動によってスピード感ある展開をするので飽きずに読んだ。

    本作の初の出版は1967年で、アメリカでは公民権運動たけなわの頃だ。また、戦争花嫁を取り上げた本も他に見当たらず、いろんな意味で先進的な作品

    0
    2025年06月10日
  • 女二人のニューギニア

    Posted by ブクログ

    とても興味深く面白すぎた。
    未開拓地とはいえ、こんなにも人間って全然違うのねと笑える。現在のニューギニアってどんな感じなんだろう。

    0
    2025年06月09日
  • 夕陽ヵ丘三号館

    Posted by ブクログ

    団地妻の夫の上下関係に属する立ち位置や子どもの性へのとまどい、教育の事、高度経済成長が家事に反映する様、個性ある団地妻達の関わりや心理描写がとてもわかりやすく美しい日本語で執筆されていて眠りの前やイライラした時の私の心の鎮静剤になっております。有吉佐和子さんて本当に素敵。お会いしてみたかったなあ。

    0
    2025年06月05日
  • 新装版 和宮様御留

    Posted by ブクログ

    TVドラマ化されたものはずっと昔にちらっと見た記憶がある。フキの役を大竹しのぶが演じていた。

    NHKの「100分de名著」に影響されて「青い壺」「恍惚の人」に続いて読む有吉佐和子作品。

    最初は公家言葉に不慣れなためと章ごとに視点が変わるので読み進めるのに時間がかっかたが、途中からは面白さに一気に読み進んだ。

    0
    2025年05月29日
  • 恍惚の人

    Posted by ブクログ

    認知症になってしまった義父の介護や避けては通れない身内の葬式などを描いた小説。

    何もしない夫への不満とか、義父から虐められた過去の思い出とか一筋縄ではいかない感情が描かれていて良かったです。

    高校生の息子がすごくよかったです。斜に構えた若者なのですが、不器用ながらに母へも祖父へも愛情のある態度がよかったです。

    50年以上も前に書かれている作品らしいですが、文章も読みやすいし高齢化が進んでいる現代に読まれるべき名作だと思います。

    0
    2025年05月26日
  • 恍惚の人

    Posted by ブクログ

     この本『恍惚の人』は、1972年に刊行された作品である。実に50年余前の作品。発表当時、「恍惚」という言葉が流行し、この時代はまだ認知症という言葉が広く普及していなかった。日本では、「痴呆」と呼ばれており、2004年に厚生労働省の用語検討会により、「認知症」への言い換えが求められる報告がまとめられた。本書は、有吉佐和子が社会問題に鋭く警鐘を鳴らすために書き、多くの人々の注目を集めた作品である。彼女は、社会に影響を与える書籍の力を示した。『複合汚染』を生み出し、そして続いて本書を生み出した。実に巧みでセンセーショナルな編集能力を持っている。

     本書の時代背景において、平均寿命は男性69歳、女

    0
    2025年05月18日
  • 華岡青洲の妻

    Posted by ブクログ

    凄まじい献身物語、おぞましい嫁姑 男のエゴ
    世界初、全身麻酔による乳がん手術成功者

    通仙散(麻酔剤)成就

    0
    2025年05月07日
  • 非色

    Posted by ブクログ

    1964年の作を2020年に復刊したもの。かなりの衝撃的な作品だった。
    戦後の日本で黒人米兵と結婚した主人公笑子が子連れでアメリカに渡り、ニューヨークでの生活を描いている。日本での差別以上に、移民のるつぼのアメリカには差別が当然の如く蔓延している。
    日本人も恐らくイエローとかジャップと差別されただろうにこの中には描かれてない。が、この中で笑子の娘の、明るい未来を象徴する作文が胸を打つ。笑子自身のポジティブさや負けん気も、内容に比べて救いの空気を出している。最後の場面が凄く印象的で、笑子だからこそのセリフだと思った。
    この本を勧めてくれたスキボンさんありがとう。

    0
    2025年05月07日
  • 恍惚の人

    Posted by ブクログ

    40年も前の本ですが、現代にも通じる介護の話。
    介護をしていく主人公のエネルギッシュさには感心しました。まだ若いからできることかも。寿命が延び、介護をする人の年齢が上がると、介護の負担も一段と大きくなるなぁと思いました。

    0
    2025年05月05日
  • 悪女について

    匿名

    購入済み

    ものすごく頭の良い女性なんだとは思いますが、彼女の行動は不思議でした。同時進行で色んな事をできて、相手によって自分を使い分けて、すごく魅力的なんだから、もっと幸せになれたのにと、思わずにはいられません。結局は不器用な人なのかな?とも思ったりもしました。彼女の本当の心を知りたかった。

    #ドロドロ #怖い

    0
    2025年05月03日
  • 夕陽ヵ丘三号館

    Posted by ブクログ

    有吉佐和子さんの作品はいつも色褪せないと感じる。昭和の一流商社の社宅。きっと綿密な取材をされての上梓だと思う。夫の浩一郎が音子に、ら抜き言葉を注意しているところ等も面白く読んだ。

    0
    2025年05月01日
  • 華岡青洲の妻

    Posted by ブクログ

    約200年前に麻酔剤を作り、それを使って乳癌手術を日本人がしていたなんて意外、と思った。
    でもこの本の主題はそこにはなく、それを支えた妻と母、そしてその家族。今では考えられないほどの封建的な考えがあったことに驚かされる。

    0
    2025年04月21日
  • 恍惚の人

    Posted by ブクログ

    若い頃読んだ時も大変だなあ、と思いながら読みましたが、今読み返してみて、とてもリアルだし自分ごととして胸に迫ってきました。昭子さんはとても立派で、なかなかここまでできないよなあーと思ってしまいますが、昭和の主婦は皆こんな感じだったのかも…とも思います。
    同じ本でも読む時期によって感じ方が変わってくるな、と思いました。

    0
    2025年04月06日
  • 華岡青洲の妻

    Posted by ブクログ

    第6回女流文学賞
    第2回新風賞

    江戸時代末期に世界初の全身麻酔による外科手術を成功させた華岡青洲。
    本書はそれを側で支えた嫁姑の静かな熱き戦いの話。
    全身麻酔という医療技術を得るためには努力だけでなく、知られざる犠牲があったことにぞっとした。
    麻酔がない時代では、癌に気付いても手術ができずただ経過を待つだけで、本人も家族もどんなに辛い思いで過ごしたのかと想像するだけで辛い。
    麻酔の偉大さを思い知った。
    嫁と姑の緊張感のあるやりとりや、醜く揺れてしまう心情がひしひしと伝わってきて、とてもおもしろかった。

    0
    2025年03月28日
  • 悪女について

    Posted by ブクログ

    悪女の生き方 なんだかすごい小説を読んでしまった。

    謎の死を遂げた富小路公子についての、27人のインタビュー。
    彼らが語る「富小路公子」像を総合しても、私には本当の悪女なのかどうか判断がつきかねた。
    27人のうちの誰かは彼女を聖人の如く扱い、誰かは嘘つきでどうしようもないと罵る。
    これは読む人にとっても同じで、読む側がどのエピソードに惹かれるかでタイトルがどこまで回収されるかがわかるのかもしれない。
    いずれにしても大変面白かった。

    0
    2025年12月18日
  • 複合汚染

    Posted by ブクログ

    これは小説なのかはたまたノンフィクションなのか。多分ノンフィクションに近い小説という表現が1番近いのだろうけど、色々考えさせられる内容だった。政府が舵取りをいかに誤ったか、いかに海外諸国に比べ日本が汚染物質を見境なく使用、排出し、自然を破壊してきたか。そして、いかに私達の胃に入る食べ物が、汚染されたものか…。
    田んぼに飛び込み溺死する蛙の話には戦慄した。

    普段から有機栽培や自然農法など、オーガニックなものをなるべく摂るよう気をつけて入るが、一層口に入れるものには注意しなければと感じた。政府が全く当てにならないのはこの時代も今も変わっていない。自分で調べ、考え、自分の身を守らなければ。

    そし

    0
    2025年03月02日
  • 華岡青洲の妻

    Posted by ブクログ

    華岡流医術の生みの親としてその名を馳せる華岡青洲の妻、加恵のお話。

    加恵は天明2年、華岡家へ嫁ぐ。(21歳前後)
    京都へ遊学している夫に代わって迎え入れてくれたのが、青洲の母である於継(おつぎ)だった。

    於継は美人で賢く、何をしても髪の毛1本すら乱れない完璧な人だった。
    加恵はそんな於継を羨望の眼差しで見ていた。
    義娘である加恵に対しても、実の娘のように接してくれた。
    しかし、夫(於継の息子)の帰郷と同時に、於継の態度に陰りが出始める。

    青洲の愛を巡って、2人の間で繰り広げられる女の戦い。
    静かな軋轢は日を追うごとにエスカレートする。
    遂には体を張って…

    この時代に「嫁ぐ」というこ

    0
    2025年02月19日
  • 華岡青洲の妻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    世界最初の全身麻酔による外科手術を成功させた華岡青洲。
    その成功の陰には進んで人体実験に身を捧げた母と妻の姿がありました。

    加恵は憧れの於継に息子の嫁にと望まれたことが嬉しくもあり誇らしかったのです。嫁と姑は本当の母娘のように仲良くやっていました。それが一変したのは京都へ遊学していた雲平(青洲)が帰ってきてから。加恵は於継の言動に含みを感じるようになり、華岡家での疎外感を味わうようになったのです。
    これといって激しい二人の対立があるのではなく、雲平を巡る物静かな戦いが繰り広げられました。

    青洲が麻酔について研究し実験していると知った於継は自分を実験に使ってくれと言い出します。いやいやお母さ

    0
    2025年03月12日
  • 恍惚の人

    Posted by ブクログ

    2025.2.3
    茂造の老いも凄まじかったが、昭子の何十年後かの自分の老いを意識する内容が、身につまされた。
    昭子の人物像、心模様を鋭く書き上げている。
    名作でをあり、ファンになった。

    0
    2025年02月03日