有吉佐和子のレビュー一覧
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ネタバレ100分で名著で知って買い、ようやっと読めた。
請われて嫁いだのに、環境変化にも馴染もうと努力し、憧れの人と家族になれた喜びからの突き放し。夫にとって母よりも特別な存在になれることが自分の存在価値になっていったことが、皮肉にも麻酔薬の完成には必然だったのかも。
夫はどちら贔屓でもなく、母、嫁にそれなりの対応だったのに、女たちが勝手にというのがなんとも。
小姑がもっと間に立ってくれればまた変わっふたかもしれないのに。小姑も姑ほどではないが、侵入者に対する意地悪な気持ちがあったのでしょう。
むかーし、子供向け漫画で読んだ華岡青洲夫妻の話からは想像できなかったお話しでした。
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夏に購入していて楽しみにしていた有吉佐和子さんの本。やっと読むタイミングが来た!
読みやすい文体ととっつきやすい内容でさくさく進みました。
太平洋戦争をくぐり抜けた女性の話で、孤児でありながらも和裁を家業とするおうちに引き取られて大切に育てられ、職を身に付け、ケガしつつもたくましく生きる様子が心強かった。
縫い物まわりの事情や、戦前・戦中のそれこそ「丁寧な暮らし」がよく分かり、例えば針を布に刺すとき音を立てないようにするのが本当の達人みたいなこととか、義理のお母さんと2人で布団を剥いでもんぺとか服にすることが楽しいとか、自分でデザインしてすぐ服を作っちゃうところとか、100年も経ってないのに衣服に対する姿勢ってものすごく変わったんだと実感。
あとは、針を踏むとどうなるのかってことも分かって、昔から裁縫をするときは針の扱いについてすごく口うるさく言われてきたその理由がわかったことも収穫。
四の四とか、四の三とか、いまでも針を買うとたまーに書いてたりするので、由緒正しき呼び名なんだなぁと思ったりもしました。
針って、消耗品だよねやっぱり。私だけじゃなくてよかったぁ。
主人公は「清子」っていう名前なんだけど振り仮名が私の見た限りは全然なかったので、「きよこ」「せいこ」のどっちかなー私はせいこのほうが好きやけどなぁって思いつつ読んでて、98%終わったところで「き、清子・・・」みたいな箇所があったことによりきよこだとわかりました。ちょっとびっくりした。
ストーリーについては、予想と違って、カップリングの妙味とかあまりなく、淡々と進むのが心地良かった。
お幸さんがだんだんなのめならない感じに変貌していく部分だけが不穏でしたが、彼女の嫉妬心にも共感できます。
個人的に、ちょうど追いかけで観ていた朝ドラの「あんぱん」も戦争パートだったので、この本を読んでいた時期も重なって、今年のクリスマスイブからクリスマス当日にかけては「学徒出陣」「武運長久」「灯火管制」「忠君愛国」「国民學校」って感じでした。
もう二度と繰り返さない歴史について学べてよかった。(とってつけたように締めくくる) -
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鬼籍に入られているはずの有吉佐和子様の、まさかの新刊!!!!!
通勤途中の駅の本屋さんで見つけて即買いしました。
原田ひ香さんの権力恐るべし。
もっともっと復刊お願いします!
軽やかなテンポで進む、芸者さん界隈のお話。
私は京都の料亭で正社員として勤務していた経験がありますが、ここで書かれているように、料亭の女将さんが地域を束ねて芸妓さんを取り仕切ったり指示したりっていうようなことは多分、もうあの頃はなかったんじゃないかなぁ・・・某老舗フランス革鞄ブランドがマハラジャを歓待しているお席とかはあったけどどうだったんだろう。
とにかく未知の世界で、ワクワクしながら読み進めました。
ストーリーテラーじゃなくてなんていうんだっけ第三者目線?水先案内人?を途中から務めてくれる、勢子さんのいい女っぷりもよかったけれど、モテすぎてちょっと辟易。
きっぷがよくて短気で姉御肌の綾千代さんが、私は大好きでした。ああいう人は確かにいる。
日舞の家元が、芸者さんに振り付けをしたり発表会的なものでお金を稼いだりしているのに、それでいながら芸者さんを格下に見ているっていう描写があって、そこに若き日の有吉佐和子さんの観察眼が確実に光っているのを感じて嬉しくなりました。 -
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東京下の針職人夫婦に育てられた清子
ひとり息子の弘一に思いを寄せながらも、出征を見送り、
戦時下、そして戦後を懸命に生き抜く。
その間に針を踏み抜き、それがもとで片足が不自由に、
清子は新たな負い目を抱え、さらに息を詰めるように暮らしていた時、弘一が復員。
しかし戦争は人格をも変えてしまい、元のようにはいかない
有吉佐和子の作品て、その時々の状況を切々と克明に描く、というのじゃなくて、時代背景として頭に置きながら、人間をより深く生々しくそして容赦なく、と。
悪い人間には悪い人間なりの「う~ん そうだなぁ」と思えるところがあり、弱い人間には弱い人間に自然と寄り添えるところがあり、人間の描き方が素晴らしい。
結末は決して明るい兆しも開けて未来が見えるわけではないけど、うん、そういうもんだろう、頑張って生きるしかないだろうと思わせてくれる。 -
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それぞれ趣向の違った短編集。
以前読んだエッセイ集の中で、レッテルを貼られるとひっくり返したくなるという事が書かれていたのを思い出した。
どれも面白い。
【挿絵の女】
「戦後」をまだ引きずっている時代。記憶喪失の画家が描く女の絵にモデルはいるのか
【指輪】
テレビの探偵バラエティに出演しているせいか、推理小説を依頼されて途方に暮れている小説家・有吉佐和子。
日本舞踊家の友人が、指輪を預けに来て、数日後に自殺した。
指輪の内側に彫られたイニシャルは何を表すのか
【死んだ家】
毎年一度は大病を患って一族郎党を呼び集める、旧家の女主。今度こそ危ないと医者が匂わす。相続人たちは、いかほどの財産があるのだろうと気になって仕方ない。
【崔敏殻(さいびんかく)】
『鬼灯の冷徹』を思わせる、冥府が舞台の小説。中国の怪奇小説が元ネタらしい。
とにかく崔敏殻と閻魔大王の会話が面白い。
自分は死ぬはずではなかったのに、冥府の役人が間違えて迎えに来たと閻魔大王に15年も訴え続けている崔敏殻。
ああいえばこうの屁理屈に手を煩わされ、冥府の事務は滞り、診断を待つ亡者の皆さんが長蛇の列を作る始末。
【秋扇抄】
タイトルがネタバレを感じさせて、菊弥姐さんのはしゃぎ様に胸がいたむ。
【鬼の腕】
還暦を目前になお娘姿で踊ることにこだわる舞踊家の、芸への執念と、老いへの恐れ、男への執着と。 -
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世界で初めて全身麻酔による乳がん手術を成功させた華岡青洲。
青洲の母と妻が麻酔薬の人体実験に協力したという逸話だけは知っていたけど、それを広めたのが有吉佐和子さんのこの作品だったとは知らなかった。
普通なら美談として描かれそうだけど、青洲を支える女性たちにスポットを当てているところが面白い。
母と嫁が競い合うように自ら実験台になりたがるという、狂気すら漂う献身が描かれている。
どちらがより献身的かを競う嫁姑の意地の張り合いによる心理戦が続いていく。
口にする言葉と嫁の加恵が淡々と語る心の中の本音が全く違う。表向きは仲の良い嫁姑に見えるから尚更怖い。
ただの嫁姑の嫌味バトルだけではなく、嫁ぐ女性が抱えていた葛藤や、当時の社会における女性たちの複雑な感情が丁寧に描かれている。
生き生きしている女性たちの姿が浮かんでくるので、つい史実だと思いそうになるけど、この嫁姑バトルはあくまでもフィクションだそうだ。
華岡青洲と妻・加恵のことがもっと知りたくて調べてみると、青洲の直系の子孫が現在も札幌で麻酔科医として活躍されているとのこと。
またそのお子さんも麻酔科医だそうで、青洲の理念が時代を超えて今も受け継がれているのが本当にすごい。
私自身も全身麻酔のお世話になった身で、今の安全な医療の背景には多くの犠牲と努力によって成り立っているのだと思うと、青洲や加恵、華岡家の家族、たくさんの人々や動物たちに、改めて深い敬意と感謝の気持ちを伝えたい。
和歌山弁の語尾「のし」が妙に耳に残る。
嫁も姑も上品に「〜のし」って言うから、つい真似したくなるのし。
自分でも気づかないうちに「のし」が出ちゃいそうだのし。
有吉佐和子さん、やっぱり好きだなぁ。
Audibleにて。 -
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ネタバレいろいろ容赦なさすぎて、読んでいて辛い小説だった。
主人公清子が針を踏んでしまい足が不自由になる。時代性はあるが、足が不自由な人を貶める言葉が再三出てきて、身体の不自由なかたが読んだらどんな思いをするかと思うとつらい。
出征した幼馴染弘一を心の中で慕っていた清子、あるとき彼も自分を愛していたことを知る。その時の清子の思いも少女マンガ的な心境からは程遠い。終戦、弘一は無事戻ってくるが、それからの展開も少女マンガ的には行かない。
最後、清子が職業婦人として手に職を持って自立していく姿が暗示されて終わる。清子を陥れた針に最後には助けられるということか。
読んでいるときは容赦なさがつらかったが、現代人の目から見ると、それで良かったのだと思える。訳ありの夫や姑などに煩わされることなく針一本で立っていく清子に著者は希望を託したのだ。 -
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一流商社に勤める夫の転勤に伴い、東京で社宅暮らしをスタートした音子が、社宅内の人間関係に振り回されていく姿を描いた物語。
一人息子の教育問題に振り回されるのは、いつの時代でもあることかもしれないが、同じ年頃の子どもがいる社宅となるといろんな情報に惑わされる。
新しく建った五号館には外国の支店から帰った人ばかりが入居するなかで、大阪にいた頃仲良くしていた山野夫人がいるのに驚き、そのあと一悶着があったり、子どもは伸び伸びと育てる方針で口出ししないと言っていた井本夫人が、離婚までして息子に東京の都立高を受験させ合格していたというのには、驚愕した。
社宅という箱の中で、主婦が一日中いると見栄と欺瞞ばかり。
尾ひれがついた噂が蔓延して、追い詰められたり孤立したりと悩みの種は尽きないだろうと思う。
とてもじゃないが、社宅には住めないだろうなと感じた。
あまりにも人間描写がリアルで怖くなる。
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東京下町の大瀧三五郎の営む仕立て屋で、縫い子として働く矢津清子は、実の親はなく娘同然に三五郎とその妻のお幸と暮らしていた。
彼らの一人息子が出征をし、戦後に復員したが以前の真面目さは影もなく正体の崩れた男になっていた。
三五郎が亡くなり、お幸の清子に対する感情も障害を負った女に大事な息子を盗られてなるものかという狂気に近いものがあった。
戦争というものが、家族同然に暮らしていたものにこんなにも酷い仕打ちをするのか…
愕然とする思いと縫い子一筋にやっていこうとする清子の思いに胸を打つ。
縫い子として針を進める手先の描写や針を踏んでしまい、それが原因で跛となったことの大変さも訥々と書かれている。
清子は、戦時下と戦後の混乱を生き抜いた強い女だったのではと思う。
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秋子の母 寿々は日本舞踊梶川流の門弟で若い頃から名の通った踊り手だった。 自ら稽古場と内弟子をもつ彼女は娘である秋子を顧みることはなかった。
秋子が六つの時 寿々は還暦を過ぎた七世家元 梶川猿寿郎の子を産む。
家元が自ら千春と名付けた娘を踊り手として育てあげようと寿々は躍起になった。
必要なのは血筋なのか 天賦の才なのか精進なのか …
終盤 八世猿寿郎の「─踊りの間というのは魔物の魔だ。誰も逃げ出せない。みんな死ぬまで踊り続けるんだ。僕は魔物に首の根っこを押さえられている。だから家元の僕は、門弟の首の根っこを押さえていなきゃならないのさ。─考えてみると、日本舞踊は近頃の新興宗教と似たことを何百年の昔からやっているんだね。家元というのは教祖のことさ。だから面白いよ、やめられないんだよ」という言葉が印象に残った。
戦争を経て不本意ながら確固たる地位を得て 遅まきながら才能を開花させた秋子と 母の反対を押し切ってした結婚が破綻してアメリカから娘を連れて帰ってくる千春のその後は『乱舞』に続く。
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初読だった有吉佐和子さん。
青い壺で知ったのですが、一言で面白かったとは
言って良いのかわかりません。ただ、
戦争がもたらした様々な人間の闇や人を変えてしまうほどの打撃をもたらした事は事実であり
単純に戦争が良いとか悪いとかのお話では
ありません。
主人公の清子、親代わりだったお幸、三五郎
息子の弘一
戦争がなかったらきっと、本物の家族に
慣れたのではないか。淡い恋心が成就していたのか
仄暗さもありつつ、時にハラハラしたが
筋の通った考えを貫いた清子が先に
幸せであって欲しいと、ただ願った。
それにしても、お幸も恐ろしい。
弘一は今の言葉で言うと「クズ」に思えた。
戦争で苦しんだのはアンタだけなの?と。
体験したことがないから苦しみは計り知れない
だとしても心根の弱い男に清子は勿体ない。
読後は悪くありませんが、読み手によって
捉え方が著しく変わる物語でした。 -
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⭕️針女(しんみょう)
主人公の清子は両親を失った後、裁縫の親方・三五郎に引き取られ、親方夫妻と息子との家庭のもとで、我が子のように愛情をもって育てられていた。
三五郎の妻・お幸も、思いやりと優しさをもって清子と接していた。
清子は針子としての資質に長けていたようで、若い時から仕事を任されるようになる。
若い清子は、三五郎の息子・弘一に思慕の念を密かに抱いていた。
弘一は幼い頃から学業には秀でていて、大学は東京帝大に進んでいたのだが、学徒出陣で出征することになる。
弘一に召集令状が届けられた時、受け取ろうとした清子は慌てて立ち上がる時に縫い針を足に刺し、大層な手術が原因で右足が不自由な身となってしまう。
戦果も厳しくなり、三五郎宅も空襲で焼かれ、瓦礫を寄せ集めてバラックを建てて3人は雨風を凌ぐ生活になる。
ようやくの終戦後、清子が1人で髪を洗っている時に、突然弘一が戻ってきた。
弘一の無事の帰還に三五郎とお幸は喜び、以前にも増して弘一に優しく接することになる。
弘一も何故か出生前とは性格が一変し、明るく三五郎とお幸と会話するようになっていた。
所詮赤の他人である清子は、親密な親子3人の家庭には居づらい思いを抱くようになり、不自由な身体を弘一の前に晒したくない思いもあって自立することを決める。
清子の縫子としての腕を見込んで、戦後の混乱期に商才を発揮する河野婦人が手を差し伸べてくれる。
河野の事業は順調に成長し、1人暮らしの清子の生活も安定する。
そんな時、清子の仕事場を兼ねた住まいに弘一が現れるのだが⋯。 -
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周囲と世の中が有吉ブームなので私も乗っかかった。
女二人、和宮様、閉店に続いて4作目の本書は短編集。
地唄
デビュー作。渋くて硬い。
(直前に私が読んでいた、中島梓の「絃の聖域」三味線の芸の一族の話とリンクしている。まあ余談ですが)
計算し尽くされた話。
有吉氏、25歳でこんな話が書けるもんなのか。
娘の調律に気づく父、無音で肚の探り合いだ。ドキドキ。
ラストで、父(盲目、三味線の名手)が、女弟子の新関を車内で隣の席を外させる、その行為の意味を考えるとけっこう残酷だ。
検校(けんぎょう)という地位を知り勉強になりました。
美っつい庵主さん
面白かったー。こういうの好きだ。
女たちの共同生活のけっこうな本音だらけの社会に、都会から来た女子大生、しかも男連れが来て、あれこれ見ていく話。
楽しい。みんな人間だ。
ラストのマカロニもいい。
江口の里
私にはピンと来にくい話。
教会内の人間関係、政治力学も大変そうですね。
有吉氏はクリスチャンだったらしいから、取材先はそのへんかな。
三婆(さんばあ、と読んでたけど、さんばば なのか?)
これも好き。設定から楽しすぎる。みんなで亡男とお互いの悪口で盛り上がっててほしい。
孟姜女考
硬いタイトルだなーちゃんと読めるかなーと不安だったが、あにはからんや、私には本書でこの短編が一番面白かったです。
一応フィクションぽくしてるけど、完全に有吉佐和子が中国に行って見聞きしたこと、感じたことだよね。
冒頭は、「台湾漫遊旅行のふたり」を思い出しましたが、趙女士は再登場しないのね。残念だ。
激しく揺れ動く、中国の、60年代当時をそのまま読み取り、まっすぐ向き合おうとする作者の様子がよくわかる。
(当時はまだ国交再開前で、普通の日本人は入れない中国。ウン千年にわたる憧れの国であり、しかしこの百年ほどは弱体化して西欧どころか明治日本の後塵を拝してきた国であり、戦争では激しく日本に蹂躙された国で、新たな革命と支配者と価値の逆転を浴びて、文革・社会主義の嵐の吹き荒れる、超大国である。)
一緒に行ったのは井上靖なんだー、これもすごい贅沢だな。
これが作中の、中国史の先生であるところの「I先生」だよね。
日本で生まれ育ったわけではない有吉氏にとって、まっさらな目で見る、この不思議の国の60年代の「今」が、私にもへえーと新鮮に目に映るし、有吉氏の興味の持ち方が面白いなとおもった。
ラストで、即物的な絵画を見て、ギョギョっとする有吉氏だが、中国の若者らが茶化すでもなく、ただ真剣にそれに向き合う様子に非常に驚いている。
そして、中国が観光地としてすぐ、稚拙なもの(巨大で幼稚な造作の人形とか、歴史上の人物の足跡だとか、あからさまな、新しい、不恰好な作り物)を置いてしまう、風情が台無しじゃん、と思う感覚が私もよくわかる。
(いまでも、赤壁の岩壁に、デカデカとペンキで赤壁って書くの、やめて〜泣、と思う。なんで変な手を加えるの。そのままでいいのにさあああ)
今の中国を見たら、有吉さんはどう思うかな。
つまらなくなっちゃったな、と思うか、それとも、好奇心旺盛の彼女だからあれこれ面白いポイント探せるのかもしれない。