有吉佐和子のレビュー一覧
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奔放な母と、それに振り回されるしっかり者の娘の愛憎を描く。
そりゃあ誰が見ても母は最低の母親なのだろうが、振り回される方も悪いんじゃないか、もっと毅然とすればいいのに、と思ってしまうのは私が若いせいなのか、それとも時代のせいなのか。
確かに母は褒められた性格ではないのだけど、それでもどこか憎めない。
人は誰しも、自分の思うままに生きたいと思うものだけど、それすなわち誰かを傷つけても構わないということになるのかもしれない。
誰かを傷つけないように生きれば、自然自分がどこかで傷つかずにはいられない。
母にも娘にも感情移入はせず、ただ親子の情愛の不思議さを思った。 -
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一流会社の社宅における人間関係のお話し。お中元の処理の仕方に時代を感じて面白い。
時代背景は少し古いと感じるだろうけれど、人間の心理、人間関係の問題は今に通じる。
人の噂、隣人との比較の中で、正しい価値判断ができなくなっていく主婦。
現代におけるママ友や会社の女性同士の人間関係の悩みと同じだ。現代では、そこにブログやSNSなどネットからの情報も加わり混乱する。
知らないことは知らないままでいいはずなのに。
有吉佐和子が社会に問いかける作品では、ほのぼの感動する、切なく感動する、そういった方法をとらない。
現実の人間の愚かさと醜さを表現しながら、いつの間にか「家族には何が大切なのか」そうい -
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夢中で読んだ上巻の続き。
こちらもおもしろかったが、結局、蔦代は何だったのだろう。。。
最後に大きなどんでん返しがあるはず!と思って読んでいたわたしとしては、なんだか味気ない終わり方だった。
表と裏の顔がある蔦代は、「悪女について」の主人公と少し重なる。
野望の為にあらゆる手段を使ってこつこつとお金を蓄え、人を動かす姿…恐ろしい。
実際の日本の歴史を織り交ぜて物語が進んでいくので、そのあたりも一緒に楽しめた。
正子の恋物語はとても純粋で、
叶わなかった最後の恋についてはじんとくるものがあった。
昔の恋は密やかで情熱があって、わたしもこういう恋がしたいなぁとつい思わせられる。 -
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有吉佐和子の紀州弁が含まれている小説はいいなぁ。女性の一生を描かせたら有吉は素晴らしい。紀ノ川に通じるものもあるが、また違う趣きの作品。
読み応えがあり、途中なかなか止められない小説だった。自分の母親にも、母親としての自分にも似ていない郁代なので共感はできなくても、とても面白かった。さすが有吉。賢くて我慢強い朋子が不憫で、どうにか結婚するなり、子供を生むなりせめてどちらかは実現して欲しかったのに、作者はそれを与えなかったのが残念でならない。自分としてはもう少し朋子が報われる内容だと良かったな。
郁代が死んでしまった時はさすがに泣けた。「最後に帳尻を合わせたんですね」とつぶやく朋子。朋子がそ -
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普通そうな”浮気男”に浮気相手の子どもができ、その後、本妻の子どももでき・・・二人の女との狭間でごまかしつつ、また別の”浮気男”に相談しつつ過ごしているとき入院するはめになり、そこで・・・
女って恐い、恐すぎるって!マチ子も道子も。マユミも。
文子と義道と江美、この子どもたちのその後が気になる。。
解説より・・・「遊心を持つ総ての男の心に響けとばかりに」書かれた、これは世の浮気男(大抵の男は多少ともやましい心を持っている筈である)への警鐘を鳴らしたような作品である。
うん、彼氏や旦那が読んでくれると、浮気心も少しはなくなるんじゃないかな(笑)読ませたい。