有吉佐和子のレビュー一覧
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秋子の母 寿々は日本舞踊梶川流の門弟で若い頃から名の通った踊り手だった。 自ら稽古場と内弟子をもつ彼女は娘である秋子を顧みることはなかった。
秋子が六つの時 寿々は還暦を過ぎた七世家元 梶川猿寿郎の子を産む。
家元が自ら千春と名付けた娘を踊り手として育てあげようと寿々は躍起になった。
必要なのは血筋なのか 天賦の才なのか精進なのか …
終盤 八世猿寿郎の「─踊りの間というのは魔物の魔だ。誰も逃げ出せない。みんな死ぬまで踊り続けるんだ。僕は魔物に首の根っこを押さえられている。だから家元の僕は、門弟の首の根っこを押さえていなきゃならないのさ。─考えてみると、日本舞踊は近頃の新興宗教と似たことを -
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初読だった有吉佐和子さん。
青い壺で知ったのですが、一言で面白かったとは
言って良いのかわかりません。ただ、
戦争がもたらした様々な人間の闇や人を変えてしまうほどの打撃をもたらした事は事実であり
単純に戦争が良いとか悪いとかのお話では
ありません。
主人公の清子、親代わりだったお幸、三五郎
息子の弘一
戦争がなかったらきっと、本物の家族に
慣れたのではないか。淡い恋心が成就していたのか
仄暗さもありつつ、時にハラハラしたが
筋の通った考えを貫いた清子が先に
幸せであって欲しいと、ただ願った。
それにしても、お幸も恐ろしい。
弘一は今の言葉で言うと「クズ」に思えた。
戦争で苦しんだのはアン -
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高齢の義父とその周りの家族のお話。
有吉佐和子先生の本、2冊目完読。
高齢者との生活の大変さを、リアルに表現されている。
ストーリーは、突然の義母の死から始まる。
それと同時に舅の認知症状に悩まされる話。
恍惚の意味は、さまざまで心奪われるや朦朧とするの他に、ボケとあり、認知症の意味なのか。
1972年の作品で、この頃はまだ認知症と高齢化社会などという言葉も表現されていない時代。
今では、支援センターや、役場に行けば相談に乗ってくれるところもあるが、この当時は、すっかり見放されてる感が切ない。
舅の世話に追われながら、家事や仕事をこなす主人公の嫁に感心した。こんな嫁は、今も昔もいないだ -
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有吉佐和子『恍惚の人』。
姑が急死。離れに住んでいる舅・茂造の老人性痴呆に。共稼ぎの嫁・昭子は義父の介護に追われることに。
しかし夫・信利は実の父にもかかわらす、介護に及び腰。『俺もこうなるのか』という始末で、息子・敏以上に役立たず。
敏も、『パパもママもこんなになるまで生きないでね』と…
そんな中、昭子はほぼ一人でその役割をこなしていく…
昭子には頭が下がる。
働きながら、義父の介護をするなんて…
信利にはもう少し、昭子を助けるつもりはないのか、自分の親なのにと、思ってしまう…
が、自分ならどうだろう⁇
仕事を抱えながら、親の介護ができるだろうか⁇
少なくとも、昭子のようにはできないだろ -
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⭕️針女(しんみょう)
主人公の清子は両親を失った後、裁縫の親方・三五郎に引き取られ、親方夫妻と息子との家庭のもとで、我が子のように愛情をもって育てられていた。
三五郎の妻・お幸も、思いやりと優しさをもって清子と接していた。
清子は針子としての資質に長けていたようで、若い時から仕事を任されるようになる。
若い清子は、三五郎の息子・弘一に思慕の念を密かに抱いていた。
弘一は幼い頃から学業には秀でていて、大学は東京帝大に進んでいたのだが、学徒出陣で出征することになる。
弘一に召集令状が届けられた時、受け取ろうとした清子は慌てて立ち上がる時に縫い針を足に刺し、大層な手術が原因で右足が不自由な身となっ -
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■はじめに
昭和の作家たちは、物語だけでなく“題名”に魂を込めた名人が多くいた。「斜陽」「点と線」「永すぎた春」「恍惚の人」─題名が時代を超えて一人歩きし、今となっては「それって元は小説の題名だったの?」って言われるほどに。
この『青い壺』もまた題名がすでに美しく、謎を醸す。著者 有吉佐和子が半世紀ほど前に発表したこの小説は、文藝春秋社の編集者の情熱によって文庫化され、ロングセラーとなった。
昨年読み、気になる箇所があり再読。鋭く辛辣な風刺の巧さに改めてしみじみと感じ入った。
■あらすじ
名もなき陶芸家の手で焼かれた、ひとつの美しい青い壺。その壺は、ふとしたきっかけで人から人へと渡り歩い -
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周囲と世の中が有吉ブームなので私も乗っかかった。
女二人、和宮様、閉店に続いて4作目の本書は短編集。
地唄
デビュー作。渋くて硬い。
(直前に私が読んでいた、中島梓の「絃の聖域」三味線の芸の一族の話とリンクしている。まあ余談ですが)
計算し尽くされた話。
有吉氏、25歳でこんな話が書けるもんなのか。
娘の調律に気づく父、無音で肚の探り合いだ。ドキドキ。
ラストで、父(盲目、三味線の名手)が、女弟子の新関を車内で隣の席を外させる、その行為の意味を考えるとけっこう残酷だ。
検校(けんぎょう)という地位を知り勉強になりました。
美っつい庵主さん
面白かったー。こういうの好きだ。
女たちの共同生活 -
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一流企業の社宅で暮らす奥さんの日常を描いている。描かれている人間模様がリアルで、さらりと読めた。
専業主婦をして、社宅で暮らしていると生きている世界が狭くなる。その上家事を自動で行ってくれる電化製品が誕生したことで、世の中の専業主婦たちが狭い世界の中で暇になり、暇なせいで子供に過度に期待して干渉したり、社宅内の他人と比較して一喜一憂する。
暇を持て余した結果、今は共働き夫婦が増えたのだと思った。サラリーマンの専業主婦では、暇な時間を持て余すが、暇な時間に豪遊するほどお金に余裕はないから。
社宅内の奥様方の人間関係には、小中学校の女の世界を思い出して、ちょっと嫌な気持ちになった。話し相手に