有吉佐和子のレビュー一覧
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鬼籍に入られているはずの有吉佐和子様の、まさかの新刊!!!!!
通勤途中の駅の本屋さんで見つけて即買いしました。
原田ひ香さんの権力恐るべし。
もっともっと復刊お願いします!
軽やかなテンポで進む、芸者さん界隈のお話。
私は京都の料亭で正社員として勤務していた経験がありますが、ここで書かれているように、料亭の女将さんが地域を束ねて芸妓さんを取り仕切ったり指示したりっていうようなことは多分、もうあの頃はなかったんじゃないかなぁ・・・某老舗フランス革鞄ブランドがマハラジャを歓待しているお席とかはあったけどどうだったんだろう。
とにかく未知の世界で、ワクワクしながら読み進めました。
ストーリーテ -
Posted by ブクログ
有吉佐和子さんの背景知識など皆無の状態で読み始めたため、序盤に時代背景の違和感に気づき、初版が1969年と見てとても驚いた。関西弁の2人のテンポの良い会話に、行ったことのないはずのニューギニアの景色が脳裏に浮かんできて読んでいてとても楽しい時間を過ごせた。特にヨリアピを目指して山を越えていく場面は一緒になってクタクタになっていく感覚があって、読むのに時間がかかった。
現代よりも遥かに不便な当時にこんな大冒険ができるんだから、自分もまだまだ何も諦めることはないんだろうなと元気が出た。
時代を超えても愛される素朴で素敵なクスッと元気をもらえる旅行記だった。
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東京下の針職人夫婦に育てられた清子
ひとり息子の弘一に思いを寄せながらも、出征を見送り、
戦時下、そして戦後を懸命に生き抜く。
その間に針を踏み抜き、それがもとで片足が不自由に、
清子は新たな負い目を抱え、さらに息を詰めるように暮らしていた時、弘一が復員。
しかし戦争は人格をも変えてしまい、元のようにはいかない
有吉佐和子の作品て、その時々の状況を切々と克明に描く、というのじゃなくて、時代背景として頭に置きながら、人間をより深く生々しくそして容赦なく、と。
悪い人間には悪い人間なりの「う~ん そうだなぁ」と思えるところがあり、弱い人間には弱い人間に自然と寄り添えるところがあり、人間の描き方が -
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それぞれ趣向の違った短編集。
以前読んだエッセイ集の中で、レッテルを貼られるとひっくり返したくなるという事が書かれていたのを思い出した。
どれも面白い。
【挿絵の女】
「戦後」をまだ引きずっている時代。記憶喪失の画家が描く女の絵にモデルはいるのか
【指輪】
テレビの探偵バラエティに出演しているせいか、推理小説を依頼されて途方に暮れている小説家・有吉佐和子。
日本舞踊家の友人が、指輪を預けに来て、数日後に自殺した。
指輪の内側に彫られたイニシャルは何を表すのか
【死んだ家】
毎年一度は大病を患って一族郎党を呼び集める、旧家の女主。今度こそ危ないと医者が匂わす。相続人たちは、いかほどの財産がある -
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世界で初めて全身麻酔による乳がん手術を成功させた華岡青洲。
青洲の母と妻が麻酔薬の人体実験に協力したという逸話だけは知っていたけど、それを広めたのが有吉佐和子さんのこの作品だったとは知らなかった。
普通なら美談として描かれそうだけど、青洲を支える女性たちにスポットを当てているところが面白い。
母と嫁が競い合うように自ら実験台になりたがるという、狂気すら漂う献身が描かれている。
どちらがより献身的かを競う嫁姑の意地の張り合いによる心理戦が続いていく。
口にする言葉と嫁の加恵が淡々と語る心の中の本音が全く違う。表向きは仲の良い嫁姑に見えるから尚更怖い。
ただの嫁姑の嫌味バトルだけではなく、嫁ぐ -
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ネタバレいろいろ容赦なさすぎて、読んでいて辛い小説だった。
主人公清子が針を踏んでしまい足が不自由になる。時代性はあるが、足が不自由な人を貶める言葉が再三出てきて、身体の不自由なかたが読んだらどんな思いをするかと思うとつらい。
出征した幼馴染弘一を心の中で慕っていた清子、あるとき彼も自分を愛していたことを知る。その時の清子の思いも少女マンガ的な心境からは程遠い。終戦、弘一は無事戻ってくるが、それからの展開も少女マンガ的には行かない。
最後、清子が職業婦人として手に職を持って自立していく姿が暗示されて終わる。清子を陥れた針に最後には助けられるということか。
読んでいるときは容赦なさがつらかったが、現代人 -
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凄い迫力ある内容だった
現在は昭和の時代より介護制度は整えられ、介護の考え方も変わってきたけれど、長生きになって認知症になる人も増え、しみじみ老いていくのは大変だと実感している
当時とはいえ、信利のような夫には腹立たしさしか感じないし、役所の指導も正論であっても介護する人の心には全く寄り添えていない
茂造の介護をやり遂げた昭子を、ただ褒めるとか労うとかいう気持ちにはなれない
家で看取ってあげられたのは、感慨もあるし達成感もあるだろうけど、だからといって解決にはならない
介護は綺麗事ではない
死に方や老い方は選べないけれど、頭を使い、体を鍛えて、何とか認知症や寝たきりにはならないようにしなけ -
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一流商社に勤める夫の転勤に伴い、東京で社宅暮らしをスタートした音子が、社宅内の人間関係に振り回されていく姿を描いた物語。
一人息子の教育問題に振り回されるのは、いつの時代でもあることかもしれないが、同じ年頃の子どもがいる社宅となるといろんな情報に惑わされる。
新しく建った五号館には外国の支店から帰った人ばかりが入居するなかで、大阪にいた頃仲良くしていた山野夫人がいるのに驚き、そのあと一悶着があったり、子どもは伸び伸びと育てる方針で口出ししないと言っていた井本夫人が、離婚までして息子に東京の都立高を受験させ合格していたというのには、驚愕した。
社宅という箱の中で、主婦が一日中いると見栄と欺 -
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ネタバレ内容を詳しく調べず、タイトルだけで読み始めたので、もっと楽しい旅行記かと思っていたがまさかこんな始まりとは…
ニューギニアでの良いことと、やはり日本は恵まれているというふたつを感じながらずっと読んでいた。
ニューギニアに住む彼らは1日1日を生きるのは大変だろうが、毎日のことに必死になって生きていく。それはそれで良いこともあるだろう。しかし、やはり日本に生きている身からすると、こうした不便な国がまだ世界にはあるのかと考えさせられた。濾過器を見せただけで驚く、音声を再生したら喜ぶ、そういった日本に生きている我々からしたら当たり前のようなことも彼らにとっては新鮮で、まだ新鮮に受け取る人々がいるんだ -
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東京下町の大瀧三五郎の営む仕立て屋で、縫い子として働く矢津清子は、実の親はなく娘同然に三五郎とその妻のお幸と暮らしていた。
彼らの一人息子が出征をし、戦後に復員したが以前の真面目さは影もなく正体の崩れた男になっていた。
三五郎が亡くなり、お幸の清子に対する感情も障害を負った女に大事な息子を盗られてなるものかという狂気に近いものがあった。
戦争というものが、家族同然に暮らしていたものにこんなにも酷い仕打ちをするのか…
愕然とする思いと縫い子一筋にやっていこうとする清子の思いに胸を打つ。
縫い子として針を進める手先の描写や針を踏んでしまい、それが原因で跛となったことの大変さも訥々と書かれてい -
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秋子の母 寿々は日本舞踊梶川流の門弟で若い頃から名の通った踊り手だった。 自ら稽古場と内弟子をもつ彼女は娘である秋子を顧みることはなかった。
秋子が六つの時 寿々は還暦を過ぎた七世家元 梶川猿寿郎の子を産む。
家元が自ら千春と名付けた娘を踊り手として育てあげようと寿々は躍起になった。
必要なのは血筋なのか 天賦の才なのか精進なのか …
終盤 八世猿寿郎の「─踊りの間というのは魔物の魔だ。誰も逃げ出せない。みんな死ぬまで踊り続けるんだ。僕は魔物に首の根っこを押さえられている。だから家元の僕は、門弟の首の根っこを押さえていなきゃならないのさ。─考えてみると、日本舞踊は近頃の新興宗教と似たことを -
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初読だった有吉佐和子さん。
青い壺で知ったのですが、一言で面白かったとは
言って良いのかわかりません。ただ、
戦争がもたらした様々な人間の闇や人を変えてしまうほどの打撃をもたらした事は事実であり
単純に戦争が良いとか悪いとかのお話では
ありません。
主人公の清子、親代わりだったお幸、三五郎
息子の弘一
戦争がなかったらきっと、本物の家族に
慣れたのではないか。淡い恋心が成就していたのか
仄暗さもありつつ、時にハラハラしたが
筋の通った考えを貫いた清子が先に
幸せであって欲しいと、ただ願った。
それにしても、お幸も恐ろしい。
弘一は今の言葉で言うと「クズ」に思えた。
戦争で苦しんだのはアン