有吉佐和子のレビュー一覧
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差別や偏見、自分とちがうものと区別したり見下したりすること。余裕がなくて生きるだけで精一杯のとき、人間を支えるもののひとつになり得てしまう。
後半、高学歴、高収入、高階層の日本人とユダヤ人夫婦が登場し、特に奥さんの日本人が、国連職員という色々な人種の人々と仕事したりしている人なのにやっぱり差別的なことを言ってるのを考えると、余裕のありなしも関係なく、だれもが、差別や偏見からは逃れられない。
しかも自分のその考えは差別的なものということに気づいてない。主人公の笑子は差別的な言葉を言われたり、自分が言った時にそれってなんでなのか、どういうことなのか考えている。
差別や偏見から逃れるには、自分が言っ -
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ネタバレ文化人類学者の畑中幸子氏のフィールドワーク先であったニューギニアの奥地へ、旅行気分で訪ねてしまって大変な思いをしたという滞在記。
異国のジャングルの、過酷な環境のなかで繰り広げられる女二人の会話が面白かった。ご友人でもある畑中氏の、怒りっぽいけれどカラッとした雰囲気がよかった。
ジャングルが文明によって開拓されて、否応なく文化や価値観が移り変わっていくことにはやはり懸念があり、現地の人々を心配する記述があった。1ヶ月の滞在期間のあいだにも人々の変化はある。
狩猟民族シシミンの人々は今ごろどうしているだろうか。
冒頭で「なぜ誰も止めてくれなかったのか」といった叫びが綴られていて笑ってしまったのだ -
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良い物語を読んだ満足感がある。
たまたま焼き上がった奇跡のように美しい壺がたくさんの人の手に渡りながら、様々な人の生活が短編として描かれる。
一つ一つの短編は、なんだかやけにリアルで、ほっこりしたりギスギスしたり、色んな感情になる。
でも、人生ってそんなものだと思う。
自分の目線からでは毎日が大変でいっぱいいっぱいだとしても、その脇に置いてある一つの壺には、数多くの物語が内包されているかもしれない。
人一人の人生など小さく短いものだなあと考える。
この物語の時代は、戦争の面影を残している。
> 「男だけが戦争したような顔をしてもらいたくないわ。女にとっても、戦争は生涯を変え -
Posted by ブクログ
こころ揺さぶられた。
主人公の笑子にとても好感もてた。差別主義者ではないけど、自分の中にある優越意識、劣等感を認識して、問いかけている。その姿が自分自身と重なった。
私も人はみな平等と頭では思っているが、実際笑子の様に、差別し自分の方が優位であることに安心を感じている自分がいる。
人間である以上、この感情を全て取り去ることは難しいのかなと実感した。
この本を進めてくれた母は、人間の業だと。かなしいけど腑に落ちる。
つい感情的になって、そういう思考に囚われてしまう時はずっとあると思うけど、笑子のように、その時はなぜそう感じるのか、思うのか、を無視せずに問いかけていきたい。例え答えが出なくても。