有吉佐和子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026年、いやここ10年でのNo.1かもしれないくらいに面白かった。
未開の地ニューギニア(当時)に友人に誘われてうっかり行ってしまった著者が、足の爪が取れるくらい山を登ったり飲み水がいつも泥水だったり虫に刺されてすぐ化膿したりで、つらいつらいと零しながら生活するという実録だが、読んでいて「これは無理!」という経験ばかりなのに、いつの間にかなんだか羨ましくなってくる不思議。
日本にいたり普通の海外旅行ではまず絶対できない体験を、読むだけで経験したような気持ちにしてくれる、正に読書の醍醐味でした。
そしてこの本、出版されたのがなんと1969年。著者がニューギニアに行ったのはその一年前の昭和43年というから驚いた。そんな遥か昔に書かれたのに、読んでいて少しも古臭く感じないのもまた驚きだ。
おそらく舞台が文明がほとんど発達していない場所であることと、著者の考え方が現代的であるからだと思う。
だから今の感覚で読んでいたら、出てくる日本の男性のほとんどが戦争体験者だったり、まだ戦争のにおいが今と比べて濃く残っていることで、急に「今」とは違うことに愕然とする。
そういえば、子供の頃に学級文庫で読んでいた本には当たり前のように戦争のにおいが残っていた。
主人公の周りの大人たちや著者の後書きから、まだまだ戦争が地続きということが子供心に感じられたことを、この「女二人のニューギニア」を読んでいて、思い出したのだった。 -
Posted by ブクログ
口には出せないけれど、
うっすら自分の中にもあるのかもしれない。
差別は、「あの人よりもまし」と自己防衛のために思う心から生まれているのかもしれない。
日本の中では氏族、家柄、金持ち、貧乏、外国人、黒人、白人。
アメリカでは、黒人、白人。その中にもユダヤやプエルトリコ。アフリカに住む黒人、アメリカの都市部、田舎に住む黒人。
細かく意識しだしたらキリがない。
傍から見たら違いもよくわからない。
だけど、そんな些細なことと当事者以外は思うことでも、優越感に浸ることで自分の置かれた立場や環境が悪くないのかもと思おうとする気持ちは分からなくもない。
Page Turnersでお勧めされていて読んでみたけど、読んで本当に良かった。これが五十年以上前に書かれているなんて。凄すぎる洞察力と執筆力。同じ作家さんの他の本も読んでみたくなった。
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Posted by ブクログ
おもしろかったーー!
君子は"夢"も"現実"もどちらも生き抜いたんだろうな、その二つの対極的な世界を100%極めた、楽しんだ女。どちらにも逃げずにどちらにも溺れずに(いやむしろどちらにも溺れていることを楽しむ)そのバランス感覚がカッコいい。
これからを生きる上で学んだことがたくさん。
・美しいものを愛する、纏う
・義をつくす(誠実、ということではない気がする)。行動に移す。
・数字と法律は人間の思いどおりになる
・声色、言うこと言わないこと。
・肌は柔らかく
最期は少しバランスが崩れて"夢"のほうに転んじゃっただけじゃなかろうか?
それにしても君子が1番手にしたかったもの、理想の自分は何だったんだろうなー。そんなものなくて、今を1番楽しんだ結果なのだろうか。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「日本の伝統芸能の継承」も「盲目の親の老い」も自分とはかけ離れたテーマで、別に共感を煽られることもないのだけれど、それでも惹き込まれてあっという間に読み切ってしまう。これぞ有吉マジック。
大検校の菊沢寿久の許で修行したものの、結局地唄のプロになったりはしなかった瑠璃子が、「学んだものを、咀嚼して」、結婚相手との「生活の中に溶けこましてみよう」と思うところがよかった。
変わり続ける世の中で、伝統をそのままの形で残し続けることは難しいけども、精神を生活に取り入れたり、革新して広めたり、録音して遥か未来に希望を託したり、守る方法はいろいろとある。寿久の老いの悲壮の中にも、ラストに希望は残る。
というかこの作品、有吉さん23歳の頃に書いたものらしく、伝統芸と老衰の造形の深さに驚かされる。そのぐらいの年齢の時、自分だったら恋愛くらいにしか興味なかったと思うぞ。精神的に大人すぎる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
『悪女について』
初めまして♪ 有吉佐和子さん⁽⁽٩(๑˃̶͈̀ ᗨ ˂̶͈́)۶⁾⁾
面白かったぁぁぁ( ͡ ͜ ͡ )
もう この作品を読んで 一発目の感想♡♥♡
今月の【月一文豪】は そう…『火垂るの墓』
なんですが…姐さん♥は 3冊の中から
「お好きなのどうぞ」システムで紹介してくれました
大岡昇平 「野火」
有吉佐和子 「悪女について」
「悪女について」は有吉佐和子さんの命日が
8月30日 ということも話をしていて……
(ง •̀ω•́)งヨッシャッ 状態で読んでいたんです。
……が、何と言うことでしょう…( ・ᴗ・̥̥̥ )
あと 50ページだわっ(ง •̀ω•́)งヨッシャッ って
ところで 記憶が途絶えて…目が覚めた時は
朝の4時( ・ᴗ・̥̥̥ )( ・ᴗ・̥̥̥ )( ・ᴗ・̥̥̥ )( ・ᴗ・̥̥̥ )( ・ᴗ・̥̥̥ )
NEOCHI ( ・᷄ ᴗ・᷅ )ゝ
それでも…いいのよいいのよ って姐さん♥は
優しいんです ⁽⁽٩(๑˃̶͈̀ ᗨ ˂̶͈́)۶⁾⁾
姐さん♥ サンキューーー♡♥♡
感謝を込めて…本題です( ¯∀¯ )
こちらの作品は …
富小路公子(とみのこうじ きみこ)
《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》
───スキャンダルにまみれて謎の死を遂げた
女実業家・公子。彼女に関わった 二十七人の
男女へのインタビューで浮かび上がってきたものは……
…という入りです( ͡ ͜ ͡ )
公子はもう亡くなっているので…
公子は 一切語らずに二十七人が語ります。
もう…これが凄い。
ちゃんと二十七人いるの。有吉佐和子さんが
二十七人描ききっています(-Ò。Ó-) はい!
もう…見事!「いるな…こういうタイプ」と
思ってしまう人物像が描かれてるんです。
もう…唸ってしまいます( *´艸`)
私が 心惹かれた インタビューは…
長男 義彦のインタビュー
大人の書いた童話には、子供を舐めてかかっているようなものが多いのが気に喰わなかったんですよ。子供は、自分が大人と同じに遇されるのを望んでいるものじゃないでしょうか。
ところが母は、いつも「星の王子さま」みたいなものばかり買って来るんです。
童話(メルヘン)というのは大人のための読み物じゃないでしょうか。現実生活の厳しさに喘いでいる大人が、お伽噺で夢を取りもどすために。
と、いう文なのですが…。
なんか すごいなぁ…と感じました。
お伽噺で夢を取りもどすために……って なんか
わかるんだよなぁ。自分がそうだから…
これを息子が母親のインタビューで話すの。
上手いなぁ…と唸ってしまいました( *´艸`)
次男の 義輝のインタビューも好きだなぁ♡
それにしても…有吉佐和子さん すごいなぁ。
これを読んでいると 富小路公子 がいるんだもの。
公子自身は直接出てこないで 二十七人が
公子を語る手法…(関節描写って言うんですって) が見事すぎて…
この小説が昭和五十三年に描かれて、今なお
読み継がれているというのは納得ですね!
気になる方は 是非 読んでほしい♪
あぁ…こんなに面白い作品 寝落ちすんなよな
( ↂ⃙⃚⃛ ωↂ⃙⃚⃛)
本当にごめんなさい( ・᷄ ᴗ・᷅ )ゝ
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Posted by ブクログ
あぁ、面白かった!
ほぼ一気読みくらいの勢い。
青い壺で有吉佐和子を知り、その後非色を読んでさらにはまった。このかたの本は続きを早く読みたいと思わせる吸引力のある小説が多い。
様々な人が亡くなった富小路公子という女性について語る。ある人はとても優しい人、ある人はとんでもない詐欺師、など正反対のことを言う。こういった色々な面から一人の人物を見ていくスタイル大好きである。
最後の彼女の息子についての証言が結構彼女という人物の核心をついているのかな、と私には思えた。自分のことを美しい人、愛でる対象と思ってもらいたくて、美しいものが何よりも好きで、そしてなにより自分の人生を美しい物語に仕上げたい人。その理想を成し遂げるためには手段を選ばず突き進み、その結果が、周囲から見れば『悪女』にも『素晴らしい人』にも映る彼女を作ったのかな、と。
様々な顔を持つ彼女、全く一貫性がないようにおもえる彼女は何を大切に生きてきて、どういう人なのかと様々な視点を通じて考えていくのがとても面白い読書体験だった。 -
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった。今年度暫定トップだ。
『Page Turners』で竹下隆一郎さんがお勧めしていたこの作品を手に取って、本当に恵まれていた。
物凄い事実を学び、落とし込み、痛い思いをするが、本の世界線上で抉られていて良かった。
この物語を読まなければきっと、現実世界で痛い思いをしてもっと酷い経験になったかもしれないから。
色の違いじゃなく、階級闘争だということ。
笑子が最終的に、自分を「日本人」ではなく「ニグロ」だと真に受け止めたことにより、現実世界の見方を180度変えるシーンは圧巻だ。
「差別とは何か?」という問いを、日本人目線から、アメリカ白人目線から、白人の中でもイタリア人目線から、黒人目線から、黒人目線の中でもプエルトリコ人目線から…様々な角度から模索していくストーリー展開が、半端じゃなく壮絶な読書体験となる。
世界史を学ぶより、もっと大切なことがここに記されていると思う。
シンプルに、単一民族である日本人が書いたとは思えないほどの解像度である…