有吉佐和子のレビュー一覧

  • 悪女について

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    主人公である富小路公子について、27人の関係者が公子について各々の視点から証言する間接描写の作品です。

    公子が謎の死を遂げる。その公子は美しくとても良い人だと話す者もいれば、金の亡者のように私は騙されたとする者もいる。多角的視点で何が本当なのだろうと感じることが多かったです。この本を読んで、芥川龍之介の『藪の中』を思い出しました。
    有吉佐和子さんのこの手法はミステリー小説によく使われてるなぁとも感じつつ、昭和の名作に出会えたことに感謝です。長編ですが、一気に読めました‼️

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    2026年08月30日
  • 役者廃業・三婆(新潮文庫)

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    短編集。何十年も前に書かれたと思えないくらい面白く現代人にも刺さる。
    哀しみが底辺に横たわる一方でユーモアや生き生きとした人物描写。ドラマを見ているような読み心地で物語世界に引き込まれる。
    なま酔い が特に印象に残った。

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    2026年08月29日
  • 青い壺

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    ものごとはどのレイヤから見るかによって全く違って見える。人も物も。
    青い壺も高価なものと見られたり、\3,000と見られたり。
    個人的には、第二話が絶品と感じた。

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    2026年08月24日
  • 悪女について

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    有吉佐和子の代表作としての紹介であった。芥川龍之介の藪の中の小説かと思っていたら全く異なっていた。富小路君子について反対の見方をしている人はまったくいなかった。これも面白い書き方である。

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    2026年08月19日
  • 悪女について

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    あぁ、面白かった!
    ほぼ一気読みくらいの勢い。
    青い壺で有吉佐和子を知り、その後非色を読んでさらにはまった。このかたの本は続きを早く読みたいと思わせる吸引力のある小説が多い。

    様々な人が亡くなった富小路公子という女性について語る。ある人はとても優しい人、ある人はとんでもない詐欺師、など正反対のことを言う。こういった色々な面から一人の人物を見ていくスタイル大好きである。

    最後の彼女の息子についての証言が結構彼女という人物の核心をついているのかな、と私には思えた。自分のことを美しい人、愛でる対象と思ってもらいたくて、美しいものが何よりも好きで、そしてなにより自分の人生を美しい物語に仕上げたい

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    2026年08月18日
  • 非色

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    めちゃくちゃ良かった。今年度暫定トップだ。
    『Page Turners』で竹下隆一郎さんがお勧めしていたこの作品を手に取って、本当に恵まれていた。
    物凄い事実を学び、落とし込み、痛い思いをするが、本の世界線上で抉られていて良かった。
    この物語を読まなければきっと、現実世界で痛い思いをしてもっと酷い経験になったかもしれないから。
    色の違いじゃなく、階級闘争だということ。
    笑子が最終的に、自分を「日本人」ではなく「ニグロ」だと真に受け止めたことにより、現実世界の見方を180度変えるシーンは圧巻だ。
    「差別とは何か?」という問いを、日本人目線から、アメリカ白人目線から、白人の中でもイタリア人目線から

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    2026年08月18日
  • 青い壺

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    青い壺をめぐる色んな人たちの話、最終的に終点があってスッキリした。壺のなかに物語がつまっている、青い壺2度目の完成!!
    物語一つ一つも平凡なものだけれど、その優しさが温かい。青い壺もそりゃきれいになるよ。

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    2026年08月16日
  • 華岡青洲の妻

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    ネタバレ

    有吉佐和子の名著にとうとう突入!いや、どれも名著なんだけども。
    これまで読んできたのは、青い壺と紀ノ川。特に順番を考えて読んでるわけではなく、本屋で見つけたものから読んでる気がする。
    で、そういえばこの有名な「華岡青洲の妻」もあるやん!ということで、見かけて即買いしたのだった。そういえば前読んだ2冊は創作だったけど、これは華岡青洲をモデルにした伝記みたいなもので、ちょっと違うか。

    華岡青洲は自分でもさすがに知っている。麻酔をなんやかんやした人!
    でもその妻を主人公にしたということと、物語の上手さからいわゆる伝記感は全くなく、これまでの小説と同様一気に読めてしまった。

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    主人公っぽい

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    2026年08月15日
  • 青い壺

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    ネタバレ

    青磁の経管が作り手の手元を離れ、様々な人の手に行き来する。壺の持ち主を通じて読者は、他者との交流の中で、共感したり反発したり、必ずしも綺麗ではない真実が露わになる様を目の当たりにする。劇的なドラマがあるわけではない。それでも、青い壺のような美術品が時を経て残り続けるように、今ここに在る人がここまで生きてこれたということは奇跡であると思わせてくれる。

    真実であることと美しいことは独立である。どんな人にも出来事にも光と影がある。修道院でのエピソードは、人と人が喋ることで「やさしさ」や「思いやり」が表出する場合もあれば、知らなくてよかった「分かりあえなさ」に気づいてしまうことも露わにする。

    この

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    2026年08月15日
  • 青い壺

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    ・実は原が結構ひどい。
    ・マグダレナは壺を売ったってことですよね。
    ・省造の刻印が消えたのが自分事のように悔しい。
    ・たらい回しにされる過程で壺にいい感じの古色がついたという壮大な皮肉。

    とても面白かった。

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    2026年08月12日
  • 悪女について

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    読み終えて、浮かんだ言葉は「毀誉褒貶」だった。
    一人の女性、富小路公子について、周囲の人たちがそれぞれに語っていく。

    「あの方は善人でした」 「心が美しくて透明な方だった」 と語る人がいる一方で、 「女としては恥ずかしいほど、悪徳の持ち主だった」 と語る人もいる。
    息子でさえもちがった見方。

    本当の富小路公子はどんな人だったのか。
    読み進めるうちに、そもそもそんなふうに「この人はこういう人だ」と決めること自体がおかしいのではないかと思うようになった。

    同じ人でも、相手によって見せる顔は違う。 本人だって、いつも同じではない。機嫌のいい日もあれば、悪い日もある。 そして見る側にも、その人へ

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    2026年08月10日
  • 青い壺

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    ネタバレ

    なんて面白い本なんだー!と思いながらするりと読んだ。

    ひとつの青い壺が生まれ、人から人へと渡っていき、携わる人たちの生き様が豊かに描かれる。普段は「生き様」という字面が好きではないのだけれど、何故か使ってみたくなった。壺と一緒に覗き見ているよう。

    10年で青い壺に古色がつく。箱にしまわれ忘れ去られることなく、あんなに様々な家や国を渡り歩けば古色もつくはずだ。

    青い壺をどう評価するか、人生で何を最上とするか、皆それぞれ。そんな当たり前のことが話が移るごとに鮮やかに展開されていき本当に素晴らしい。

    ラスト、焼き物に銘を入れぬ決心とは。
    一度手を離れれば何らかの評価の対象となってしまうことが

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    2026年08月10日
  • 青い壺

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    青い壺を巡り、様々な家庭の有り様がドラマを観ているようだった。 (p327)省造のあの壺がスペインまで行ったことが判明 古美術鑑定呪う人は800年前の物だと言っているあたり、最後に減刑というくだりでオチがついている漢字も凄い
    2話の寅三の行動に、自分の中にある将来の '老い'への不安をし撃された

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    2026年08月09日
  • 悪女について

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    ネタバレ

    キミコについての27人のインタビュー小説。
    めちゃくちゃ面白くて続きが気になってしかたなかった本。
    結局人って自分本意でしか生きられないよなぁと、人間の底を見せつけられた気がして圧巻だった。
    今も女性は生きづらい面はあると思うが、昭和って今よりずっと男社会で女性は生きづらかったと思う。

    結局キミコのように自分を魅せるのが上手く、先を見据える力とそれに伴う努力ができる人がどの時代も勝ち上がっていくのだと感じた。

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    2026年08月02日
  • 非色

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    黒人の差別だけでなく、白人同士でも差別があることに驚いた。肌の色や、人種、生まれたところや住んでいるところ、性別、学歴、職業。なぜ人は差別するのだろう。差別を受けているひとが、本人も気づかないうちに誰かを差別している。
    自分も気づかないうちに誰かを差別したりしているのだろうか。
    思い当たることはある。表には出さなくても誰にでもあるのでないだろうか。誰かと比べて自分が優位だと思わずに生きていけるようになりたい。

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    2026年07月27日
  • 青い壺

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    五十年も前の作品だが全然古臭くない。登場人物の心情がよく分かる。そうだよねえと共感したり、それは災難と同情したり。スキマ時間に読むのにとても良いです。

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    2026年07月27日
  • 悪女について

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    ネタバレ

    主人公本人の語りが登場せず他者それぞれの視点での語りで完結するこのスタイル!
    (ちょっと前に『オパールの炎』を読んで、こんな描き方があるのか!と衝撃だった)

    人間って本当に自分の見たいものしか見ないし、信じたいものしか信じないんだなとつくづく思わされた。
    全方位を自分の味方につけるキミコトークの巧みさ…男はほとんど全員騙されてるのもすごい。声量までコントロール…

    本命は輝彦だけだったんだろうね、唯一避妊せず金も引っ張らず(アラン・ドロンは顔と若さ要員)
    初恋の人と最後まで添い遂げたようなもの、なのは、ある意味では純真な女なのかもしれないと思った。

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    2026年07月27日
  • 青い壺

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    面白かった。かなり前の話のはずなのに、全く読みづらくなく、人間の感情の普遍性を思い知らされた。

    青い壺がバトンのように様々な人生の物語に入り込んだ短編の連なりが、1冊の本に重厚感をもたらしていて、読後の満足度が高かった。

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    2026年07月18日
  • 悪女について

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    おもしろかった!ヒロインは実際には出てこないし関わりのあった27人がそれぞれの視点で語るから、同じ人物でも立場が変わればこんなに見方がかわるのも飽きなかった。特に息子2人で見方が全然違うのとかはなるほどなーていう
    公子自体、自分のことわかってないくらい虚言癖なんかなと思ったり、ただただ美しいものがすきなだけやったんかなて思ったり、ほんとのところはわからないけど
    次男がもしかしたらいちばん理解してたのかも

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    2026年07月18日
  • 恍惚の人

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    どぎついセリフを吐くものの、献身的な介護にまずは驚き、医療用語にオヤッと思いながらも、窒息蘇生の場面では見事な処置でさらに驚きました。救急医療に従事する者として、机上の言葉遊びに振り回されないように努めたい。

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    2026年07月15日