有吉佐和子のレビュー一覧

  • 夕陽ヵ丘三号館

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    カラーテレビやらお受験やら、話が少し前のことなんだけど、古臭い感じがしないのが、有吉佐和子のすごいところ。世の中は日々変わるけど、人間の本質は変わらないんだろうなと感じる。狭いコミュニティの中で、自分がいかに上にいくか、心理戦が面白い。ちょっと辟易してくる部分もあるけど。

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    2013年04月12日
  • 芝桜(上)

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    冒頭から二人の少女の対比が鮮やか。ぐいぐいと引き込まれます。
    時代が違っても、まるで息遣いや、頬の産毛とかを感じさせるかのような精密な人物描写。一気に下巻へ

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    2013年01月01日
  • 一の糸

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    ネタバレ

    古めの本で表紙が異なる、人から借りた本。
    茜の人生はの波乱万丈で、悪く言えば近代版昼ドラのようなアウトライン。ただ、関東大震災、戦争など大正から昭和にかけて変動の時代であり、近代化へ進む日本の中で風習も変わり、充分起こりうるかと思った。その茜の波乱万丈の人生、心情が如実に描かれている。
    最初は入り込めなかったが、時代背景を捉えるとその茜の成長が伝わってきた。内容の濃い本である。
    「文楽」について、もっと知ってれば、さらに面白かったんだろうけど。

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    2013年01月01日
  • 母子変容 下

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    母である事、娘である事に不完全な二人の女の物語。
    山田五十鈴親子がモデルなんですか?
    輝代子のエキセントリックぶりが怖い。。。

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    2012年11月06日
  • 乱舞

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    連舞(つれまい)の続編。
    思い出す部分もあるので、連舞を読んでからの方が内容的にはわかりやすい。
    続編というより秋子の完結編という感じもする。
    有吉佐和子の描く女性は強い。
    芯の強さを持っているので、安心して読み進んでいける。
    大河・・・・という感じのする小説。

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    2012年09月27日
  • 一の糸

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    存在したかもしれない・・・と思わせてくれるほどの迫真。
    きっとこんな女性はいたかもしれないし、文楽の三味線に命をかけた芸人はいたかもしれない。
    一気に読み終えたし、余韻もたくさんいただいた。
    さすがに有吉佐和子。無駄がないし、引き込まれるし、読後の後悔などありえない。
    文学は本当におもしろい。

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    2012年09月24日
  • 一の糸

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    文楽のことが全くわからないのが
    悔しいけれども
    有吉佐和子さんの美しい日本語と文体に
    魅了されます。
    芸人たちの話す大阪弁がいい。

    女心の機微は相変わらず表現が素晴らしく
    時折、自分自身の中の言葉にできないような
    もやもやとした感覚も、
    「そう、こういうことなのよ」と膝を打ちたくなるほどの
    絶妙かつ美しい言葉で表現されていて
    爽快感さえあります。

    登場人物のなかではやはり茜の母、世喜の見事な生き様に
    惚れ惚れ。 昔の女性は芯が強かったんだなぁ、やっぱり。



     

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    2012年09月03日
  • 地唄・三婆 有吉佐和子作品集

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    「エメラルドって高いもんやろが」
    「でもダイヤモンドより安いわ」
    「同じ買うんやったらダイヤにし、女子の財産や、買うたるがな」
    「だけど、エメラルドの色が好きなのよ、私は」
    「何色や」
    「グリーン」
    「何やて」
    「緑よ。ほら、この音」
    巾(第十三絃)を弾いて左手で軽く押えた。片方の耳を乗り出すように聴いて、寿久は云った。
    「緑か。ふん、そやな、お前に似合うやろ」
    ―『地唄』p.15

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    2012年09月01日
  • 芝桜(下)

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    夢中で読んだ上巻の続き。

    こちらもおもしろかったが、結局、蔦代は何だったのだろう。。。
    最後に大きなどんでん返しがあるはず!と思って読んでいたわたしとしては、なんだか味気ない終わり方だった。
    表と裏の顔がある蔦代は、「悪女について」の主人公と少し重なる。
    野望の為にあらゆる手段を使ってこつこつとお金を蓄え、人を動かす姿…恐ろしい。

    実際の日本の歴史を織り交ぜて物語が進んでいくので、そのあたりも一緒に楽しめた。

    正子の恋物語はとても純粋で、
    叶わなかった最後の恋についてはじんとくるものがあった。
    昔の恋は密やかで情熱があって、わたしもこういう恋がしたいなぁとつい思わせられる。

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    2012年09月01日
  • 不信のとき(下)

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    「お金はいらない、結婚なんて望まない、ただ貴方の子供が欲しい」。銀座のバーで働く小粋なホステス・マチ子に惚れられて『浮気』のつもりが、彼女が妊娠…

    化粧も料理もこってりな美人書家の妻・道子は15年の結婚生活でも妊娠したことはなく…


    マチ子にこっそり子供産ませた後、道子の妊娠発覚…

    2人の女を手玉に取ったつもりでいた浅井の運命やいかに…!

    もう~怖すぎます。
    悪いことはいつかバレる…
    夫の不貞に激昂する女(赤鬼)より、何があっても取り乱さない冷静な女(青鬼)の方がより怖い…。。

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    2012年06月27日
  • 香華

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    有吉佐和子の紀州弁が含まれている小説はいいなぁ。女性の一生を描かせたら有吉は素晴らしい。紀ノ川に通じるものもあるが、また違う趣きの作品。

    読み応えがあり、途中なかなか止められない小説だった。自分の母親にも、母親としての自分にも似ていない郁代なので共感はできなくても、とても面白かった。さすが有吉。賢くて我慢強い朋子が不憫で、どうにか結婚するなり、子供を生むなりせめてどちらかは実現して欲しかったのに、作者はそれを与えなかったのが残念でならない。自分としてはもう少し朋子が報われる内容だと良かったな。

    郁代が死んでしまった時はさすがに泣けた。「最後に帳尻を合わせたんですね」とつぶやく朋子。朋子がそ

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    2012年05月30日
  • 複合汚染

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    今から40年くらう前の話だが、今の世の中にもしっかり当てはまる。作者が今、存命だったならこの現状にどんな気持ちになるのか。あと、作中で扱われてる問題が40年近く経った今、どうなってるのかも肝心。とても恐ろしい話。

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    2012年04月21日
  • 不信のとき(下)

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    普通そうな”浮気男”に浮気相手の子どもができ、その後、本妻の子どももでき・・・二人の女との狭間でごまかしつつ、また別の”浮気男”に相談しつつ過ごしているとき入院するはめになり、そこで・・・

    女って恐い、恐すぎるって!マチ子も道子も。マユミも。
    文子と義道と江美、この子どもたちのその後が気になる。。

    解説より・・・「遊心を持つ総ての男の心に響けとばかりに」書かれた、これは世の浮気男(大抵の男は多少ともやましい心を持っている筈である)への警鐘を鳴らしたような作品である。

    うん、彼氏や旦那が読んでくれると、浮気心も少しはなくなるんじゃないかな(笑)読ませたい。

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    2011年12月01日
  • 香華

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    親子3代の話。
    名門に生まれながら、祖母の死後、母の放蕩で身を持ち崩す娘。
    それでも母を見捨てられない、情の深さ。

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    2011年11月02日
  • 香華

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    奔放な母と真面目な娘の40年間、というわけですが、私が娘なら許さないですね、この母。
    そしたら妹の安子が全くその態度で。ってことは私も安子・・・?てか郁代???
    朋子のように強くかっこよく生きたいと憧れますが、その朋子の胸の内にももやっとした闇があったりして。
    久々読む有吉作品の女たちはやっぱり生々しかったです!

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    2011年08月14日
  • 複合汚染

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    ネタバレ

    ゆうきまさみの「鉄腕バーディー」の劇中、主人公(のうちの1人)が、界面活性剤という単語を「有吉佐和子の『複合汚染』に出てたやつだ」と言っているのを読んで、手にとってみました。高校1年だか2年だかの頃です。

    参院選における市川房枝応援の裏話から物語が始まり、いつの間にかメインのトピックが環境問題にシフトしています。

    物語半ばで、参院選の話が立ち消えているということで、「構成が破綻している」と手厳しい批評が多いようですし、この点に関しては僕もそう思います。が、それでも、繰り返し読んじゃうくらい僕は好きです。

    自然科学の専門的な知見だけを羅列したような内容になっていなくて、ちゃんと「生きている

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    2011年08月12日
  • 仮縫

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    大好きな世界でした。1960年代のオートクチュールメゾンを舞台に、トップデザイナーに見出された見習いがどんどんと才覚を見せてのしあがっていく物語。まさに有吉佐和子の世界で、メゾンの内装や豪華な生地の描写はうっとりするほどだし、お得意の女性同士のかけひきや心理描写に引き込まれて一気読みでした。

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    2011年07月16日
  • 複合汚染

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    初めて読んだのは高校生の頃だったか。土壌汚染、大気汚染は本書が書かれた頃よりましにはなっているのかも知れない。それでも、毒は毒であることに変わりはないのだけれど。

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    2011年04月08日
  • 乱舞

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    『連舞』の続編。家元夫人となった秋子が、家元の突然の死後、次期家元を決める際の活躍を描く。
    日本舞踊の世界観・価値観が門外漢にとっては新鮮だった。どうしても千春の夫・崎山の視点で読んでしまう。それが本質を突いているように思えるから。

    「日本舞踊のように消費経済を基盤としている世界」
    「切符はプレイガイドでは売れないのだ。出演者には割り当てられた切符をさばく義務がある限り、金持には胡麻をする風習は消えてなくならないだろう」

    家元とは何か、特殊な人間の集団で、人をまとめていくとはどういうことか、について考えさせられる。日本舞踊の世界がこうも簡単に分家・分派を認めるとは・・・。

    どんな人間の集

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    2011年02月11日
  • 不信のとき(下)

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    上巻を読み、「下巻を読むのを躊躇」したのが08年5月。
    それから1年9ヶ月経ち、ようやく下巻を読みました。

    相変わらず(ここに出てくる)男が大バカなのは同じだったけど、今回は道子、マチ子、そして小柳老人の奥さんに拍手!!

    特に道子とマチ子が2人で話をしたところはおかしくてたまらなかった。

    上巻では(ここに出てくる)男に腹が立って仕方なかったけど、下巻で「あ~、せいせいした。ざまあみろ」という気持ちになりました。

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    2010年12月09日