有吉佐和子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
まああ 面白かったです
戦後間もない頃の物語で
描かれた時期も一昔前になり
現代の小説にはない
独特の雰囲気があって良いですね
お話しは謎の死をとげた主人公の関係者からの
証言だけで構成されています
その関係者達が彼女はとんでもない悪女だとか
そんな話はあり得ない彼女は清廉潔白愛の人だとか‥
読んでいるうちに彼女に会ってみたくなるような
不思議な魅力の女性です
ミステリー作品なら二重人格や双子がオチも
あり得るかもですが
単行本の裏のあらすじにもはっきり悪女って
書いてあるし悪女認定ですよね
でもどこかで聖女であってほしいと
思う気持ちがあり
次男の推測した死因の説明はきれいで純真無垢な
-
Posted by ブクログ
ネタバレ完全に忘れてしまう前に感想を…。
バッチバチの嫁姑バトルって感じではないのに、ドロドロしてる感じがすごいです。帯に「嫁姑バトル」みたいなことが書かれてて面白そうだったから買いましたが、それだけではなく、壮大な女二人の人生の物語。
加恵さんは、さすが武家の娘というべきでしょうか。
私なら途中で絶対「やっだー、私と同じもの飲んだと思ってたんですか?おかさんの麻酔には危ないもの入ってないのし!ご老体には無理よし!(方言はてきとー)」とか煽っちゃうかなー?笑
加恵さんを応援してしまうのは、やはり自分も嫁の立場だからでしょうか…笑
前、和歌山に旅行したときに道の駅に寄ったら、そこが華岡青洲の記念館み -
Posted by ブクログ
ある陶芸家が偶然上手く焼けた青磁の壺。壺が色んな人の手に渡って、作者と再会するまでの13個のお話が詰まっている。
いろんな模様があって、とても楽しめた!心理描写が秀逸。
昭和51年から52年に書かれた小説で少し時代を感じる喋り口調で女性の言葉遣いの美しさも感じる。
一部あらすじと感想。
第一話
心乱れる夫に頓着せずに、どんな時も凛として、家族に愛情を注ぐ妻が好き。
第二話
定年退職後、元上司にお礼をしに行く…その後自分の元職場へ、そこでの行動がホラー笑
第三話
お互いに結婚する意思がなく、別れようと思っているのに、男からは別れられないという。複雑。
第四話
子供たちが遺産 -
Posted by ブクログ
姑の突然の死をきっかけに舅である茂造のボケが発覚、夫と高校生の息子、法律事務所での仕事との間で揉まれながら、昭子は介護に明け暮れることになる。
有吉佐和子作品にはいつものことだが、よく調査され組み上げられているのか、破綻や不自然さがなく、終始圧倒的な筆力でもってストーリーが描き出されている。この作品が書かれた頃に比べ、アルツハイマーを発症した老人(とそれを介護する家族)を取り巻く環境は大きく変化しているが、老いに伴い身体や脳の機能が低下し自分のことを自分でできなくなるという恐怖は時代を下っても変わらず存在するであろうと思われ、解説にも書かれた通り時代を超えた名作である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ和歌山弁を聞いたことがないから会話の響きをイメージしにくかった。
花、文緒、華子の三代にわたる女の話。古い家に反発して飛び出して行ったつもりの文緒が結局は豊かな実家のおかげで不自由なく暮らして、孫の代は生活が苦しくなっていくのは皮肉だ。
祖母と孫の交流の場面が出て来て自分の思い出を思い返して心がぽっと暖かくなる。
フィクションだし小説なんて読んでも読まなくてもいいものだけど、つい全部読んでしまう。面白かった。
女の人生の話になるとついつい引き込まれる。
地主は働かず暮らしていたというがどんな毎日を送っていたのだろうと思いを馳せる。 -
Posted by ブクログ
一流商社の社宅を舞台に繰り広げられる、奥様方の嫉妬、マウント、見栄、妄想‥といった悲喜こもごも物語。
1970年に書かれたとは思えない、軽快で色褪せない面白さ!
戦中に子供時代を送り、戦後に親となった商社マンと奥様が主人公で、親子関係、夫婦関係、家族関係の価値観が大きく変わりゆく中戸惑ったり受け入れていく様子もリアル。
なんだかまた価値観が変わりゆく現代にも通じるおかしさがありました。
それにしても、客観的にみたらばかばかしいのだけど、本人の必死さはなんだかよくわかるし、多かれ少なかれ誰にでも起こり得そう。
途中、社宅の恐ろしさとあまりの妄想と思い込みぶりにイライラしてきたけれど、ラストが良 -
Posted by ブクログ
女犯を犯した僧、それを匿う嫗、炊事を担う娘の3人を描いた「ほむら」、かつて求婚された嫗が帝に会いに来る「赤猪子物語」、とある夜に行われる歌舞伎を軸に2組の男女を描く「千姫桜」、絵に非凡な才を表した男の荒んだ家庭生活を描く「紫絵」、年増の女と顔に大きな痣のある男の馴れ初めと顛末を描く「『薬湯便覧』由来」、とある妓楼で切支丹となろうとした遊女と女郎を描く「第八戒」、王昭君の似顔絵を描くことになったものの思うように行かず苦悩する絵師の「落陽」、庭師として名を残したいと思う弟と諌める兄、それを取り巻く人々を描いた「石の庭」を収録。「『薬湯便覧』由来」だけは少し異質なように感じられるが、いずれも人の業と
-
Posted by ブクログ
終戦直後に黒人兵と結婚した、いわゆる「戦争花嫁」の笑子が、生まれた子供を連れニューヨークに渡り、貧民街で暮らし、「差別とは何か?」を問い続け生き方を模索する姿を描く物語。
今から60年以上も前に書かれたとは思えないほど、今でも通用する差別への問題意識に圧倒される。
人種差別の根源は何か。それは肌の色ではないのではないか。貧困、階層、生き方、さまざまな要素、そして何より差別しなくては生きていけない人間の性にあるのではとの考えに納得。
黒人、プエルトリコ人、イタリア系白人、ユダヤ人、そして日本人。同じ黒人でもアメリカの黒人とアフリカの黒人の違いなどさまざまな人種が登場し、それぞれが誰かを蔑み、 -
Posted by ブクログ
唸るしかない。この薄さで女の六十余年の生涯を描き切るのである。武家から望まれて医者の家に嫁ぎ、慕っていた絶世の美貌の姑とやがては静かなれど凄惨ない関係に。世界初の全身麻酔手術を成功させた華岡が麻酔薬を完成させるまで、姑と人体実験の座を争うのである。
それには「勝った」はずだが、最後の数行で、男の目から見ればそんな女たちの営みもが、当時の世では、ものの数にも入らぬのだと示され、なんだか改めて愕然とするのである。いや、今の世でもそうだよな。
ところで文章のきりりと角の立った美しさよ! 時代もののこととて、漢字も多く古風なのだが、昔の紀州の方言が実に味わい深い。「〜のし」って語尾、ほかにあるー?
そ