有吉佐和子のレビュー一覧

  • 悪女について

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    戦後の日本にて40代で謎の死を遂げた、女実業家・富小路公子。大金持ちとしてメディア出演していたこともあり、死後、週刊誌があることないこと騒ぎ立てる。その彼女と関わった27人を小説家が取材し、それぞれが彼女の人となりや、死について順番に語る。

    美しいものが大好きで、夢をみながら、理想と現実のギャップを埋めるために一所懸命に勉強して働き、大金持ちになった人物。彼女のことを悪く言う人もいれば、良く言う人もいる。

    「悪女」かどうかなんて他者評価で決まるから、悪女だと思う人もいれば、思わない人もいて当然かと思う。

    男絡みの部分は、何がなんだか・・でもみんなそんなもんなのかもしれない。

    最後まで死

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    2026年05月03日
  • 悪女について

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    ヒロインの富小路公子について、何が本当なのか、善人なのか、悪人なのかは最後まで分からない。でもそれは結局、10人中9人の人が「あの人は良い人だ」といっても1人の人が「あの人は碌な奴じゃない」という印象を抱いても何もおかしくないことと一緒じゃないか。登場人物それぞれが公子に対して持った印象はどれも否定できるものではなく、よって公子が100%善人か悪人かなんて言い切れることではない。そして同時に、それぞれが公子に対して勝手な思い込みを持って疑わない。そのことの危うさと、そう強く信じさせるだけの公子という人物のとんでもなさを嫌でも感じさせられるのである。

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    2026年04月28日
  • 恍惚の人

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    1982年に出版されている作品なのに物価高によるなやみや少子高齢化・それに伴う介護のなやみなど今とかわりないことに驚きました。

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    2026年04月27日
  • 恍惚の人

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    こんなに世話されて おじいさんは幸せだ。
    この本が30年以上も昔に書かれたとは思えない。
    昔も今も悩みは変わらないんだ…
    変わらないって どう言うことよ!
    もっとしっかりしてよ!行政!国!お役所!
    頼みますよ。 安心して呆けれないよぅ。泣

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    2026年04月24日
  • 非色

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    1960年代に書かれた作品とはいえ、結局時代がすすんでも、違う環境の人と付き合う悩み、エゴ、子供ができてからの優越感、劣等感は変わらず濁濁と心に流れているのを再認識する。
    ハーフで生まれた子供の美貌に得意になるかと思えば、突然宗教的なことでイジメの対象になったり、どこの国にいってもなにか違うと他から思われ‥
    読み進めて何か解決策があるかと必死に文を追ったが
    やはり壁があるようにしか思えず、やっぱり黙って現実をそのまま受け止めるしかないかと思った。

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    2026年04月16日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    ネタバレ

    1970年代の一流企業の団地のお話。当時の価値観と50年以上経った今のそれの変わりようにも驚くが、それ以上に団地の妻たちのなんやかやがあまりに衝撃。読んでいて何度ものけぞった。

    音子がとにかく浅はかで且つ傲慢で視野が狭くて単純で無知で…。三浦綾子の氷点の夏枝風…。

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    2026年04月10日
  • 悪女について

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    悪女について色んな人からの視点で語られている
    人には多面性がある
    いい人だと言う人もいれば悪い人と言う人もいる
    何故亡くなったのか事実はわからないが、読み手としては色んな人の視点から富小路公子という人物像を作り上げていく面白さがあった

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    2026年04月08日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    有吉佐和子さんの本は「悪女について」「青い壺」に続いて3冊目。
    ページをめくると、いきなりの奥さま言葉。ちょっと戸惑いながら読み進める。

    男は外で仕事をし家の事は妻に任せ仕事最優先、女性はよい妻でよい母親であるべき…なバリバリ昭和な価値観 社宅の中で奥さま同士の心理戦。

    良い妻たるもの、に縛られ
    社宅の中での 奥様たちの目や口に翻弄され
    目立たぬように 陰口を言われないように 細心の注意をはらいながら
    でも 時にあらま〜な、展開に巻き込まれたり

    日常のひとコマの中での心理戦 人間描写が巧み。
    最初は戸惑ったが、奥さま言葉だったからこそ読み進められたのかも。と思う。

    子育ても一段落して価

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    2026年03月25日
  • 非色

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    ぐんぐん惹き込まれて最後まで走りきった。
    同じ有吉作品の「青い壺」はハマらなかったけれど、本作は夢中になって読んだ。

    主人公・笑子は戦後の日本が復興していく勢いに乗って、何がなんでも生きていく!というやる気に満ち溢れている。
    思えば笑子は終始、勢いとパワフルさがとにかくすごい。後々、笑子も圧倒されるようなもっとパワフルな日本人女性たちが登場するが、笑子もなかなかガッツがある。
    彼女のそのガッツが本作を貫く芯の部分にある。だからこそ、希望の見えない状況になっても1ミリの希望を抱いて読み進められた気がする。

    中盤、竹子が登場したところから読み進めるのが楽しくなった。それまで笑子に降りかかる災難

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    2026年03月22日
  • 悪女について

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    まああ 面白かったです
    戦後間もない頃の物語で
    描かれた時期も一昔前になり
    現代の小説にはない
    独特の雰囲気があって良いですね

    お話しは謎の死をとげた主人公の関係者からの
    証言だけで構成されています
    その関係者達が彼女はとんでもない悪女だとか
    そんな話はあり得ない彼女は清廉潔白愛の人だとか‥
    読んでいるうちに彼女に会ってみたくなるような
    不思議な魅力の女性です

    ミステリー作品なら二重人格や双子がオチも
    あり得るかもですが
    単行本の裏のあらすじにもはっきり悪女って
    書いてあるし悪女認定ですよね
    でもどこかで聖女であってほしいと
    思う気持ちがあり
    次男の推測した死因の説明はきれいで純真無垢な

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    2026年03月08日
  • 華岡青洲の妻

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    ネタバレ

    完全に忘れてしまう前に感想を…。
    バッチバチの嫁姑バトルって感じではないのに、ドロドロしてる感じがすごいです。帯に「嫁姑バトル」みたいなことが書かれてて面白そうだったから買いましたが、それだけではなく、壮大な女二人の人生の物語。

    加恵さんは、さすが武家の娘というべきでしょうか。
    私なら途中で絶対「やっだー、私と同じもの飲んだと思ってたんですか?おかさんの麻酔には危ないもの入ってないのし!ご老体には無理よし!(方言はてきとー)」とか煽っちゃうかなー?笑
    加恵さんを応援してしまうのは、やはり自分も嫁の立場だからでしょうか…笑

    前、和歌山に旅行したときに道の駅に寄ったら、そこが華岡青洲の記念館み

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    2026年03月08日
  • 悪女について

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    多くの人の証言から、亡くなった女性実業家の色々な面が浮き彫りになる話。相手への見せ方次第で全く異なる人物像になってしまうのがわかる物語。恐ろしかった〜
    古めかしい美しい言葉遣いの主人公が魅力的でグイグイ引き込まれて読み込んでしまった。
    読み終わった後に残る、残り香が長く長くじんわりと尾を引く作品でした。
    時代を越える名作

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    2026年03月06日
  • 悪女について

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    ある女の生涯を、様々な人物視点で描写。

    人物への印象や認識が色々違うのでミステリーだし、同時進行で男性関係を含む時間の使い方がすごい不思議。
    何かが伏線になって、成り上がりのきっかけや二重三重の生活、死の真相が明かされていくかと思ったけど、そこまではミステリーっぽくなかった。

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    2026年02月28日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    面白い。最初、音子が周りにいる奥様たちに振り回されてハラハラして読んでました。奥様たちのキャラが濃いのなんのって。凄まじい情報戦にちょっと引きそうになります。中盤以降は音子の1人パニック・空回り劇場。読んでいて音子の行動に腹立たしさを感じつつも、最後は気持ちの良い終わり方でホッとしました。ページ数は多いけど一気に読めました。

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    2026年02月21日
  • 香華

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    郁代、毒親過ぎる……。娘の朋子が旅館業で大成するほどの商才の持ち主でよかったよなぁ…それにしても郁代ぉ、、、とモヤモヤ思いながら 読み進める手が終わらないのはさすが有吉先生。

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    2026年02月12日
  • 恍惚の人

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    姑の突然の死をきっかけに舅である茂造のボケが発覚、夫と高校生の息子、法律事務所での仕事との間で揉まれながら、昭子は介護に明け暮れることになる。
    有吉佐和子作品にはいつものことだが、よく調査され組み上げられているのか、破綻や不自然さがなく、終始圧倒的な筆力でもってストーリーが描き出されている。この作品が書かれた頃に比べ、アルツハイマーを発症した老人(とそれを介護する家族)を取り巻く環境は大きく変化しているが、老いに伴い身体や脳の機能が低下し自分のことを自分でできなくなるという恐怖は時代を下っても変わらず存在するであろうと思われ、解説にも書かれた通り時代を超えた名作である。

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    2026年02月07日
  • 紀ノ川

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    ネタバレ

    和歌山弁を聞いたことがないから会話の響きをイメージしにくかった。
    花、文緒、華子の三代にわたる女の話。古い家に反発して飛び出して行ったつもりの文緒が結局は豊かな実家のおかげで不自由なく暮らして、孫の代は生活が苦しくなっていくのは皮肉だ。
    祖母と孫の交流の場面が出て来て自分の思い出を思い返して心がぽっと暖かくなる。
    フィクションだし小説なんて読んでも読まなくてもいいものだけど、つい全部読んでしまう。面白かった。
    女の人生の話になるとついつい引き込まれる。
    地主は働かず暮らしていたというがどんな毎日を送っていたのだろうと思いを馳せる。

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    2026年02月08日
  • 女二人のニューギニア

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    かた(方)やニューギニア未開社会に、こなた(此方)小説に、それぞれ取り憑かれたふたりの和歌山のおばちゃんが繰り広げる奇想天外物語。

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    2026年01月27日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    一流商社の社宅を舞台に繰り広げられる、奥様方の嫉妬、マウント、見栄、妄想‥といった悲喜こもごも物語。
    1970年に書かれたとは思えない、軽快で色褪せない面白さ!
    戦中に子供時代を送り、戦後に親となった商社マンと奥様が主人公で、親子関係、夫婦関係、家族関係の価値観が大きく変わりゆく中戸惑ったり受け入れていく様子もリアル。
    なんだかまた価値観が変わりゆく現代にも通じるおかしさがありました。

    それにしても、客観的にみたらばかばかしいのだけど、本人の必死さはなんだかよくわかるし、多かれ少なかれ誰にでも起こり得そう。
    途中、社宅の恐ろしさとあまりの妄想と思い込みぶりにイライラしてきたけれど、ラストが良

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    2026年01月25日
  • ほむら

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    女犯を犯した僧、それを匿う嫗、炊事を担う娘の3人を描いた「ほむら」、かつて求婚された嫗が帝に会いに来る「赤猪子物語」、とある夜に行われる歌舞伎を軸に2組の男女を描く「千姫桜」、絵に非凡な才を表した男の荒んだ家庭生活を描く「紫絵」、年増の女と顔に大きな痣のある男の馴れ初めと顛末を描く「『薬湯便覧』由来」、とある妓楼で切支丹となろうとした遊女と女郎を描く「第八戒」、王昭君の似顔絵を描くことになったものの思うように行かず苦悩する絵師の「落陽」、庭師として名を残したいと思う弟と諌める兄、それを取り巻く人々を描いた「石の庭」を収録。「『薬湯便覧』由来」だけは少し異質なように感じられるが、いずれも人の業と

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    2026年01月24日