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没後30年、ますます鮮やかな人間ドラマ! 地唄の名人である盲目の父親と、アメリカに渡った娘との凄まじい愛情の確執、芸へのひたむきさを描いた著者初の記念的長編。
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Posted by ブクログ
【絶えて,続いて】日系二世の米国人と結婚したことを端緒として,地唄の名人であり師でもある父・菊沢寿久から勘当された邦枝。父への思いを断ち切れないまま,渡航の期日が迫ってくる中,寿久の側は,娘に対する嫉妬にも悲しみにも似る感情を抱いていた......。伝統の隔絶と継承を描いた長編小説です。著者は,『悪...続きを読む女について』,『恍惚の人』等で知られる有吉佐和子。 戦後急速に広がった世代間の価値観の溝,そしてそれに伴う感情面のもつれやすれ違いを丹念に綴った作品だと感じました。ラストに近づくにつれてそのトーンが明るくなるところに,有吉女史の願い,さらに言ってしまえば意気込みのようなものを感じました。 〜簡単に言えば,老人と若者との繋りなのだ。何が結び合えるか,何が断絶するか--瑠璃子は省みて,彼女が寿久の身近で模索していたのは,このことであったのだと思う。芸の継承ではない。生命の継承なのだ。幾世代に濾過されて,そのかみの人々のいのちは,今日どのように伝わるのか--それを考えていたのだと思う。〜 本作を贈ってくれたAさんに感謝☆5つ
★3.5のおまけで。 23歳の本かぁとは思うけれど、昔のお方は平均年齢からして今から見れば早熟だし。まぁ才人はどこまでも才人なので世の流れとは別でしょうが。 しかしこの作家、老いという万人の宿命への感度が異常に高い。そこから色んな作品を生み出してる気がする。加えて娯楽性があるから、今でも読みやすい。...続きを読むでも、それゆえか、あまり今、読まれていないのかもなぁ。
昔の父親をさらに頑固にした感じの父親に結婚を反対されても添い遂げ三年も縁を切られ、半ば意地になって娘の手紙も送り返す。それを軟化したのが若い、しかも礼儀もなってなくすぐに反発する女の子。 その子と父親が知り合う事によりどんどん意地も取れていく。 父親、娘の心情が引き込まれ、あっという間に読み終わる。
面白かった。戦後の地唄の世界。盲目の人が、色を音で捉える表現とか、踊りを着物が畳に擦れる音で評価するシーンとか、へえーと思うこともあったし。でも何より、24歳くらいで書いた編があるってことに驚いた。さすがだわ…。
地唄に収められている有吉佐和子のデビュー作である「地唄」を第二章とした話。 この「地唄」が彼女を有名にするきっかけとなった作品とのことだけれど、地唄含め、それを含むこの長編も、私の中では有吉佐和子さんのこれまで読んできた小説の中で一番面白くないと思う。 テーマは分かる。伝統芸能の継承ということで、...続きを読む古いものを古いまま遺して行きたい派を時代にあうように改良を加え、古典芸能自体に世間からの注目を改めて向けさせる革新派とのどこの世界にでもある葛藤、師弟制度への疑問を投げかけているのだと思うのだけれど、他の作品と比べると、人の感情の動きが沈滞しており、全体によどみがかかった重い雰囲気である。
これが有吉佐和子さんのデビュー作。しかも有吉さんが22〜24歳の若さで描かれたものとは驚いた。完成度が高い。 "地唄"自体あまり聞き慣れない言葉で読み始めは戸惑ったけれど、女子大生・瑠璃子が菊沢寿久に弟子入りしてから俄然面白くなった。周囲を遮断するかのように頑なな寿久の心をあっ...続きを読むさりと溶かしてしまう、とても魅力的な女性だった。 日本古来から受け継がれる伝統を継承し続ける難しさは、令和の世でも変わらない。 「過去と現代が握手する」 「愛しつつ抵抗する。反逆しつつ愛する」 確かに現代に残る伝統芸能の数々は進化を遂げながら、その時代の人に取り入れられて次の時代へ繋げられている。 ラストの寿久渾身の演奏は圧巻だった。 年の瀬にいい作品に巡り合えて嬉しい。 有吉作品は『悪女について』しか読んだことがなかった。来年はもっと有吉作品を読みたい。
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