有吉佐和子のレビュー一覧

  • 恍惚の人

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    40年位前の本とのことで、介護の問題は当時からあったのだということを再認識した。
    認知症が痴呆という表現であり、現在、介護サービスを受けるのに必須のデイサービスという言葉が出て来ないのが、一昔前の話という印象を受けた。
    たまたま、読んでいる期間に、認知症で1年半ほど前から寝たきりになっていた夫の叔母(82歳)が亡くなって、葬儀に参列したこともあり、自分も近い将来、高齢者になるということ、子どもに少しでも迷惑がかからないよう、身の回りの整理(終活)をしなければ。。。と実感した。

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    2026年07月10日
  • 有吉佐和子ベスト・エッセイ

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    病弱な体質で育ったのちに回復してスポーツ系の部活に入って気力を保持して
    そこからはバイタリティ溢れる人になり
    作家になってからもバタバタしてる感じの人だったのだろうか

    幼少期を海外で過ごしたことからくる視点の広さ
    問題意識と本の虫の性分、日本で過ごした日々で感受性を磨いてる。(茶室にあった一輪の花からもてなしてくれた方の気遣いを読み取るなんて、今の人出来る?)

    なんだか「いやワタシそれは間違ってると思います!」とか正論をわーっと喋る感じの人なのかなって、少し引いた部分もあるけど読み終えた今は「有吉さんならこう言うかな」と考えてしまうくらい親近感が湧いてきた。

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    2026年06月27日
  • 針女

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    ネタバレ

    戦中の銃後を守った女性が主人公。
    戦時中から戦後の時代が舞台。
    昭和前半の専門用語が多く、調べながら読み進めた。当時の息遣いが伝わるような文章はするすると読み進められる。
    所謂ハッピーエンドではないが、清子が強く静かに生きていく未来が伺える、どちらかといえば明るい読後で良かった。

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    2026年06月24日
  • 悪女について

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    ある女性について、彼女に関わった27人のインタビューを書いた物語で、様々な視点で彼女にまつわるエピソードが展開されます。

    ポイントとしては、
    ・人によって彼女の見え方が全く違う
    ・彼女自身は出てこない、間接的のみ

    内容もですがその文章に引き込まれていきました。
    有吉佐和子の作品は他にも読んでみようと思います。

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    2026年06月23日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    昭和の花街ってこんな感じだったのか〜。

    いやいや、フランクが改名してるところからして、胡散臭いでしょうが!

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    2026年06月16日
  • 悪女について

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    公子と関わったことのある人たちが次々と彼女について証言していくのを読んでいくとつくづく人それぞれ解釈には違いがあって人は見たいものを見たいように見ているんだなと思った。本作は、記者が一人一人富小路公子についてのインタビューをしているので、事実を話していると想定されるけどそれでもある人は公子を全面的に信じてまたある人は徹底的に彼女を嫌い、批判している。
    随分前に書かれた作品なのにとても読みやすい。ただちょっと長編なので少し時間がかかってしまった。

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    2026年06月13日
  • 紀ノ川

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    ネタバレ

    大正、昭和の古い家の話。懐かしい気もするのはなんでやろう。今となっては異世界の話のように感じる。これが100年も前の話ではないのが信じられない。淡々と女三代の生活が描かれ、淡々と読める。退屈といえば退屈やけど、情景描写が上手く、読めてしまう。

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    2026年06月02日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    主人公となる時江音子は、夫の栄転により大阪から東京本社の社宅に移り住んだ。
    新築のメゾネットタイプの集合住宅の造りに感激した音子は、窓から見える夕日の美しさにも感動し、その建物を『 夕陽カ丘三号館 』と呼ぶようにした。
    住まいは大いに満足したのだが、社宅という閉所的な環境での複雑な人間関係に悩むことになる。
    会社での夫の地位や職域などが絡み、妻たちの見栄や世間知らずの浅はかさなどが交錯し、複雑な人間関係が生じてしまう様子を、鋭いウィットを含みながら有吉佐和子さんは描いている。
    夫の昇進、小・中学校の子供の教育、良妻賢母への願望、お互いの過ぎた干渉など、狭い社宅という環境内で生じる様々な問題が取り上げられている。
    そんな環境の中で、音子は常に被害者意識に囚われ、なんとか自分の正当性を認めてもらおうとする行動がますます混乱を引き起こしてしまうのだ。
    夫も息子も音子に辟易している家庭内が、面白おかしく綴られている。

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    2026年06月01日
  • 断弦

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    有吉佐和子のデビュー作とされる本作。20代前半に書かれたとあとがきで本人談で記載があるが、1975年のあとがきも全く古さを感じなく、かつ文体もしっかりとされている。
    伝統芸能とされる芸に身を捧ぐ父と娘、弟子や伝統芸能の発展とは。と伝統芸能が存在する限り変わらぬ課題と勃発する問題。お父さんの、こうと決めたらてこでも動かない気概は現代では薄れゆく古風な人物像は今では新しく映るのではなかろうか。

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    2026年05月31日
  • 女二人のニューギニア

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    旅の本と思ったが、驚異の熱帯ジャングルに住むことの過酷さを知れるとは。古い本であるから今は違っているかもしれないけど、むやみやたらに冒険もするべきではないなと思う。それでも、平気な日本人もいるのだと思うとつくづく人間、日本人でも体質、性格は色々なんだと思う。ニューギニアの過酷さと
    畑中さんの強靭さが忘れられない。

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    2026年05月30日
  • 針女

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    主人公の清子、兄のような存在で想い人の弘一、裕福な同級生の世津子の3人。
    戦時中から戦後にかけて過ごした
    三者三様の青春とその後の人生が描かれている。

    戦時中は日本社会全体が節約節制、禁欲的なムードの中でお国のために尽くすことを強いられる。
    思春期、青年期の3人も学徒出陣、勤労奉仕に駆り出されて決してのびのびと過ごすようなものではなかった。
    ところが戦争が終わった途端、今までの価値観は180度覆され完全否定され、新しい欧米の価値観がどんどん入ってくることになる。
    何もない焼け野原で日々の食料を探すどん底のひもじさ貧しさの数年が続き、
    そこから若者たちは新しい社会の中で生活していく術を見出ださなくてはならない。。

    この時代を生きた人たちは、
    たった10年とかそこらで、目まぐるしい社会の変貌に飲み込まれていたと知る。
    劇的な環境の変化が、彼らの青春に及ぼした影響は大きく、とてもやるせない。

    戦地で生死の瀬戸際の毎日を過ごした影響から、
    弘一は戦後の生活に生きがいを見いだせず堕落していき、
    一方で、
    英米的で非国民と陰口されていた世津子は早々に英語を覚え日系アメリカ人と結婚して渡米を決意する。
    この2人の対比がせつない。

    主人公の清子はというと、
    仕立屋の和服の縫い子として育てられ、戦時中は軍服の縫製工場でミシンを覚え、戦後には米軍基地で働く女性のためのドレスを縫い始める。
    学徒出陣の壮行会に出掛けて心を震わせるような、素直な清子が、
    混沌とした時代趨勢の中で、
    弘一や世津子といった同世代の影響を受けつつ、自らの針1本でたくましく生きていく。
    かよわきひとりのおとめの視点から、ひとつの時代の終わりと始まりを感じる、そんな良質な読書体験だった。

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    2026年05月24日
  • 真砂屋お峰 新版

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    本当に他の手段はなかったのだろうか?とか伯母のキャラクターはあまりに戯画的にすぎないか?(彼女なりの人生が見えてこない)などと思うところはあったが、全体としては楽しめた。

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    2026年05月17日
  • 恍惚の人

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     そういえば学校で紹介されてたけど、読んだことがなったから今読んでみた。認知症が老人性痴呆と言われるようになってきた頃の話。
     変わりゆく舅の介護を通じて、戸惑いながら、気持ち身体もろとも揺れ動かされていく嫁昭子。
     読んでいる時はどうにもならなくて苦しい感じがしたけど、最後の湯灌をするシーンでなぜか涙が出てきた。 昭子さんの甲斐甲斐しい介護の裏にはいくつもの試行錯誤と、舅が憎いけど尊重したい気持ちとがあったんだよな…と思い出したから、湯灌を完璧に行う昭子さんには敬服。

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    2026年04月12日
  • 新装版 和宮様御留

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    和宮について知りたくて読んでみたら、思っていたのとは違った。それにしても強い女の人ばかりで、滑稽なくらいみんなぐだぐだ言う。こんな世界で生きていくのは大変そうだ〜。

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    2026年04月01日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    1970年毎日新聞にて連載→71年ドラマ化らしい。
    有吉佐和子に詳しい友人のすすめで読む。

    女って怖いな、という感想を抱かせるために作られたのかなと思うほど、おえー、と疲れる一冊だった。
    有吉氏はなんでこんなに団地族の教育ママに厳しいの?と思ったけど、まあ70年代高度成長期ではこんな世界が話題になっていたのだなと思った。
    夫はハードワークで不在がち、一家では子供の数も少なくなり、家電の普及で妻は手持ち無沙汰になり、近所ではくだらないお喋り、子供や夫の成績でレースしては牽制し合い、小人閑居して不善を為す…?という話。
    当時の日本の都会のあり方がわかってきて面白い。
    それにしても、すべては家庭の主婦があまりに孤独だから、ではないのか?
    主人公の音子も非常に馬鹿っぽく描かれているが、彼女は東京育ちだけど実家や親族がないからあの孤独ゆえに思い込んだら一直線で失敗ばかりしているんだろうね。
    一方的に思い込んでは喋り倒し、妄想のあげく変な行動に出やすい点は、《氷点》の母親・夏枝を思い出す性格で、見ていてしんどかった。
    サブキャラの山野さん、やり手の井本夫人がパワフルで面白い。
    しかしまあ、噂話って怖いよなあ…。
    同じく有吉氏の『和宮様御留』のホラー感と、山田風太郎『夜より他に聞くものもなし』の新興ベッドタウン団地の人間関係のドロドロ話を思い出した。

    こんなにコテコテドロドロなのに、ラストはなんだか爽やか。これが有吉氏の上手さなんだなあ。

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    2026年03月19日
  • 恍惚の人

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    ネタバレ

    今となってはすっかり馴染んだ徘徊という単語もこの頃は馴染みがなかったということに驚いた。
    老齢化が問題になってからもうかなり時が経つと思っていたが、この問題の歴史は案外浅いみたい。
    まだまだ整備が進まない中で介護する側の自分と、介護される側の自分を想像するとどちらもしんどそうでちょっと憂鬱(T_T)

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    2026年03月12日
  • 有田川

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    有田川の水災で人生に二度流されたが無事に生きながらえる千夜の人生を綴った小説。
    途中少し退屈になったけど、千夜は蜜柑作りに一生懸命で張り合いがあって、自分の仕事を持つって良いなと思った。

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    2026年03月08日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    1950年代、アメリカ公演の依頼が東京の花街(たぶん赤坂)に舞い込み、謎のイタリア系米国人フランチョリーニに振り回され、根回しや資金繰りに奔走するお姐さん衆を描く。

    フランチョリーニの秘書として、能村勢子(せいこ)が通訳などしているのだが、1954〜1956年に「アヅマ・カブキ」という日本舞踊の海外公演の通信係として、有吉佐和子が同行しており、その時に見聞したことをもとにこの小説を書いたものらしい。
    それ故、当時の花柳界の風俗が、丸の内のOLである勢子やその男友達の目を通して書かれたりしており、興味深い。
    花街では常識であるところが、素人の目から見ると違和感があるなど。

    令和の今は、ほとんど花街も衰退しているようで、寂しい限りだが、解説によると、政治家との結びつきが弱まっていったこともあるらしい。平成5年の連立政権で壊滅とか。

    この小説が書かれたのは1959年であり、1931年生まれの有吉佐和子は、なんと、28歳ほど。
    この年齢で、この文章力は、驚きだが、少し冗長に感じるところもあった。

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    2026年03月06日
  • 地唄・三婆 有吉佐和子作品集

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    ネタバレ

    夢を表現するのが脳を活性化するなら、音楽やダンス、絵画の素晴らしさを言葉で伝える行為は皆そうなる。「地唄」は有吉佐和子の名作。ヒロインの父は人間国宝と称される三味線の名人。しかし彼女が外国人と結婚することを怒り親子の縁も切ろうとする。父の舞台の為いつものように調律をした三味線を父に渡すと、父はぐちゃぐちゃに設定を乱し舞台に上がった。その乱れた調子の三味線を鳴らしながら父は堂々と三昧境に居て、聴衆の誰にもそれを気取らせなかった。

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    2026年03月01日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    初めて有吉佐和子さんの作品を読んだ。
    アメリカのブロードウェイを夢見て奔走する花街の人々のお話。
    複雑な人間模様の中で、権力がある人ほど振り回されていてなんとも面白い。若さって素晴らしい。
    テンポの良いドタバタコメディといったところか。

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    2026年02月12日