有吉佐和子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
地唄に収められている有吉佐和子のデビュー作である「地唄」を第二章とした話。
この「地唄」が彼女を有名にするきっかけとなった作品とのことだけれど、地唄含め、それを含むこの長編も、私の中では有吉佐和子さんのこれまで読んできた小説の中で一番面白くないと思う。
テーマは分かる。伝統芸能の継承ということで、古いものを古いまま遺して行きたい派を時代にあうように改良を加え、古典芸能自体に世間からの注目を改めて向けさせる革新派とのどこの世界にでもある葛藤、師弟制度への疑問を投げかけているのだと思うのだけれど、他の作品と比べると、人の感情の動きが沈滞しており、全体によどみがかかった重い雰囲気である。 -
Posted by ブクログ
有吉佐和子の名作復刊第二弾ということで平積みになっていた。ぺらぺらめくるとおもしろそうだったので読んでみました。
一流会社の社宅に繰り広げられる、奥様方と息子とついでに夫の生態を描く。読んでいると、作者佐和子氏はどこか覗き窓か望遠鏡で各部屋を観察しているような雰囲気がして、読んでる者も一緒に覗いているような感じになる。主人公の主婦・音子に一体化はしない。
解説が無いので、全共闘、教育ママという言葉と、カラーテレビがある、などの言葉から時代設定は70年前後かな、と思ったが時代設定にかかわりなく、自分の息子の成績と夫の出世に一喜一憂する主婦・音子の言動・言葉は現在でもあてはまる部分があると感じ -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分の美しさを傲慢にひけらかし、自分の美貌にしか興味の
ない母親郁子のもとに産まれた朋子の幼少から老年までの物語。
母親らしいことは何一つしてもらえず、母親は自分が困ると
娘を頼りにし、困ってない時は娘を顧みない。
朋子は祖母に育てられ、母親の再婚家庭に引き取られたかと
思えば、すぐに芸者に売られ、更に同じ妓楼に遊女として
母親まで売られてくるという壮絶な日々を送る。
しっかりもので自分の将来をみすえ芸者から一流料亭の女将へと
出世していく朋子とだらしなく傲慢で自分の事しか考えてない
郁子のやり取りに苛立ちを覚え、大変疲弊する読書だった。
更には郁子の2回目の再婚相手との子供安子まで、