有吉佐和子のレビュー一覧

  • 有田川

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    有田川の水災で人生に二度流されたが無事に生きながらえる千夜の人生を綴った小説。
    途中少し退屈になったけど、千夜は蜜柑作りに一生懸命で張り合いがあって、自分の仕事を持つって良いなと思った。

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    2026年03月08日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    1950年代、アメリカ公演の依頼が東京の花街(たぶん赤坂)に舞い込み、謎のイタリア系米国人フランチョリーニに振り回され、根回しや資金繰りに奔走するお姐さん衆を描く。

    フランチョリーニの秘書として、能村勢子(せいこ)が通訳などしているのだが、1954〜1956年に「アヅマ・カブキ」という日本舞踊の海外公演の通信係として、有吉佐和子が同行しており、その時に見聞したことをもとにこの小説を書いたものらしい。
    それ故、当時の花柳界の風俗が、丸の内のOLである勢子やその男友達の目を通して書かれたりしており、興味深い。
    花街では常識であるところが、素人の目から見ると違和感があるなど。

    令和の今は、ほとん

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    2026年03月06日
  • 青い壺

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    都立病院での65歳以上の老人の治療費や入院費が無料だったとは、今と比べると本当に良い時代でしたね。胃下垂という言葉も久しぶりに目にしました。読んでみて改めて思ったのは、50年前の人たちは現在の我々よりもはるかに生活に充実感を得て満足し過ごしていたということ。貧しく、手仕事も多く、交通や通信など今よりはるかに不便だったにもかかわらず、普通の人たちも幸せを実感できたのでしょう。翻って今の私たちはどうでしょう。カネだ権力だとか、勝った負けた、損だ得だという価値観って自分たちを貧しくしているだけだと思います。

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    2026年03月06日
  • 地唄・三婆 有吉佐和子作品集

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    ネタバレ

    夢を表現するのが脳を活性化するなら、音楽やダンス、絵画の素晴らしさを言葉で伝える行為は皆そうなる。「地唄」は有吉佐和子の名作。ヒロインの父は人間国宝と称される三味線の名人。しかし彼女が外国人と結婚することを怒り親子の縁も切ろうとする。父の舞台の為いつものように調律をした三味線を父に渡すと、父はぐちゃぐちゃに設定を乱し舞台に上がった。その乱れた調子の三味線を鳴らしながら父は堂々と三昧境に居て、聴衆の誰にもそれを気取らせなかった。

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    2026年03月01日
  • 青い壺

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    無名の陶芸家の窯から焼き上がったひとつの青い壺
    偶然が重なり稀に見る美しい出来映えとなったこの壺の、10数年の旅の話

    ある時は百貨店に
    ある時は医者の手元に
    ある時はささやかな暮らしをしている人の元に
    ある時は盗まれて蚤の市に
    巡り巡って壺は………

    真っ先に思い出した本は『赤と青のエスキース』
    あれはエスキースの旅の話だったけれど…

    本当に世の中には気付かぬうちにこのような偶然とすれ違ってることはあるのではなかろうか

    ひとつひとつの章がそれぞれ魅力的で飽きずに楽しめる1冊

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    2026年02月25日
  • 悪女について

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    証言が少しづつ異なるのは面白かったけれど、物語の進行や動きみたいなものが無かったので少し退屈に感じてしまった。果たして悪女だったのか、それとも…もし自分だったらどんな証言をすることになったんだろう?と考えるのが楽しかった。

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    2026年02月24日
  • 青い壺

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    ネタバレ

    50年以上前に書かれた作品で

    読み始めはなかなか頭に入ってこなくて、やめようかなぁって思いながら読み進めると、どんどんド壺にハマっていった感じです。

    青い壺が売られたり、人に贈られたり、盗まれたり…いろんな人間模様と関わりながら旅をして、そして十余年後に作者と再会する…なんて素敵なんでしょう。

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    2026年02月24日
  • 青い壺

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    青い壺の変遷とともにそれぞれの人生の変遷が綴られている。短編だけど、それぞれのストーリーが色濃くて、そのストーリー毎に目線違って楽しめた。
    特に第七話、戦中の回想シーンが印象的。
    すごくハッピーでもすごくアンハッピーでもなく、程よい読後感。
    良い本でした。

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    2026年02月23日
  • 青い壺

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    青磁で出来ている『青い壺』を通じて
    家族の在り方、古い同級生同士の在り方等
    様々な人間関係から見える見栄やプライド、物の価値観と言った人の想いが伝わってきて
    時代を越えても変わらないのが面白さであると感じました。

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    2026年02月16日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    初めて有吉佐和子さんの作品を読んだ。
    アメリカのブロードウェイを夢見て奔走する花街の人々のお話。
    複雑な人間模様の中で、権力がある人ほど振り回されていてなんとも面白い。若さって素晴らしい。
    テンポの良いドタバタコメディといったところか。

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    2026年02月12日
  • 青い壺

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    50年も前に刊行された作品のようですが、2011年に復刊され、話題作として書店に並べられているのをよく見かけていたので気になっていました。

    全13話から構成される連作短編集で、第1話でとある陶芸家が焼き上げた青い壺が全話に登場します。
    所有者が変わるごとに全く異なる人生を垣間見ることができ、短い話ながらもそれぞれの苦悩や本音が浮き彫りにされている点が凄いなと思いました。
    また、昭和の時代背景を感じるレトロな文体も逆に新鮮でした。

    皆を魅了した青磁の壺とは、一体どれほど美しいものだったのか。
    頭の中でイメージを膨らませながら読むのは非常に楽しく、良い読書体験でした。

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    2026年02月07日
  • 真砂屋お峰 新版

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    中盤からの展開がぶっ飛んでいて、有吉さんっぽくなかったかも・・・。
    途中までは、お峰夫婦の慎ましさや仲の良さが大好きでほんわか読んでいたけど、叔母さんがよく来るようになってからは雲行きが怪しくなり、あれよあれよの展開になった。
    そんなに得心もいかないし、ええ話やとも思わなかったけど、まぁ確かに読み物としては面白かった。

    終盤の怒涛の大奥、将軍家、老中の事情ペラペーラの部分も、畳み掛けるような筆致に何かこちらも焦らされた。

    これ、東京宝塚劇場で舞台化されて、有吉佐和子さんご本人が脚本も書いた、ってことを知って、なんかまたご縁があるなって勝手に思って嬉しくなった。でも宝塚なのに男性も出ていたよ

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    2026年02月01日
  • 複合汚染

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    小説かと思ったが、ほぼノンフィクションではないかと…

    ただただ自分が生まれる前にこれだけ危険な化学物質が垂れ流されていたのかと思うと…
    我々の親世代はこんな危険な物を口にしていたのか…
    それは我々にも…
    自分の身は自分で守らなければならないと。

    50年前にこれを書いていたことにも驚かされる。
    いまのようにネットで簡単に調べられない時代に。
    その取材力にも驚かされる。
    本田宗一郎氏に直接話を聞きに行くなんて…

    でも50年前から政治は変わっていないんだな…
    自民党と企業の関係は。
    政治資金規正法、変わっていない…

    結局、選挙はどうなったんだろう…

    小説だったら、もっとおもしろかったのでは

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    2026年01月20日
  • 真砂屋お峰 新版

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    最近、「青い壺」の再評価で見直されている有吉佐和子の中期の長編。解説の松井今朝子が指摘するようにお峰の変節は「近代小説としては読み解けない」つまり、破綻しているのだが、そこを除けばスカっと鮮かな読後感をもたらすいい小説。有吉佐和子はときおりこのような構成が破綻した小説をものしていて、批判の対象にされることもあるが、しかしそれゆえに「そんなことはどうでもいいのだ、女はこういうものなのだ」という迫力を以って真に迫ってくる…と言ったら褒め過ぎか。

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    2026年01月17日
  • 非色

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    1964年、筆者がニューヨークに留学した頃のアメリカを描いた作品。
    令和の今読んでも、まったく古臭くなく時にユーモアを感じさせる描写もあり飽きずに読み進めることが出来た。
    差別は肌の色ではない、階級によるもの。時代が変わっても尚、人間の本質は変わらない。

    p325
    金持ちは貧乏人を軽んじ、頭のいいものは悪い人間を馬鹿にし、逼塞して暮らす人は昔の系図を展げて世間の成り上がりを罵倒する。要領の悪い男は才子を薄っぺらだと言い、美人は不器量ものを憐み、インテリは学歴のないものを軽蔑する。人間は誰でも自分よりなんらかの形で以下のものを設定し、それによって自分をより優れていると思いたいのではないか。そ

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    2026年01月02日
  • 開幕ベルは華やかに

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    有吉佐和子の長篇ミステリ作品『開幕ベルは華やかに』を読みました。
    有吉佐和子の作品は約8年前に読んだ『悪女について』以来なので久しぶりですね。

    -----story-------------
    二億円用意しろ。
    さもなくば大詰めで女優を殺す。
    大ベストセラー作家の遺作、伝説の絶頂エンタテインメント!

    突然の降板を宣言した有名劇作家に代わり、帝国劇場の急場を救うことになった演出家・渡紳一郎。
    元妻で脚本家の小野寺ハルと共に土壇場で作り上げた舞台は、大女優らの名演で大入りが続く。
    だが一本の怪電話で事態は一変。
    「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を殺す」。
    舞台の裏で絡み合う愛憎劇、そして

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    2026年01月01日
  • 恍惚の人

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    ネタバレ

    共働きの夫婦が認知症という言葉もまだない時代に自宅介護をして看取るまでを描いた作品。
    登場人物の考え方にはさすがに時代を感じたが、老人ホーム等の施設に簡単には入れないというところは変わっていない。今の時代に家でお世話するのが本人にとって一番幸せだなんて福祉関係者が家族に言おうもんなら訴えられそう。
    旦那さんはほとんど何もしないのに一人で頑張るお嫁さんは本当にすごい。普通なら夫婦関係もっと悪化しそう。
    割と早めにおじいちゃんがなくなったから自宅介護でなんとかなったけどこれがもっと長引いて更に状況が悪化したらと考えると本当に地獄だと思う。自分が認知症になって何も解らなくなったらと思うと、尊厳死とか

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    2025年12月18日
  • 華岡青洲の妻

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    嫁姑バトルの話だった。和歌山の青洲の里に行った時に案内の方が、「本読みました〜?あれは、ねぇ〜」って苦笑してたからかえって気になる本だったので読んでみた。有吉佐和子面白い。

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    2025年12月16日
  • 悪女について

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    はじめて読んだ有吉佐和子さん。
    インタビュー形式で様々な人から語られる富小路公子が悪女であったり、優しい淑女であったり、全く違うのが面白かった。
    真相は結局闇の中だけど、それが読者に色々想像させてまた良しなのかな。

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    2025年12月02日
  • 母子変容 下

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    時は戦後間もない昭和中期。新劇の女王、森江耀子の前に突然、若い頃に生き別れた娘が現れた。顔も佇まいも母親と瓜二つ。田舎で祖母に育てられたとは思えないほどの垢抜けた美しさだ。母親に憧れて自分も女優になるという。その感動のご対面をカメラに収めようと、楽屋にマスコミが詰めかけた。なんてことない話を母親の視点から、娘の視点から何度も何度も繰り返し説明して長編にしている。ご対面部分だけで上巻の半分まで引っ張っているのだから、ちょっと退屈になってくるんですよねー。
    母親の恋人を娘が好きになるところから話は面白くなるが、それでも大きな進展はない。しかし、母親と娘の微妙な心の動き。好きなんだけど相容れない複

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    2025年11月20日