有吉佐和子のレビュー一覧

  • 芝桜(上)

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    こういう女って、確かにいるな…

    読んでいるうちに、蔦代のことがオゾましく、どんどん不気味に思えてくる。

    この話の主人公は、むしろ正子よりも蔦代なのかもしれない。

    蔦代は、「正子には常に劣っている」という劣等感が、おそらく自分でも気付かぬうちに、正子への足手まといを、自分に演じさせている。

    しかし、蔦代の腹黒い感情など、作品には全く登場しない。

    むしろ、限りなく純粋で、情に厚そうなのである。

    しかしこの蔦代という女、自分の欲望に限りなく純粋がゆえ、そのためには手段を選ばない。
    それが悪であることにすら、気付かない。

    女の純粋こそ最も始末が悪く、残酷なのだ。

    …と

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    2009年10月04日
  • 有吉佐和子ベスト・エッセイ

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    病弱な体質で育ったのちに回復してスポーツ系の部活に入って気力を保持して
    そこからはバイタリティ溢れる人になり
    作家になってからもバタバタしてる感じの人だったのだろうか

    幼少期を海外で過ごしたことからくる視点の広さ
    問題意識と本の虫の性分、日本で過ごした日々で感受性を磨いてる。(茶室にあった一輪の花からもてなしてくれた方の気遣いを読み取るなんて、今の人出来る?)

    なんだか「いやワタシそれは間違ってると思います!」とか正論をわーっと喋る感じの人なのかなって、少し引いた部分もあるけど読み終えた今は「有吉さんならこう言うかな」と考えてしまうくらい親近感が湧いてきた。

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    2026年06月27日
  • 青い壺

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    話題になっており気になっていた本。連載当時私は小学校一年生。読みながら、昭和の少しくすんだ重苦しい空気、祖父母の中に垣間見える戦争の残り香、本音の見えにくい少し毒をはらんだ大人の会話を思い出した。有吉佐和子は会話を生き生きと描く人だったのだと初めて知った。令和になっても、同じような人間模様はあるのだろうけれど、「あぁ、これは私に刷り込まれている昭和の物語だ」と思えた。私の祖母は「有吉という作家は好きになれない」と言っていたが、人の心の中をあぶり出す感じが苦手だったのかもと思った。

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    2026年06月25日
  • 針女

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    ネタバレ

    戦中の銃後を守った女性が主人公。
    戦時中から戦後の時代が舞台。
    昭和前半の専門用語が多く、調べながら読み進めた。当時の息遣いが伝わるような文章はするすると読み進められる。
    所謂ハッピーエンドではないが、清子が強く静かに生きていく未来が伺える、どちらかといえば明るい読後で良かった。

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    2026年06月24日
  • 悪女について

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    ある女性について、彼女に関わった27人のインタビューを書いた物語で、様々な視点で彼女にまつわるエピソードが展開されます。

    ポイントとしては、
    ・人によって彼女の見え方が全く違う
    ・彼女自身は出てこない、間接的のみ

    内容もですがその文章に引き込まれていきました。
    有吉佐和子の作品は他にも読んでみようと思います。

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    2026年06月23日
  • 青い壺

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    初めての有吉佐和子さん。
    有吉さんが亡くなってからもだいぶ経つし、かなり古い作品(発表は昭和51年、1976年。ちょうど50年前らしい。)なんだけれど、

    まあ
    人間なんてららーらーららららーらー
    的な作品で面白く読めた。

    価値あるものかそうでもないかなんてその人次第だし、

    日本で一、二と言われる古美術鑑定士のおじいちゃんの権威を振りかざす頑固さも、
    40代の製作者の陶工さんの戸惑いも、
    大正生まれのマダム達の老化ぶりも

    令和の世の中のそれらの年代ともたいして変わらないな。

    むしろいろんな価値観が認められた今の方が洗練されてるし。

    薔薇の花びらの枕は作るのが大変そうだから、薔薇のアロ

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    2026年06月23日
  • 青い壺

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    めぐる〜 め〜ぐるよ♪
    青い壺は めぐる~♪
    (中島みゆき「時代」のメロディで)

    壺は同じ眷属なので読まねば。
    ( ー`дー´)キリッ

    「悪女について」以来の有吉佐和子先生。

    言うまでもなく続いている積読消化シリーズの30冊目。

    ひとからひとへ渡り歩く青い壺。
    壺を手に入れたひとの人間模様。

    第一話 陶芸家 誕生

    第二話 定年後の夫婦

    第三話 お見合い

    第四話 遺産

    第五話 孝行

    第六話 銀座のバア

    第七話 戦中の豪華なディナー

    第八話 盗まれちゃった

    第九話 五十年振り女学生同窓会

    第十話 給食

    第十一話 シスターの里帰り

    第十二話 バラの花びらマクラ

    第十

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    2026年06月18日
  • げいしゃわるつ・いたりあの

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    昭和の花街ってこんな感じだったのか〜。

    いやいや、フランクが改名してるところからして、胡散臭いでしょうが!

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    2026年06月16日
  • 悪女について

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    公子と関わったことのある人たちが次々と彼女について証言していくのを読んでいくとつくづく人それぞれ解釈には違いがあって人は見たいものを見たいように見ているんだなと思った。本作は、記者が一人一人富小路公子についてのインタビューをしているので、事実を話していると想定されるけどそれでもある人は公子を全面的に信じてまたある人は徹底的に彼女を嫌い、批判している。
    随分前に書かれた作品なのにとても読みやすい。ただちょっと長編なので少し時間がかかってしまった。

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    2026年06月13日
  • 青い壺

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    私には刺さらなかった
    でも作家さんが
    こういう作品を書きたいと思うのは
    なんかわかる気がする

    今は読む時じゃないのかもしれないな…
    と思うことにする

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    2026年06月12日
  • 紀ノ川

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    ネタバレ

    大正、昭和の古い家の話。懐かしい気もするのはなんでやろう。今となっては異世界の話のように感じる。これが100年も前の話ではないのが信じられない。淡々と女三代の生活が描かれ、淡々と読める。退屈といえば退屈やけど、情景描写が上手く、読めてしまう。

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    2026年06月02日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    主人公となる時江音子は、夫の栄転により大阪から東京本社の社宅に移り住んだ。
    新築のメゾネットタイプの集合住宅の造りに感激した音子は、窓から見える夕日の美しさにも感動し、その建物を『 夕陽カ丘三号館 』と呼ぶようにした。
    住まいは大いに満足したのだが、社宅という閉所的な環境での複雑な人間関係に悩むことになる。
    会社での夫の地位や職域などが絡み、妻たちの見栄や世間知らずの浅はかさなどが交錯し、複雑な人間関係が生じてしまう様子を、鋭いウィットを含みながら有吉佐和子さんは描いている。
    夫の昇進、小・中学校の子供の教育、良妻賢母への願望、お互いの過ぎた干渉など、狭い社宅という環境内で生じる様々な問題が取

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    2026年06月01日
  • 断弦

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    有吉佐和子のデビュー作とされる本作。20代前半に書かれたとあとがきで本人談で記載があるが、1975年のあとがきも全く古さを感じなく、かつ文体もしっかりとされている。
    伝統芸能とされる芸に身を捧ぐ父と娘、弟子や伝統芸能の発展とは。と伝統芸能が存在する限り変わらぬ課題と勃発する問題。お父さんの、こうと決めたらてこでも動かない気概は現代では薄れゆく古風な人物像は今では新しく映るのではなかろうか。

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    2026年05月31日
  • 女二人のニューギニア

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    旅の本と思ったが、驚異の熱帯ジャングルに住むことの過酷さを知れるとは。古い本であるから今は違っているかもしれないけど、むやみやたらに冒険もするべきではないなと思う。それでも、平気な日本人もいるのだと思うとつくづく人間、日本人でも体質、性格は色々なんだと思う。ニューギニアの過酷さと
    畑中さんの強靭さが忘れられない。

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    2026年05月30日
  • 青い壺

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    京都の陶芸家がまぐれで焼いたきれいな青磁の壺が色んな人の手にわたる話。7話が好き。
    短編集につき概略は割愛する。
    文体が読みやすかった。私がまだ若造だからか、老女の話が多かったこともあり、全体的にエンタメ的な楽しみ方は出来なかった。でも7話はすごく好き。

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    2026年05月26日
  • 青い壺

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    一つの青い壺を巡る13編のオムニバス短編小説集。陶芸家の手を離れた青い壺が、様々な人々の元を旅する軌跡が描かれる。壺を受け継ぐのは、定年を迎えた夫婦、卒業50年の同窓生、入院患者といった高齢者が中心で、肉体的な衰え、家族への不満や愚痴、日々の悲哀を抱えて生きる彼らの姿を、壺は静かに見守り続ける。

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    2026年05月25日
  • 針女

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    主人公の清子、兄のような存在で想い人の弘一、裕福な同級生の世津子の3人。
    戦時中から戦後にかけて過ごした
    三者三様の青春とその後の人生が描かれている。

    戦時中は日本社会全体が節約節制、禁欲的なムードの中でお国のために尽くすことを強いられる。
    思春期、青年期の3人も学徒出陣、勤労奉仕に駆り出されて決してのびのびと過ごすようなものではなかった。
    ところが戦争が終わった途端、今までの価値観は180度覆され完全否定され、新しい欧米の価値観がどんどん入ってくることになる。
    何もない焼け野原で日々の食料を探すどん底のひもじさ貧しさの数年が続き、
    そこから若者たちは新しい社会の中で生活していく術を見出ださ

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    2026年05月24日
  • 青い壺

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    作者不明となった青い壺が様々な人の手に渡っていくなかで、その人々の人生が描かれた作品。

    壺の価値が持っている人によって変わり、次はどんな人に渡って壺はどうなるの?とシンプルに思いながら、描かれた人生になんとなく自分を重ねながら読んでいました。

    最後がもうちょっと誰かの人生と壺の価値とリンクした話だったらなぁ、なんか穏やかに終わるみたいなそんな展開を予想してましたが、ちょっとイメージしていた展開とは違って星3つになりました。

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    2026年05月24日
  • 真砂屋お峰 新版

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    本当に他の手段はなかったのだろうか?とか伯母のキャラクターはあまりに戯画的にすぎないか?(彼女なりの人生が見えてこない)などと思うところはあったが、全体としては楽しめた。

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    2026年05月17日
  • 青い壺

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    1つの壺をが次々と色んな人の手に渡る
    一人一人の物語がそれぞれ異なっていて面白い。ここに登場する壺を見てみたい

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    2026年05月14日