有吉佐和子のレビュー一覧

  • 複合汚染

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    ネタバレ

    だいぶ前の本であるので、現代ではもう少し進歩があるのかもしれない。
    最近話題の「ねばねば石鹸」の前身(?)が提案されていた。(我が家でも使っている)
    ただ、洗濯石鹸についての部分で、「お母さんを甘やかさないで~」というような記述が見られる。現代に生きる私からしてみれば、少々強い言い方で、がっかりした。夜に石鹸液に洗濯物をつけておいて、朝に洗えばいいとのことだが、なかなか難しいことである。

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    2017年03月14日
  • 断弦

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    地唄に収められている有吉佐和子のデビュー作である「地唄」を第二章とした話。

    この「地唄」が彼女を有名にするきっかけとなった作品とのことだけれど、地唄含め、それを含むこの長編も、私の中では有吉佐和子さんのこれまで読んできた小説の中で一番面白くないと思う。
    テーマは分かる。伝統芸能の継承ということで、古いものを古いまま遺して行きたい派を時代にあうように改良を加え、古典芸能自体に世間からの注目を改めて向けさせる革新派とのどこの世界にでもある葛藤、師弟制度への疑問を投げかけているのだと思うのだけれど、他の作品と比べると、人の感情の動きが沈滞しており、全体によどみがかかった重い雰囲気である。

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    2016年08月31日
  • 不信のとき(下)

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    ネタバレ

    初読は女性のドロドロした内面が鼻についてしまったのですが、落ち着いて読み返すとどんでん返しも面白く読めました。
    ミステリーですね。

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    2015年11月18日
  • 不信のとき(下)

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    昭和時代に書かれたとは思えないほど、今の時代にも通じる話。男女の関係は今も昔も同じってことでしょうか。

    不倫する男に対する女性の復讐、それも非情な復讐ということで惹かれて読んだのですが、うーーーん、そこまで、でした。
    道子はいいと思うんです。
    ですが、なんで路子があそこまで偉そうになれるのか、話を大きくできるのか、よくわかりませんでした。ちょっとイライラ。

    浅井と小柳のおばかコンビは滑稽で、なんか憎めなかったです。私の関係者にいたら吹っ飛ばしますが。

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    2015年05月30日
  • 不信のとき(下)

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    怖いですね~。不倫がばれる修羅場ってこういうことなんですかね~。とつい気になって読んでしまいました。

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    2014年09月23日
  • 開幕ベルは華やかに

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    途中、第二幕のセリフを膨大にしたせいで、
    共演女優があたふたしたり、
    観客がトイレを必死に我慢した下りに思わず
    笑ってしまいました。
    芝桜の時も思ったけれど、登場人物のせりふの書き方で
    キャラを表現できている有吉佐和子はすごい。
    今回の八重垣光子の、演劇をやっていないときの、とぎれとぎれの話し方は特徴が出てました。

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    2014年08月29日
  • 芝桜(上)

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    津川家の正子と蔦代は対照的な性格ながらも、看板芸者と目されていた。 絢爛たる花柳界を舞台に二人の芸者の生き様を描く。

    途中までは正子の引き立て役である蔦代が不憫にも感じるのですが、中盤からはどんどん蔦代の存在感が増してきて、不気味に感じます。
    正子視点なので、基本的には彼女に感情移入しているのですが、上巻の最後では蔦代に戦慄しながらも、ちょっと返り咲いた蔦代にあっぱれと言ってあげたい。

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    2013年08月23日
  • 不信のとき(上)

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    男の浮気に対する女の非情な復讐劇ということで、ドロドロ感を期待してたけど、上巻ではまだ復讐は始まらない。ただ、何となくこれから何か起きますよ感(伏線?布石?)の描写は満載なので、下巻が早く読みたい。
    いまんところは、★3つ。

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    2013年05月23日
  • 複合汚染

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    有吉佐和子さんを初めて読んだのですが、今までにない形式?の入り方で戸惑いました。まさか選挙のお話が環境汚染に繋がっていくとは思ってもおらず、しかもその話題の移り変りがグラデーションのようで、いつのまにか環境汚染の話にずっぽり染まっていました。これ、当時でこんなにたくさんの事柄が問題提起されてますけど、今、現代の日本と世界はどうなのか、よりひどくなっているのかそれとも改善されているのか気になります。1番気になったのが洗剤。あとは有機栽培とかメシア教について更に調べてみたくなりました。

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    2013年04月16日
  • 香華

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    木下惠介監督の映画「香華〈前篇/後篇〉」を観たあとに読んだ。当然・・・・、登場人物に音羽信子やら岡田まりこが浮かぶ。
    最初に読書すべきだったかな・・・・と反省。
    それにしても、木下監督はほぼ忠実に小説を映画化している。
    だから「長く」なったのでしょうが、それでも安子は郁代には似ず美しくなかったし、色事は省かれてもいた。
    有吉の作品に登場する女性はどれも結局は「強く」生きているようだ。

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    2013年04月02日
  • 不信のとき(下)

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    浅井の妻、道子に一番腑に落ちない部分が残った。果たして彼女にはどの時点まで夫に対して愛情があったのか?子供を持つことへの女の執念、これが一番恐ろしい女の欲望の一つの形に思えた。

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    2013年03月04日
  • 不信のとき(上)

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    読んでて思ったのは、推理小説じゃないけど
    なんとなく松本清張の『わるいやつら』に似てるなぁ~って思ったのよ。
    文章のなんとなく男性的な感じがするわ~。

    愛人に「認知しなくていいから、あなたの子を産みたい」って言われる男と
    「お前の子供がほしい」っていう男の話。
    結局は、女の強さで地獄に落とされるのよ。

    ほんと、女の執念っていうか、怨念っていうか、
    恐ろしいわよね~。

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    2012年11月26日
  • 芝桜(下)

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    本当に有吉佐和子のとりこになってしまう。
    蔦代の正子に対する友情というか愛情というか、底知れない思いというのが忘れられない。
    最後の最後まで、どきどきわくわくだった。
    そして、最後まで蔦代の発言に胸がむかつく思いでした。

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    2012年11月18日
  • 芝桜(上)

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    題名からして蔦代が主人公なんでしょうか。
    大河なのにひとりひとりの芸者のこころの襞に触れることができて、しかも花柳界での粋な遊び方というものも学び、引き込まれてしまった。

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    2012年11月17日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    社宅地域内で起こる軋轢や確執の日々。読んでいて辟易する。男目線だと、暇な専業主婦はこんなものと見下してしまいがちだが、サラリーマン社会もレベルは一緒である。
    どんなコミュニティーでも、自己の位置を高める為に、他人をあの手この手で貶めるのは生き物の性かもしれない。

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    2012年08月30日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    有吉佐和子の名作復刊第二弾ということで平積みになっていた。ぺらぺらめくるとおもしろそうだったので読んでみました。

    一流会社の社宅に繰り広げられる、奥様方と息子とついでに夫の生態を描く。読んでいると、作者佐和子氏はどこか覗き窓か望遠鏡で各部屋を観察しているような雰囲気がして、読んでる者も一緒に覗いているような感じになる。主人公の主婦・音子に一体化はしない。

    解説が無いので、全共闘、教育ママという言葉と、カラーテレビがある、などの言葉から時代設定は70年前後かな、と思ったが時代設定にかかわりなく、自分の息子の成績と夫の出世に一喜一憂する主婦・音子の言動・言葉は現在でもあてはまる部分があると感じ

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    2012年07月28日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    さすが有吉佐和子作品と思います
    単純な社宅のおしゃべりだけではない
    人間の描写が描かれていると思います

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    2012年07月21日
  • 連舞

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    日本舞踊名取りの家に生まれ育った女性の生涯が描き出されている。
    戦前、戦中、戦後の激動が少女の人生観に永久する。
    有吉佐和子の描く「心の襞」に感心させられる。

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    2012年07月20日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    女性の怖さは喋りまくる割りに、突如の沈黙が怖いのだが。またそれも魅力のうちだったりする。(私の女性観でね)

    すこし、この小説に登場する女性たちは、語りすぎだったかも。わては、橋田おばはんより向田ねえさん好きなんやて。残念。

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    2012年06月14日
  • 不信のとき(上)

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    有吉佐和子作品、面白い
    単なる浮気や恋愛でなく、男女、人間の裏側、潜在意識などが
    微妙に描かれていると思います
    亡くなられているのが残念、新しい作品に出会いたかった

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    2012年05月31日