【感想・ネタバレ】開幕ベルは華やかにのレビュー

あらすじ

人間ドラマを堪能! ベストセラーミステリー復刊

名女優と歌舞伎界の大物の舞台中に、殺人事件が。舞台裏の壮絶な人間ドラマと、驚愕の幕切れに酔いしれる不朽の傑作ミステリー。

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Posted by ブクログ

舞台小説でありミステリ小説であり。
けっこうな長編だけどぐいぐい読ませる力があって一気に読んだ。

「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を撃ち殺す」という一本の電話が帝劇関係者に激震を起こす。
満員の観客が見守る中舞台は進み、バックステージでは緊迫した駆け引きが繰り広げられる。

全26章、章ごとに視点は変化してゆくのだけど、主にミステリ作家でひょんなことから舞台の演出を手掛けることになった渡紳一郎の視点で物語は進む。
著者の有吉佐和子さんは演劇界にも明るい方だったらしく、華やかな舞台の世界の裏側も事細かく描かれていて、主演の八重垣光子の女優然とした姿が「これぞまさに女優!」と思わせてくれる。世間知らずだし嫌な女なんだけど(笑)女優ならこうであって欲しい、というような。
妬みとか野心とかはたまた諦めとか、色んな感情が渦巻く世界。
プラス過去に起こったとある事件が絡んで、舞台を舞台にした事件が起きる。

ミステリの筋はもちろんだけど、人間の感情の動きやままならない想いなど、そういう描写に惹きつけられた。
犯人の気持ちも理解出来るものだった。
とても読み応えのある、個人的には新しい感覚の(作品自体は30年以上前のものだけど)小説でした。

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2015年11月18日

Posted by ブクログ

途中、第二幕のセリフを膨大にしたせいで、
共演女優があたふたしたり、
観客がトイレを必死に我慢した下りに思わず
笑ってしまいました。
芝桜の時も思ったけれど、登場人物のせりふの書き方で
キャラを表現できている有吉佐和子はすごい。
今回の八重垣光子の、演劇をやっていないときの、とぎれとぎれの話し方は特徴が出てました。

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2014年08月29日

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