有吉佐和子のレビュー一覧

  • 処女連祷

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    今は、いつまでも独身でいる女性はたくさんいるし、それが別に恥ずかしいことでもなんでもないけど、終戦直後となると、そうもいかなかったのかなあと思いました。

    でももし私がいま、仕事をしているけど独身だったら、この本を冷静に読めたかなあと思うと、怖い気がします。
    今と終戦直後じゃ、だいぶ感覚は違うけど……。

    文代やトモ子なんかは仕事を持ってるからこのまま独身でも大丈夫だけど、薫みたいに大学卒業後家事手伝いになって、そのまま結婚せず……って人は、その後どうするんだろう。

    それにしても裕子。
    初登場の頃から、「うわ、私こういう女絶対友達になりたくない」と思いましたが、最後の最後までやっぱりそんな感

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    2016年07月25日
  • 不信のとき(下)

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    夫の不倫を知った妻の復讐話。
    全体の四分の三(下巻の前半)までは不倫相手に子どもを産ませたことがバレないので、ハラハラしながら読むことになる。

    復讐は見事なほどに容赦ない。
    女2人の賢いやり口に斬られる男、って感じ。
    ちょっと可哀想かな、とも思ったり。

    この本が出版された頃は不倫する男なんて今以上に沢山いただろうし、現実では泣き寝入りする女の方が圧倒的に多かっただろう。
    それを思えば、これくらいでも生ぬるいのかもしれない。

    昭和40年代の日本は、今とはいろいろ違った部分があって、その点でも楽しめた。

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    2016年07月19日
  • 芝桜(上)

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    有吉佐和子さん、2冊目。
    面白かった。
    女同士の関係の機微を描くのが上手な方だと思う。そして、花柳界のなんたるか、男のプライドなるものも垣間見せてくれる。

    小さい頃に、家庭の事情で、芸妓の見習いとなった正子と蔦代。全く性格の違う二人。
    如才がなさすぎて、どこかこすずるく、人から好感を持って受け入れられない蔦代に対して、同性からも信頼されて着実に芸の道を歩む正子。

    一見、正子の方が好感を持って描かれるが、私は微妙。所詮は旦那に体を売る芸妓なのに、本妻として表通りを歩くことを目標としたりと中途半端な感じがしてしまう。

    対して、確かに蔦代はそれこそ感じは悪い。。。というか猫のような性格。でも、

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    2016年05月04日
  • 一の糸

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    久しぶりに有吉佐和子さん。

    造り酒屋の一人娘である茜は、甘やかされて育つ。
    ある日父親と共に出掛けた文楽で、露沢清太郎の弾く三味線の音色に心を奪われる。

    こうはじまる物語で、茜の清太郎への想いと芸一筋に生きる清太郎とを大正末期から戦中戦後にかけて描いている。

    観たこともなく、正直それ程興味もない文楽。
    日本の芸能の中でも歌舞伎や能や狂言などに比べ、文楽は余り知られていないのではないかと思う。
    文楽とか浄瑠璃、義太夫など聞いたことはあるが、恥ずかしながら区別がつかない。そういう世界に生きるひとたちの物語でもあるが、そもそもわからない世界なので想像しづらい面はあった。
    それでも知らない文楽の

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    2016年04月29日
  • 香華

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    芝桜、木瓜の花の正子と性分が似ていると思います。賢くて生真面目で品格のあるところ。だけど朋子がどれだけ正しく清らかに生きても世間一般からみるとけっして堅気ではなく本来ならば、こいさん、お嬢さんでいいところの奥さんになるはずの人が波乱の運命をわたります。
    時代背景と風習そして着物、布地などの描写が興味深く毎回勉強になります。

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    2016年02月27日
  • 新装版 和宮様御留

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    久々の有吉佐和子さんの本。御所言葉が頭に入らないけど、どんどん引き込まれる。女同志の争い、こんなに酷いのは、見聞きした事ないけど、世界が狭い場合にはあり得るだろうな。
    和宮についてもう少し調べたくなる。

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    2016年01月13日
  • 有田川

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    紀ノ川が大好きだったので期待して読んだ。美しい紀州弁とそこで生きる様々な人々と生活の描写、さすが有吉佐和子。

    二度も氾濫した川に流されその都度運命が変わった千代の一生。それでも彼女は自分で進むべき人生を切り開いて行った。好きなみかん作りに一生携わり、家庭も築き、劇的に変わる時代を生き抜く様は爽快。

    ただこれは完全に個人の好みの問題だが、今回の主人公は少したくまし過ぎたかな。残すは日高川・・また違ったタイプの女性が主人公なのだろうか。

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    2015年11月25日
  • 開幕ベルは華やかに

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    舞台小説でありミステリ小説であり。
    けっこうな長編だけどぐいぐい読ませる力があって一気に読んだ。

    「二億円用意しろ。さもなくば大詰めで女優を撃ち殺す」という一本の電話が帝劇関係者に激震を起こす。
    満員の観客が見守る中舞台は進み、バックステージでは緊迫した駆け引きが繰り広げられる。

    全26章、章ごとに視点は変化してゆくのだけど、主にミステリ作家でひょんなことから舞台の演出を手掛けることになった渡紳一郎の視点で物語は進む。
    著者の有吉佐和子さんは演劇界にも明るい方だったらしく、華やかな舞台の世界の裏側も事細かく描かれていて、主演の八重垣光子の女優然とした姿が「これぞまさに女優!」と思わせてくれ

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    2015年11月18日
  • 香華

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    毒親とはこういう人をいうのだなぁ。
    朋子の幼少期の心の描写が興味深かった。
    2人の幼い娘を育てている今、自身の立ち振る舞いがこうも子に影響するかと思うと恐ろしい。
    ただ、郁代のように育児の責任感を一切感じずに生きていけたらどんなに精神的にラクだろうと思う。

    毒親の祖母の世話を甲斐甲斐しくしている我が母に勧めたい1冊。

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    2015年09月10日
  • 一の糸

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    久しぶりに文楽を観たので、再読した。
    渡辺保の「昭和の名人 豊竹山城少掾」を再読した後だったので、表と裏、モデルとなったと思われる事件との対比がおもしろく読めた。
    これほどまでに惚れて入れ込んで崇拝できれば、色恋なんぞこえて幸せだろう‥

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    2015年05月29日
  • 夕陽ヵ丘三号館

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    これエンタメと言うより恐怖小説だね。多少の時代の古さはあるけど、有吉佐和子の描く人間の愚かさ滑稽さ、今でも本質は変わらないのでは。
    LINEでの無視や、裏サイトでの陰湿なイジメを聞くと、この小説で語られている社宅の世界となんら変わらない。

    夫婦間のやりとりなども、うちと驚くほど似ている。

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    2015年01月25日
  • 一の糸

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    激情にかられる女の人の気持ちは、若い時ならもっと共感できたかもしれない。今読むと、それはそうしちゃうまくいかない!とか突っ込んでしまう。

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    2015年01月02日
  • 処女連祷

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    有吉佐和子さんの小説にこんなのがあるなんて知らなかった。解説を読むと、有吉さん初の長編小説だそう。
    とても面白かった!こんな顛末になるとは!
    戦後まもない日本の若い女性の結婚願望にまつわる話。
    途中までは「現代にも通じる感覚だなぁ」というくらい
    の感じで読んでいたのが、とんでもないからくりが。
    アゼンとした。読みごたえあり。有吉さん、スゴイ!

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    2014年09月26日
  • 不信のとき(下)

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    新婚さんや超ラブラブの恋愛中の人は読まないほうがいいのかな?
    不倫がばれちゃう瞬間は
    なんて怖くて楽しいのでしょう。

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    2014年08月14日
  • 不信のとき(上)

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    この本は社会人になったころに先輩からいただいたものだけど
    恋愛まっただ中の私は読もうとしていなかった
    30になり、久しぶりにこの本を開いてみて
    今この本を読んで良かったと思った。
    最近じゃ「昼顔」とか主婦の不倫をネタにしたドラマもやってるけど
    昔に書かれたものなのに、今にも通じるな~と作品の力に感動した。
    しかし、先輩はなんで20そこそこの私にこの本くれたのでしょう(笑)

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    2014年08月14日
  • 複合汚染

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    35年前の日本の問題がいま、隣国中国で起こっている。
    先進諸国が安い原価を求めた為に、避けられない結果となってしまった。
    この本は1979年に初版が発行され、今でも読み続けられているのは、作者の知名度はもちろんの事ながら、徹底した取材による細かなデータに併せて、生産者とのインタビューを盛り込んだ読み易い口語で書かれているからだと思う。
    日本の食品産業界の歴史が第二次世界大戦での敗戦によって、それ以前の歴史からぶつ切りになりながら進んできた事がわかる。
    アメリカから持ち込まれた価値観が政治を巻き込んで、生産者から末端までを汚染して行った。
    そして気がつくと、食品だけではなく、モラルや慣習、考え方

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    2014年08月12日
  • 複合汚染

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    この本を読んで「食」に対する意識が一変した。そもそも、この本を手に取る人は、少なからず食に対する関心が高い人だと思う。
    しかし、恐ろしいことは、この本が40年以上も前に書かれたということ。
    では、現在のこの国の食の在り方はどうなったのか?
    残念ながら、状況は悪化している。

    私はこの本をきっかけとし、もっと食への知識を持つべきだと思った。

    あなたは何を食べていますか?
    その答えが自分自身を作っている。

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    2014年05月30日
  • 処女連祷

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    ラストが衝撃でした。
    ここで終わっちゃうんだ、という意味で。
    祐子の鼻を明かすところが見たくて後半読み進めていたのでちょっと残念。

    女の人なら誰でも多少思い当たる節がありそうなお話でした。

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    2014年04月23日
  • 新装版 和宮様御留

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    有吉佐和子さん初読。
    新刊案内で知って、書店に平積してあったのをなんとなく手に取り、読んでしまった。
    書体も字体も難しいのに、一気読み。
    読み応えあり、引き込まれ、あとがきに深く感じ行った。
    昔、某バラエティー番組での暴挙(?)を知っていたのでなんとなく避けてたけど
    力量すごい方だった。

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    2014年04月20日
  • 一の糸

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    我儘な一人娘、茜が文楽三味線弾きの清太郎(徳兵衛)に惚れ、彼の後添えになり、彼の芸を支え見守った話。
    あるいは、茜の目から見た三味線弾き露沢徳兵衛の生涯。

    茜は自分の思いを募らせ暴走、清太郎は三味線馬鹿で女癖が悪い。初めはこの話を読み終えるのは無理かもしれないと思ったけれども、関東大震災、家族の問題、文楽のことなど色々なことが詰まっていて、引き込まれてしまった。
    三浦しをんさんの解説も嬉しかった。

    有吉佐和子さんは学生時代に課題図書で「複合汚染」を読んで苦手意識を持ったのであまり気は進まなかったのですが、また読んでみたい。

    そういえばこれは大正七年頃から昭和の戦後にかけての話で、今、放送

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    2014年03月22日