群ようこのレビュー一覧
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群ようこさんの、物書き人生を振り返る内容のエッセイ。
こういうエッセイって、群さんにはめずらしい。
群さんにとっては、過去の悲しいことや、怒りの感情を改めて思い出して文章化するのはなかなかつらいことなのではないかと思ったけど(それくらい、激怒の感情が伝わってくる近年の出来事があり)、読む方としては興味深く、たのしく読みました。
手書きからワープロ、パソコンと移り変わっていくのは、歴史の証人だなぁ。
亡くなった仲間への眼差し。
かもめ食堂のこと(キャストと舞台まで決まった映画化ありきで小説の執筆依頼があったとは驚きだ。書き直しのときは、周囲も相当気を遣っただろうな。もたいさんご本人が言うとは -
Posted by ブクログ
誰しもが通るであろう「老い」ついてのお話!
そして親の介護の苦しさや辛さがある、
とても現実的な短編集でした。
内容に出てくる介護する“側”の人間たちの
本音の部分が前面に出ていて、
読みながら『自分の親なのになんでそう思うの…』と
悲しくなってしまった。
でも実際、自分の身にそれが起こった時に
今の生活があって、仕事があって…などなどが
浮かんできて『今の生活は変えられない!』と
なってしまうんだろうなと怖くなってしまった。
そうならない為にも心の準備や必要な手配は
予めやっておくべきだと学びました!
『まだ私は20代だし…』『親もまだ先でしょ…』と
思いがちですが、
タイトルの「つい -
Posted by ブクログ
捨てる、捨てない、その行動によってわかる人間性もあるのかしら。捨てるの大好き人間なので、捨てられない人をみると、なんで?と不思議に思う。どちら側も描かれた5つの短編集。
「捨てられない姉 捨てさせたい妹」
現実にいたらこの妹絶対好きになれないけど、姉妹の仲は悪くないようで。服の選定は私もしてほしいくらい。
「息子の嫁の後始末」
息子の嫁の荷物を片付ける父親…がんばれと応援したくなった。人の荷物はその人の意外な一面もみえてくる?知らない方が幸せなことってあるよね。
「本好きとフィギュア好きの新居問題」
この男が1番読んでてイライラした!笑
彼女がきちんと自分のやることをやって、大切なものを捨てた -
Posted by ブクログ
全体的に、かもめ食堂みたいな雰囲気。
実写化はやっぱり小林聡美かな、と思ったらそうだった。
母が妻子持ちの坊さんと不倫して出来たのが、主人公。
がさつで、居酒屋兼定食屋みたいな店を切り盛りしながら子育てした母を反面教師に、母亡き後、修道院の食堂みたいなシンプルなカフェを経営する。
自分は自分、他人は他人。
ゆっくり息していこう。
母親が反面教師、家みたいな居酒屋と定食屋の中間みたいなお店、そういう場所の雰囲気とか人の会話も苦手なので、わかるなぁと共感。
母とはまったく方向性の違う店を出したことで冷たくなった、子どもの頃から知っている母の常連さん。味が薄いと文句を書かれたレビュー。
人はいろ -
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映画のまんま。
多少の違いはあったけど、俳優陣もあの3人以外あり得ないって思うくらいまんまだった。
本を先に読んでたら違うのかなぁ?
えーあの話の裏にこんなことあったんだ!!
と、
映画とはまた違ったストーリーも楽しめたし、
この三人、言われてみたら著者の群ようこさんが少しづつ入った三人組かもなぁ。
なんて。
群ようこさんの本はエッセイしか読んだことなかったから、ようこさんの人となりはわりとわかるんだけども、こんな小説描くんだ!
と、感激する反面、なんか群ようこさんっぽいおばさんがたくさん出てきて、それまた面白かった!笑!!!!
次は寄る年波には平泳ぎが読みたい。笑
#群ようこ
#面 -
Posted by ブクログ
群さんのエッセイを一気に読んで他のも読んでみたいと、こちらを選ぶ。
今の自分に近い年齢で、仕事を辞め、れんげ荘で隠居の様な生活を始める主人公のキョウコ。
思えば自分が美大生の時、下宿先がこんな感じだったことを思い出し、一つの家にドアで部屋が仕切られ、6畳一間。カビの生える押し入れ、共同トイレ、風呂無しで、風呂は裏の銭湯へ、ベランダもなし、窓を開けるとスナックのカラオケが聞こえ、地面からはどくだみの花の香り…となんだか懐かしくなった。結局4年住んだが後半はほぼ女友達のマンションに入り浸っていた。
過酷な条件の暮らしも、住めば都…とはいかない面もある。だが6畳一間で悶々と青春をすり潰した生活