あらすじ
平凡なサラリーマン家庭に育ったヤヨイは、お嬢様のユリコ、体が大きく優しいマスコ、お調子者のカツオ、隣家の息子タカユキと同じ小学校で学んだ。五人はそれぞれの道を歩み、還暦近くになって再会。会わない間に大人になったところもあり、変わらないところもあり......。ささやかなようでいて、いろいろあった人生を生きてきた五人の物語。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とてもよかったです!私の周りにいる人たちと重ねながら読んでしまいました☺️
小学校を共に学んだ5人の人生の物語。
普通のサラリーマン家庭に育ったヤヨイ、豪邸に住むお嬢様のユリコ、優しく同級生からは母親のように親しまれていたマスコ、お調子者のカツオに、物静かなタカユキ。
山あり谷あり、時には絶望を味わうときもあるけどそれぞれ力強く歩む5人の人生物語です。
私も彼らと同じ同級生のように、彼らの“色々あった人生”に惹き込まれました☺️
Posted by ブクログ
昭和だからだろうかなんのわだかまりも疑問もなくて楽しく読み進めることが出来た。人生のそれぞれの生きてきて一区切りした還暦に再会するけど、メンバーのチョイスも絶妙ですね。会ってもしも嫌な人がいたらどうしようかと全員が思っていたのに、変わらず子供の頃のままで出会えたから、本当に羨ましい限りです。温泉旅行出来る仲になれたし、ますこさんだけが問題があり解決出来ないけど、息子に自分の新しい仕事生活に充実はしてる。各々の子供の頃から振り返る感じの書き方が嫌いじゃないしあっという間に、各々の発言もわかりやすいし。
Posted by ブクログ
昭和30年3月の生まれのやよいが主人公
私は昭和29年の3月生まれ
なんか 身近な時代だなあ!
と思って読みました。
そうそう 小学校の時 お金持ちの女の子の家に遊びに行ったなあ!
ほんとに縫えるミシンとか 小さなグランドピアノがあって びっくりしたなあ!
とか 思い出しながら読みました。
お金持ちの子が 案外 子供に苦労したり
体の大きなマスコが ほっそりして綺麗になったり。でも亭主がお金を握って 自由にしてくれなかったり。
みんないろんなことがあり でも60過ぎて会って話すと楽しい!
色々あっても いい人生です。バンザイ!
と思えるお話しです。
Posted by ブクログ
昭和29、30年生まれの小学校時代の同級生5人。それぞれの家庭環境、当時の時代情勢の中で、それぞれの人生を生きてきた。還暦を前に、再会することに。
泣き笑い
なぜか所々で泣けてきました。ヤヨイちゃんとユリコちゃんの友情の深さに感動したり、自分の日常と重なったり。還暦になって幼友達との絆が深まるなんて羨ましいですね。
Posted by ブクログ
群ようこさんの文章は突き放しているようで暖かい。5人の人生が物心ついてから今までにかけて簡潔に、でも詳細に語られる。今までいろいろあったね、でくくられるいるんなことが起こる。いろいろあったけど、これでいいよね、と思えるお話。
Posted by ブクログ
ヤヨイのさっぱりとした性格が群ようこの描く主人公だなって感じがした。昔は嫌だった子も交えて温泉旅行にまで行く仲になったのは微笑ましかった。駆け落ちして出て行ったヤヨイの母が骨になって戻ってきた場面と、ヤヨイと二人で暮らせるよう実家の修繕をして楽しみに待っていた父が死んでしまって結局一緒に暮らすことができなかった場面が切なかった。
Posted by ブクログ
おそらく1955年あたりの生まれの、小学校から中学校の同級生だったヤヨイ、タカユキ、ユリコ、カツオ、マスコの5人が、それぞれの人生の主人公として淡々と描かれる。皆それぞれの人生を生きて、東日本大震災を50歳代で迎え、やがて還暦を迎える頃に再会。結婚した人しない人、夫や妻とうまくいってる人いってない人、子供のいる人いない人、実親を看取った人看取れなかった人、義理親の面倒を見る人見ない人、、、、。ホント人生いろいろ。共通の思い出を語り、自分の来し方を語りあえる間柄となって、まだこれからの人生を楽しめそう。そんな集まりができたことがとてもうらやましい。
Posted by ブクログ
帯の「いろいろあったけど、正しく生きてきたよね。」という言葉にひかれて購入。
今年50歳になる自分のこれまでの人生やら、亡くなった両親のこと、親戚、友達など関わった人たちのことが次々と思い出された。
あの人は幸せだったのかな、とか、あの時はどうすればよかったのだろうか、とか想いを巡らせる時間となりました。
Posted by ブクログ
還暦を過ぎた5人の人生
他人から見れば羨ましいと思われた生活や性格も本人にしては苦しかったり無理したりしていた
自分自身に当てはめても成る程、納得と振り返る事、多々あり
人生を戻ってやり直す事が出来ればどんな人生をするかな!? そんな事を考えるだけでも面白い
Posted by ブクログ
敢えて、勝ち組と負け組に分類するのであれば、このエピローグで集う五~六人は勝ち組と言っていい。何故か。還暦を迎えたときに出会う覚悟を持っているからだ。悩み、後ろめたさはあろうとも、幼馴染みに喚起することができるのは、真っ当な人生を送ってきた証拠だ。
私にはそれが出来ない。思えば遠くへ来たもんだ。地理的にも心理的にも、そうなのである。私には誠実さが欠けているのだ。齢不惑にして。
Posted by ブクログ
群ようこさんの時代のそれぞれの人生が淡々と描かれていて、バラバラだった人生が同級生の繋がりで繋がる。皆どこかちょっぴり悲しいけれど、年をとったら自分の生きたいように生きて行くそんなお話。好き嫌いはあるかもしれないけど面白かった。
Posted by ブクログ
小学生の幼馴染の男女5人が、還暦を迎えた年齢になって再会するまでの物語だ。
若い方が読むよりも、戦後しばらくしてからの昭和の時代に少年・少女時代を過ごした者にとっては、時代背景が鮮明に思い浮かび、人によっては懐かしく、人によっては苦々しかった場面に出会すだろう。
5人の少年・少女の時代から始まり、社会に出てからの人生が描かれている。
この物語に登場する5人の幼馴染たちのお付き合いが羨ましい。
私も子供時代、お友達の関係はいつまでも続くものだと無邪気に信じていた。
小学校の下校時、何の疑いもなく「さようなら。また明日ね〜」と言い合って別れたものだ。
この一冊は、幼馴染の羨ましい程の関係を読むこにより、自らの昔を偲びながら幼馴染を思い浮かべることになった。
詮無い懐古主義だなどと言わず、素直に昔に誘ってもらうのも心地の良いものだ。
Posted by ブクログ
昭和30年代に生まれた男女5人の、昭和から平成の終わりまでの暮らしと再会までを描く。
この小説の主人公たちは、私の両親の世代にあたる。昔のことだと思って読み進めると、「3.11東日本大地震」が発生し、つい最近のことだとハッとさせられる。紆余曲折あったそれぞれが還暦を過ぎて再会し、旅行をするシーンが良い。なんてあたたかい巡り合わせと関係性なのだろう。
ユリコのセリフが、この小説で描かれるものが何かを語るものかもしれない。
「みんな生まれる時期や家なんて選べない。その中で折り合いをつけて生きていかなくちゃいけない」
タイトルの「また明日」
学生の頃は当たり前に交わしていた言葉が、いつからかこんなにも尊く響くのだなぁと、ジーンとしてしまった。
Posted by ブクログ
本当に皆違う人生。そんなの当たり前だし、わかっているけれどそれでもやっぱり違う人生だなーって。そうやって自分の道を歩んできたから、また昔の仲間と再会する縁が出来たし、毎日を懸命に積み重ねていないと中々再会したいという気持ちも芽生えてこない。登場人物の子供の頃は、昭和の時代で私には懐かしいなって感じることはなかったけれど、自分もどんどん歳を重ねていって気づいたら古い世代の人になってしまうので、その時に縁がある人と再会出来るように、自分で選択して人生を進んでいきたいと思うそんな物語でした。
Posted by ブクログ
群ようこさんらしい淡々とした筆致。
幼馴染5人がどう生きてきて今に至るか、皆それぞれの人生を過ごして60歳を過ぎてあの頃はという会話が出来るようになる。ほっこりするストーリー。
Posted by ブクログ
著者の小説を読んだのも久しぶり。もちろん初読。
これは何というのだろう。物語としてはそれほど面白かった!とは思わない。幼い頃の同級生5人それぞれを主人公に5編のエピソードがあり、それら5人が人生の晩期に再び巡り合うラスト。本書が持つこの「組み立て」そのものも、決して目新しい構成ではなかったし。
でも、読み進むのが楽しかったのだ。途中で止めたくない。淡々と次のページをめくりたくなるような。
ひとつには、描かれている小説世界とオレ自身の「同時性」?
たまたま著者ともほぼ同世代だし、同級生同士の登場人物全員とも、設定上の世代はほぼ重なる。おそらくたぶん、だからこそ、ものすごく簡単に感情移入できる。5人全員がオレみたい、もしくはオレの周りに居た同級生の友人たちだ。なので、本書に描かれた物語全てが不思議とリアルに迫って来る。
必ずしも「震えるほど感動した!」的な読後感では決して無いが、なんとなく読み終えてしまうのが惜しいような、そんな「読む楽しさ」が味わえた一冊。