群ようこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
群ようこさん、何冊目かな。平成に入ってから一番多く読んでいる作家さんだと思う。
このエッセイもテンポリズムよくとんとん読み進めた。この人は本当に文才があるのだと思う。それはストーリーに思わぬ仕掛けがあるとかしっかりした骨格を持った意外性のあるストーリーだとかいうものではなく、もっと単純に文字を追うということを楽しめる作家であるということだ。
もちろん、それは個人個人で違う感性であるから一概には言えない。ただ、私にはこの人の波長が実にぴったりとくる。考え方も文体も読んでいて実にしっくりとくるのである。生きてきた世代も一緒であるから、親近感も多々ある。
けど、これまでのエッセイにはない、あま -
Posted by ブクログ
『今まで同居したもののなかでシジミは最高だと、この部屋の主の ひい子は思っている』。
(*˙ᵕ˙*)え?
『同居』という言葉はどういった場面で使うでしょうか?普通には同じアパートに他の人と一緒に住むなど誰かと一つ屋根の下に暮らす場合が思い浮かびます。ただ、少し小洒落て動物と共に暮らす、もう少し言えば動物を飼うといった場合にもギリギリ使えそうには思います。
しかし、飼うという言葉まで広げても犬や猫、熱帯魚ならまだ分かります。まさか『シジミ』を飼ったことのある人はいないでしょう。食材として好物な人も多い『シジミ』。そんな『シジミ』を飼う、『同居』するということなど普通には思い浮かばないと -
Posted by ブクログ
あなたは、イヌとネコのどちらが好きですか?
はい、これはよくある質問ですね。イヌ派とネコ派と呼ばれるくらいにどちらが好きかはハッキリ分かれると思います。2021年の統計では、イヌの飼育頭数が約710万頭に対して、ネコは894万頭と、なんとネコの方が多く飼育されているというのがこの国の現状のようです。この数には予想外という方もいらっしゃるかもしれませんが、基本、家の中からあまり出ることのないネコが実はたくさん愛でられている現実があることを改めて思い知らせてもくれます。
私はイヌもネコも飼育したことはありませんが、それらが嫌いというわけではありません。人から聞く飼育の様子、『抱っこして体を撫で