群ようこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
頭が悪くて仕事はできないのに人受けがいい後輩。
旦那の七光と強運でどんどんのし上がっていく同僚。
役に立たない目ざわりな先輩。
職場の人間関係に悩まされながらも毎日を踏ん張って生きる、
12人のOLたちの物語。
つーか短編集。
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群ようこは面白い。
私は「なんでもない日常の中に潜む不満や面白み」を敏感に察知して、
それを上手に描いていく人が大好きだー!
映画監督なら荻上直子。(『カモメ食堂』とか)
漫画家ならよしながふみ。(『きのう何食べた?』とか)
そんでもって作家なら群ようこ。
職場にいる様々な人に不満を抱きつつも、
それをあえて出さず静観を貫くOLたちは、
特筆すべきこと -
Posted by ブクログ
「だってこれがないと生きていけないんだもん」
何かに依存するあまり本末転倒な日々を送る、
12人それぞれの物語を描いた短編集。
すっごい面白かった。
もったいない精神をむき出しにしてゴミ収集に明け暮れるおばあちゃん、
長生きをしたいが為に添加物の入った食品を一切口にしない青年、
流行のファッションを身にまとうべく家族や友人から借金しまくる販売員、
夫と別れ息子と2人で暮らすお金を稼ぐためにぶりっこを続けるパート主婦、
などなど、コミカルだけど物悲しさが漂うお話ばかりでした。
自分と向き合うことって難しいけど大切。
でもそれ以上に大切なことは、
自分と向き合うことによって見つけた「自分が作 -
Posted by ブクログ
ネタバレ失敗続きのクッキング。料理下手を自認する38歳の著者・群ようこさんが一念発起。料理の習得に奮闘努力した日々を綴った傑作エッセイ。挑戦した料理は25品。失敗率9割以上か。本書裏表紙には、「タイトルからして笑える25篇」とある。本文はもっと笑えるよ、という意味なんだろうなと想像しながら読みはじめた。読んでみたら、料理は失敗ばかり。でも、笑えないなぁ〜。私も料理初心者。失敗談を面白おかしく書かれても、そういう失敗ってあるある、と思うことの方が多い。身につまされる。それに、群さん、ウケを狙って必要以上に面白おかしく書こうとしてない? ちょっとあざとさも感じたかな。もうちょっと落ち着いた、ニュートラ
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Posted by ブクログ
森茉莉が、畳の床に地層ができるような、
不潔な部屋に住んでいたことに親しみを覚えたわけではないが(笑)、
私はこの本大好き!
森茉莉の生涯を、群ようこが冷静に語るのだが、
(森茉莉は自分と)友達になれるタイプではない、などと書きながら、
愛を持って書いているのが分かる。
最初から最後まで、大笑いしながら読んだ。
鴎外という文豪の子として、何不自由ない幼少を送ったからだろうか、
型にはまらない生き方かと思えば、美意識とプライドは非常に高い森茉莉。
そして、強烈なファザコン(←今でもこの言葉OK?)
鴎外のことが大好きで、嫁いだ後も鴎外の膝に乗ってはしゃぐ。
その”好き”はそれは父親としてとい