群ようこのレビュー一覧

  • 鞄に本だけつめこんで(新潮文庫)

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    「鞄に本だけ」というタイトルから、ほんわかな読書録だと思ったら、そうではなかった。過激だ、過激すぎる。
    選ばれた本に絡めて、子どもの頃の乱暴狼藉や武勇伝、青春時代の失敗談、家族や友人、学校をめぐる赤裸々な(でも可笑しみもある)エピソード。それらをピックアップしてつなげると、群ようこの半生になる。24の章、最初が幸田文、最後が林芙美子というのも象徴的。
    選んだ作品と自分のエピソードがなんの齟齬もなくドッキングするあたりは、すごいとしか言いようがない。
    新潮文庫改版の「二〇二〇年のあとがき」がいい。

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    2025年05月08日
  • 六十路通過道中

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    久々の作家さん。

    猫が好きで、着物を愛し、編み物を楽しみ、
    存分に人生を謳歌されている姿が読んでいて心地いい。

    古希を目前に、庭付きの家に引っ越した。
    徐々に体も動きずらくなりつつあるのに、
    なんでまた?

    草取りや落ち葉掃きの大変さが書かれているが、
    ヤブカラシには自分も閉口しているので、頷きながら笑いながら読んだ。

    ATMでの声掛けや、セルフレジ、土偶のところが
    特に印象深かった。

    佐藤愛子さんのような辛口でないけど、
    群さんらしい感性で、ずっと年を重ねても書き続けてほしい。

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    2025年05月07日
  • 老いてお茶を習う

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    同じ流派なこともあり、自分が習い始めた頃を懐かしく思い出し、「そんな事、気にする?」な面白エピソードもあって楽しめた。
    先生も絶賛だったのて、社中で回し読み中。

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    2025年05月03日
  • かもめ食堂

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    映画と全然違う!
    小説ならではの良さもあるし、本当によかった。別の世界を楽しめた感じ。でも同じ世界。やっぱり大好き。かもめ食堂。

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    2025年03月29日
  • れんげ荘

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    読んだのを忘れて再読した。癒されたいと思った時に手を伸ばしてしまうのが群ようこさんだと気が付いた。
    月10万円で暮らすと決め、家賃3万円のぼろアパートに済む。憧れのスローライフが始まるかと思ったが、まだまだ迷うことばかり。読んでいて貯金生活にリアリティーもあり、癒されるばかりの話ではないはずだが、何となく癒された。

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    2025年03月23日
  • 福も来た パンとスープとネコ日和

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    群ようこさんの物語に触れている時間は、いつでも心が温かく柔らかくなる。
    本当に本当に、読むと元気が出る。
    自分でも不思議なことに、群ようこさんの本を読んでいると、物語の空間の美しさや儚さに感動して涙が出てくる。自分は本に生かされているのだと感じる。

    登場人物のみんな好きだな。特にしまちゃん。
    美味しいものと猫が好きな人には是非。

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    2025年03月23日
  • かもめ食堂

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    フィンランド旅行直前に読んだ。
    フィンランド人の特性というか国民性について、あまり詳しく知らなかったが、実際行ってみると、ほとんどこの本に出てきた通りだった。謙虚で優しく、冷静に見えるが豊かな感情を持っている国だと感じた。割と日本人と相性が良いのではないかと思った。この本では、偶然にしてフィンランドに流れ着いた日本人が描かれているが、そんな生き方に憧れる。特に大事件も、大きな伏線回収もあるわけではないが、フィンランドで暮らす人々の生活が穏やかな文章で描かれていて、幸せな気分になった。

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    2025年03月13日
  • 雑草と恋愛 れんげ荘物語

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    ネタバレ

    相変わらず良くも悪くも大きな変化はないけれど、このシリーズを読むと肩の力が抜ける感じがしてホッとする。
    大きな変化がないことこそが、このシリーズの良さだよね。

    そんな中でもチユキさんとパートナーとの破局は大きな出来事かな。
    チユキさんのパートナーみたいな男の人ってわりといるのかな?(めんどくさいよねぇ 笑)
    チユキさんと語り明かしたい気持ちになった。
    えんちゃん、くうちゃんとどうにか気持ちよく会える方法はないかな。
    次巻では何かいい方法がみつかっているといいな。

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    2025年03月07日
  • れんげ荘

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    自分も今仕事を辞めて無職なので、境遇が似ているところがある。

    今まで貯めてきたお金から毎月10万円を生活費として切り崩していく。網戸がないから自分で網を買ってきて貼り付けたり、冬は靴下を二重に履き腰には毛布を巻く。時にはお隣のクマガイさんと物々交換をして素敵な洋服を頂いたり。工夫しながら、周りの人と交流しながら、質素な暮らしの中にも少しの楽しみがあって素敵だなと思った。

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    2025年02月26日
  • かもめ食堂

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    再読本。
    心に染み込むような文章と凜としたサチエの性格が、清々しさを感じさせてくれる一冊。
    忙しい仕事の合間に清涼剤的に読むのも良いけれど、ゆったりとした休みの日の午前中に読むのがオススメ。

    小林聡美さん主演で映画化もされていて、そちらもこの本の雰囲気を完璧に表現できていて、良質な作品だった。

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    2025年02月18日
  • 雑草と恋愛 れんげ荘物語

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    れんげ莊にはお住いの女性の皆様本当に明るくお隣さん同志仲が良くて良いですね!飼い犬猫にも実に優しく愛していて心暖まる!登場人物のキョウコさん群ようこさんの様に思えてきてしまった。何時も著者の作品には心暖まらせて頂いています。

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    2025年01月27日
  • 今日はいい天気ですね。れんげ荘物語

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    平和!
    このシリーズ前半の母親との葛藤などが無くなり、本当に平和で読んでいて気持ちが楽です。こういう生活も素敵だなぁと思うけど、物欲も食欲もあるので、憧れるだけで終わりそうですが。
    この巻は中休みなのかな、次の巻からまた何か起こるのかな?起こらなくても良いのですけどね。

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    2025年01月25日
  • パンとスープとネコ日和

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    小林聡美主演でドラマ化された作品。あらすじはだいたい同じだが母と娘の関係性に焦点が当たっていたドラマ版とは異なり、こちらはこちらで面白く読めた。あっさりして読みやすくて、世界観も映画『かもめ食堂』まんまんのムードであった。立場の違う大人の女性たちがほどよい距離感で交流しながら等身大の人生をしっかり生きるお話。色恋や男性との関係ぬきに描かれる女たちの風景は平和で癒しに満ちている。温泉につかるような心地よさがある。あと猫の描写がリアルでかわいい。よほど猫が好きなのだろうと思った。

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    2025年01月23日
  • れんげ荘

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    うん、面白い。
    キョウコの感受性は美しいから、本を読んでいても日常の小さな喜びを感じることができた。
    でもなかなか生活水準は下げられないよなぁと思いつつ。
    お正月の帰省の帰り道、お母さんとすれ違うシーンはリアルで印象深い。母と上手くいかない関係だと、こうなるよね。ちょっぴり寂しい。
    お兄ちゃんの家族が素敵。お兄ちゃんもキョウコの味方で常識人。なんとも頼りになる!そして姪のレイナちゃんはなんと良い子なのか。本当に心が温まりました。

    また40近くになったら読み返したい。

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    2025年01月15日
  • おやじ丼

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    下記の短編
    何個あてはまる?
    ちょっと複雑な気持ちで・・
    ・断れない人
    ・恥ずかしい人
    ・ゆるい人
    ・うすい人
    ・うろたえる人
    ・勝手な人
    ・まめな人
    ・ケチな人
    ・臭い人
    ・ひとりの人
    ・やる気のない人
    ・スケべな人

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    2025年01月12日
  • たべる生活

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    色々な食に関する本をよんできたけれど、
    群さんの食に対するものは
    なんだか、ぼんやりとしているのに
    どこかしっかりと芯が通っているような感じ。
    読んでいて、納得する部分もあれば、
    そう考えるのかあと新しい観点に驚く部分もあった。

    自分の身体をよく知り、よく管理されているなと思った。
    こうなるまでにとても時間を要するのではないかなと考えさせられたし、今から自分の身体を知るのに遅くも早くもないのだと思わされた。

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    2024年12月22日
  • 捨てたい人 捨てたくない人

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    断捨離をテーマにした短編集。

    私は物を捨てれない人だから、作中に登場する捨てられない人の気持ちが痛いほど分かった。
    私の周囲の人たちもどちらかと言うと捨てれない人ばかりだし…。
    作中に登場する物を捨てれる人が身近にいればな…。捨てるモードにならないと私やる気にならないからなぁ…。など言い訳ばかりしている自分を思いながら読んでました。グサグサくるものばかりで読んでて辛かった。

    『捨てられない姉 捨てさせたい妹』  私は間違いなく姉と同じタイプなのでこんな妹がいて欲しい。というか姉妹関係が羨ましい。私には男兄弟しかいないので。

    『息子の嫁の後始末』 なぜ息子の元嫁の私物を父が処分しないといけ

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    2024年12月16日
  • また明日

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    とてもよかったです!私の周りにいる人たちと重ねながら読んでしまいました☺️

    小学校を共に学んだ5人の人生の物語。
    普通のサラリーマン家庭に育ったヤヨイ、豪邸に住むお嬢様のユリコ、優しく同級生からは母親のように親しまれていたマスコ、お調子者のカツオに、物静かなタカユキ。

    山あり谷あり、時には絶望を味わうときもあるけどそれぞれ力強く歩む5人の人生物語です。


    私も彼らと同じ同級生のように、彼らの“色々あった人生”に惹き込まれました☺️

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    2024年12月15日
  • パンとスープとネコ日和

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    亡き母が残した食堂を改装し再オープンさせたアキコ。ちょっと毒のある母を反面教師にした分、お店もガラリと改装してある。
    商店街の人たちやネットの書き込み、亡き母の常連だったお客さんとの気持ちのズレ、日々の生活を通して嫌なことや孤独。
    いい事もあれば悪い事もある。特に最後の猫との別れは読んでいて辛かった。
    きちんと描写されていて良かったけれど穏やかなカフェの話だと思っていたので読後は心が重い。

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    2024年12月10日
  • いかがなものか

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    痛快!何度もうなづきながら、読みました。BSのCMなんで、あんなに強調して、そして長い!傘の持ち方、駅の放送で流してもらった方が良いのでは!

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    2024年12月06日