群ようこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「パンとスープと猫日和」シリーズ第二弾。
この作品を読みながら何か似ている作品があったと思っていたらNHKテレビの夜ドラ
「作りたい女と食べたい女」だった。
料理好きで気遣い細やかな「作りたい女」と隣りに住むハートは極繊細だけれどガテン系で食欲旺盛、無口で力持ちな頼もしい「食べたい女」
この2人の愛情物語なのだが群ようこさんの本作品に流れる店主アキコとアルバイトのしまちゃんのお互いを多いやりそれぞれの足りないところを補い合う関係がまさにそれかなと感じました。
この第二弾では他界してしまった愛猫「たろ」への想いと、まるで入れ替わりのようにやってきた2匹の猫との生活でかなり紙面は埋まるのだけれど、 -
Posted by ブクログ
主人公は母親の生き方を否定して彼女の経営していた気のおけないワイワイとした町内の人々の溜まり場のような店とは真反対の自分の思うような食堂を経営したが、それは一部の人を排除して彼らの居場所を奪ったことになるのだろうかと思いもする。
彼女の親に対する反発、そしてその後に来る後悔は誰にでもある人生の形のようだ。
群さんの小説「かもめ食堂」の中でも、そしてこの小説の中でも主人公と似た感覚を持つ、そして力強く頼もしい相棒を得ることができて主人公の掛け替えのない相棒となって二人三脚で食堂を経営して行き、それだけでなくお互いを思いやりながら生きていくことになるというと共通点があって、1人で頑張らなければいけ -
Posted by ブクログ
昭和30年3月の生まれのやよいが主人公
私は昭和29年の3月生まれ
なんか 身近な時代だなあ!
と思って読みました。
そうそう 小学校の時 お金持ちの女の子の家に遊びに行ったなあ!
ほんとに縫えるミシンとか 小さなグランドピアノがあって びっくりしたなあ!
とか 思い出しながら読みました。
お金持ちの子が 案外 子供に苦労したり
体の大きなマスコが ほっそりして綺麗になったり。でも亭主がお金を握って 自由にしてくれなかったり。
みんないろんなことがあり でも60過ぎて会って話すと楽しい!
色々あっても いい人生です。バンザイ!
と思えるお話しです。 -
Posted by ブクログ
小学生のころに読んで、懐かしくなり読み返してみました。
すごく記憶に残っている小説です。
色々な『お年頃』の女性が主役の短編集です。
女性に対する結婚・出産・仕事に対するありがちな周囲のプレッシャーを群ようこさん独特のタッチでやり過ごしている皆を読みながら応援していました、、、小学生なりに笑
周りはあーだこーだ無責任に言ってきても自分はこれでいいのだ、と頑張りすぎずに生きる皆の姿にほんの少し元気をもらったり。
なんか妙に共感してしまっていたあの頃ですが、読み返してみてもあの時とあまり変わらない感覚で物語を受け取っていました。
定期的に読みたい作品です。