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こんな私に親切にしてくれてありがとう――四十八歳になったキョウコは、まだ「れんげ荘」に住んでいた。相変わらず貯金生活者で、月々十万円の生活費で暮らしている。普段は散歩に読書に刺繍、そして時々住人のクマガイさんらとおしゃべり――そんな中、「れんげ荘」にスタイル抜群の若い女性がリヤカーを引いてやってきた!悩みも色々あるけれど、おだやかに流れる時を愛おしみながら、ささやかな幸せを大切に生きる、ロングセラー「れんげ荘」待望の第二弾。
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Posted by ブクログ
たまたま併読していたアンナハーレンとの人間の条件でいう労働と仕事と、キョウコさんの暮らしぶりが重なった。労働に疲れてしまったキョウコさんは、れんげ荘で暮らしながら仕事を始めようとしているのだと。そして周りの人との関係性の中で活動も始まっている。次の話も楽しみになってきた。
主人公の葛藤にも共感しつつ、自分が本当に憧れる暮らしが描かれていて心惹かれました。シリーズ化してくれたのも嬉しいです。背伸びをしない質素な暮らしこそ、本当の贅沢なのかもしれないと感じました。
これからいろんな死者と物語があるのだね、嫌いじゃないです、美鳥が存在してる話など否定しません。ただ見たまんまを遺族に伝えられない難しさ、最初から死者とのコンタクトのダメージあるのに一生の仕事に選んだ美空は大丈夫かなあー
れんげ荘に続く2冊目。なんか好きです。シリーズ制覇したくなりました。 キョウコの生き方は共感でもあり、憧れでもあります。終盤では《無理しなくていいんだよ》と自分に言ってくれているような、そんな穏やかな気持ちにさせてくれました。
群ようこさんの作品 久しぶり。 ほっこりあったまる。 働かないの それもありね。 40年?近く前 みどり荘に住んでいた時のことを 思い出した。古き良き時代。 もっと心に余裕を持って過ごしてたら よかったな、とちょっぴり後悔した。
あなたは、『働かなくて』もよいのなら『月々十万円しか生活費が使えな』くても我慢できるでしょうか? 2025年の年明けに”退職代行”サービスの利用が急増したというニュースがありました。”奇跡の9連休”とも言われた年末年始の連休明けは、仕事から離れる時間が長かった分、仕事に復帰することへの辛さが増しま...続きを読むした。かく言う私も仕事始めの朝の憂鬱さには気が狂いそうにもなりました。やっぱり仕事なんて嫌ですよね…。 では、仕事を辞めてもいいとなった場合、その先にはどんな日々が続いていくのでしょうか?私たちが生きるためには衣食住を考えることは必須です。あらゆるものが値上がりし、アパートの賃料も大きく上がりました。働かないということは収入が途絶えることを意味します。働かなくてもいいのは素晴らしいことかもしれませんが、それで日々を生きていくことはなかなかに大変なことだと思います。 さてここに、『月々十万円しか生活費が使えな』いという中に四十八歳の人生を生きていく一人の女性が主人公となる物語があります。家賃3万円の古い木造アパートに暮らす女性の日常を見るこの作品。そんなアパートの他の住人との繋がりを見るこの作品。そしてそれは、群ようこさんの代表作シリーズ・第二作な物語です。 『四十八歳になったキョウコは、まだれんげ荘に住んでい』ます。『月々十万円しか生活費が使えない、綱渡りの生活』とは言え、『それが楽し』いと思うキョウコ。そんなある日、『ああ、今日もいい天気だなあと、ふっとため息をついたとたん、ぐらりと大きく畳が揺れ』ます。『すぐに収まるだろうと思っていたら、部屋の揺れは大きくなるばかりで、アパート全体がギシギシと大きな音をたてはじめ』ます。『外に出たほうがいいかもしれないと判断したキョウコは、急いで携帯を手に部屋からとび出し』、『周囲の家や電線が大きく揺れる光景を眺め』ます。『アパートの出入り口に近い部屋は若いサイトウくんが引っ越してからずっと空室。隣のクマガイさんは昼過ぎに出かけたよう』、そして『いちばん奥の部屋の、職業が旅人のコナツさんは、また旅行にでも行ったのか、二月半ばから姿を見てい』ません。『こんな長くて大きな地震は経験した記憶がなかった』というキョウコは、『れんげ荘のきしむ音を聞いて、どーんと倒れてしまうかと思ったのに、倒壊しなかった』ことを『幸いだった』と思います。そして、『しばらくしてキョウコが中に入ろうとすると、全速力で自転車をこいで』『不動産屋のおじさん』がやってきました。『ああっ、よかったあ。潰れてなかったーっ』、『怪我してない?それはよかった』とほっとするおじさんは、いくつかの確認を終えると、『もし何か気がついたことがあったら、すぐに連絡してね』と言うと去って行きます。部屋に入り、テレビを点けたキョウコは、『事の重大さを』知ります。そんな中、近所の人が話す声を聞いて外に出たキョウコの前にクマガイさんが帰ってきました。無事を喜び合う二人。そんな日から数日、『東日本各地からはもちろん、震源地に近く津波に襲われた地域からは、胸が痛くなるような報告ばかり』という中に、テレビの映像を見る気持ちが失せたキョウコは、『テレビを消し、ずっとラジオばかりを聞』く日々を送ります。一方で、『無職であっても、少しでも役に立てばと、震災の募金はした』というキョウコ。そんなある日、『どうも、こんにちは。邪魔して悪いね』と『不動産屋のおじさんが顔を出し』ます。『あのね、ちょっと相談なんだけどさ』と切り出したおじさんは『隣、ずっと空いてるでしょ』と続けます。そして、かつてサイトウが住んでいた一号室に『新しい人が来るかもしれないから頼むね』と説明するおじさん。そんな話を聞いたキョウコは、おじさんが帰った後、『新しい人って、どんな人が来るんだろう』と『テンションがちょっと上が』ります。 場面は変わり、『やっと残暑も終わってしのぎやすくなった頃、おじさんが一人の女性を伴ってアパートにやってき』ました。『やっと朝晩は涼しくなったわねえ』とクマガイさんと話しているところに現れたおじさん。そんな『おじさんの後ろに立っている若い女性に目が釘付けになった』キョウコは、そこに『顔はとても小さくて、軽く一七五センチは超えていそう』という『若い女性』の姿を見ます。『ああ、こちらお二人が、今住んでいる方々ね。もう一人の人は旅行中』と説明するおじさん。『にっこり笑って、「こんにちは」と頭を下げ』る女性を見て、『職業はきっとモデルだろうと』想像するキョウコ。『しかしどうしてモデルさんが、なんでこのれんげ荘へと首をかしげ』るキョウコ。そんな中、『前の人が引っ越してから、かなり日にちが経っているから、ほこりっぽいかもしれない』と言うとおじさんは彼女に『高性能マスクを』渡すと二人で『部屋の中に入ってい』きます。そして、しばらくして再び部屋から出てきたおじさんは『ここは、シャワー室とトイレね』と説明します。それに『掃除する手間がはぶけていいですね。私、掃除、嫌いなんです』と返す女性に『うん、そういう人にはぴったりだね』と話すおじさん。『若い女性からしたら、減点ポイントだらけの建物のはずなのに』『楽しそうにしてい』る女性は、『気に入りました』と『にっこり笑』います。『「えっ、本当?」と声を上げ』たおじさんの一方で『住人は保証できるんだけど、建物は微妙でね。でもこの間の地震でも、どこも何ともならなかったからね』と話すクマガイさん。それに『はい』と『返事をしてまた笑』う女性。そして、『内装工事が終わった五日後』、彼女が『れんげ荘』に引っ越してきました。『サガミチユキです。よろしくお願いします』と挨拶する女性が新たな住人となった『れんげ荘』でのキョウコの日常が描かれていきます。 “四十八歳になったキョウコは、まだ「れんげ荘」に住んでいた。相変わらず貯金生活者で、月々十万円の生活費で暮らしている。普段は散歩に読書に刺繍、そして時々住人のクマガイさんらとおしゃべり ー そんな中、「れんげ荘」にスタイル抜群の若い女性がリヤカーを引いてやってきた!”と内容紹介にうたわれるこの作品。群ようこさんの代表作の一つであり、このレビュー執筆時までに第八作までシリーズ化もされている作品の第二作になります。そんな作品の書名は「働かないの れんげ荘物語」というように『働かないの』という五文字が大きくうたわれていることに目が止まります。 そうです。この作品の主人公となるササガワキョウコは前作で長年務めた広告代理店を退職し、『貯金生活者』としての道を歩み始めました。前作では、移り住んだ”築四十年、もしかすると五十年かもしれない木造アパート”である『れんげ荘』で、蚊の大群や一面のカビと闘いを繰り広げるキョウコの暮らしが描かれていました。そんな前作の続編となるこの作品では物語の舞台となる『れんげ荘』の建物自体がパワーアップ!しています。物語冒頭にその差分が一気に語られていきますが、まずはこの情報を見ておきましょう。 ● シン・『れんげ荘』について(笑) ・『れんげ荘を管理している親切な不動産屋のおじさんが、何と、窓の工事をして網戸を取り付けてくれた!』 ・『おまけについでだからと窓枠に取り付ける方式のクーラーまで』 ・『おじさんがキョウコとクマガイさんの窓の前の、庭とはいい難い敷地の隙間に、それぞれ一台ずつ物干し台を置いてくれた』 お、おおっ!す、凄いっ!前作を読まれた方ならその進化に目が点になられるかもしれません(笑)。前作でキョウコが散々に苦労させられた蚊の大群とも、一面のカビとも、そして暑さともこれでおさらば。さらには、『物干し台』まで使えるようになって、これでようやく普通の暮らしが送れるようになった『れんげ荘』。しかも、作品冒頭の地震(一切の言及はありませんが恐らくは東日本大震災を描写したものと思われます)の描写によって建物の強度まで保証されました。こんなやり取りが登場します。 キョウコ: 『私も部屋の中に入りましたけど、戸も開いたし上から何も崩れてきていないので、何とか大丈夫そうです』 クマガイ: 『きっと木材がゆるゆるになっていて、それがクッションになって倒れなかったんじゃないの』 これは笑って良い場面なのかなんとも微妙ですが、 『住人全員が崩壊すると思ったれんげ荘だが、古いながらもがんばって立ち続けてくれたのだ』 という目の前に存在し続けている頼もしい『れんげ荘』の姿は大地震にも耐えられる?ことを身をもって証明したとも言えます。しかし、このことがこの作品が続いていくことに一つの新たな起点を作り出します。それこそが、前作で一号室に入居していたサイトウが出て行った後、空室になっていたところに新たな住人が移り住んでくることに繋がっていくからです。そんな新たな住人こそ上記で物語冒頭に触れたサガミチユキです。物語はこの新しい住人込みで動き始めます。では、前作のレビューで記した住人一覧を更新しておきましょう。 ● 「れんげ荘」に暮らす人ってどんな人? ・一号室: サガミチユキ。身長一八〇センチ。『カラーリングをしていない黒い前髪は切れ長の目の上で切りそろえられ、長さは背中の中程』。タワーマンションの一室を貸す大家でもある ・二号室: キョウコ。四十八歳 ・三号室: クマガイミチル。『六十過ぎ』、朝が早い。”日焼けしたつやつや顔”。”ここに何十年も住んでいる”。 ・物置: コナツ。二十代後半。”髪の毛を頭のてっぺんでお団子にまとめて、赤い玉のついたかんざしを刺した若い女性”。”職業が旅人の外国人好き” 一号室の住人がサイトウ → サガミチユキとなったことで、『れんげ荘』に暮らす全員が女性になったことが一番の変化だと思いますが、物語の雰囲気感には思った以上に変化がないことに逆に驚きます。『れんげ荘』というこのシリーズの土台にある強固な物語設計の巧みさを感じもします。 そんなこの第二作では、『貯金生活者』として三年が経過したキョウコの今の感情が描写されていきます。 『キョウコはこのれんげ荘に住んだときから、自分は晩年に入ったと考えていた』。 『貯金を切り崩して働かない生活』を『うしろめた』いと考えていたキョウコも三年の月日が経って『どっぷり無職生活』に浸っている姿が描かれていきます。 『どんな環境になっても、ご飯が食べられて、それが体内を通過してちゃんと出てくれて、日々、暮らせればそれで十分だ。あとのことはお天道様しか知らない』。 そんな人間としての究極の境地に分け入って行くキョウコの姿には、私の中に”羨ましい”という思いが湧き上がってきます。『何があってもずっと淡々とした気持ちでいたい』というキョウコのような生活に憧れる気持ちが間違いなく湧き上がります。物語では、『テレビなんか持ってくるんじゃなかった』とついにはそんな家電製品ともオサラバしていくキョウコの姿も描かれますが、俗世に生きる私には、次第に”仙人”という漢字二文字も浮かび上がってきます。しかし一方で有り余る時間の使い方を考えもするキョウコ。この第二作では、『刺繍』がその候補として登場し、その作業に苦闘しながらも向き合っていくキョウコの姿が描かれます。とは言え、キョウコの『れんげ荘』におけるベースとなる日常は同じです。 『明日のスケジュールを確認して、やらねばならない事柄の順番を考えなくていい生活が、幸せなのかどうかはわからない。間違いないのは確実にいつも誰かに背中をせっつかれたり、何かに追いかけられたりしている暮らしではないことだけだ』。 誰にも何ものにも追われることのないどこまでも自由な時間を生きるキョウコ。上記した通り、『れんげ荘』がパワーアップしたことで最低限の生活が保証されたキョウコは、引き続き『貯金生活者』として穏やかな日々を暮らしていきます。そんな物語には、終わりというものを感じる余地さえ生じません。この先第八作まで続いていくことが約束されたキョウコの物語に、今後どのようなことご起こるのか、もしくは起こらないのか、引き続き『れんげ荘』のその後を見続けていきたいと思う中に本を置きました。 『ここに住みはじめた当初は、世の中から置き去りにされているような気持ちにもなった。外出をしても、不審な目で見られているような気がしたり、社会人としてこのように過ごしていてもいいのかと思ったこともある』。 そんな思いの先に三年の月日を『れんげ荘』で送ってきた主人公のキョウコ。この作品には前作からパワーアップした『れんげ荘』で相変わらず『貯金生活者』としての日々を送るキョウコの物語が描かれていました。続編というより前作のその先のページを読んでいるような感覚を覚えるこの作品。新たな住人・サガミチユキの登場がキョウコに前向きな変化をつけていくこの作品。 前作に引き続きどこまでもほっこりした物語の継続に、どこかファンタジーを読んでいる気もしてしまう、そんな作品でした。
れんげ荘の続編。相変わらず読みやすかった。地震騒動や新しい隣人、未開の地だった2階の探検、新しい趣味。主人公と同じ年代になって共感することが多い。平凡な日常を求める中で他人と比べて焦燥したりこれでいいのかと葛藤する毎日。普通の難しさ。晩年どうなっているかも読みたくなる
キョウコさん、48歳。れんげ荘3年目の生活。今の私と同じ年齢設定。刺繍、したことがないけど、この本にあるように、刺繍、というか針を刺すことにこんなに苦労するのだろうか。途中から、そればかりが気になってしまった。あまりにキョウコさんが刺繍をするのが辛そうで、どのくらい疲れるものなのか、試すことも怖くな...続きを読むってしまった。働かないという選択をしたキョウコさん、すごいな。3年働かないってどんな気分になるだろう。仕事に打ち込むのもよし、キョウコさんのようにのんびり生きるのもよし。さて、私はどんなふうに生きるのか。
れんげ荘シリーズ第二段。 仕事を辞め、貯金を切り崩しながら暮らすキョウコの日々が描かれている。 48歳にしてちょっとした隠とん生活をおくるキョウコが、ふとしたきっかけで刺繍を始めるが、これがまた一筋縄ではいかない。 会社など周りに翻弄されずにすむことがメリットなのに、つい新たな住人に関心をもつ自分...続きを読むを戒めたり、無意識のうちに他人と比べて卑下したり、常に心穏やかに生きることは難しい。 それでも、個性豊かなれんげ荘の住人の自由な感じがいいし、このメンバーで暮らせていること自体が羨ましい。
のんびり暮らしているように見えても、心の中では考えたり悩んだり苦い過去を思い出したり、なかなか穏やかに過ごすって難しいもの。 時間があれば尚更考えなくてもいいことも考えてしまうし。 それでも、こんな生活憧れるなあと思う反面、きれいなお家やインテリアが大好きな私には家賃激安のアパート暮らしは無理だろ...続きを読むうなあなんて思ってしまった。 主人公のキョウコは45歳で退職した。私も、それまではお仕事がんばろう、とぼんやり目標を立ててみたりして。
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