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昭和62年、安アパートの自室でゴミの山に埋もれて孤高の死を遂げた作家森茉莉。父森鴎外に溺愛された贅沢な少女時代。結婚、渡仏、離婚などを経て自立。54歳で作家となり、独得の耽美な小説世界を発表した後半生の貧乏ぐらし――。「精神の贅沢」を希求し続けた84年の生涯の頑なで豊かな生き方を、人気作家群ようこが憧れとため息をもってたどっていく全く新しいタイプの人物エッセイ。
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Posted by ブクログ
森茉莉が、畳の床に地層ができるような、
不潔な部屋に住んでいたことに親しみを覚えたわけではないが(笑)、
私はこの本大好き!
森茉莉の生涯を、群ようこが冷静に語るのだが、
(森茉莉は自分と)友達になれるタイプではない、などと書きながら、
愛を持って書いているのが分かる。
最初から最後まで、大笑いしながら読んだ。
鴎外という文豪の子として、何不自由ない幼少を送ったからだろうか、
型にはまらない生き方かと思えば、美意識とプライドは非常に高い森茉莉。
そして、強烈なファザコン(←今でもこの言葉OK?)
鴎外のことが大好きで、嫁いだ後も鴎外の膝に乗ってはしゃぐ。
その”好き”はそれは父親としてというより男性として、に近いようだ。
しかし、嫁に行った娘を膝におく鴎外も鴎外。
「あの鴎外がそんなことを・・・」と、これまたおもしろい。
若い頃のやんちゃはいいとしても、
ずいぶん時間がたって再会した息子(長男爵)とまるで恋人のような関係に
なってしまう森茉莉。
まるで、森茉莉と鴎外のようなのだが、
案の定、爵の奥さんや奥さんの母親(要するに義母)にはいい顔をされなくなる。
そして義母に「爵が手に負えないと思っていましたが、それを廻るのが出て来ました」
といわしめたのだ。
ぎゃはははは!これ最高!!!
だって、自分に置き換えて考えてみると、
うちの母親が旦那のお母さんについて言うのと同じ。
よっぽどだったんだな~と笑い転げた。
いやぁ、森茉莉って人は・・・。
彼女の本は読んだことないが、すごく読んでみたくなったー。
Posted by ブクログ
森茉莉の天然と言うか奇想天外と言うか世間知らずと言うかワガママと言うかプライドが高いと言うか…とにかく魅力的ではあるけれど、非常に難のある人のトンチキエピソードの数々をいきなり持ってきたら、彼女を知らない読者は多分引いてしまのではないだろうか。
なので最初は、群ようこ自身の話で読者の心を惹き付けておいて、それからするりと森茉莉の話にもっていく。
これはうまいやり方だと思う。
群ようこフィルターのかかった森茉莉の感想は「ちょっとおかしな所もあるけれど愛すべきお嬢ちゃん」
そう、いくつになっても「お嬢ちゃん」
あとがきにも書いてあったけれど、森茉莉の小説ではなくエッセイの方に焦点を合わせたのは群ようこらしいと思う。
私は森茉莉を好きではないのだけれど、読み終わった後に少しだけ好きになった。
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