群ようこのレビュー一覧
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れんげ荘シリーズ第5弾。
いい人に囲まれて、すっかり落ち着いたキョウコさんの穏やかな日々。お隣のクマガイさんは、頼りになるし、チユキさんは、新しい暮らしかたになっても気さくでいい人。ご近所の人にストレスを感じないのは、最高の環境だと思う。コナツさんは、危なげながらもなんとか頑張っているのも、少しほっとした。キョウコさんがコナツさんに思うことは、私もほぼ同じだから。
キョウコさんの母親のことも、これで落ち着けたのかもしれない。嫌な顔せずに相続手続きをこなしてくれた義姉は、本当にできた人だと思った。兄夫婦の優しさからのお誘いは嬉しいけれど、人に気を遣う生活は、一人の気楽さを味わったら無理なのは -
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れんげ荘シリーズ7作目。
働かない生活も堂に入ってきたキョウコ。
心の中であれこれ葛藤しながらも、ものごとを達観していくようで、まるで仙人のよう。
働かず貯金を取り崩していく節約生活だが、ただケチに生きているだけじゃないところが良い。健康が何より大切だから食べ物はオーガニック食品店で買ったり、”心の潤い”のために部屋やアパートに花を欠かさなかったり。
シリーズを読んでいて感じていたことだが、キョウコって心根がすごく良い。
仕事や毒親で苦労すると心がねじ曲がってしまう人も多いが、キョウコはそうじゃない。一本芯が通っていて、本質をちゃんと見る力があってすごい。
「職業は旅人」だったコナツさんが結婚 -
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群ようこのエッセイ『モモヨ、まだ九十歳』を読みました。
群ようこの関連作品は8年近く前に読んだ沢木耕太郎の旅をテーマした対談集『貧乏だけど贅沢』に収録されている、群ようことの対談『だから旅はやめられない』以来なので久し振りですね。
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パンダが見たい。新幹線で一人上京してきたモモヨ九十歳。
カルバン・クラインのショー・ウィンドウに見とれるわ、ディズニーランドを駆け回るわ、靖国神社には目もくれず東京ドームにまっしぐら。あふれ出る好奇心、面白がり力全開のスーパー・グランドマザーはいかにして出現したのか。
七人の子供を育てることが人生だった。
時代にはまだすがすがしい折り目正しさがあふれ -
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結婚後、猫好きの夫と子猫と暮らし始める夫婦。
離婚して 犬と暮らし始めることになった男やもめ。
独身二人姉妹との猫達のバタバタ生活。
夫に先立たれ、開放感?と共に 5匹の猫と暮らすようになった老母。
動物好きの夫と暮らし始め、犬と猫を引き取ることになった事実婚夫婦、、
と5作の連作です。
どの作品も、猫や犬が中心で、読んでいるだけでその情景が想像できるくらいに行動や表情がリアルに書かれていて、とにかく賑やかです。
短編なので、ちょっと家事の合間に読みつつ、なんだかこちらまで癒やされる感じがしました。
猫や犬を飼うことによって、とても愛情がわき、自分が、妻に子供に これだけ