ニコ・ニコルソンのレビュー一覧
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この二人でこのタイトル!そりゃ読むでしょと思い手に取った。まとまりすぎていない友人同士のだらだら飲みのような感じが死というテーマにむしろ合っている。
ただ猫死するほどネコ好きの読者が手にするには漫画のネコの”ねごとちゃん”が擬人化されててあんまりかわいくないのがいまいちで、思い切りネコらしく描いてほしかったと思う。人物と背景はうまいなあと思ったので、この作者はおぶうの兄弟さんと真逆で本当は動物より人間が好きな人なのかもしれない。
カバーにもネコいないし勿体ないな・・・と思っていたら、最後のほうでタイトルの由来が会話されており、あ、そういう意図だったのかとわかる。しかしそうならば、単に図形と -
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お笑いコンビ・虎蜂(とらんばち)の虎屋戸太郎は焦っていた。
漫才が全くウケないのだ。
相方はピン芸人としてブレイクして引く手あまたの活躍。
恋人も失い、同棲していた住処も失い、失意のどん底にあった戸太郎は、不思議な女性・多悠多(たゆた)に出会う。
戸太郎がつぶやいたボヤキが、57577の短歌になっているというのだ。
多悠多に一目惚れした戸太郎は、彼女の気を引くため、歌集を読みはじめる──。
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偶然つぶやいた言葉が57577になるというのが、以前読んだ『偶然短歌』みたいで面白かった。
最初はあまり物語にも人物にも惹かれなかったのだけれど、戸太郎が短歌の面白さに気づきはじめてからぐんぐん良く -
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こんな本が出ていたのを全然知らなかったけど、ふと見つけて読んでみた。精神科医の春日武彦氏と歌人穂村弘、おふたり友達同士で「死」について語る、という。
わたし自身は本当に我ながら異常ではと思うほど「死」というものに対する恐怖が激しく、「死生観」みたいな話も苦手なので、この本を読んだらちょっとはなんとかならないかという思いもあったんだけど、仲のいい友人同士が笑いながらのんびり雑談する感じで、怖くもなく楽しく読めたのはよかったけど、わたしの死への恐怖は別に減りもしないし変らなかった……。でも、こんなふうにいろいろ語り合える友人がいるっていいなあと思った。テーマは死でも、温かいいい雰囲気だったんだよね -
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ネタバレ少しずつ現代に結びついていくような2巻である。
メイントピックとしては「委員長の母親事情」と「コミケ参加」が描かれた巻と言っていいだろうか。
微妙な関係を築く一華について、少し踏み込んだ描写なども描かれている巻である。
現代と過去が交錯する物語構造の今シリーズだが、現代側の描写と過去のモノローグを見る限り、物語の行先はだいぶ固まってきている印象である。
それもかなり手早く展開していて、おそらく物語の店仕舞いはだいぶ早そう。
早ければ次の巻、おそらくはその次の4巻くらいで大団円を迎えそうな雰囲気である。
次巻くらいで急展開を迎えそうな、そんな予感のある2巻だった。
合間の巻 -
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ネタバレかつてオタクへの偏見が今以上に激しかった時代の、そんな時代のオタク女子の恋愛をつづったシリーズ1巻である。
時は遡ること四半世紀ほど前の1995年が舞台だ。
幽遊白書、ドラゴンボール、スラムダンク、エヴァ、セーラームーンといった今となっては伝説的なコンテンツが現役(または引退後すぐ)だった時代の事。
主人公は現在の生活を過ごしつつ、かつての学生時代を思い出す――といった構成で、かつての物語が紡がれている。
オタバレを過剰なまでに恐れる少女・佐東恵は転校を機に隠れオタクを決意。
一目惚れした委員長を前にオタクを隠しつつ、しかし捨てきれず……といった具合に恋愛を軸に物語は展開してい -
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先日、認知症の長谷川スケールで知られる長谷川和夫先生が亡くなられ、大きく報道された。効果的な薬もない認知症は、超高齢社会を突き進む日本の大きな課題となっている。
私は祖父母と同居した経験がなく、高齢となった親も幸いなことに認知症を患っていない。介護者の苦しみは想像するしかないのだが、一方で自分がどこにいるのか、何をしていいのかわからない認知症患者の不安も相当なものだろうと思う。
本書は「介護は知ることで楽になる」をモットーに、物盗られ妄想、暴言、徘徊等、認知症の周辺症状であるBPSDを一つひとつ丁寧に解説していく。佐藤先生の解説もわかりやすくて、いいのだが、本書を他の類書と違うものにしている -
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かわいいマンガと解説で、認知症について知ることができる。認知症のひとの行動には理由があること、周囲の人は認知症のひとの行動が理解できず悩むが、認知症のひと本人も不安であることなど。自分では気づくことができない、知らないことがたくさんあった。性的逸脱についても触れられていて興味深く読んだ。
身近な人が認知症になったら?自分がなったら?と知らずに怖くて避けていたけれど、知ることで少し不安が減ったような気がする。
マンガに登場する婆ルは可愛らしくてほっこりするが、現実はこんなものではないだろう。今後も認知症について知る努力はしていきたいと思う。笑顔で接することからはじめたい。
佐藤先生のあとがきを -