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Posted by ブクログ
お笑いコンビ・虎蜂(とらんばち)の虎屋戸太郎は焦っていた。
漫才が全くウケないのだ。
相方はピン芸人としてブレイクして引く手あまたの活躍。
恋人も失い、同棲していた住処も失い、失意のどん底にあった戸太郎は、不思議な女性・多悠多(たゆた)に出会う。
戸太郎がつぶやいたボヤキが、57577の短歌になっているというのだ。
多悠多に一目惚れした戸太郎は、彼女の気を引くため、歌集を読みはじめる──。
*
偶然つぶやいた言葉が57577になるというのが、以前読んだ『偶然短歌』みたいで面白かった。
最初はあまり物語にも人物にも惹かれなかったのだけれど、戸太郎が短歌の面白さに気づきはじめてからぐんぐん良くなってきた。
戸太郎は頭で考えるより、身体で体感していくタイプなのだろう。
読者も戸太郎と一緒に、身体で学んでいく。
枡野浩一さんの歌が多く出てきて、なるほどと思う。
普段使いのことばで忘れがたい印象を残す枡野さんの短歌は短歌に馴染みのない戸太郎にも読者にも親しみやすい。
[こんなにもふざけた今日があるのならどんな明日でもありうるだろう] 枡野浩一
短歌の監修は歌人の穂村弘さん。
著者のニコ・ニコルソンさんとは、他の書籍でもコラボしてましたよね!
ヒロインの多悠多が、羽海野チカさんのマンガのヒロインをミックスしたような感じに思える。
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