山田蘭のレビュー一覧

  • ポピーのためにできること

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    前半部分はあまりにもたくさんの登場人物と何だかよくわからない断片的な資料の山がしんどく読み進めるのに時間がかかったが、後半に事が起こり推理パートに入るととても面白く、グイグイ引き込まれた。
    推理パートは、優秀な弁護士見習いコンビが謎解き挑戦状の出し主である弁護士へ向けて、資料に基づいて導かれるいくつかの仮説とその論拠を提出するという形式で進んでいき、仮説に至るまでの途中式もわりかし丁寧に書いてくれるので、謎解き音痴の自分にとっても分かりやすく親切で良かった。これがあるので、前半部もあまり肩肘張らずスルスル読んでしまっていいかも。

    ラストがヤバすぎて笑ってしまった。最高。

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    2023年06月21日
  • ポピーのためにできること

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    700ページ近い長編だけど、ストーンサークルに続きこれも一気読み。
    ほとんどがメールやテキストメッセージで構成されているという珍しい一冊。最初は読みにくそうと思ったけど、いざ読み始めてみると全く苦にならなかった。
    そしてなんと言っても最後の最後…!
    そう来たか!という衝撃と怖さで震えました。

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    2023年05月26日
  • ポピーのためにできること

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    登場人物の1人がどうも読んでいてイライラするキャラクターで、読み進めるのに苦労した。多分それも作者の筆の上手さで、翻訳家の手腕なのかなと思う。
    SNSを読み進めることで事件の流れを追っていくのだけど、どこかしら古典的なミステリの雰囲気を感じた。
    終わり方がちょっと不穏でそれがまたなんとも言えない。

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    2023年05月17日
  • ポピーのためにできること

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    これは面白い。最後の最後まで、裏切られない面白さだった。予備知識無しに読むべき。

    しかし…怖っ…ってゾクっとさせられたのは、久しぶり。自分にもメールが来そうな錯覚をしてしまうかも。

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    2023年05月07日
  • ポピーのためにできること

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    メールやテキストといった事件の資料のみで構成されており、読み手である自分も一緒に事件を推理する感が新体験だった。
    かなり分厚い本だが、苦にならず読むことができた。

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    2023年03月27日
  • ポピーのためにできること

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    ネタバレ

    “〈21世紀のアガサ・クリスティー〉・・だと・・?”
    てな感じで、触れ込みに惹かれて手を出した本書。

    イギリスのとある田舎町。地元の目有力者でアマチュア劇団も主宰するマーティン・ヘイワードから、彼の孫娘・ポピーが難病に罹ったことが告げられます。
    高額な治療費を工面するために、劇団員たちが中心となって募金活動を開始しますが・・・。

    いわゆる“地の文”がなく、関係者達がやりとりする、メールやメッセージ、チャットなどの“テキスト資料”のみで構成されています。
    最初のうちは、多すぎる登場人物紹介のページを何度も見返しながら、“何を読まされているんだろう・・”と思っていましたが、ある程度関係性がつかめてくると、いつの間にか、やめられないとまらない“かっぱえびせんモード”でのめり込んでいました。
    閉鎖的な町特有のヒエラルキーだったり、人によって言う事や態度が違うなど、メール等を読み込んでいくうちに、人間性や錯綜した利害関係が浮かび上がってくる様が見事で、こういうところが確かにクリスティー感あるかも、と思いました。
    そうしてじわじわ不穏な雰囲気が続き、中盤を過ぎてからやっと(?)決定的な事件が起こるという展開です。
    司法修習生による真相解明部分では、伏線確認の為に過去のメールを読み返しながら、一緒に謎解きをしている感覚も楽しかったです。
    ただ犯人の意外性はそんなになかったかな。という印象です。
    因みに、キャラではもうイッシーにつきる感じで、イッシーがイタい、ツラい・・そして、コワい!
    ラストのメールには思わず戦慄しましたね・・・フェミ!逃げて!!

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    2023年03月01日
  • ガリバー旅行記

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    いろんな小人、巨人、ラピュタなどの島を巡ることを通して、自分が暮らしていた世界と全く異なる世界を垣間見る。英国人の悪習は高貴で誇れるものかと思いこんでいたが野生のヤフーと本質的に変わらないことを感じ、自分の家族ですらヤフーにしか思えないと嫌悪感を覚えていく。
    旅を通して、陳腐な言葉でしか表せないが、新しい価値観、哲学を生み出す。

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    2022年11月10日
  • 殺しへのライン

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    ホーソーン&ホロヴィッツのシリーズ第3作。

    今作の舞台は英国領チャンネル諸島のオルダニー島。
    一応二人の共作という形で落ち着いた著作『メインテーマは殺人』の
    プロモーションの為、島で初開催される文芸フェスに招かれる。
    フェスには一癖も二癖もある作家たちが集まり、島の空気はどこか不穏。
    そんな中、フェスのスポンサーであるチャールズ・ル・メジュラーが
    自宅の隠れ家で殺害された状態で発見される。
    椅子に座らされ、両足と左手はテープで固定されていたが、
    右手だけは自由という不思議かつ謎の体勢。
    そして喉にはペーパーナイフが突き刺さっていた。
    さっそく今回も著作のネタのために捜査に加わるホーソーンとホロヴィッツ。

    今回はいわゆるクローズドミステリーの様相を醸し出す雰囲気。
    閉鎖的な島社会と文芸フェスという舞台設定をとても上手く活かしていた。
    毎度繰り広げられる、誰が嘘をついているのかというミステリーの決まり文句を
    この舞台と設定を以て、とても緻密かつ巧妙に描いていた。

    アンソニー・ホロヴィッツのここまでの多作っぷりに驚かされてばかりである。
    チープではないトリックに複雑かつ重厚な動機。
    これを毎年クオリティを下げることなく描く作者に脱帽である。

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    2025年08月23日
  • ヨルガオ殺人事件 上

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    期待を裏切らない 前回同様に小説の中にまた小説がある構造で、外国人の名前を覚えるのが苦手な私としては普段より読むのに時間がかかってしまうけど、ストーリーはしっかりしているし、ちゃんと意外性もあり、読んで後悔はしないと思う。

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    2026年01月12日
  • ガリバー旅行記

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    ジョナサン・スウィフトが59才の頃に出版されたもののようですが、当時のイギリスへの政治や文化に対する少し皮肉の効いた批判的な姿勢という大人な観点を、お伽の国でのアドベンチャーという子供の視点を出発点として描いているのが、随分と器用な文才だと思いました。

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    2022年01月30日
  • ヨルガオ殺人事件 上

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    まさかのカササギ殺人事件の続編。
    あの傑作の続きが読めるなんて予想すらしていなかった。

    元編集者のスーザンは前作『カササギ殺人事件』での壮絶な体験を経て、
    今は恋人のアンドレアスの故郷、ギリシャのクレタ島で暮らしていた。
    アンドレアスと共にホテルを経営していたのだが、その雲行きはだいぶ怪しい。
    そんな彼女の元に、イギリスから裕福な夫妻訪れスーザンにある依頼をする。
    彼らが所有するホテルで8年前に起きた殺人事件の真相をある本で見つけた
    ──そう連絡してきた直後に娘が失踪したというのだ。その本とは名探偵アティカス・ピュントシリーズの『愚行の代償』
    それは、かつてスーザンが編集したミステリだった。

    今回においては頭から物語の構造を明かしていくスタイル。
    そりゃ続編なのだから当たり前なのだが。
    とは言え、一冊で二度おいしいというスタイルは変わらず。
    今作はよりアテュカス・ピュントが誕生するまでの裏側が堪能できる。
    良くも悪くも、輝かしい物では決してないのだが。
    下巻に向けて、良い塩梅で謎が深まっていく。

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    2025年08月18日
  • ガリバー旅行記

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    ネタバレ

    物語や童話で題材にされているような小人や巨人の国に流れ着いた主人公がそこで過ごし生き延びていく話でした。

    かなり文の量があり1ページを読むのに時間がかかりましたがなんとか読めました。

    生々しい表現があった部分はあまり楽しく読めませんでしたが、主人公の発見や機転には驚かされました。

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    2021年11月07日
  • ガリバー旅行記

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    子供向けのガリバー旅行記しか読んだこと無かったので色々と衝撃的だった
    スウィフトは社会で生きていくのつらかったのかなとか思った
    綺麗なことばかり起こればいいけどそうはいかない

    自分だけが全然違う生き物として扱われる世界で暮らすことになったらどうしよう…と妄想が広がる
    全然違う立場や環境から普段の自分やその周りを見るって面白い

    あと、ヤフーの下りで家畜人ヤプーを読みかけで放置してるのを思い出したので近々ちゃんと読むかも

    随所で読者を煩わせないために省略って言ってくるけど、別に煩わせてくれていいけど?ってなった

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    2021年10月17日
  • ガリバー旅行記

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    結構な文章量だが、冒険記としては世界的な傑作ということもあり楽しめた。著者の生きた時代背景(イギリス)を知っていると、より理解が深まると思う。

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    2021年05月30日
  • メインテーマは殺人

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    単純に面白い 作者が自分に本当にあったことを具体的に書いているせいか、ストーリーとしてはフィクションなのに、凄くリアルに感じる。

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    2026年01月12日
  • メインテーマは殺人

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    カササギ殺人事件からの2冊目。
    カササギはアガサ・クリスティへのオマージュと紹介に添えられていたけど、今回の作品はシャーロック・ホームズへのオマージュなのかな。
    シャーロック役のホーソーンの慇懃無礼さ。ワトソン役ホロヴィッツの人の良さ。小説よりもむしろカンバーバッチさん主演のドラマSHERLOCKに近い感じ。
    最初は白黒だったホーソーンがどんどん色彩豊かになり魅力を放っていく。
    カササギの時は、小説家の書いたミステリの謎解きと同時に進行するリアルなミステリという構成。
    今回は実在の人物、作者であるホロヴィッツが巻き込まれたリアル事件の取材という形で事件が進んでいく。
    リアルとフィクションの境目が朧気になる不思議な演出。
    ホーソーンの人間像も少しづつ明かされそうで、次作もまた読んでみたい。

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    2026年08月09日
  • カササギ殺人事件 上

    nao

    購入済み

    最近海外ドラマのノベライズ版なの?という感じ本をミステリーとして読まされガッカリするパターンが多かったので、ちゃんとした?ミステリー小説で本当に良かったです
    でもこういうのを読むと、クリスティやドイルは凄いなーと改めて思いました
    いつ読んでも面白いですもんね
    このカササギ〜が同じランクにいられるかはまた別の話かなと上から目線で思いました

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    2019年09月27日
  • ガリバー旅行記

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    何故今になってガリバー旅行記を改めて読んでみようと思ったのか全く覚えていないのだが、絵本しか知らなかった私がそのイメージで気軽に挑んでいい本ではなかった。絵本の筋書きは本当になぞっただけで、全く子供向けではない。読み終えた今ではむしろ、なんでここだけ抜粋して絵本にした?という感じ。
    旅行記と名のつくように、主人公があらゆる国(もちろん架空の国)を渡航した記録なのだが、国を巡っていくにつれて文章全体が厭世的になっていく。最初は旅行記らしく、その国の政治や風土、慣習など詳細に記しているものの、ページを捲るにつれて政治や科学への言及が多くなり、遂には人間の愚かさや醜さについての記述が対話文のまとめとして半数を占めるようになる。著者の人間嫌いや、当時の社会への批判・失望を諸々ぶちまけました!感がすごい。けれどただ闇雲に感情に任せて書き連ねたものでは勿論なく、ちゃんと物語として成立しているところが面白い。主人公の思想が段々と変化して、遂には自分の家族と触れ合えなくなるほど人間嫌いになってしまう過程は興味深いし、フウイヌムのヤフー(人間)に対する見解はこちらがハッとするほど鋭く容赦がない。読み終えてから改めて巻頭の手紙を読むと、なるほどこういうことかと納得できるようになっている仕掛けも面白かった。
    ところでラピュタがガリバー旅行記に出てくるとは思わなかったので驚いたのだが、ここがきっと初出なんだろうな。日本もフレーバー程度に出てくる、ということは当時のヨーロッパ世界から見た日本はラピュタ並に得体が知れなくて空想的な国だったのかもしれない。

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    2019年03月08日
  • ジャングル・ブック

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    ジャングル少年の生い立ちを描いた物語かと思いきや、短編集でした。しかも、主人公たるモーグリが出てくるのは、7編中最初の3編だけ。とりあえずまず、この構成にびっくり。でも、全体的に結構楽しめる内容のもので、特に不満はなし。動物と交流できる人とか、動物目線の物語とか、今でこそ当たり前の手法だけど、当時はまだ新しかったのかな。児童書としても出版されているような物語だけに、ノーベル賞受賞作家の手によるものとはいえ、難解さはなし。2も買ったけど、読めるのはいつになることやら。

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    2018年11月13日
  • ガリバー旅行記

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    童話にも出てくる、リリパット国やラピュータの話。原作の中で語られる摩訶不思議な旅行記は、読むのも辛い人間風刺が盛りだくさん。この内容でよく出版できたなぁと思うほど強烈な風刺、批判を渡航記にしている。フウイムヌ帰国後、著者は人間に対して絶望しており、馬と話す日々となるという描写はとてもショッキングだ。

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    2018年10月04日