山田蘭のレビュー一覧

  • カササギ殺人事件 下

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    ネタバレ

    本を開いて登場人物のページを見た瞬間、驚いた。知った名前が全然ない、つまり上巻での登場人物と異なるのだ。本を間違えたと思った次の瞬間、上巻の冒頭に妙な前書きがあったのを思い出した。それを読んだとき、この小説はメタ構造になっているのかと思ってはいたのだが、その後の小説の面白さにすっかり忘れてしまっていた。読み進めるとやはり前書きの筆者が主人公となって、上巻は結末の失われた小説としての小道具となり、新たな殺人事件に挑むこととなる。今までに味わったことのない展開と上巻の物語の結末がおあずけ状態のせいで、暇があれば本を取り、ページをめくってしまう。巻末近くで上巻の真相が語られ、ようやく人心地つく。お腹

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    2025年04月27日
  • カササギ殺人事件 上

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    ある屋敷の家政婦が、階段の下で死んでいた。掃除機のコードが足に絡まって転落とみられていたが…
    上巻自体も面白かったが、下巻の冒頭は衝撃。あっちとこっちの事件、両方とも筋書きが面白く、結末も見事だった。名作。

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    2025年04月24日
  • カササギ殺人事件 上

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    葬儀に向かう人々の様々な思いとそれぞれの秘密。ある場所に集まる人々の内面を描きながら、人物紹介と謎を仕込む。クリスティー作品ではおなじみの秀逸な物語の導入手法をこの小説は踏襲している。しかも舞台は1950年代のイギリスの田舎。作者が偉大な先達にオマージュしているのはすぐに感じられた。特に『葬儀を終えて』と『象は忘れない』を私に思い出させた。それとは別にこの作品の特徴は上巻だけでも普通のミステリーの2、3倍の謎と伏線を仕込んでも話が破綻せず理解しやすいところだ。これは作者がものまねではなく実力のある作家である証拠だ。そして上巻最後に語られる探偵の衝撃の一言。サービスたっぷりの上巻を読み終えて、下

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    2025年04月23日
  • ヨルガオ殺人事件 下

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    二つの話しが入っているこのシリーズ。毎回うまく絡めてあるな、と感心してしまう。
    このシリーズの最重要人物は、アランなんだろうな。
    次回もあるとして、どう絡めるのか楽しみしかない。

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    2025年04月20日
  • ナイフをひねれば

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    ホーソーンシリーズ第4段
    第3作でホーソーンの仄暗い感じだ出ていて心配していたが、今作では少し印象が変わる。

    ミステリーとしても、一級品。アガサクリスティを思わせる作品でもあった。(動機とか謎の大枠とか)

    それも踏まえて、ホロヴィッツとホーソーンのコンビが好き。シリーズものの良さが出てますね。
    皆さんも第1作から是非!

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    2025年04月20日
  • メインテーマは殺人

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    長かったけどサクサク読めた!割と翻訳物は進まないことが多いが、この方の本は読みやすい方だと思う。

    ながーいながーい文章に伏線が散りばめられてる。全て回収してくれるのが良い!
    主人公2人のキャラも魅力的。

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    2025年04月19日
  • 死はすぐそばに

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    ネタバレ

    私の横溝先生(笑)を、ホロヴィッツ先生が評価してくださっている事が嬉しい。続編が楽しみだ。(2025-03-28L)(2025-04-16L)

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    2025年06月07日
  • 死はすぐそばに

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    ネタバレ

    ホーソーンが関わった過去の事件。

    高級住宅地リヴァービュー・クロース内の新参者ケンワージー一家はいわゆる″最悪の隣人″だった。
    深夜に大音響のカーステレオを鳴り響かせて帰ってくる。共有の私道に車を乗りつけ他の車の通路を塞ぐ。子ども達は制御が効かず中庭で暴れ放題。そうかと思うと他人のペットの立ち振る舞いには苦情をわめき散らす。

    何とか穏便に和解しようと話し合いの場を持とうとしてもドタキャンにより不成立。
    これじゃあ埒があかないと思っていた矢先、一家の主ジャイルズがクロスボウで喉を射抜かれ死体で発見される。
    クロスボウの持ち主はリヴァービュー・クロース内の住人の一人のものだが、他の住人も持ち出

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    2025年04月13日
  • カササギ殺人事件 上

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    初めて読んだけど、面白かった。まだ上巻だけなんだけど、人気のワケがわかる。
    若いころはアガサクリスティーを結構読んだけど、なんかまたこの人の作品には違った魅力もあって、下巻も楽しみ。

    閉鎖的な片田舎はどこにでもあるね^^

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    2025年04月10日
  • その裁きは死

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    これはシリーズ第2巻で評判がいいので読んでみたが、1巻から読んだ方がより楽しめたかもしれない。
    なかなか面白かったので1巻も読んでみたい。

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    2025年04月09日
  • アルパートンの天使たち

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    書店で手に取った時、分厚さにおののいてしまった。
    登場人物は多いものの、みんなキャラが立ってて、サクサク読めた。地の文がないので、誰もかれもにフラグが立って付箋だらけに。最後は悲しさもあり、感情盛沢山な読後感。

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    2025年04月08日
  • メインテーマは殺人

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    作者自身が登場人物になっていて、読み始めは結構困惑した
    あれこれ考え推測するが、最終地点までは淡々と推移する、最後にえげつない場面になる予感
    全く読めなかった展開

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    2025年04月06日
  • メインテーマは殺人

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    ネタバレ

    作者自身を語り手として書いてて面白かった!しかも、ちゃんと自分の今までの作品とかちゃんと出しててそれも斬新だな、と。
    ホーソーンのキャラもなかなか腹立つけどいい!

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    2025年03月31日
  • アルパートンの天使たち

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    ロンドンが舞台。
    2003年に起こったカルト教団〈アルパートンの天使〉信者による集団自殺事件。
    そこで生き残ったのは17歳の少年少女、教団の指導者、乳児の4人だった。
    それから18年後、逮捕された指導者以外の3人の行方は杳として知れないままだった。
    ノンフィクション作家であるアマンダベイリーは未だ謎の多いこの事件に関しての本を書くために当時の関係者たちへのインタビューや、現地調査を開始する。
    そこから浮かび上がる事件の真相とは?

    ・感想
    この手の地の文がなく資料とか会話、記録のみで展開する作品好き。
    前作のポピー〜も楽しめたから本作も期待してたけど期待通り面白かった!
    からくり、

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    2025年03月30日
  • カササギ殺人事件 下

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    久しぶりにすっごい面白い推理小説だった!
    有名だからなんだかんだ読むの後回しにしてたけど、読んでよかった。
    作中作も読みやすくて、構成としてすごく考えられてるなと感じた。
    現実世界とリンクしてるところも惹きつけられたし、何より小説世界の登場人物も細かく心情が描かれていて、全員が怪しいところがあるのが良かった。
    最後の展開まで予想できなかった〜

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    2025年03月29日
  • ヨルガオ殺人事件 下

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     面白かったです。
    作中作と両方とも、犯人は見事に外しました。

     前回作も、そうでしたが、性的嗜好を特徴としてキャラクターを描く事が多い気がします…。多様性の現代ですから、サラッとその辺りを描いて欲しい気もします…。

     作中作のアティカスピュントシリーズの方が、前回に引き続き、好みでした。それでも、作中作と本来の内容の絡ませ方がお見事でした。

     このシリーズまだまだ続くのかな?
    楽しみにしています。

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    2025年03月28日
  • カササギ殺人事件 下

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    「この本は、わたしの人生を変えた。」
    僕の感想ではない。
    物語冒頭にて、出版社で働く主人公が自分のもとに届いた作品に対して言った台詞である。
    (この後にこんな惹句はよく聞く云々と続くのだが、日本語に訳す際に惹句という日本語を選ぶセンスに唸った事も書いておきたい。)
    その台詞の通り、一人の編集者が一作のミステリーに人生を大きく動かされる話。

    その一作のミステリー小説が『カササギ殺人事件』というタイトルであり、その物語を巡って主人公が振り回されるというのがこの本の大筋。
    少しややこしいが所謂二重構造の作品になっている。

    作中作であるとはいえ、この『カササギ殺人事件』の完成度が素晴らしい。
    登場

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    2025年03月25日
  • ガリバー旅行記

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    これ、子ども向けのガリバー旅行記はどんな感じなんだろう。ただ楽しい冒険物語?だとしたら、それは全く別物だろう。
    原書はこんなに痛烈なのね。常識が覆される最終章。頑張って読んで良かった…

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    2025年03月20日
  • カササギ殺人事件 下

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    下巻は劇中劇の結末と現代イギリスの話がメイン。現代パートについては事件の動機が唐突感があってコナンのアニオリパート味がある。

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    2025年03月20日
  • アルパートンの天使たち

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    ネタバレ

    登場人物が多いし、資料か膨大で読むのに乗ってくるまで時間がかかった。
    半分くらいからどんどん面白くなり、続きが気になって止まらなくなった。
    カルト教団の偏執的な事件ではなく、真相がまさかの誘拐事件だったとは!
    赤ちゃんもまさかだし、びっくりした。
    色んな要因が重なり、不思議な事件となったとは恐れ入った。
    シンを殺したのは、ホリーたちってことなんだよね?
    アマンダがあんなラストを迎えるとは思いもしなかった。
    オリヴァーがどんどんスピリチュアルな方へ行くのにどー決着をつけるんだろう思ったら、まさかのアマンダの復讐かぁ。
    2人にどんな過去があるのかと思ったら、オリヴァー本当に最低。
    アマンダの強引で

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    2025年03月18日