山田蘭のレビュー一覧
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カササギ殺人事件からの2冊目。
カササギはアガサ・クリスティへのオマージュと紹介に添えられていたけど、今回の作品はシャーロック・ホームズへのオマージュなのかな。
シャーロック役のホーソーンの慇懃無礼さ。ワトソン役ホロヴィッツの人の良さ。小説よりもむしろカンバーバッチさん主演のドラマSHERLOCKに近い感じ。
最初は白黒だったホーソーンがどんどん色彩豊かになり魅力を放っていく。
カササギの時は、小説家の書いたミステリの謎解きと同時に進行するリアルなミステリという構成。
今回は実在の人物、作者であるホロヴィッツが巻き込まれたリアル事件の取材という形で事件が進んでいく。
リアルとフィクションの境目が朧気になる不思議な演出。
ホーソーンの人間像も少しづつ明かされそうで、次作もまた読んでみたい。 -
購入済み
最近海外ドラマのノベライズ版なの?という感じ本をミステリーとして読まされガッカリするパターンが多かったので、ちゃんとした?ミステリー小説で本当に良かったです
でもこういうのを読むと、クリスティやドイルは凄いなーと改めて思いました
いつ読んでも面白いですもんね
このカササギ〜が同じランクにいられるかはまた別の話かなと上から目線で思いました -
Posted by ブクログ
何故今になってガリバー旅行記を改めて読んでみようと思ったのか全く覚えていないのだが、絵本しか知らなかった私がそのイメージで気軽に挑んでいい本ではなかった。絵本の筋書きは本当になぞっただけで、全く子供向けではない。読み終えた今ではむしろ、なんでここだけ抜粋して絵本にした?という感じ。
旅行記と名のつくように、主人公があらゆる国(もちろん架空の国)を渡航した記録なのだが、国を巡っていくにつれて文章全体が厭世的になっていく。最初は旅行記らしく、その国の政治や風土、慣習など詳細に記しているものの、ページを捲るにつれて政治や科学への言及が多くなり、遂には人間の愚かさや醜さについての記述が対話文のまとめとして半数を占めるようになる。著者の人間嫌いや、当時の社会への批判・失望を諸々ぶちまけました!感がすごい。けれどただ闇雲に感情に任せて書き連ねたものでは勿論なく、ちゃんと物語として成立しているところが面白い。主人公の思想が段々と変化して、遂には自分の家族と触れ合えなくなるほど人間嫌いになってしまう過程は興味深いし、フウイヌムのヤフー(人間)に対する見解はこちらがハッとするほど鋭く容赦がない。読み終えてから改めて巻頭の手紙を読むと、なるほどこういうことかと納得できるようになっている仕掛けも面白かった。
ところでラピュタがガリバー旅行記に出てくるとは思わなかったので驚いたのだが、ここがきっと初出なんだろうな。日本もフレーバー程度に出てくる、ということは当時のヨーロッパ世界から見た日本はラピュタ並に得体が知れなくて空想的な国だったのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
上下併せて。
元々大作は好きだし、作中作自体も読み応えがある入れ子構造となった本書は、私のような向きにとっては贅沢とかゴージャスとかいった形容がふさわしい小説かもしれない。
随所で言及もされているが、コナン・ドイルやアガサ・クリスティなどのいわゆる英国古典ミステリーを彷彿させる空気にも満ちていて、嬉しくなる。
「絹の家」を物している著者だから当然ではあるけれど。
発見された作中作の最終章で、ピュント氏が推論のみをベースにしながら、ズドンと断じきるところも、いかにも、”らしい”(笑)。
途中で正直、中だるみするところもあるので、ヴォリュームはもう少し絞り込めたとは思うし、本編・作中作ともに物語の仕舞い方が若干乱暴だなとも感じるが、上質のエンターテインメントであることは間違いない。 -
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厭世主義的諧謔と人間への嫌悪に満ちたジョナサン・スウィフトによる空想旅行記。全四話で構成されているが、第一話のリリパット(小人の国)と第二話のブロブディンナグ(巨人の国)以外は広く知られていない。現在では児童文学と見なされることが多いが、原書ーー特に第四話のフウイヌム旅行記ーーではモキュメンタリー形式の辛辣な文体で、人間社会における政治・法律・科学・風習・堕落・欺瞞・男女・権力闘争にまつわる悪徳が告発されている。他国の者達との対話の中で登場の英国社会に蔓延する病を浮き彫りにしながら、次の章では何事もなかったかのようにガリヴァーに愛国心を語らせるのも滑稽だ。第三話に登場する過去の偉人達にまつわるエピソードにも、著者の皮肉な性格と歴史への懐疑が垣間見えて面白い。中でも、性悪説を支持したであろうスウィフトが最も手厳しく非難したのは、人間が生まれながらに兼ね備える傲慢であった。本書が出版されてから約三世紀を経ても尚、世にも愚かで醜いヤフーにすぎぬ我々が唯一地球を支配しているなどと自惚れ、未だにつまらぬ諍いを引き起こしていると知ればスウィフトは冷笑を浮かべることだろう。それにしてもガリヴァーは旅ばかりしているが、本作の登場人物で一番偉いのは十六年もほったらかしにされながら女手一つで子供を育てた彼の妻ではないだろうか? 挙げ句の果てに、ようやく長旅を終えて腰を落ち着けた夫に臭いだの醜いだのフウイヌムを見習えだの意味もわからず罵られ、同じ食卓に着くことすら許されないとは不憫すぎる。
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Posted by ブクログ
近所付き合いが絡むミステリー
序盤は登場人物が多いのと、家の配置を確認するのが煩わしかった。
読む順番間違えたな〜と途中で気づく。
作者が作中に出てくるのが新鮮だったが、ストーリーの時系列があっちこっちで好みが分かれるな。私はうーんだった。
密室殺人のトリックのインパクトに欠けるのと、全員動機があるのはいいが、結局犯人の動機が今ひとつ。巧妙に何手先まで読める人が犯すほどの動機か?そんな頭が切れる人が家売る前に死体を埋めたままにするか?と疑問に思った。
犯人は最後まで分からず、オリエント急行のような結末なのか、違うのか、というハラハラが後半は良かった。 -
Posted by ブクログ
離婚弁護士リチャード・プライスが自宅で
殺害される。遺体の状況は数日前にトラブルが
あった著名作家の脅し文句と酷似していた。
現場の壁には「182」という緑色ペンキで数字が
残され、被害者が殺される直前に残した謎の言葉とは。わたし(アンソニー・ホロヴィッツ)は、再び刑事のホーソーンによって、事件に引きずり込まれる。
アンソニーはクセはあるがホームズのような頭脳を持つホーソーンと共に行動し、ワトソンのように事件の記録係となり、自分なりに推理する。前作と比べるとこの二人、多少は名探偵コンビらしくなっていた(ただアンソニーの推理はワトソンのように
微妙にズレている笑)
一気にネタバレはなく被害者の過去など複数の
謎が段階を追って解き明かされていくのは、
前作と変わらず。とはいえ、前作よりは読みやす
かった。
ホーソーンの人間性が少しは垣間見れたが、
彼に好意を持つのはまだまだ難しい。
それにしても、アンソニー(ホロヴィッツ)は
万引き犯にされそうになったり、またしても
殺されそうになったりと散々だ。しかも最後には
ホーソーンから、あんたと組むのは考えなおした
方がいいのかもしれないとまで言われる。
いい加減ホーソーンから離れたらどうだろうとも
思うけれど、そうなったらこのシリーズは終わりになってしまう。
新作、「命とりのエピソード」が出版された。
でもこのシリーズはまだまだ読み始めたばかり。
当分、新作にまで辿りつけそうにない。 -
Posted by ブクログ
こっちのシリーズは1冊でキュッと
事件編から解決編になっていていいわ。
前作と違って現在進行形に戻ったので
盛り上がれました(*´∀`*)
『メインテーマは殺人』が映画化される。
原作者として関わることになったトニーは
監督や俳優たちとも面識を持つことに。
撮影が順調に進んでいるとは思えない中
彼のもとに「ホーソーンが殺された」と
事件の一報が入る。
それは彼を演じる俳優の間違いだったが
果たして狙われたのはその俳優か?
本当の標的はホーソーンだったのでは?
関係者全員にそれぞれ思惑があって
正直、機会さえあれば
誰が彼を殺してもおかしくない状況。
なので、やはり俳優が標的かと思いきや
撮影が行われている場所に
ホーソーンも因縁を持っているとわかる。
といったように翻弄される楽しみが♪
今回は初めてホーソーンにロマンスが!?
とモヤモヤしているトニー。
そういう要素はいらないんだ〜!みたいな。
わかりやすいワトソン君です。