あらすじ
ギリシャでの生活に区切りをつけ、ロンドンに帰ってきたわたし、スーザン・ライランド。フリーランス編集者として働いていると、予想だにしない仕事が舞いこんできた。若手作家が名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズを書き継ぐことになり、その編集を依頼されたのだ。途中までの原稿を読んだわたしは、書き手が新作に自分の家族関係を反映しているのを感じる。ということはこの作品のように、現実世界でも不審な死が存在したのか? 『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』に続くシリーズ第3弾!
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スーザンったらまた厄介に巻き込まれて!
カササギ、ヨルガオときて、久々の三作目。
アラン・コンウェイとっくに亡き今、まさかのアティカス・ピュントシリーズの続編の編集を担当することになったスーザンが、どう考えてもろくなことになりそうのない、イヤな予感しかしない状況に陥っていて、思わず笑ってしまった。
例によって作中作の読みごたえも素晴らしく、めちゃくちゃ引き込まれる仕組み。
上巻でうっすら気になる部分もあったので、私の推理は当たるかな??
あ〜続きが気になりすぎる!今夜は寝られそうにない!
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本作は前作2作に続くシリーズ作品ですが、物語は独立しており、既読でなくても問題なく楽しめました。
最大の魅力は、主人公が編集者として読んでいる「作中作のミステリー小説」と、その原稿を巡って現実で起こる「もう一つのミステリー」という、二重構造になっている点です。同時に2つの謎を追体験するのは初めてで、この斬新な構成に強く引き込まれました。
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・あらすじ
クレタ島での生活に区切りをつけ単身ロンドンに戻ってきたスーザンは、フリーの編集者としてコーストンブックスで外部編集者として働いていた。
ある日社長のマイケルからアティカス•ピュントシリーズの続編編集担当の打診を受ける。
作者は以前スーザンも担当したことがあるエリオット•クレイス。
エリオットはイギリス中で最も有名な児童文学作家の孫であった。
気乗りしないながらもエリオットの書いた作品を読むうちに、アラン同様エリオットも作中にクレイス家の暗い秘密をまぜこんでいる事に気づく。
・感想は後編
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『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』の完全な続編。前2作を読んでいないと全く内容は理解できません。逆を言えば、前2作を読んでいる人には無茶苦茶面白い!
クレタ島のホテル経営から足を洗ったスーザン•ライランド。ロンドンに戻ってフリーの編集者として再出発を図る。そこで依頼されたのは、かつて担当した『アティカス•ピュント』シリーズの新作を出版すること。だが、旧知の作家エリオットが書き始めた続編には隠された秘密があることに気づいてしまい…。
相変わらずの“入れ子型”の作品。すごい。しかも、今回は新作として現在進行形で書かれている小説が、20年前の事件を投影しているという手法。非常に面白い。お薦めです。…あ、前2作も含めてね。
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「名探偵ピュント」シリーズ(って言っていいのか「体当たり編集者スーザン」シリーズのほうが適切かうーん)第3弾。
<良かった点>
・現実パートと作中作パートのどっちも怪しくて気を逸らさない、同時並行で別々のジャグリングみたいな離れ業を成立させる作風は今回も健在。ついでに超いいとこで切る焦らし加減も健在。
そもそもピュントシリーズとしては完結済、作者も死亡済、新作の出る幕がないはずなのに続編を書かせるとか、現実的かつその手があったか!な導入が頭いいなーと。
<よくなかった点>
・クレイス家の家系図だけじゃなく、作中作チャルフォント家の相関図も欲しかったところ。自分で読みながら作ったけど、時々○○ってどっちの世界の誰だっけ?って混乱したりするので。あーでも、「エリオット」が「エリィ」とか家族間で愛称が出てくるともっと誰だっけ??が進むので、それがないのはよかった(家族がバラバラ感も醸し出されるし)。
<総評>
第3弾にもなるとダレてくるシリーズとかもあるけど、そんなこともなく面白かった。それって普通にすごいと思う。アンドレアスと別れちゃったのは悲しかったけど、ロンドンに戻ってきて存分に編集業に携われるようになったのはよかった、んだけど、どうもフリーの立場でいいようにこき使われる感がするので後半で出版元の鼻をあかしてほしいなーと思ったり。
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ホーソーン&ホロヴィッツシリーズよりこっちのほうが好き
ここ数年こっちは出てなかったから待望の一冊
アティカス・ピュントの続編を主人公が因縁浅からぬ新人作家が書くって展開で一冊で2つの物語が楽しめる
本作のタイトルとかにも本編とは関係ないわかる人だけに分かる遊びが仕込んであるんだろうなぁ ミステリマニアじゃないから多分一生わからないけど
下巻が楽しみ さあ今から読むぞ
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現実の人物をモデルに、小説の登場人物を描いているので、人物像が交錯し、家族の証言を聴き進めるほど謎が深まります。ミステリーの中にミステリーがあるの、ホントに贅沢です。編集者のスーザンがエリオットの作品にケチをつけるところが、編集者って大変、著者もひとつの作品を作るのって大変と感じました。
Posted by ブクログ
贅沢だ――!こんなに上質で極上なミステリーが読めるなんて幸せ。
今回も作中作になっているため、一冊で二つの物語を味わえる。
お寿司と焼肉を交互に食べているような感覚。「このウニ、美味しい〜」と感動していたら、次に“最高の厚切り牛タン塩”が出てくるような。そして、その二つが絶妙に絡み合って、何倍にも美味しくなるみたいな!?いや違うかな?
とにかく贅沢で幸せなのは間違いない。
前作の終わり方から、どうやって続編を作るのかと思っていたけど、なるほど、この手があったか!
作中作ピュントシリーズは、クリスティのような世界観で一気に惹き込まれる。
今回は「館」で起きる一族の揉め事という、まさに私の大好物。
スーザンの物語に切り替わると、「ああ、もっとピュントの方を読みたかったのに!」と思ってしまう。
とはいえ、スーザンのその後も気になっていた。散々痛い目に遭っているのに懲りずに危険な事件へまたもや首を突っ込み、いつも金欠で不運なスーザン。
そんな彼女に「またやってるよ…」と思いつつも、ここまでくるともう何だか憎めない。
ホーソーン&ホロヴィッツシリーズの方が好きだったけど、カササギシリーズもやっぱり面白い。
クセ強の登場人物たちが、作中作と現実の物語で巧みに絡み合う構成は本当にお見事。
より理解を深めて楽しみたくて、思わず自分で登場人物の相関図を手書きしてしまった。
こんなに贅沢なミステリーを読んでしまったら、しばらく他の作品で楽しめないんじゃないかと不安になってくる。
ホロヴィッツ、どうしてくれるんだ!
そして、上巻でこんなに面白いなら、下巻はいったいどうなってしまうのか。
下巻を早く読みたい気持ちと、読んでしまったらもうしばらく新作ホロヴィッツを味わえない寂しさの間で葛藤している。(きっと我慢できず、すぐに読んでしまうんだろうけど)
日常を読書でこんなにもワクワクさせてくれるホロヴィッツに、心から感謝です。
Posted by ブクログ
はい、今年も来ましたアンソニー・ホロヴィッツの新作
創元社が各種ミステリー賞狙いでこの時期にぶつけてきやがるのよね
そして、今作もエグい
まずはほんとその手があったか!の作中作『アスティカス・ピュント』シリーズを亡くなった作者に代わって、新人作家に引き継がせるっていう
言われてみたら、ありなんだけど、サクッとしれっとやってくる
また、構成も凄いのよ
マジどこぞの敏腕ディレクターか!っての
CMに入るところの切り方が絶妙なのよ
もう一瞬たりともチャンネルを変えさせないぞ!っていう
CM明けちょっとでも見逃したくない!ってところで場面転換ね
上手すぎだよホロヴィッツ!
ほんと目が離せないのよ
あ、CMの話はあくまで比喩ね
本作の途中にCMは挟まっておりません(分かっとるわ!)
Posted by ブクログ
上巻まで
なるほど、読み始めはフワッと、そしてまたどこまでが事実なのか物語なのか不明な気分を味わうのだが、これも物語
上巻終わり近くイライラさせて、早く下巻を、続きを読みたくさせる。
うまいな〜ハマってしまうな〜
Posted by ブクログ
下巻未読。
このシリーズは作中作がとても面白い。作中作単体でも面白いのがすごいしこの構成が面白くてとても楽しく読める。
まだ疑惑止まりで、事件らしい事件は起きてないが、エリオットが何を企んでるのか?クレイス一族にどんな秘密があるのか?気になる展開になっている。
最初に注意書きもある通りカササギ殺人事件からの流れもかなりあるため、読み直してからの方が良かったかなとも思うが、未読でさえなければ問題はなさそう。
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クレタ島からロンドンへ戻ってきたスーザン。
アンドレアスとお別れしちゃったのはちょっと残念。
復縁の可能性は残されてるのかなぁ?とミステリと共にそちらも気になる。
今作ではアランの後を引き継いでエリオットという若手作家がアテュカス・ピュントの新作を書くことに。
エリオットの親族やエレインの登場でスーザンの周りにも不穏な空気が漂ってる気がする。
スーザンの物語もピュントの物語も下巻でどうなっていくのかとっても楽しみ
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アティカス・ピュントシリーズ。離婚した元編集者スーザンがイギリスに戻り、またもこのシリーズに関わる。作者は第一作でなくなったが別の作家がシリーズを続けることになったのだ。スーザンはその作家の担当の仕事に就く。アティカス・ピュントシリーズには現実の問題を作品の中に忍ばせる悪意に満ちた悪戯が散りばめられていたが、作家が変わっても悪意は消えず、スーザンは巻き込まれることとなる。
もう片方のシリーズ、ホーソーンと違って、スーザンには相棒がいないので作中一人でいる時間が長い。そのせいか会話よりも地の文が多く、それがクドいのでとても読みにくく感じた。作中作はまだまだ素人の設定なので仕方ないかもしれないが、現実での話を進めるときはもう少しスッキリ書いてほしい。
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アティカス・ピュント&スーザン・ライランドのシリーズ3作目。スーザンのいる「現実」の世界で起こった殺人のヒントが、ピュントが登場する「小説」に隠されている。スーザンはまたしても散々な目に遭うが、、、
まだシリーズは続くのでしょうか。めちゃくちゃ面白いんだけど。
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作品でのミステリに加えて作品内作品のミステリもダブルに味わえる。その上、作品と作品内作品が影響を及ぼしあう高難度のエンタメミステリの第3弾。さすがにもう無理だろうともったら、想像をはるかに超える出来栄えだった!
前2作に劣らないどころか、むしろ凌駕している面もある。ありえない!驚異的な作品だ。ホロヴィッツに脱帽、敬礼、感謝。
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自分的に、このシリーズはとっかかるまでが大変で、やっぱ登場人物が多くなるし、ミステリを併読している感じだからかな。それに慣れるとめちゃくちゃ面白くなる。下巻へ。
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ホロヴィッツの新作。
編集者スーザンが活躍する
“一粒で二度おいしいシリーズ”(作中作品がいつも素晴らしい)。
アティカス・ピュントの続編を書くことになった若手作家をスーザンが担当することに。
彼は何やら複雑な一族の問題を抱えており…。
わー。
スーザンがまたもや危ない状況に陥りそうな雰囲気がぷんぷん。
気になる台詞満載で、
あとで見返すことができるよう、付箋を付けておく。
さあ、下巻へいざ!
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はいはい、今回も気持ちよく翻弄されました。
死んだ作者の代わりに続編を書くと
売れなかったミステリ作家が言い出して
またスーザンが編集者として関わることに。
だが、その作品には作家自身が
過去に経験した事件への匂わせがあり…。
相変わらず作中作の『ピュント最後の事件(仮)』が
いかにも英国風ミステリで楽しい!
この中に現実のほうの事件のヒントが
あるとか、もう、考えないことにして楽しむ。
そしてこちらも相変わらず
現実の世界線で登場するキャラはどうもねぇ。
スーザンにしたって、わりと毎回ひどい目にあうが
結構、自業自得な気も。
それを知っていても、あまりある謎解きと
それぞれの解決編を読むワクワク感が
やっぱりページをめくらせてしまうのでした。
Posted by ブクログ
シリーズ一作目のカササギ事件に大きく関わっているので、そちらを先に読むのがおすすめ。作風も似ていて、現在起こっていることと、作家の書いた小説の内容とが場面転換して出てくる。両方に似たタイプの人が出てくるので、名前がわからなくなって混乱した。アティカス・ピュントシリーズを引き継いで書くエリオットも面倒そうな人物だが、作品内容も面白く完成させてほしい気持ちにはなる。下巻へ続く。
Posted by ブクログ
編集者 スーザン・ライランドが語ることと
若手作家 が語る自身の事と彼が書く物語
それぞれの現実とそれぞれの物語が絡み合い
二種類の登場人物に惑う
今読んでるのはどちらの物語?……
Posted by ブクログ
カササギ殺人事件、ヨルガオ殺人事件に引き続き、この展開はもう慣れてきているけど、
アラン・コンウェイのピュントシリーズよりもエリオット・クレイスが引き継いだ作品の方が読みやすい気がする。
ピュント最後の事件、最後がどうなるかが楽しみです。
Posted by ブクログ
来ました!【アティカスピュントシリーズ】最新作!
【カササギ殺人事件】、【ヨルガオ殺人事件】共に海外ミステリーの中でも群を抜くほど面白かった。
今作も相変わらず謎解きが楽しめる作品で、海外ミステリー苦手方にこそ読んで頂きたいですね〜!
しかし、アンソニー・ホロヴィッツは出す作品がほとんど面白いから恐ろしい!
Posted by ブクログ
#マーブル館殺人事件 上
#アンソニー・ホロヴィッツ
ギリシアからロンドンに戻ったスーザン。
やめておけばいいのに、生活のために、ある若手作家が書き進めているアティカス・ピュントシリーズの続編を担当することに。
今回の作中作品も、読み応えがあり完成度も高そうだが、若手作家が生まれ育ったマーブル館とその家族との関係が見えてくる。果たして彼はどんな悪意を作品に込めたのか。
#読書好きな人と繋がりたい
Posted by ブクログ
アティカスピュント・シリーズ?3作目。最初の1冊目以降、どうしたらシリーズ化できるか、と思いきや、この手があった!そう言えばドラゴンタトゥーもそうだった。
Posted by ブクログ
まだ上巻なのでなんとも言えないが、とにかく読ませる小説だ。アンソニーのカササギ殺人〜アティカスシリーズは読んでいるが、この作品も多分に漏れず面白い。下巻が楽しみだ。
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
カササギは読んだが、2弾のヨルガオは読んでなかったけど問題ないのだ。
入れ子構造はちょっと疲れるけれど、登場人物をチキンと把握しなおして、下巻に進むのである。