あらすじ
若手作家エリオット・クレイスが書き継いだ〈アティカス・ピュント〉シリーズの新作ミステリ『ピュント最後の事件』。編集者のわたし、スーザン・ライランドは、登場人物とエリオットやその家族との間に多くの類似点があるのを知る。エリオットは途中まで書かれたこの新作で何を企んでいるのか? 世界的な児童文学作家だった、彼の祖母の死にも何かがあったのだろうか? 調べを進めていると、なんとエリオットが……。『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』に並び立つ、犯人当てミステリの傑作登場!/解説=吉野仁
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Posted by ブクログ
いやー面白かった!一気読み!
ホロヴィッツにはずれなしとはいえ、よくまあこの入れ子シリーズで三作目もハイクオリティに作れるものだと感心した。(何目線?笑)
本編前半の何気ない情報が事件の解明の大事な手がかりになるという点では、私もちょっと分かってしまった(当たってた)部分もいくつかあり、おおむね予想通りの結末になったものの、それでもがっかり感はなく十分楽しませてもらった。星5つ。作中作の推理は本当にわからなかったし。
それと翻訳の読み易さがホロヴィッツ作品の良さを引き出してくれていると毎作おもう。
解説によると次回作の構想もあるとのこと。気長に待ちましょう。
ホロヴィッツは映像化のプロでもあるので起承転結のエンタメ的構成が上手いんだな。
以前カササギのドラマを見た印象としては、主演女優さんがわたしのイメージと異なる(もっと若いほうがいいと思う)けれども、ピュントの風貌も素晴らしいので、この作品もいずれテレビ画面で見られるのかなと思うと楽しみ。
Posted by ブクログ
下巻では、上巻で張られた伏線が一気に回収され、怒涛の展開に引き込まれていくのが本当に楽しかったです。 作中作と現実の二つの事件が、予想もしない形で絡み合い、最後に鮮やかな読後感を残してくれました。これは何度も読み返し、構成の巧みさを味わいたくなる一冊です。 今回、前作2作を未読のまま読み始めましたが、シリーズを最初から読破し、その上で改めて『マーブル館殺人事件』に戻ってきたいと思っています。また、同じ著者の他の作品にも手を伸ばし、彼の仕掛ける新たなミステリー体験を楽しみたいです。
Posted by ブクログ
・感想
面白かった!!
何度も「スーザン…あんた何でめんどくさい事に巻き込まれるって自分で分かってて首を突っ込んでいくの…ばか!」と思ったけども。
そして締めの言葉のお約束通りに4作目も決まってるらしいし次も楽しみ!
ホロヴィッツには健康に長生きしてもらわなければ。
新キャラクターが良かった。
ヴォルテールとピュントの最後の言葉はお互いを認め合った二人にピッタリな締めだった。
ブレイクニーも良い人。
エリオットが死んだことでピュントシリーズの解決編はどうなるのかと思ったら「お前が書くんかい!!!」って展開になって普通に突っ込んでしまったw
短期間でこんなに書けるなんて才能ありすぎる。
そして意外な一面を見せてきたチャールズ。
完全に逆恨みだけど、結局一線を超えてしまった人間、超えることが出来る人間だったということなのかな。
暖かで善良な一家を描いてきた著名な児童文学作家は実は金と権力に物言わせる独裁者であったという事実は「作家の人間性と作品は別」とは言え、知ってしまうと素直に作品を楽しめなくなってしまうかも。
作家が犯罪者でもどんなに酷い人間性でも作品が素晴らしければ何の問題もない!という社会でもないし、コンプライアンス、政治的スタンスや思想など昨今は自分と異なる主義主張をする相手には自分側の主張の正当性のみをたてにキャンセル攻撃仕掛ける人達もいる。(特にジェンダー界隈はその傾向が強いと思う)
それもSNSなどで可視化された社会のジレンマなのかも、とも思う。
作家なんて自分自身や思想を切り売りしてる人達だと思うけど、やっぱり「社会的に悪」だと受け取られる作品は攻撃対象になるのも事実なんだよなー。
最近絶賛される作品って「多様性に配慮した作品」ばっかりな気もするし。
まぁ有名人の裏話や暴露話なんて古今東西一般人の好物だし、手軽に告発できて手軽に消費できる様になっただけって感じもするけど。
猫のヒューゴーたんを傷つけたエレインに関しては万死に値するので一欠片の同情心もない。逆恨み夫婦ほんと最悪だなーー。
次作も楽しみだし、ホーソーン&ホロヴィッツシリーズも楽しみ!!
Posted by ブクログ
発売日に休み取った!
また凄いのきた!なんと若手作家が〈アティカス・ピュント〉シリーズの続編を手がけることに!?
お馴染みの作中作には現実がリンク?登場人物のモデルは誰?…となると現実の犯人も?
人間関係が複雑に絡み、二度読み必至!
Posted by ブクログ
ヨルガオのラストはあんな風になって今後の続編は歴史を遡るぐらいかなと思ったけど、正調の続編が書かれてほんと驚いた。このシリーズの特徴は、入れ子構造を巧く活かし、作中作の殺人事件と作品上の現実世界の事件が有機的に絡まりあうところだけど、今回はさらに一体化が進み、関連表の記載で作品の緻密な設計を感じ感動した。一体化したラストのカタルシスは素晴らしくすごく満足した。次回作も出るとのことで、ピュントがどうなるかだけどまずは期待が高まっている。
Posted by ブクログ
若手作家エリオット•クレイスが書き継ぐ『アティカス•ピュント』の新作は、彼自身の暗い過去を投影していることに気づいた編集者のスーザン。クレイス家の人々に会い話を聴くうちに抜き差しならぬ状況に陥っていくのですが…。
結末は、いつものように納得の終末となります。すごい。よくこんなこんがらがった状況を考えたもんだと感心します。
それと、毎回思うことは、ホロヴィッツの著作は創元推理文庫のこの作りじゃないと読み通すのは無理じゃない?ってこと。
巻頭にご丁寧に登場人物紹介がつくけど、作品が入れ子なので人物紹介が2種類付いてる。更に本作では系図まで。読む方もいちいち照らし合わせないと混乱する。ありがたいです。
今回もいい読書ができました。満足です。
Posted by ブクログ
やっぱりホロビッツは面白い!
いつもの作中作もバッチリでした。
アティカス・ピュントシリーズ新作を、ホロビッツ自身がやっているように、コンウェイ以外の別の作家が続篇を書くことになるが、まさか最後はこんな展開になるとは。
よくこんなこと考えつくなあ。びっくり。
作中作「ピュント最後の事件」の犯人は途中でそうかなあとは思ったが、その動機には驚かされた。
今回は、スーザンの新たなロマンスにほっこりしました。
最後に、いつもそうだが、ホロビッツ作品の登場人物については、実在の人物もいれば、創作したものもあり、時々、気になってスマホで調べたりするのもまたおもしろいですね。
Posted by ブクログ
全くもってスーザンと同じ感想を持たされる。
エリオット・クレイスの描くピュントにやきもきさせられる。おい、この先どうなるんだ!と思ったときに現実に引き戻される。
最後まで読み終え、ピュント最後の事件、マーブル館殺人事件の両方解決し、2作品分楽しめた。
今回もこの作品にやられてます。
Posted by ブクログ
シリーズ久々の新作
もったいないから少しづつ読み進めて でももう読み終わっちゃった
2重構造のミステリが今回も見事に成立しててどっちの話も面白くて あぁっもうっ ってなる
作中の重要なパーツである「ちっちゃくっても」シリーズの話もあぁさもありなんでよかったし
アティカス・ピュントの章をアランの遺作じゃなく新人が続編を書くって展開もなるほどって感じ
この手を使えば無限に話ができそうですよね
巻末の解説に実際次の話も鋭意執筆中ってあったからね
まあパワフルな主人公スーザンも社長になっちゃったし御歳も召してこられたから
でもそれならそれで新展開もできそうだし
読み終わった瞬間から次回作が楽しみな作品でした
Posted by ブクログ
毎回
の作品に飽きたという声がきこえないのが不思議だったが、気持ちわかる。読んでいて、つい自分もアリバイを考えてみたりとか、全く作品の中の出来事に入り込んでる。それが今作の強みかな、ずっとシリーズを読みたいな。
Posted by ブクログ
今作はアティカス・ピュントシリーズを別の作家が書き継ぐという趣向が新しい。抜擢されたのはちっちゃな家族シリーズで世界的人気を誇る児童文学作家ミリアム・クレイスの孫のエリオット・クレイスだ。スーザンは彼の「ピュント最後の事件」の原稿をもらうのだが、そこにはクレイス家の人間を戯画化したようなキャラクターたちが描かれていた。過去にアランがシリーズの中に隠していた悪趣味な秘密を思い出したスーザンは、すぐにエリオットに家族のことを問いただす。すると、彼の口から語られるのはミリアムと「ちっちゃな家族」に支配された哀れな家族の姿だった。さらにはミリアムの死についても秘密があることを仄めかすエリオットは、あろうことかその真相を「ピュント最後の事件」の中に隠したというのだ。はたしてクレイス家の秘密とは何か、「ピュント最後の事件」に隠された真相とは。
今作はスーザンの新しい編集者生活が描かれる点も興味深い。過去に勤めたクローヴァーリーフ・ブックスで起きた惨劇から、業界での彼女の評判が悪くなってしまった。さらにはクレタ島からロンドンに戻って再スタートを始めたスーザンには、新たに雇ってくれる出版社を探さなくてはならなかった。そこにきてアティカス・ピュントシリーズの新作企画は、彼女にとって因縁の相手であると同時にチャンスでもあった。それにもかかわらず担当作家が何か悪い企みを実行しようとしているときては気の毒と言う他ない。そして案の定事件に巻き込まれていく。彼女の編集者生活がどんな展開を迎えるかもぜひ注目してほしい。
Posted by ブクログ
下巻もすごかった!
特にクリスティ好きな自分には、もうたまらない体験だった。
最終章で大広間に一族が全員揃う、この古典的なシチュエーションには、なぜこんなにもワクワクしてしまうんだろう。
私も一族の一人になって物語に潜入して、じっくり、ゆっくり楽しんだ。
そして今回はなんと!……書きたいけど、これは読んでからのお楽しみで( ・×・)チャック
スーザンについては、もう……学習能力ゼロすぎて笑うしかない。
「どうしていつも望んでもいない場所に送りこまれるはめになるのだろう?」
いやいや、いつも自分から前のめりで行ってるじゃない!笑
「いつになったら私は学ぶのだろうか?」
一応反省はしてるみたいで安心したよ。
でも、探偵能力の高いスーザンではつまらないので、今後もこのままポンコツでいてほしい。
探偵としてはイライラするけど、編集者としてのスーザンは有能。編集者の目線から物語を読む方法も示してくれて、とても興味深かった。
ホーソーン&ホロヴィッツシリーズ『死はすぐそばに』でも想像を超えて驚いたけど、
カササギシリーズでも同じ衝撃を受けるとは。
たいていのシリーズは最初が面白くて次第に尻すぼみになるけれど、ホロヴィッツは常に最新作が最高だと思う。
こんな発想を生み出せるホロヴィッツの頭の中は一体どうなっているのだろう。
いつも本は高いなと思うけど、ホロヴィッツ作品を体験した感動を思えば、こんなに安くていいの?と思えてくる。
こんなに緻密で複雑なプロットを作るのには、想像もつかない時間と労力を費やしているんだろうな。
クリスティへのリスペクトを感じるオマージュ、複雑で巧妙な作中作の構造、そして斜め上を行く発想。
こんなことができるのはホロヴィッツだけだ。
リアルタイムでクリスティを読むことはできなかったけど、ホロヴィッツと同じ時代に生まれて、その驚きと感動を体験できて良かった。
現在70歳のホロヴィッツ、どうか健康で長生きして、たくさんの作品を残してほしい。
毎作品どこかに「日本」のキーワードを入れてくれる、ホロヴィッツの日本へのファンサービスも嬉しい。
「そもそも、わたしは別の作家が書き継ぐ続編というものが、まったく好きではない。」
ホロヴィッツのこういう自虐ネタも本当大好き。
もうこれ以上の発想はないだろうな、という予想を軽やかに超えてくる天才。
次作もきっと、私の想像の遥か上を行くんだろうな。
その衝撃をまた体験できる日が待ち遠しい。
★10
Posted by ブクログ
「ちっちゃな家族」心温まる大人気のベストセラー児童書シリーズ。
その著者が自分の家族にはとても酷い仕打ちをしていた事実。
様々な辛さを抱えていたエリオットの死は切なかったし、今作でピュントの事件が最後となっているのもやっぱり切ない。
ピュントとヴォルテールの間に生まれた絆が最高に良かったなー。
アンドレアスとの別れはちょっと悲しかったけどブレイク二ーとの出会いはスーザンにとって必要だったと思う。
やっぱりクレタ島でのホテル経営より編集者のスーザンの方が何倍も輝いてる✨
続編があるみたいで楽しみ⸜(*˙꒳˙*)⸝
Posted by ブクログ
いやー 最高です
下巻
小説の中に隠されているかも知れない殺人事件を元の起こる殺人事件は、とんでも無くスリリングに展開し行くし、シリーズ1の「カササギ殺人事件」から続く事でもあり頭がクラクラしそうだが一気に読み終えてしまった。
終わり近くでまた、来るよ来るよ危ないよ!と言う感じも読み飽きない部分です。
今から読まれる方は是非、「カササギ殺人事件」「ヨルガオ殺人事件」の順に読むことをおすすめします。
数年先にはシリーズ4も有るらしいですよ。
Posted by ブクログ
「また会う日まで、わが友よ(オー・ルヴオワール モ・ナミ)」
はい、一粒で二度美味しいでお馴染みの『アスティカス・ピュントシリーズ』です
いや、二度どころじゃないから!百八十度(三角形の内角の総和)くらい美味しいから!
探偵が関係者を集めての謎解きをする
この探偵小説のオールドファンが涙にむせびながら咆哮する名場面が二度も堪能できるわけです
しかもどちらもとんでもない傑作
もう2億円くらいあげて下さい
頼みますこれはもうお頼みします
あ、ユーロか?いやイギリスEU離脱したからポンドか…1ポンドは今200円くらいだから…ってもういいわ!金の話はもういいわ!
そして本作最大の見どころは、主人公スーザン・ライランドが『アスティカス・ピュント』の続編を別の作家に書かせる試みについて「そもそも、わたしは別の作家が書き継ぐ続編というものが、まったく好きではない」と言うところです
(解説で吉野仁さんも触れていますが)それ、あんたのことやろーが!wっていうね
ニヤニヤしながら全世界からのツッコミ待ちか!
会心のボケを放った後に間を空ける朝礼のときの課長か!
そしてもう、最後の二行もアンソニー・ホロヴィッツのツッコミ待ちのニヤニヤ顔が思い浮かぶ
ホロヴィッツの顔知らんけど
Posted by ブクログ
相変わらず素晴らしい。
編集者が作家から預かった原稿の中の事件と、その編集者が現実世界で巻き込まれる事件が複雑に絡む、一作で二度美味しい作品の第三弾。その分登場人物も二倍になるから巻頭の登場人物一覧を何度か見直す必要があるけど。
アティカス・ピュントシリーズの新たな書き手も見つかったので、今後のシリーズ展開が非常に楽しみ。
Posted by ブクログ
CL 2025.12.11-2025.12.16
主人公のスーザンを好きになれないわりに面白かった。終盤の伏線回収の爽快さは最上級。
ホロヴィッツはこっちのシリーズのほうが断然好き。
Posted by ブクログ
スーザン、人の話を聞かない。
そんな言い方するからまあ、そうなるわな。とスーザン以外に同調。
シリーズ物と知らずマーブル館から読み進めてしまったけれど、シリーズ全般スーザンがそんな感じなら読まなくて良いか。
Posted by ブクログ
下巻もニヤニヤしながら読み終えた。
スーザンの最後の台詞につっこんだ人、
めちゃくちゃいそう。
この複雑なスタイル、多すぎる登場人物、
そんなに何回も騙されませんよ!と用心しつつも、
オセロの盤がきれいにひっくり返されるように見事に騙され苦笑い。
あ、でも
現実世界でスーザンを陥れた人物は
わかりましたよ。
え、みんな気づいてたって?
うーん、自慢にならないか。。
物語の途中、事件が起こり
ああ、もうピュントの続き読めないのかー!
と思った場面で現れた救世主には拍手を送った。
読者を楽しませる術を知ってる
すごい作家さんだ。
Posted by ブクログ
2つの物語の人物比較とモノグラム。
いろいろな思惑が隠されていて、謎解きが楽しく進んだ。
しかし、禍根はここまで残るシリーズならではだ。
スーザンの人間臭さがいい味出してる。
なにより、ハッピーエンドで良かった。
第4弾もあるとのこと。スーザンは幸せなままでいられるのだろうか・・・ちょっと心配。
Posted by ブクログ
犯人は、予想通りだった。
でも、ガッカリしなかった。
スーザンの親友の立場で読んでいる自分。
本に惹き込まれるってこういうことなんだ、って感じたぜ。
Posted by ブクログ
ハピエンはいいけど、そのジョブチェンはなぁ。。。というところでの星4
事件そのものはとても面白かったです。
作中作のエンディングがおいおいおい、って感じだったから余計にまさかーそうくるかー、と思いました
2025.11.1
199
Posted by ブクログ
エリオットは作品の中に、自分の家族に関する秘密を入れていたのか、ベストセラー作家の祖母の死と重なる内容にしているのか。エリオットの担当編集者のスーザンの身に次々と危険がふりかかる。
そののちはブレイクニー警部がかなり助けになってくれる。そしてこの警部、プロ並みに小説を書くのがうまくて、エリオットの書いた続きを2日で書き上げる。警察の仕事もあるのに早すぎるでしょ!とツッコミたくなるが、そこはまあ良しとしよう。
結局のところ、『なぜ、余命わずかな老婦人を殺そうなどと思うのか』が最大のポイントだった。
Posted by ブクログ
そして被害者がもう一人、えっ彼が?!
スーザンの柔軟さと強さに脱帽
ブレイクニーの説明に「彼?」と突っ込むのに思わず笑ってしまった
作中作の犯人はそれもありかと思い
では 現実は?? 皆少しづつ怪しく見える
恨みに我を忘れる人
表に出ない裏の顔を持つ人
抑圧されたまま生活する人
そして あの人だったのか……
Posted by ブクログ
いつも通り面白かった!
だけどやっぱりスーザンがあまり好きになれず…めんどくさいタイプだなと思う…
もう続編ないのかなーありそうな感じもあったけど!
出てほしい!
Posted by ブクログ
下巻では殺人が発生してからテンポよく展開していき読みやすくとても楽しめた。エリオットが殺されて作中作は完結しないまま進めるのかと思ったら別人が続きを書いたというのも驚き。
ただ、全体としてとても面白かったし、決して本編の展開や結末が面白くなかったわけではないんだけど、自分の中では作中作の面白さが本編を上回ってしまい、その最終章がピークになってしまった。結末の意外性も動機の納得感も作中作の方が好みだった。
エレインのことは察しがついたが、クレイス家の方の犯人は分からなかった。エリオットはなんかかわいそうだなと感じた。猫が傷付くのが辛い。
続編も予定されているみたいなので楽しみ。
Posted by ブクログ
物語の中に物語があり、それぞれの結末が呼応し合っている、という構造は面白かったが、クリスティーを引き合いに出されるほどかなぁという感じ。クリスティーレベルなら主人公以外の登場人物の深掘りをもっとやるはずと思ってしまう。だからなのか海外小説だからか分からないが、登場人物がカタカナなことで顔立ち・年齢・性別のイメージがただでさえ付きづらいのに二重構造になることでさらに混乱した。しかし最後には大体分かったのでスッキリした反面、こんなに混乱してても理解できるということは、謎も分かり易すぎたのでは、と考えてしまった。