【感想・ネタバレ】マーブル館殺人事件 下のレビュー

あらすじ

若手作家エリオット・クレイスが書き継いだ〈アティカス・ピュント〉シリーズの新作ミステリ『ピュント最後の事件』。編集者のわたし、スーザン・ライランドは、登場人物とエリオットやその家族との間に多くの類似点があるのを知る。エリオットは途中まで書かれたこの新作で何を企んでいるのか? 世界的な児童文学作家だった、彼の祖母の死にも何かがあったのだろうか? 調べを進めていると、なんとエリオットが……。『カササギ殺人事件』『ヨルガオ殺人事件』に並び立つ、犯人当てミステリの傑作登場!/解説=吉野仁

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「名探偵ピュント」シリーズ(って言っていいのか「体当たり編集者スーザン」シリーズのほうが適切かうーん)第3弾後編。

<読み手の教養が試されちゃうーと思った点>
今回作中作の舞台がフランスで、作者(エリオット)もネタバレしてたけどフラ語の言い回しも鍵になってる。
もうすぐ世を去るのピュントの最後の台詞、「また会いましょう、友よ」に対し、警部の返し「お別れですね」って、嘘でもいいから「ええ、きっとまた」とか言わないんだーとか思ってたらルビが振ってあるじゃありませんか。"Au revoir(オールヴォワール)”と"Adieu(アデュー)"って。どちらもこれ「さようなら」のあいさつなんだけど、前者はまた会うことが前提、後者は二度と会わない(会えない)場合に使うので、警部の「アデュー」は読者からピュントへの最後のお別れでもあるんだよなーと。(妻に先立たれ残されたやもめ刑事にラストを書かせたのもうまい。エリオット版だったら違う形になってた気がする。)「カササギ殺人事件」の時には助手ジェイムズの新聞告知だけだったから、本作がちゃんと別れを告げたかったファンへのアンコール的位置づけでもあるのかなー、説明しすぎもダサいしここの翻訳って難しかっただろうなーとつらつら。
しかしみんな中国語が分からなくても「ニイハオ」なら知ってるってレベルで、フランス語には「さようなら」が2つあってニュアンスと使えるオケージョンが違うんだよ~って知ってるの?もしかして映画や推理小説で元ネタあるの??そういうの全然分かんないんで、ちょっとした所からも読み手の教養が試されちゃうなーと思った。

<ちょっと不自然じゃない?と思った点>
作中作の変装アイテムについて。1950年代のヨーロッパのシューケア事情は知らないけど、「えーそんなんアリ!?」と思った。普通に不自然で目立つし、短時間とはいえ肌に塗ったらかぶれそうだし、1度シャワー浴びたくらいじゃ臭いが取れなくて周囲に違和感アリアリじゃ?と余計な心配をするんだけど、こっちが知らないだけで染色力があってオーガニックで違和感ない香りのする製品もあるのか謎だ。

・総評
小説の書き手が代理の代理になったり、とんだ所から逆恨みされたり、彼女の息子が彼だったり、後半も「マジで!?」が盛りだくさんでした。でも一番びっくりしたのは出版社を立ち上げちゃった所。(そんで旗揚げ早々仕事相手と付き合っちゃうのどうかなーとは思うが)。
今までとは違う苦労が待ってると思うけど、まぁよくも悪くも自営業は自分の裁量100%だし、本づくりが好きなら仕方ないよね~。

そしてこんなにきれいに大円団したのに、シリーズの続きがまだできるらしいのマジで!?続きが出るのは嬉しいけど、きっと面白いんだろうけど、今度はどんな手をひねり出してくるのか予測不能だわー。

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いやー面白かった!一気読み!
ホロヴィッツにはずれなしとはいえ、よくまあこの入れ子シリーズで三作目もハイクオリティに作れるものだと感心した。(何目線?笑)

本編前半の何気ない情報が事件の解明の大事な手がかりになるという点では、私もちょっと分かってしまった(当たってた)部分もいくつかあり、おおむね予想通りの結末になったものの、それでもがっかり感はなく十分楽しませてもらった。星5つ。作中作の推理は本当にわからなかったし。

それと翻訳の読み易さがホロヴィッツ作品の良さを引き出してくれていると毎作おもう。

解説によると次回作の構想もあるとのこと。気長に待ちましょう。

ホロヴィッツは映像化のプロでもあるので起承転結のエンタメ的構成が上手いんだな。
以前カササギのドラマを見た印象としては、主演女優さんがわたしのイメージと異なる(もっと若いほうがいいと思う)けれども、ピュントの風貌も素晴らしいので、この作品もいずれテレビ画面で見られるのかなと思うと楽しみ。

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・感想
面白かった!!
何度も「スーザン…あんた何でめんどくさい事に巻き込まれるって自分で分かってて首を突っ込んでいくの…ばか!」と思ったけども。
そして締めの言葉のお約束通りに4作目も決まってるらしいし次も楽しみ!
ホロヴィッツには健康に長生きしてもらわなければ。

新キャラクターが良かった。
ォルテールとピュントの最後の言葉はお互いを認め合った二人にピッタリな締めだった。

ブレイクニーも良い人。
エリオットが死んだことでピュントシリーズの解決編はどうなるのかと思ったら「お前が書くんかい!!!」って展開になって普通に突っ込んでしまったw
短期間でこんなに書けるなんて才能ありすぎる。

そして意外な一面を見せてきたチャールズ。
完全に逆恨みだけど、結局一線を超えてしまった人間、超えることが出来る人間だったということなのかな。

暖かで善良な一家を描いてきた著名な児童文学作家は実は金と権力に物言わせる独裁者であったという事実は「作家の人間性と作品は別」とは言え、知ってしまうと素直に作品を楽しめなくなってしまうかも。
作家が犯罪者でもどんなに酷い人間性でも作品が素晴らしければ何の問題もない!という社会でもないし、コンプライアンス、政治的スタンスや思想など昨今は自分と異なる主義主張をする相手には自分側の主張の正当性のみをたてにキャンセル攻撃仕掛ける人達もいる。(特にジェンダー界隈はその傾向が強いと思う)

それもSNSなどで可視化された社会のジレンマなのかも、とも思う。
作家なんて自分自身や思想を切り売りしてる人達だと思うけど、やっぱり「社会的に悪」だと受け取られる作品は攻撃対象になるのも事実なんだよなー。
最近絶賛される作品って「多様性に配慮した作品」ばっかりな気もするし。

まぁ有名人の裏話や暴露話なんて古今東西一般人の好物だし、手軽に告発できて手軽に消費できる様になっただけって感じもするけど。

猫のヒューゴーたんを傷つけたエレインに関しては万死に値するので一欠片の同情心もない。逆恨み夫婦ほんと最悪だなーー。

次作も楽しみだし、ホーソーン&ホロヴィッツシリーズも楽しみ!!

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ヨルガオのラストはあんな風になって今後の続編は歴史を遡るぐらいかなと思ったけど、正調の続編が書かれてほんと驚いた。このシリーズの特徴は、入れ子構造を巧く活かし、作中作の殺人事件と作品上の現実世界の事件が有機的に絡まりあうところだけど、今回はさらに一体化が進み、関連表の記載で作品の緻密な設計を感じ感動した。一体化したラストのカタルシスは素晴らしくすごく満足した。次回作も出るとのことで、ピュントがどうなるかだけどまずは期待が高まっている。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

下巻もニヤニヤしながら読み終えた。
スーザンの最後の台詞につっこんだ人、
めちゃくちゃいそう。

この複雑なスタイル、多すぎる登場人物、
そんなに何回も騙されませんよ!と用心しつつも、
オセロの盤がきれいにひっくり返されるように見事に騙され苦笑い。

あ、でも
現実世界でスーザンを陥れた人物は
わかりましたよ。
え、みんな気づいてたって?
うーん、自慢にならないか。。

物語の途中、事件が起こり
ああ、もうピュントの続き読めないのかー!
と思った場面で現れた救世主には拍手を送った。
読者を楽しませる術を知ってる
すごい作家さんだ。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2つの物語の人物比較とモノグラム。
いろいろな思惑が隠されていて、謎解きが楽しく進んだ。

しかし、禍根はここまで残るシリーズならではだ。
スーザンの人間臭さがいい味出してる。
なにより、ハッピーエンドで良かった。

第4弾もあるとのこと。スーザンは幸せなままでいられるのだろうか・・・ちょっと心配。

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2025年11月27日

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