あらすじ
イギリスの田舎町で劇団を主宰するマーティン・ヘイワードは地元の名士。次回公演を控えたある日、彼は劇団員に一斉メールを送り、2歳の孫娘ポピーが難病を患っていると告白。高額な治療費を支援するため人々は募金活動を開始したが、この活動が思わぬ悲劇を引き起こす。関係者が残した大量のメール、テキスト・メッセージ、メモ書き、新聞記事、SNS投稿。資料の山から浮かび上がる、殺人事件の真相とは?――イギリスで20万部突破、タイムズ紙が「21世紀のアガサ・クリスティー」と評した犯人探しミステリー。圧巻のデビュー作!
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Posted by ブクログ
「やっほー!」がこわい。。(笑)
地の文がなく、すべてメールとメッセージアプリ、供述調書や新聞記事など、膨大なテキストで構成されたミステリ。こういうの好き!
登場人物も多く、しかも翻訳ミステリのためかなかなか名前を覚えられず……好みはわかれるかも。
そして、いろいろなやりとりから徐々に事件の全貌が見えてくるスタイルなので、それを冗長に感じる方も少なくないかもしれません。
が、わたしはその全てが好みだったので、とても楽しめました。だんだん登場人物の名前、関係性やキャラクターが、一覧を見ずともわかるようになってきて、何が起きているのか、このあと起こるのか、ページをめくる手が止まらなかった。
ページ数は多いけれど、できたら一気読みできる時間があるときに読むのがおすすめ。
ある女性の人物像が、リアルというか、「いるいる〜(汗)」という感じでゾッとした。
個人的には、結末の意外性を楽しむよりも、見えてくる過程を楽しむタイプのミステリかなと思いました。恩田陸『Q&A』が好きな人は好きだと思う。
Posted by ブクログ
登場人物も多く、メールのやりとりが主体なので、内容に追いつくのに苦労しました。
最後は、色々な伏線が回収され、苦労が報われました。
とても楽しい一冊でした。
Posted by ブクログ
久々にワクワクするけどミステリーを読んだ。
フェミとシャーロットと一緒に謎解きをしてる感じがとても楽しい。メールのやり取りで物語が進んでいく構成は最初戸惑ったけど、キャラクターを掴んで行ったらグイグイ読めるようになった。
結局アフリカでどんなことがあったんだ、という謎は少し残りつつも、読後感はスッキリ。
Posted by ブクログ
[きみたちにはなんの予備知識もない状態で同封の書類を読んでもらうのが最善と考えている。さて、これを読んできみたちはどう考えるかな?]
冒頭、弁護士のタナーが実務修習生の2人に送ったこのメッセージから始まるこの物語。犯人探しミステリーであり読者への挑戦状でもある。書かれている大半が事件をめぐる関係者たちのメールやメモ、新聞記事やSNS投稿などで構成されていて、修習生2人と一緒になって事件を追っていく体験ができて本当に面白かったです。
ミステリー好きな方にはすごくオススメだと思いますd('∀'*)
Posted by ブクログ
原題は『The Appeal』。
アピールという単語は日本語の会話の中でもよく使われるが、英語の単語の意味を調べてみると「訴える」「気に入る」「控訴する」などなど。ひとつの単語でも色んな意味があるんだな。
なぜこんなことを冒頭で述べたかというと、この本のタイトルは、ここで起こる出来事や登場人物をよく表していると思ったからだ(無論、邦題もいい)。
メールのやり取りとテキストメッセージ、新聞の記事や広告のみで構成されたこの本は、約700ページととても分厚い。
・先を知りたいがために、なんとなく読み飛ばしたくなる。
・ずっとメールを読み続けることに、時々飽きてしまう。
・登場人物が40人近くいるので、誰が誰だか分からなくなる。
・ある人物のメールのタイトルに毎回腹が立つ。
ということが代わる代わる襲ってくるけど、それでもこの話は抜群に面白いのだ。
弁護士ロデリック・タナーの下で見習いをしている若い男女二人が、現在進行中のとある裁判の膨大な資料を渡される。
舞台はイギリスの田舎町。地元の有力者であるマーティン・ヘイワード。彼はゴルフ場を経営する傍ら、劇団を主宰している。マーティンの妻ヘレンは類まれなる演技の才能を持ち、常に主役を演じている。
ある日、劇団員や関係者宛に、マーティンから一斉メールが送られてくる。孫のポピーが難しい病気にかかってしまい、その治療に莫大なお金がかかるという内容だった。それを受け取った人たちは、ポピーのためにあらゆる手段で募金活動を行い、その費用を工面しようと奔走する。
もちろん、まだ2歳の愛らしいポピーの命を救いたいという気持ちはみんな持っているし、純粋にそのために動く人もいる。その一方で、自分たちが住む土地の名士であるマーティンのためだからという理由の人もいるみたい。
見習いの二人はこの資料のみで、いくつかの謎を解き明かし、真犯人を見つけなければならない。すなわち、わたしたち読者と同じ条件なわけだ。
寄付という名の善意は、金額によってその価値が認められる。だってポピーのために大金を集めなきゃならないんだから。でもそこにはいくつもの悪が存在している。
お風呂が熱かったら、水で調整すればちょうどいい湯加減になる。
だけど砂糖の入れ過ぎで甘ったるいコーヒーは、塩を入れたっていい感じにはならない。
善と悪の関係性は間違いなく後者だ。
さて。
ロデリック・タナーからの問いに、いくつ答えることができるだろうか。
真相が分かったあとには、あの何とも言えずゾッとするようなメールが、わたしたち読者を待っているよ。
Posted by ブクログ
町の小さな劇団員たちとその家族
医療従事者、法律事務所の関係者など
いろんな人々が入り乱れ
メールやメッセージのやり取り
メモ、テキスト、記事などのみで
何があったのか?
を推測しなければならず
事件の核心になかなかたどり着けなくて
もどかしかった。
でも、そのじっれったい感じと
個性的な面々が謎をより深め
いや、実はこの人物が黒幕では?
と疑いが何度も揺らめいたりして
最後までページをめくる手が止まらなかった。
Posted by ブクログ
情報量多すぎて、途中からかいつまみ読みにシフトチェンジ。なんとかラストに辿り着いたけど、この作風は勘弁して、、。体力使いすぎて疲れます、、。最初からあやしかったんだよ。最後の彼のメール、あんなんで納得する?そして、冷え冷えとするラストのメールも、屈託ないだけに末恐ろしさを感じました。事件の根底を意識しつつこれだけ大量のやり取りを作り上げる作者には舌を巻きますが、やっぱり内容のベースラインはしっかり書き込んでくれてる方が読みやすいし健康にも良いです。
Posted by ブクログ
面白い。
ほぼ全編、メールなどのやりとりで展開されていく。異色の、でも現代的なミステリ。
はじめは面食らうが、中にすごく変なやつがいて、なんだこいつ?と思っているうちに、引き込まれていく。
Posted by ブクログ
・あらすじ
劇団の主催者マーティンには難病の孫娘ポピーがいた。
ポピーのための募金活動を開始したが、この活動がとある事件の幕開けとなる。
ある事件の関係者のメールや関係資料を読みつつ事件の概要やフーダニットを推理していく。
捜査資料、供述調書、メール、新聞記事などで構成されたミステリー。
・感想
700ページと中々ページ数があったけど面白くて3日で読んだ。
登場人物が多いし、みんな信用できないしでどう話が展開していくのかドキドキしながら読んだ。
犯人はわからなかったけど本当はいない人とか正体偽ってる人とかは大体わかった!
最後がホラーすぎて怖かった…。
Posted by ブクログ
次々に異なる登場人物が出てくるのでページを行ったり来たりしながら読んだ。長さ故、個人的には途中で少し間延びしてしまったが、小説のほぼ全てがメール、WhatsApp のやりとりで進行していく中に、謎が散りばめて隠されており、読み応えのある作品だった。
Posted by ブクログ
なんとなく読み始めたら止まらなくなった
5時間で読み終わった。
アガサクリスティーの作品や、宮部みゆきの『理由』を読んだ時と同じ感覚で読み進めてとても面白かった。
舞台はイギリスの街でアマチュア劇団を主催する一家の孫娘ポピーが難病にかかったことから始まる。ポピーの病を治すために、一家が大規模な募金活動を始めることで、物語が動き出す。
メールや手紙の形をとってたくさんの登場人物の心理描写や状況が描かれていくのが面白い。誰が死ぬのか?中心人物は誰なのか?明かされないままどんどん話が進んでいく。
人が死ぬのがかなり後半になってからなのに、中弛みを感じる部分は少なかったのは途中に散りばめられた謎の人物からのイタズラメールや登場人物の裏の顔を知る第三者からの電話などが挟み込まれていたからかもしれない!
最後には、ネットを全く使わずこれまで他人のメールの中にしか出てこなかった劇団の看板女優ヘレンが代理ミュンヒハウゼン症候群であることが明かされた。話の流れとして納得はできるが、最後は急足で物語をたたんでいるようだった。ヘレンの過去やポピー自身の話をもっと読みたかった。
また、途中差し込まれていたティッシュ医師の弟の件は結局有罪で活動家と言いながら現地の助けを求めてきた女性や子どもを傷つけていたことが後半になってわかる。話のメインではないし、"人は言葉の裏に別の世界をもてる"ということを伝えるためのストーリーだったんだろう。個人的に、弟のダンがどうして酷いことに手を染めたのか?家族にはどう誤魔化していたのか?裁判はどのように行われたのか?をもっと読みたかった。
特に感情移入したのが劇団にも職場にも馴染めないイザベラ(イッシー)だった。彼女の秘密としてローレンという架空の友達に罪をなすりつけたり、話し相手としてメールを送っていたことが明らかになる。それはとても孤独なことで、彼女は被害者なばかりではなく相手にストーキングまがいのことをしたり嘘をつく面もある。弁護士がイッシーのことをサバイバーと言ったことが忘れられない。壁を乗り越える力をつけてきたサバイバーと、全てから逃げることで自分を改善せずに壁の抜け道を探して生きてきたサバイバーの違いは大きい。
集団に馴染めないことを解決するために話を聞いてくれる人に執着したり、頼まれてもいないことを周りに確認せずどんどん進めてさらに人が離れていく様子は見ていて辛い。最終的に彼女がスポットライトを浴びるために、また、その地域で権力をもつ一家に貸しをつくるために自白までするほど彼女は何者かになりたかったんだろうと思う。
保釈後のメールでは、次は自分を助けてくれた司法修習生に執着し始めている。
これは自分にも言えることだが、何においても不器用でやることなすこと批判されると、人が気まぐれに褒めてくれたことや優しくしてくれたことを自分の気持ちと関係なく人生の指針にしてしまう。それは自分が無いことでもある。イッシーはかつてどんな子供時代を送ったんだろう。彼女には他人に執着しない人生を送って欲しい。
Posted by ブクログ
殺人が起こることは分かっている上で、えんえんとメールのやり取りが続いていく。
ポピーの病気のための募金が詐欺紛いの資金集めらしいことはすぐにわかるが、疑わしい状況が何ら変わらないのでいささか飽き始め、誰がなりすましだ存在しない人物だと考えながら読み進み、あっと驚く最後のイッシーベックの自白。
最後の新聞記事で少しホッとし、イッシーのメールでぞっとした。
Posted by ブクログ
前半部分はあまりにもたくさんの登場人物と何だかよくわからない断片的な資料の山がしんどく読み進めるのに時間がかかったが、後半に事が起こり推理パートに入るととても面白く、グイグイ引き込まれた。
推理パートは、優秀な弁護士見習いコンビが謎解き挑戦状の出し主である弁護士へ向けて、資料に基づいて導かれるいくつかの仮説とその論拠を提出するという形式で進んでいき、仮説に至るまでの途中式もわりかし丁寧に書いてくれるので、謎解き音痴の自分にとっても分かりやすく親切で良かった。これがあるので、前半部もあまり肩肘張らずスルスル読んでしまっていいかも。
ラストがヤバすぎて笑ってしまった。最高。
Posted by ブクログ
700ページ近い長編だけど、ストーンサークルに続きこれも一気読み。
ほとんどがメールやテキストメッセージで構成されているという珍しい一冊。最初は読みにくそうと思ったけど、いざ読み始めてみると全く苦にならなかった。
そしてなんと言っても最後の最後…!
そう来たか!という衝撃と怖さで震えました。
Posted by ブクログ
登場人物の1人がどうも読んでいてイライラするキャラクターで、読み進めるのに苦労した。多分それも作者の筆の上手さで、翻訳家の手腕なのかなと思う。
SNSを読み進めることで事件の流れを追っていくのだけど、どこかしら古典的なミステリの雰囲気を感じた。
終わり方がちょっと不穏でそれがまたなんとも言えない。
Posted by ブクログ
これは面白い。最後の最後まで、裏切られない面白さだった。予備知識無しに読むべき。
しかし…怖っ…ってゾクっとさせられたのは、久しぶり。自分にもメールが来そうな錯覚をしてしまうかも。
Posted by ブクログ
メールやテキストといった事件の資料のみで構成されており、読み手である自分も一緒に事件を推理する感が新体験だった。
かなり分厚い本だが、苦にならず読むことができた。
Posted by ブクログ
“〈21世紀のアガサ・クリスティー〉・・だと・・?”
てな感じで、触れ込みに惹かれて手を出した本書。
イギリスのとある田舎町。地元の目有力者でアマチュア劇団も主宰するマーティン・ヘイワードから、彼の孫娘・ポピーが難病に罹ったことが告げられます。
高額な治療費を工面するために、劇団員たちが中心となって募金活動を開始しますが・・・。
いわゆる“地の文”がなく、関係者達がやりとりする、メールやメッセージ、チャットなどの“テキスト資料”のみで構成されています。
最初のうちは、多すぎる登場人物紹介のページを何度も見返しながら、“何を読まされているんだろう・・”と思っていましたが、ある程度関係性がつかめてくると、いつの間にか、やめられないとまらない“かっぱえびせんモード”でのめり込んでいました。
閉鎖的な町特有のヒエラルキーだったり、人によって言う事や態度が違うなど、メール等を読み込んでいくうちに、人間性や錯綜した利害関係が浮かび上がってくる様が見事で、こういうところが確かにクリスティー感あるかも、と思いました。
そうしてじわじわ不穏な雰囲気が続き、中盤を過ぎてからやっと(?)決定的な事件が起こるという展開です。
司法修習生による真相解明部分では、伏線確認の為に過去のメールを読み返しながら、一緒に謎解きをしている感覚も楽しかったです。
ただ犯人の意外性はそんなになかったかな。という印象です。
因みに、キャラではもうイッシーにつきる感じで、イッシーがイタい、ツラい・・そして、コワい!
ラストのメールには思わず戦慄しましたね・・・フェミ!逃げて!!
Posted by ブクログ
髄芽腫を患った二歳の少女の治療費を集めるため、募金活動を始めたヘイワード一家。彼らが主宰する劇団の人たちや友人たちも大々的に協力し、順調にいくかに思えた募金活動だが、そこにつけこむ怪しい輩が現れたり、協力する人たちの中でも意見の食い違いが出たりして、不協和音が目立ち始める。そして、やがて起こる事件。その謎を膨大な量のメールやテキストから読み解くミステリです。
まず、すべてがメールやテキストといった情報の断片からできているところが大きな特徴。もちろんそこには各人の主観が大きく関わっているため、事態を正確に把握するのはなかなかに困難です。誰も彼も思わせぶりなことばかり匂わせてるし。嘘つきばっかりだし。表面上和気藹々としていそうなグループの影に渦巻くどろどろな部分もまざまざと見えたりして、一筋縄ではいかない物語でした。誰も彼も信用ならないのに、さらにそのうえ自分を偽っている人やそもそも存在しない人までがいるって……!
やがて殺人事件も起こりますが、しかしこの事件の発覚がようやく読者に知らされるのはなんと455ページ! そこまで延々、読者はどんな事件があったのかまったく知らされない状態で読み進まなければなりませんが。これがまったく飽きないのです。人間関係のごたごたや疑惑だけで充分面白く読み進めました。もちろん真相が明らかになる終盤もまた一気読みです。
Posted by ブクログ
予想外の展開でとても面白い! ひたすらメールを読んでいる時にはどんな事件がここから起こるんだろう、事件はまだか事件はまだかとワクワクしながら読み進めることができる。 ただ登場人物が多くて最初大変。
Posted by ブクログ
現代版クリスティーとの触れ込み。
解説は攻略本の霜月さん、訳者はホロヴィッツ担当の山田蘭さんなので、出版社としてそれなりの気合いの入れよう。
そして「このミス2023」では3位、「本格ミステリベスト10」では1位を獲得。
とある町の市井を実質的に牛耳り、アマチュア劇団を主宰する一族の長マーチン。
孫娘のポピーが難病と診断されたことにより未認可薬品を投与するための義援金プロジェクトが始まる。
アフリカ帰りのサムはきな臭さをかぎとり、個人的な忠告や調査をするのだが、どうにも探られて欲しくない事情がありそうな。。。
いや、確かにすごい一冊。
一部SNSでの相互やり取りがあるが、ほとんどがメールや書簡でのぶつ切りなやり取り、ものによっては相手からの返信すら記されていない一方向的な情報発信で書かれた前衛的試み。
そんなこんななので200ページくらいまで誰が誰だか、どんな立場の人物なのか全然頭に入ってこず、辛かった。
慣れてくるとメールという形式がもたらす行間への想像を掻き立てられる感じや、各登場人物達のあっちにはこういうけどこっちには別のことを言うという二枚舌ぶりのあからさまさが癖になり読む手が止まらなくなる。
が、とにかく長い。
全約700ページ。
不穏な出来事は進行している様子は感じ取れるが、進めど進めど事件らしい事件は起きない。
なので焦れて途中であきらめてしまう人もいるんじゃないかなぁと思うのだが、待ってましたとばかりに終盤発生する事件と読者への挑戦状的様相。
一気に解決編(ネタばらし)に持っていくのではなく、弁護士とその実習生(!?)達との演習的なやり取りの中でヒントを少しづつ与えながら解きほぐしていく感じもありそうでない感じで、犯人当てが好きな人はたまらないんじゃないだろうか(自分は例によって立ち止まって考えることなしにどんどん解答を貪りにいきましたw)。
いろんな人がいろんな思惑を持っていて、実は過去にあんなことがあって人生が交錯していてっていうのは確かにクリスティー的。
それをこの形式で表現したところが新しい。
Posted by ブクログ
全編通してメールやSNSなどの資料なのにクリスティってどういうことだろう?と思いながら読み進めていくと、なるほど…確かにクリスティ。
メールから浮かび上がる関係性や人間心理の描き方…というか捉え方?が見事で面白かった。
ただ、殺人事件が起こるまでが長い…まぁ構成的にそりゃそうなるよなとも思うけれども。あと登場人物が多い。数々のメールの裏の実際の出来事を推測しながら読むので結構疲れた。疲れるけど面白い。
色んな隠れた事情が垣間見えてくるんだけど…結局絡まりあって、もつれて…結果、人が死ぬっていうそれ自体がすごく…なんて言うか因果なもんだよなと。どれか一つでもピースが違ったら事件は起こらなかったのか?否か?
そういうことを考えてしまう構成だったな。
Posted by ブクログ
SL 2025.3.22-2025.3.26
地の文がなく、ほとんどがメールやテキストメッセージで構成されている。
なので序盤は何が問題で、解決すべき事件が何なのかさえよくわからなくて混乱するが、だんだん実際の人間性や関係が見えてくると面白くなってくる。
イッシーの不気味さは怖すぎる。特にラストのメール。
Posted by ブクログ
ポピーの件は最後そうなるだろうなと想像ついた。
犯罪事件が本の半分すぎてもはなかなか起こらないがメール等のいろいろな資料で人間関係のごたごたを自分で想像するのは面白かった。
この本の主役は誰がなんといってもイッシーだ。
知り合いには絶対になりたくない。重すぎるし面倒すぎる。でも自分では一番の友達と思っても相手はその他大勢だと思ってるってイッシーは重すぎるけどあることだよなあと思った。最後のイッシーのメールが実は一番怖いかも。
Posted by ブクログ
膨大な量のメールのやり取りから、有力者一家の隠された秘密を探っていく。文章がほぼメールなので、世界観を楽しんだり共感したりする要素はなし。推理するのが好きな人には良いと思います。
Posted by ブクログ
本書は、オビによると各種ベストテンランキングで上位を取っており、また本年の集英社文庫ナツイチにも選ばれるなど、世評が非常に高い。
冒頭、法律事務所経営者の弁護士から部下に宛てて「何の予備知識もない状態で同封の書類を読んでもらうのが最善」とあるとおり、本書は一種の”読者への挑戦”ものである。書類を読み進めていく部下弁護士と同じように、読者も本書を読み進め推理をしていけば、真相に辿り着くことができるということ。
登場人物のやり取りはほとんどメールやテキストメッセージで示される。そういう時代と言えばそうだが、登場人物が多数いるし、送信者、受信者の関係も分かりづらく、最初のうちは正直読みづらかった。
それはともかく、通読しての感想としては、700頁近い分量のミステリーとしては、謎の魅力としてやや弱いのではないかという思い。登場人物のキャラクターの謎を面白く思うという楽しみ方もあるとは思うが、その点不満が残った。
Posted by ブクログ
登場人物がSNS上でしか交流しないのが特徴
地の文がなく、口語体なので読みやすい
ここが良かった
・ヘレンの過去からのポピーの詐病に至るまでの流れ
・釈放されたイザベルのフェミへの新たな執着
ここはうーん、、、
・ローレン=イザベルはもう少し分かりにくくても良かった(ローレンのメールが分かりやすすぎた)
・登場人物の多さ
・クローディアのサムに対する逆ギレ(不倫したのはお前だろ)
このタイプの作品が好きな人は
真梨幸子『往復書簡』
藤崎翔『殺意の対談』
辺りがテイストが似ていて面白いのでおすすめ
Posted by ブクログ
前半は関係者のメールがひたすら続くので読むのしんどかった!
で、後半の謎解きパートでは登場人物多いしメールの内容いちいち覚えてないので遡って読み返して、を繰り返すという。
電子書籍で読んだのでめちゃくちゃ面倒でした。これから読む人には紙版をお勧めします。