阿部暁子のレビュー一覧
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ネタバレなんで、こんなにリアルなの。
理緒が最初はムカつくやつなんだけど、次第に惹き込まれていきます。犯罪に巻き込まれていく様がリアルでした。
犯罪の一端に加担する感じ…紙一重のところにいるかもしれない自分。
『カフネ』に続いて泣かされました。
主人公はいい子ちゃんなので、私のイチオシは理緒ちゃん(と錬くん)。ドラマ化など、ぜひ!
以下はお気に入りの文の引用です。
「彼らは、励ますことはしても、実際に手をのばして何かしてくれることはないのだ。たぶん、世の中は、そういうものなのだ。」
「口を。閉じて。三分間。」
「事件とは無関係の可能性も同等にある。身近な人間の信頼を損なわせるようなことはできない。 -
Posted by ブクログ
カフネがあまりにも良かったので他の作品も読みたくなり手に取りました。
最初は私の苦手なジュブナイルものかな?と思い読むのをやめようか迷いましたが、途中から物語の景色がガラリと変わりどんどん惹き込まれていきました。
読み終わった今、世の中の価値観や倫理観について深く考察したい気分になっております…
冒頭は少年少女が謎解きのお遊びをしているような場面が続きます。
ティーン世代の青春ものや恋愛ものを読む趣味が無いので「今作はイマイチ刺さらないな…」と思いました。
それが急に!変わるんです!いきなり!犯罪の世界に!笑
本作のテーマは特殊詐欺です。
それに巻き込まれた人達を取り巻く環境や心理描写を丁 -
Posted by ブクログ
知らずにとった本が続けて「詐欺」がテーマだった。時代だなと思う。
ミステリー好きの私は、殺人事件が発端になるものをたくさん読んできているけど、そちらは犯人の動機や事件の背景と共に警察がそれらを捜査解決していく爽快感がある。
でも「詐欺」の話は読んでいて重く苦しい。
お金を必要とする若者に魔の手は伸びていく。
そして私が読んだ2つの話はどちらも警察が出てくるものではない。
それこそが現実に起きてる近年の詐欺事件の特徴で、まさに「闇」。
それでもこの小説は重くなりすぎず、登場人物たちのキャラクターに救われる。
守るべきものがあるからこそ、危険な世界へ足を踏み入れてしまう登場人物たちだけど、そんな自 -
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中学時代の故障で選手生命を絶った少年と病気で車椅子生活となった少女の物語です。
これまで交じることのなかった“色”の二人がお互いを知るために努力し、考え、前に進んでいきます。
甘酸っぱい青春真っ盛りの高校生活を舞台にしているのがまた惹き付けられました✨
生きてると無意識に差別をしてしまったり、良かれと思ったことが相手を深く傷付けたり、きれい事では済まないことも沢山あります。生きるということは難しいことですが物語に出てきた矢地先生の、
「もちろん人より自分のことを優先するのは当然です。自分の人生なのだから。それでも、自分のために生きながらも、誰かに少しだけ自分の力を貸すことを惜しまないで -
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車いすテニスで世界を目指す「宝良」と、それに見合う最高の競技用車いすを製作したい「百花」の2人が中心となる物語。今回はside宝良。先にside百花も感動しいたが、こちらも勝るとも劣らない内容。
side百花では宝良の強さが印象に残ったが、こちらではその裏にある苦悩、弱さにもスポットがあたり、宝良をますます応援したくなる。
中盤からはパラオリンピックが舞台となるが、車いすテニスの激しさの描写がリアルで、本当に手に汗握る展開。対戦相手も人間らしさを然りと描いており、特に世界No.1の七條玲選手が非常に魅力的。彼女を通して車いすテニスの現状に切り込むことも忘れない。
個人的に百花と宝良のプロ -