阿部暁子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わった後、思わず、はあ〜と感嘆してしまった。とても切ないけれど、感動的なラストでした。七緒の正体が、まさか16代校長先生だったなんて全く予想もできなかった。(勝手に男性だと思い込んでいた笑)
七緒が生涯をかけて、自分の人生を犠牲にしてまてシマ高の再建に取り組み、未来に来たことで、七緒が夢見た活気あるシマ高を目の当たりにすることが出来て、本当に良かった。読み終わってからは、文化祭を和希と過ごしてほしかった思えてならなかった。
タイトルのどこよりも遠い場所というのは過去だということ、だけど七緒が残してくれた同じ場所で生きていく和希、確かに過去から未来へと繋がっていたんだなあと感動しました。
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Posted by ブクログ
序盤はライトなバディもののミステリかなと思い、正直軽い気持ちで読み進めていたのだけど、第二章あたりから徐々に不穏な空気が漂い始め、中盤以降はあれよあれよという間にものすごい展開に。プロットは相当練られており、これがほぼ初めてのミステリ作品というのは驚きだ。
作中では現在社会問題化しているある犯罪を扱っており、その具体的な中身はここには書けないが、ニュースなどで目にする内容から一歩踏み込んだ描写もあって、よく調べられていると思う。
全体を通して文章はリズムがあって読みやすく、キャラクターの描き分けがちゃんとできているので登場人物それぞれに個性を感じられる点も素晴らしい。一方で、個性を生かそうとし -
購入済み
やっと続編
梅毒しました
途中でそれぞれの登場人物の過去未来現在を
見失いそうになりますが、そんなことは
気にせず読み進めて完読。
前作から変わらず良作
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Posted by ブクログ
ネタバレ本当に読んで良かった。大切にしたい言葉とたくさん出会えた。
何に対しても無関心で、閉じこもって生きていると、無駄に傷ついたり、疲れたりしなくて楽だなと思える。でも、きっと自分のことも人のことも好きになれないんだと思う。伊澄が六花と出会って、刺激を受けて、どんどんとその世界が広がっていく。傷つくことも面倒なことも増えるけれど、一人では感じられない感情や自分の知らない世界とたくさん出会うことができる。そしてそのことを、色褪せていた世界がカラフルになった、と表現するのが、とても素敵だと思った。
個人的には、矢地先生の差別についての話がかなり心に残った。差別って本当に難しい。差別が駄目だということ