阿部暁子のレビュー一覧

  • 金環日蝕

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    「春風」と書いて「ハルカ」という名前が素敵だなと思ったのが最初の感想だった。
    春風を見ているとよく自分の言われる「正論と正解は違う」と言われる理由が何となくわかるが、春風が言ったように最初からしていたら、こんなことにはならなかったのではないかという気持ちもずっと抱えながら読んだ。

    この人は救われて、この人は救われないという不平等も気になったが、何も無くなってしまった時でさえ、この人は寄り添ってくれるという事実に早いうちに気づけた人がいたのは幸いだった。

    最初から何もかもが繋がっていたのに、途中でようやくわかるというのは見事だった。
    最後の写真のことはちょっと不完全燃焼だったが、全体的に優し

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    2026年05月24日
  • カフネ

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    ネタバレ

    みんな不幸な過去を背負ってる。
    でもそれぞれしっかり生きてる。人によって孤高だったり無表情だったり優しかったり、色んな個性があるけど。
    そんな人達が寄り添いあうとき、読者も温かい気持ちになり、視界が水で覆われる。
    重いテーマではあるが、会話が軽妙なのでスイスイ読める。

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    2026年05月23日
  • カフネ

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    家事代行サービスでの仕事を通して、様々な背景を持つ家族やペアのせつなの姿を見て、人生を形作る薫子さんに圧倒された。

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    2026年05月23日
  • カフネ

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    面白かったが、登場する人物のほとんどが、病気や暗い過去を抱えている特殊な人物であるというのは、現実感が乏しく、マンガみたいと感じた。

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    2026年05月22日
  • カフネ

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    めっちゃ読みやすい。ふだん本読まない人にも勧めやすい。
    内容は登場人物の抱える生き辛さが社会問題と結びついていたりしてかなり重ためだが、基本的に良い人ばかりが出てくるので優しい世界感。食事についての細かな描写は食欲をそそる。
    美味しい食事を食べさせることがいちばんの愛情表現って考え方良いなと思う。私も美味しいものを食べた時にはよく大切な人のことを思い出す。

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    2026年05月21日
  • カフネ

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    2026/05/17

    不妊治療を諦め、夫と離婚した薫子。
    その上、愛する弟が亡くなってしまった。
    自暴自棄になっていた彼女を救ったのは、「カフネ」で働く、弟の元恋人せつなの作る料理だった。

    この物語を読んで心に残ったことは、誰かのためにしたことが巡り巡って自分をも救ってくれる、ということ。
    薫子が人から感謝されることで、少しずつ自分の幸せを取り戻していく姿に、とても共感した。

    日々真摯に仕事に向き合うせつなだが、彼女もまた深い悲しみを抱えている。
    せつなが必死に働く姿は痛々しくて胸に刺さった。
    彼女に救われた薫子が、せつなのためにできることは何か。

    おいしそうな料理と人の優しさが、温か

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    2026年05月20日
  • 金環日蝕

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    ある偶然な出来事が登場人物の思惑から必然的に起きていたと後から種明かしされていくものが好きだと気づいた。少しの出来心から詐欺に吸引されていきながら、振り回されていく物語。現実感がものすごく強いわけでもないが、人物達の思惑は綺麗に抽出されていて、みんなで1つの物語を作っていることを見せられた気がした。とにかく後から必然性が出てくるミステリーが好き。

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    2026年05月18日
  • カフネ

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    ネタバレ

    心が温まる本だった。
    せつなは味覚がない薫子の弟に対してどうやったら食べることを楽しいと思って貰えるのかを考えて料理を作ってあげてた。
    味覚があるということは本当に素晴らしいことで、食べることが楽しいってことは生きることが楽しいことに繋がるなと感じた。
    最初の遅刻も伏線だったことにびっくりした。
    せつなは元恋人じゃないんじゃないかなと途中で予想はしていたが、まさかの出来事にびっくりした。
    助けてほしい人が助けてと言えない世界で、春彦は、ただただ優しい男の子だったんだなあと感じる。
    自分の気持ちよりも誰かへの役に立ちたいだとか助けになってあげることを選んで生きていたし、そんな子が自らの命を絶って

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    2026年05月18日
  • カフネ

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     疲弊した人と人の繋がりを軸に、他人の心中の複雑さ、関りの難解さ、家族の在り方を描写した一冊。
     傷付いた主人公が癒されるまでという主軸がありつつも、弟の死の真相や主人公の離婚の理由やせつなの過去といった複数の疑問を秘めたミステリチックな作品でもありました。そのおかげで、作中に出てくる食材や調味料の五割を知らないほど料理に一切興味が無い私でも料理描写尽くしの中盤を読み通せました。
     特に家族という概念への哲学が主軸の作品と感じました。出産という行為の是非、親としての責任、配偶者の心意気……それらに対する著者の意見が力強く描かれていたと思います。勿論左記の話題は軽率に結論付けることが出来るほど簡

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    2026年05月17日
  • カフネ

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    すっごい良かった。

    当たり前だけど言葉にして相手と話し合うって大事だと思わされた。死んでからじゃ何も伝わらない。
    春彦みたいな人がこの世の中にどのくらいいるんだろうか。

    本当に最近は同僚との家庭環境と比較して少しまいっていた期間があったのでこの本読んで救われた気がします。その方の内面的なものなんてこれっぽっちもわからないから相手のことを考えて悩んで病むのではなく自分は自分で好きなことを考えて3食食べて生きよう!

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    2026年05月16日
  • カフネ

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    ネタバレ

    思わずヨダレが出る。心も身体も健康的な生活をしていきたいと実感させられる本。

    流されがちな私だから、登場人物の信念を持つということのかっこよさに惚れ惚れした。

    生きる希望があるってこういうことなんだなって、薫子の変わりっぷりから学んだ。
    自分のことは自分にしか分からない、寧ろ自分のことを理解することすら難しい。だからこそ、お互いに分かり合うために努力をするし、思いやりというものも生まれる。それがとっても尊いことであり、そうして生きていきたいと自分で思うことが、今後生き続けることにも繋がるんだと思う。

    タイトル回収もキレイで微笑みが生まれるほど穏やかな気持ちになれた。

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    2026年05月16日
  • 鎌倉香房メモリーズ2

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    相変わらず内気オタク女子の冗長かつ大袈裟な独り言的口調に並行しつつも、第二巻は「人が人を想う」尊さに触れた物語で思わず涙したシーンもあり。
    香乃ちゃん、もう少し語りがさっぱりしていればかなり好きなタイプなんだけど。

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    2026年05月14日
  • 金環日蝕

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    阿部暁子さんの文章は、時に本筋を追い越してしまうほど人物描写に重きが置かれる。前作『カフネ』でも感じたその独特の筆致は、本作においても健在だ。

    登場する大人の女性の描き方に自分なりの違和感を覚える部分はありつつも、読み進めるうちに物語の世界へ深く没頭させられていた。
    人を傷つけようとする者もいれば、助けようとする者もいる。「人間という生き物のわからなさ」を描き出す著者の視点に、静かに引き込まれていく感覚がある。

    そんな混沌とした人間模様の果てに待っていた結末は、意外にもスッキリとしたものだった。

    随所に散りばめられていた種明かしには、それぞれの場面で驚かされた。重苦しさが漂う物語の中で、

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    2026年05月13日
  • カフネ

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    登場人物の背景がちらつき、余韻を残しながらストーリーが展開される。
    薫子は沢山の苦しみや不安、悲しみを抱えていた。とあるきっかけで、弟の過ごした時間に触れようとカフネのボランティア活動に参加する。
    薫子は出会う人にフラストレーションを感じながらも、逆に関わりを通して心の深いところにあるわだかまりが癒されていく。孤独とどう向き合ってどう生きるか、登場人物を通して勇気と決心のようなものを感じた。感動シーンが波のように止めどなく続き、ページをめくる手が止まらなかった。
    現代社会の課題や、人の背景、成長が詳細に描かれているところも見所だった。
    突然1人になったらと想像しながら、読み進めた。そういう時こ

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    2026年05月15日
  • カラフル

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    車いすユーザーの女子高生と、本気で走るのをやめた男子高生。
    なりたくてなったわけじゃない、障がい者。当人の気持ちやどうしたらいいかわからない周りの声。戸惑う学校。
    正しいのは何かわからないけど、私も知らないことを知れたのが良かった。

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    2026年04月26日
  • また君と出会う未来のために

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    先日読み終えた「どこよりも遠い場所にいる君へ」とセットで買ってあった続編。個人的にはこちらのほうが好みでした。
    前作は限りなく一人称に近い三人称視点で書かれてたんですが、こっちは一人称に振り切ってたので読みやすく感じた…というのも、前作の和希という人間の本人目線で語られる文章が得意じゃなかっただけなのかもしれないと思いました。爽太の目を通して見る和希は魅力的に感じたので、人間って不思議なもんですね。

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    2026年04月23日
  • 金環日蝕

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    引ったくり犯を捕まえるだけの日常系ライトミステリかと思って読み始めたが、犯罪の規模も家族の話も大きくなって驚いた。一番驚いたのはフジサキの正体かな。叙述トリックが随所に仕込まれていて種明かしの頻度が高く、終始おもしろかった。金環日蝕の比喩も秀逸。カガヤと錬が実写で見たい。カフネも読みたくなった。

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    2026年04月21日
  • どこよりも遠い場所にいる君へ

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    「カフネ」が面白かったので手に取りました。時空を超えたファンタジーと聞くと滑稽なストーリーを思い浮かべますが、想像していたのとは異なり、少年少女の思いの機微が散りばめられた作品で圧倒されました。

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    2026年04月19日
  • 金環日蝕

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    カフネがとても刺さったのでもう一冊。

    やっぱり会話の掛け合いのリズム感がとっても良く春風と錬、陽と翠がぽんぽん進むのが本当に心地よい。
    重めの題材なのにその会話に合わせてスラスラ読めた。

    決め台詞は北海道万歳!

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    2026年04月12日
  • 金環日蝕

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    ネタバレ

    地元が舞台ということもあり、情景を鮮明に思い描きながら読めた。探偵パートではラノベみたいな大学生がどんどん出てきて、こんな作風なのか…?と思ったら詐欺パートからどんどん話が転がっていくので引き込まれた。二人の背景が重すぎる。
    人類で最初の仕事は詐欺師って、あながち間違ってなさそうでこわい。この時代でもどんどん手法を変えて永遠になくならない。

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    2026年04月10日