阿部暁子のレビュー一覧

  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    「春風」と書いて「ハルカ」という名前が素敵だなと思ったのが最初の感想だった。
    春風を見ているとよく自分の言われる「正論と正解は違う」と言われる理由が何となくわかるが、春風が言ったように最初からしていたら、こんなことにはならなかったのではないかという気持ちもずっと抱えながら読んだ。

    この人は救われて、この人は救われないという不平等も気になったが、何も無くなってしまった時でさえ、この人は寄り添ってくれるという事実に早いうちに気づけた人がいたのは幸いだった。

    最初から何もかもが繋がっていたのに、途中でようやくわかるというのは見事だった。
    最後の写真のことはちょっと不完全燃焼だったが、全体的に優し

    0
    2026年05月24日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    ある偶然な出来事が登場人物の思惑から必然的に起きていたと後から種明かしされていくものが好きだと気づいた。少しの出来心から詐欺に吸引されていきながら、振り回されていく物語。現実感がものすごく強いわけでもないが、人物達の思惑は綺麗に抽出されていて、みんなで1つの物語を作っていることを見せられた気がした。とにかく後から必然性が出てくるミステリーが好き。

    0
    2026年05月18日
  • 鎌倉香房メモリーズ2

    Posted by ブクログ

    相変わらず内気オタク女子の冗長かつ大袈裟な独り言的口調に並行しつつも、第二巻は「人が人を想う」尊さに触れた物語で思わず涙したシーンもあり。
    香乃ちゃん、もう少し語りがさっぱりしていればかなり好きなタイプなんだけど。

    0
    2026年05月14日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    阿部暁子さんの文章は、時に本筋を追い越してしまうほど人物描写に重きが置かれる。前作『カフネ』でも感じたその独特の筆致は、本作においても健在だ。

    登場する大人の女性の描き方に自分なりの違和感を覚える部分はありつつも、読み進めるうちに物語の世界へ深く没頭させられていた。
    人を傷つけようとする者もいれば、助けようとする者もいる。「人間という生き物のわからなさ」を描き出す著者の視点に、静かに引き込まれていく感覚がある。

    そんな混沌とした人間模様の果てに待っていた結末は、意外にもスッキリとしたものだった。

    随所に散りばめられていた種明かしには、それぞれの場面で驚かされた。重苦しさが漂う物語の中で、

    0
    2026年05月13日
  • カラフル

    Posted by ブクログ

    車いすユーザーの女子高生と、本気で走るのをやめた男子高生。
    なりたくてなったわけじゃない、障がい者。当人の気持ちやどうしたらいいかわからない周りの声。戸惑う学校。
    正しいのは何かわからないけど、私も知らないことを知れたのが良かった。

    0
    2026年04月26日
  • また君と出会う未来のために

    Posted by ブクログ

    先日読み終えた「どこよりも遠い場所にいる君へ」とセットで買ってあった続編。個人的にはこちらのほうが好みでした。
    前作は限りなく一人称に近い三人称視点で書かれてたんですが、こっちは一人称に振り切ってたので読みやすく感じた…というのも、前作の和希という人間の本人目線で語られる文章が得意じゃなかっただけなのかもしれないと思いました。爽太の目を通して見る和希は魅力的に感じたので、人間って不思議なもんですね。

    0
    2026年04月23日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    引ったくり犯を捕まえるだけの日常系ライトミステリかと思って読み始めたが、犯罪の規模も家族の話も大きくなって驚いた。一番驚いたのはフジサキの正体かな。叙述トリックが随所に仕込まれていて種明かしの頻度が高く、終始おもしろかった。金環日蝕の比喩も秀逸。カガヤと錬が実写で見たい。カフネも読みたくなった。

    0
    2026年04月21日
  • どこよりも遠い場所にいる君へ

    Posted by ブクログ

    「カフネ」が面白かったので手に取りました。時空を超えたファンタジーと聞くと滑稽なストーリーを思い浮かべますが、想像していたのとは異なり、少年少女の思いの機微が散りばめられた作品で圧倒されました。

    0
    2026年04月19日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    カフネがとても刺さったのでもう一冊。

    やっぱり会話の掛け合いのリズム感がとっても良く春風と錬、陽と翠がぽんぽん進むのが本当に心地よい。
    重めの題材なのにその会話に合わせてスラスラ読めた。

    決め台詞は北海道万歳!

    0
    2026年04月12日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    地元が舞台ということもあり、情景を鮮明に思い描きながら読めた。探偵パートではラノベみたいな大学生がどんどん出てきて、こんな作風なのか…?と思ったら詐欺パートからどんどん話が転がっていくので引き込まれた。二人の背景が重すぎる。
    人類で最初の仕事は詐欺師って、あながち間違ってなさそうでこわい。この時代でもどんどん手法を変えて永遠になくならない。

    0
    2026年04月10日
  • また君と出会う未来のために

    Posted by ブクログ

    「どこよりも遠い〜」の続編。前作の和希くんたちも出る。今回は小学生の時に未来に行ったことがあるという大学生の男の子が主人公。
    そりゃ和希くんは理解してあげれるし、大切な人に会いたいという気持ちが1番分かるよなぁ…と切なくなった。
    泣ける。
    タイムリープもの多いけど、この作品はキャラもいいからなんかその物語に入りやすいし好き。

    0
    2026年04月09日
  • 短編小説新人賞アンソロジー

    購入済み

    推しの

    作家さん目当てで拝読
    気付かず推しが隠れていて得下気分

    読書が日常で読む本がなくて困ってる方に
    新たな推し探しに最適

    0
    2026年04月03日
  • カラフル

    Posted by ブクログ

    『私は車いすじゃなくて人間です』
    車いすユーザーの六花が伊澄に言った言葉。
    相手を気遣ったつもりの言動でも、受け手にとっては迷惑だったり、傷ついたりもする。

    障害者と特別扱いすると差別になるし、
    かといって手助けをしなければ無視になるし、
    手を貸すのもユーザーの気持ちを確認しなければいけない。…人付き合いは難しい。

    ---------------

    物語は表紙のイメージ通りの青春物語。

    中学時代に挫折経験をした主人公二人が
    高校スタートで出会い、さまざまな問題にぶつかり成長していくストーリー。

    他の登場人物もそれぞれ個性的で、根っからの腹黒が1人もいないので綺麗にまとまっている。
    よく

    0
    2026年04月02日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    「ここがすごかった!」とか「ここが面白い!」と派手に言葉にできるような分かりやすい山場があるわけではないのですが、最初から最後までずっと面白くて、少しでも時間が空いたら続きが読みたくなってしまう作品でした。あっという間に読み終えてしまって、心地いい余韻に浸っています。

    0
    2026年06月11日
  • カラフル

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    短距離走の選手だったがある事情から走るのをやめて、無気力無感動で生きようと思っていた少年と、夢を持ちそのために努力してきたのに病気で下半身不随になった少女。
    少年は、少女に出会ったことで、世界がカラフルだと気づく。
    ボーイミーツガールであり、多様性に気づき認め合う柔軟な感性への希望が描かれた物語である。

    0
    2026年03月19日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    阿部暁子さんの文章は綺麗でスッと入ってきます。物語の展開も秀逸。終盤の伏線回収がテンポよく、小気味よく、飽きません。

    0
    2026年03月19日
  • パラ・スター <Side 百花>

    Posted by ブクログ

    ちょうど今、冬季パラリンピックが開催されていた。
    画面越しに観る選手たちは、障害をものともせず、力強く、いきいきとして輝いている。しかし、その舞台に到達するまでには、どれほど想像を絶する努力と葛藤があったのか私達には計り知れない。

    もし、ある日突然、事故や病気で歩けなくなったら?宝良やみちるが直面した「なぜ自分が?」という呪いたくなるような現実は想像するだけで胸が締め付けられる。
    だけど支える側の家族や友人もつらい。支えたい、力になりたいと願うほど自分の無力さに絶望してしまう。
    みちるの「車椅子なんかいらない、それより足がほしい。ちゃんと歩ける足」が心に残る。
    この言葉は誰もが思う本音だよね

    0
    2026年03月17日
  • カラフル

    Posted by ブクログ

    告白シーン 青春だなー
    でも、六花のお母さんの言う通り!
    大人というのは、歳をとった少年少女のこと。
    年齢を重ねても、
    カラフルな社会に敏感でいることが大切。

    0
    2026年03月14日
  • とっておきのおやつ。 5つのおやつアンソロジー

    Posted by ブクログ

    『脱サラ』『バブル崩壊』
    甘いおやつがストレスを発散させるという特徴ゆえ、全体的に社会からの離脱、人生の転換、というテーマが多いですね。それに著者ごとの癖、表現、展開がある。
    癒しを求めた上で小説家さんを探すにはうってつけの本でした。

    0
    2026年03月10日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    序盤から伏線が散りばめられていて楽しい

    金環日食の意味が平面的に見るとわかる
    人間の矛盾について精緻に描写されている
    どうしようもない悪意に晒されてその被害者になることは往々にしてあることだけどその逆もあるという矛盾が面白いという観点に気づかせられる

    登場人物が生き生きしてていい
    映像化に向く作品なのではと思う!

    イケメンは得だなと思った

    0
    2026年03月07日