阿部暁子のレビュー一覧

  • カフネ

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    ☆5つでは足りないぐらいの良作。魅力を伝えづらい作品ではあるが、中でも、せつなと薫子の関係性とその距離感の詰め方は主題の一つ。生きる意欲を失ったときに助けてくれる誰かが側にいること、その大切さをしみじみ感じられる作品。生きることは食べることでもあり、そういう意味で健康な食事は何物にも代えがたい重要なもの。料理を通じて、相手に気持ちを伝え、前に一歩踏み出す勇気を与えることができることを知った。

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    2025年12月29日
  • カフネ

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    なぜか分からないけど、読んだあと少し元気がもらえた。食べることって大事なんだなと思えた。また時間を置いて読みたい。

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    2025年12月28日
  • カフネ

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    誰かの手助けを必要としてる人がいて、その人のための家事代行サービス。素敵なお仕事だと思いました。
    家族でも知らない1面を持ってることも当然あって、それを受け入れること、受け入れられることが簡単なようで難しいんだなと感じました。
    じんわり暖かいお話です!

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    2025年12月28日
  • カフネ

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    それぞれの人生と人と繋がりが重なり合い新たな形を育んでいく
    葛藤や変化、辿り着く先全てが愛に包まれてて優しく照らしてくれるような作品でした

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    孤立、貧困といった日常から目を逸らさずまた諦める事なく、自分をその現場に放り込み 自分の特技を体当たりで活かしていく主人公たち。
    そこに関わる人々の単純ではない関係を、人間の本能に備わる力=食べる力使って紡ぎなおしていく。
    時代に合った新しい遺言の制度やパートナーシップ制度まで活用しながら、逞しく生き抜こうとする 本能と知恵を駆使して人生を切り拓こうとする現代日本の風景が垣間見える作品 小説という方法の持つ洞察力を感じた一冊

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    他人は他人、分かり合うことなんてできないことは大前提で、それでも、その人の為に何かしたい、って純粋な思いがあれば、遠慮の壁を越えてぶつかっていける。
    人付き合いは、まさに“戦闘”。

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    ネタバレ

    何度も泣いてしまった

    薫子の家庭環境や、両親への思い、そしてその乗り越え方が自分のものと重なって、胸が締め付けられるようだった。
    実際、春彦のような弟がいたら…と想像すると、自分の不甲斐なさに、弟の死後、改めて直面してうちひしがれる。春彦は、周りの幸せを願って生きたけど、それは、自分の気持ちや願いすら押し殺してすることなのか?そうすることでかえって周りは苦しむこともあるのでは?と思った。私は、春彦にはもっと自分の人生を生きる選択をしてほしかった。それが周りの人間、特に家族や大切な人を幸せにするんだって気づいてほしかった。
    せつなの、どうしようもなく愛しい人間の、その心の中がいじらしくて、、た

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    「本屋大賞だから面白いだろうな」と思いながら読み始め、読んでる途中は「さすが本屋大賞だな、面白い」と思いながら読んで、「先入観なしで読みたかったな」と少し残念に思ったけれど、読み終わった今はそんなふうに思っていたことを忘れてしまうぐらい深い深い感動の中にいます
    読み終わった1日経った今もずっと考えてる
    すっっっごく良かった!
    素晴らしい読書体験だった!

    ーーー

    綺麗にまとめるのが逆に勿体無い気がするので、読みながら思ったことを新鮮なうちに箇条書き↓

    ・最初の方、薫子の語り口がキツさを「こういう作風の作家さんなのね」と捉えていたけど、そんなことなかった。そういうことだったのね

    ・不妊、毒

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    さすがの本屋大賞受賞作品、読んで良かったと思える素敵な作品でした。

    自分の内も理解しきれないのだから、なおさらどんなに親しい間柄でも、他者の全てを真に理解することはできないのだろうな。
    だからといってただ諦めるのではなく、自分の心と向き合い言語化して伝えること、他者を先入観や思い込みで理解した気にならないこと、寄り添う気持ちをもつことが大切なのかなと思った。
    でも全てを伝えれば確実に状況好転するわけではなくタイミングや条件が影響するし、どんなに想像力を働かせようと思っても、当事者の立場を経験しないと気持ちを理解しきることはできないから難しいよね。

    そして誰とでも関わり続けるのが正ではなく、

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    ネタバレ

    途中、「美味しいごはんは正義!」という言葉が頭に浮かんできました。食べることは生きること、生きることは食べること。そんなことばも。

    これから何か辛くて落ち込むことがあった時に、
    「よし、まずは美味しいものを食べよう!(でもお酒は控えめに…)」と、この本のことを思い出すような気がします。
    さすが「本屋大賞」と思うようなヒューマンドラマでした。

    (ここからネタバレあり)

    主人公の薫子が、亡くなった弟の恋人のせつなに会うところから物語は始まります。
    前半はいろいろ謎があります。

    ・春彦は自殺なのか?
    ・せつなと春彦の関係(別れの理由)
    ・春彦が遺言書を作った理由
    ・春彦から送られてきたプレゼ

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    2025年12月27日
  • カフネ

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    5回泣いた。

    始まりが不本意な理由であっても、辛い理由であっても、手と手を取り合うそれぞれの関係が心を温かくした。

    人の為に好みや状況、楽しませようとして作る料理はこんなにも胸を熱くするのか。
    私も誰かに、相手が喜ぶものを。
    それだけでなく、相手と一緒にいい思い出になるようなご飯を作ってみたい。

    主人公に共感するところがいくつかあった。
    性格や考え方が似ていると思った。
    私と境遇(家族関係)は違うのに、不思議だ。

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    2025年12月26日
  • カフネ

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    身近な人間の死。唐突に横から殴り飛ばされるような喪失感を救うのは、冷ややかではねっかえりな人間の手によって作られた、温かくてほっとするごはんだった。

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    2025年12月28日
  • カフネ

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    日々の仕事、子育て、介護、家事、人間関係に追われて心も身体も疲弊してしまい、自分の気づかぬうちにセルフネグレクトに陥って、自暴自棄になったり生きるのをやめたくなってしまっているときに誰かがそっと手を差し伸べてくれたり、誰かの血の通った温かい食事を食べるだけで救われる事って本当にあるし、相手がそのつもりがなくても当事者からするとそれらの経験はその後の人生に大きな影響を与えると思う。
    私はせつなというキャラクターが好きでした。
    大切な人たちが周りからいなくなっていってしまうたびに傷つき、そのたびに心が弱っていってしまう。それなら傷つかないように人との距離を詰めないようにするところとか自分の心を守る

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    2025年12月24日
  • カフネ

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    とても素敵な本でした。今自分の隣にいてくれる人たちのことをどれだけ理解できているのか。長く時を過ごしてきたとしても、その人にとってのほんの一部しか理解できていないのかもしれない。だからこそ、言葉で伝えよう、大切な人こそ向き合おう、そう思わせてもらいました。

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    2025年12月23日
  • カフネ

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    ポルトガル語で、「愛する人の髪にそっと指を通す仕草」を意味するカフネという単語。こんなに素敵で優しい言葉が、単語として存在する国があるんだなあと心が温かくなった。
    人それぞれに愛する人がいて、愛し方も人それぞれで、愛が上手く伝わらないこともあるけれど、それでも皆が必死に自分なりの愛を表現しようともがいている。愛を伝えることに失敗して後戻りできなくなってしまった時は、めいっぱい悩み反省して、次に活かす力を得る。失敗を乗り越える姿はたくましく、人を大切にすることを諦めない力みたいなものを貰えた。

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    2025年12月23日
  • カフネ

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    普段ミステリーを好んで読んでいますが、本屋大賞受賞作品とのことで気になって読んでみました。
    読んだ後に、この本を大切な人に渡したいなと思いました。
    こういった題材の本を読むと涙で感情が揺れすぎてしまって疲れるので避けています。ただ、カフネを読んでからしばらくは殺人事件とかそんな内容の話は読みたくないな、余韻に浸っていたいなと思わせられる作品でした。

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    2025年12月23日
  • カフネ

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    苦労からの前への進み方、話も意外性のある展開があり面白かった。今の世の中についても問題提起してる。いろんな形の愛があると感じた

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    2025年12月23日
  • 金環日蝕

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    一文字たりとも読み飛ばせない、濃度の高い小説なのに登場人物の軽やかさ、リズムの良さがあり、重さ、クドさ、押し付けがましさは感じられませんでした。続編はあるのかな?

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    2025年12月19日
  • 金環日蝕

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    重たい内容だけど、台詞が軽快で面白かったり
    人物像が濃く描かれていたり
    辛くても、救われる
    すっかり阿部暁子さんの文章のファンです

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    2025年12月18日
  • パラ・スター <Side 宝良>

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    〈Side 百花〉からの続編。
    車椅子なんだけど、純粋にテニスプレーヤーとして苦悩しながら、戦い続ける宝良ちゃんがやっぱりカッコいいし、百花ちゃんの成長も微笑ましいし、二人の関係性も羨ましいぐらいに、しびれました。

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    2025年12月17日