阿部暁子のレビュー一覧

  • カフネ

    Posted by ブクログ

    心温まる物語。
    私自身が、子供を持つことは素晴らしいと疑わない気持ちがあったけれど、この世の中自体に不安感を抱いていて子供を無責任に産めない、と考える人もいるんだと思った。
    そして、そう思わせてしまうようなことが起こっていること、悲しくなるし、そういう人に手を差し伸べたいね。
    どんなに親しくなっても他人は他人で、全てわかりあうことはできない。このことはしっかり覚えておきたいな。味覚障害を明かさない弟、びっくり。
    薫子が養子縁組やパートナーシップを、せつこに提案するのは、かなりお節介だし踏み込んでいると思うけれど、やはり人と人の繋がりは大事なんだと思った。

    0
    2025年12月21日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    読んだあとには、あたたかい気持ちになった。
    初めから真ん中くらいまでは、ハラハラ、ドキッとする場面もあったけど、途中で意外な事実が出てきて、そこからは人物像が180度変わったりして… サスペンス読んでたっけ、と思ったり笑
    後半は涙が出た。誰にも、見えていない一面があって、人を完全に理解するのは無理なんだな。でもそれでも、理解しよう、一緒に生きよう、とすることが支え合うってことなんだと思った。

    法務局に勤めている薫子さんが、12歳下の弟の春彦くんをなくし、その遺言書に書かれた、元彼女のせつなさんと会う。せつなさんは、ぶっきらぼうで愛想のない、穏やかだった春彦くんとは合いそうにない家事代行サービ

    0
    2025年12月21日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    4章から一気に話が進むが、それまでに飽きたりすることなく読みやすい。温かく切ない気持ちになる。人の見た目や態度だけで判断してはいけない、見えているのは今の状態だけでその人の今まで生きてきた人生や思いの全てを知らないから。人の辛いという気持ちは数値化できないし、本人以外の誰も理解することはできないし、理解しようとする姿勢さえも重荷になることもある。でも心が病んでいると知った時、その人を支える人が1人だけでもいなければいけない。1人だけでは生きていけない。そんな事が食や生活を通して身に染みてわかる1冊だった。また絶対読みたいし、周りの人にも読んで欲しい1冊。

    0
    2025年12月21日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    自分のことを肯定も否定もしてくれるような作品だった。
    少し突飛だったり不思議に思ったりする部分もあったけど、本当の意味では理解できない人間らしさでもあるのかなと思えた。
    もやもやする終わり方でもなく、あたたかい気持ちで読み終えることができた気がする。
    あと、読んでいるとすごいご飯が食べたくなる。
    自炊でも人に作ってもらうでもいいから、あたたかいご飯が食べたくなった。

    0
    2025年12月19日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    一文字たりとも読み飛ばせない、濃度の高い小説なのに登場人物の軽やかさ、リズムの良さがあり、重さ、クドさ、押し付けがましさは感じられませんでした。続編はあるのかな?

    0
    2025年12月19日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    重たい内容だけど、台詞が軽快で面白かったり
    人物像が濃く描かれていたり
    辛くても、救われる
    すっかり阿部暁子さんの文章のファンです

    0
    2025年12月18日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    ものすごくよかった 人の温かさって大切だなって思った
    薫子さんせつなさんペア個人的に好き笑
    個人的にラストのシーンが大好き

    0
    2025年12月18日
  • パラ・スター <Side 宝良>

    Posted by ブクログ

    〈Side 百花〉からの続編。
    車椅子なんだけど、純粋にテニスプレーヤーとして苦悩しながら、戦い続ける宝良ちゃんがやっぱりカッコいいし、百花ちゃんの成長も微笑ましいし、二人の関係性も羨ましいぐらいに、しびれました。

    0
    2025年12月17日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    遅ればせながら、拝読。
    本屋大賞の本が大好きな理由のひとつに、曖昧な表現が多用されているというものがある。
    繊細な表現が物語の輪郭を創り出し、そうして読者の脳内に人物像や見取り図を作る。

    『春風が突き抜けるような』と繰り返し表現される春彦の話し方と声はどんなものだっただろう。亡くなった今、残された薫子やせつなに知る術はないが偶然にも、いや必然的に出会った2人は彼の願ったものだったのかもしれない。
    私が知っているあの人のことは、その人の100%のたったの1%に過ぎない。

    久しぶりに読んだ本屋大賞の本が、カフネで良かったと心から思う。

    0
    2025年12月16日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ★4.5
    登場人物全員の内面が次々に紐解かれて行くのが読んでいて面白かったです。
    薫子の努力一筋で人生を切り開いてきたところに親近感もあるし、自分の中で小野寺せつなが後半に連れてどんどん魅力的な人物になりました。
    食の大切さを改めて教えてくれるとても素敵な1冊でした。

    0
    2025年12月14日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    本屋大賞、なるほど。
    とても読みやすい文章でありながら、心が温まる内容。
    とは言え、それぞれが抱える不安や焦燥には心が痛む。
    全てのキャラクターが生きていて、感情が入りやすい。素晴らしい。

    0
    2025年12月14日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    人生のどん底を知った2人だからこそ支え合える物語でした。簡単に言ってしまえば、家事代行をボランティアで行う2人の歳の離れた女性が様々な事情を抱えるお家に伺う日常を描いたお話。ですが、それだけはなく彼女達自身の生い立ちや置かれている状況にとても感情を揺さぶられました。物語の展開も予想のつかないものばかりで、日常系のお話なのに一時も飽きることなくすぐに読みきってしまいました。

    0
    2025年12月14日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    まず「カフネ」とは、作中で家事代行サービスをする団体のことを指します。弟を亡くし、不妊に悩み生活が荒れてしまった野宮薫子。弟のパートナーだった小野寺せつな。弟の遺した遺言書をきっかけにこの2人が出会い、物語が展開していきます。カフネの活動、弟の死の真相、それらを通して気付かされる家族、友人、恋人、との関係の在り方。2025年本屋大賞作品、その賞に恥じぬ素晴らしい作品でした。現代に疲れた方にもぜひ読んでいただきたいです。
    (ちなみに読んでいる時イメージしたのは、薫子が江口のりこさん、せつなが池田エライザさん、春彦が岡田将生さんでした。映画化が楽しみです。)

    0
    2025年12月14日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    ずっと積んでいた1冊、とっても良かった〜。
    不妊治療がうまくいかず、夫と離婚し、弟まで突然失った薫子はアルコールに頼るようになるが、弟の遺した遺言状をきっかけに弟の元恋人のせつなと再会し、一緒に家事代行サービスの仕事を手伝うことで再生していく物語。
    薫子の気持ちが分かりすぎて胸が締め付けられるけど、せつなやカフネを通じて知り合う人たちとの交流によって自分の人生を取り戻していく姿が力強い。何度も「私は不屈の努力で人生を切り開いてきた女だ」と自分を奮い立たせる薫子が最高。
    だれかと仲良くなりたい、もっと知りたいと思うとき、どこまで踏み込んでいいものか迷ってしまって難しい。でも人間関係を築くには、や

    0
    2025年12月14日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    「カフネ」はポルトガル語で愛する人の髪に手を添える仕草という意味があります。2025年の本屋大賞ようやく読むことができました。疲れた一日の終わりにはぜひカフネを読むことをオススメします。最初はチグハグな関係だった薫子とせつながすれ違いながらも共に家事代行サービス「カフネ」をやっていくという話でした。とても読みやすくてあたたかい物語でした。やっぱり本屋大賞の本は面白い!

    0
    2025年12月13日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    本屋大賞、信頼できすぎる。
    あっという間に読んだ。
    胸が熱くなって泣ける。
    生きていくために、必要とされること、必要としてる人がそばにいることって大事ね。でもそれが満たされることってほんとに奇跡。

    0
    2025年12月13日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    登場人物の抱えるものを自分も抱えている感覚。
    愛情という美しい言葉のもとに、大切な人を追い込んでしまう現実。
    そういったことが苦しくて、読みながら、度々泣いてしまった。
    生きることは苦痛の連続で、それでも生きることは貴い。

    人は本当に愚かで、自分の欲望や妄想のために心を悩ませたり、他の者を従わせようとしたりする。自分の正義は他の人にとっての正義ではないのに。

    読み終えて、思うことは
    ただ自分の愛する人が自分に正直に、自由に生きてほしいということ。
    そして、自分自身もそうありたい。

    0
    2025年12月13日
  • カラフル

    Posted by ブクログ

    読み終わって爽やかな気持ちになりました。
    ど直球、青春小説でした。
    車椅子ユーザーのことを少しでも知れた事は読んだ意味があると思いました。

    0
    2025年12月08日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    お腹がすいていることと、寝起きする場所でくつろげないことは、だめです。子供も大人も関係なく、どんな人にとっても
    無償の愛、人の温もり。大好きな人においしいご飯を作ってあげたくなるお話でした。

    0
    2025年12月21日
  • どこよりも遠い場所にいる君へ

    Posted by ブクログ

    離島にあるちょっと有名な高校とその周辺で起こる青春、ファンタジー、友情、ミステリー、恋愛。
    主人公たち含め登場人物みな魅力的。ストーリーも面白いし、映像化良さそうだよなぁ。情景の綺麗さ(自然豊かな島、海はもちろん学校や高津家も映えると思う)が話を引き立ててくれそう。主人公イケメンですし。
    関係者の皆様、映像化ご検討ください。

    0
    2025年11月24日