阿部暁子のレビュー一覧

  • カフネ

    Posted by ブクログ

    「家族に愛してもらえなかった」と傷ついたまま大人になった人たちの物語だと思います。
    登場人物たちは、良識的で自立した人に見えるけど、そんな生活は自分の本心より世間体を優先して営んでいるだけなのです。それが愛を与えられるのに必須だと信じて。内心は、自分らしく生きてそれを認めてもらえたらどんなに良いだろかと苦悩しています。
    愛を一心に受けていた、自分とは対極にいたはずの達彦の死をきっかけに、それぞれがそれまで見ていた世界が崩れていく様は私まで胸がギュッとなりました。最初は点だった登場人物たちが線になり面になって、それぞれが影響を与えあっていきます。そして、「与えられる愛」を待つのではなく「自分が与

    0
    2025年12月06日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    この物語すべてが「カフネ」だった!

    相手の気持ちや考えを勝手に決めつけていることはないか?自問する。
    相手の気持ちや考えを知りたいと思ったら、時間と会話と思いやり、そして向き合う覚悟が必要。あと、少しの頑固さも。

    相手の気持ち、わからないからこそ尊重し、思い遣り、慮ることの大切さ。
    とても心に残る作品でした。

    0
    2025年12月06日
  • カフネ

    Posted by ブクログ


    どんなにボロボロな状態でも
    整った空間と心のこもった料理があれば
    元気を取り戻せるのものなんだよね ‪〇 .

    出てくるご飯が全て美味しそうだったなぁ 、、♡

    寄り添うということの意味を思い出させてくれます

    0
    2025年12月05日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    友情でも愛情でもない、別の感情であり、崇高な感情だと感じた。まだ、自分はそういう感情を抱ける相手ができるのか、そんな気持ちを持てるときがくるのか、心の底でそうなりたいと願ってしまった。家事代行サービス頼みたくなった。

    0
    2025年12月05日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    最近は悲しくならずイライラせずに済む本がお気に入りだったけど、
    出会えて読めてよかったと思える本だった。

    切ないんだけどあたたかい、心地のいい本だった。

    0
    2025年12月04日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    何かを作って食べさせてあげることは、『好きだよ』って伝えることなんだなって
    この言葉にこの本の素晴らしさが全部込められてる気がして、一番心に残った一文でした。
    情景が浮かんでくる場面がたくさんあって、本を読んでいるんだけど頭の中にイメージがすごく出てきた。
    言葉にならないものを伝えるように、そっと、髪に指を絡めた。とか。

    0
    2025年12月04日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    卵味噌を作って食べてみたくなる本だった。
    最初はよくあるのほほんほんわか系の物語かと思っていたら
    畳み掛けるように色々な事実が発覚して胸を締め付けられたり喉の奥が苦しくなったりする本だった。最高。

    0
    2025年12月04日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    思い切って買ってよかった。最近重たい内容の話ばかり読んでいたから、久しぶりに心温まるような本に出会えて嬉しい。このタイミングで読めたのも、やっぱり本との出会いは然るべきタイミングと縁があるのだなと感じた。

    0
    2025年12月03日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    本屋さんで1、2行ほど読んで、「あ、好きなタイプの小説だ」と感じて速攻読み。
    結果、どストライク。

    子どもを産むことはいい事、と今まで思っていたが、
    人によっては親のエゴかもしれないと感じられた。

    普通に食べれたり、不自由なく仕事できる環境で生活できている有り難さも痛感した。

    0
    2025年12月03日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    本屋大賞を受賞しただけのことはある小説である。登場人物はごく限られていて、中心は自分も含めて3名であるが、周囲の人間との関わりが強い。弟の死から始まる話で人間関係が2転3転するということで、人間関係の変化でどんどん読み進められる

    0
    2025年12月03日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    離婚、自殺、毒親、シングルマザー、不妊治療、ネグレクト、ディンクス、味覚障害など、少数派の方たちの生きづらさも伝わってくる内容です。

    清掃と料理の家事代行会社のカフネですが、そんじょそこらの代行とは訳違う、こんな素晴らしい会社がほんとにあるのでしょうか。

    とにかく、せつなさんが作る料理がほんとに美味しそうで、お腹が空いてきてばかり。

    スタートは、せつなさんと薫子さんの仲の悪さは、遠慮なく嫌味なくストレートな掛け合いは楽しくもあります。
    中盤になって薫子さんの不妊治療体験の話しはきつかったです。
    段々とせつなさんと薫子さんの気持ちの変化がなんともたまりません。

    男女の愛でもない、家族愛で

    0
    2025年12月02日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    登場人物たちの抱える痛みや迷いを鮮やかに浮かび上がらせていく。自分が幸せになりたい、相手を幸せにさせたい、誰かを守りたい、誰かを救いたい……という思いが複雑にすれ違い、幸福の形や優しさの形が人それぞれであることを思い知らされる物語である。

    意外性のある終わり方に思わず息をのんだ。
    読み終えたあとも余韻が強く残り、簡単には気持ちを切り替えられないほどの深さがあった。

    甘やかすのも優しさ、甘やかさないのも優しさ。登場人物たちの選択を通して静かに胸へ染み込んでくる。
    人間味あふれるやり取りの中にある葛藤や願いに触れて、思い通りにならない日々の中でも、足掻きながら希望を探していこうと思えた。

    0
    2025年12月02日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    登場人物それぞれが抱えてきた経験はどれも重いはずなのに、阿部さんの物語がそれらを温かくしてくれる。

    最後の一文まで、吸い込まれる作品でした。

    0
    2025年12月02日
  • カフネ

    Posted by ブクログ

    柔らかい表現で読みやすく、1日で読み切ってしまいました。現代の問題を描写しながらも、心が温まり、お腹も空く、良い作品でした。阿部先生の作品はこれが初めてだったけど、他も読んでみたくなりました。

    「私の人生、私の命の使い道は、私だけが決められる。望みがあるなら、ぐずぐずしていてはいけない。人間はいつどうなるかわからないのだから。」

    0
    2025年11月30日
  • どこよりも遠い場所にいる君へ

    Posted by ブクログ

    離島にあるちょっと有名な高校とその周辺で起こる青春、ファンタジー、友情、ミステリー、恋愛。
    主人公たち含め登場人物みな魅力的。ストーリーも面白いし、映像化良さそうだよなぁ。情景の綺麗さ(自然豊かな島、海はもちろん学校や高津家も映えると思う)が話を引き立ててくれそう。主人公イケメンですし。
    関係者の皆様、映像化ご検討ください。

    0
    2025年11月24日
  • 金環日蝕

    購入済み

    カフネから

    入ってきました
    本屋さん大賞はホントにいい企画だと思います。

    登場人物はダークなのに全員にそう思わせない
    フォローの文面が入り著者さんの優しさが
    溢れています

    巻末の解説の方も書かれている様に
    決して読者を裏切らない安心して読める作品

    なのでは?

    #エモい

    0
    2025年11月22日
  • カフネ

    匿名

    購入済み

    濃くて深い話が沢山詰まっている。これでもかというほどの人の感情や思いが伝わってくる。色んな生き方があり、自由も人それぞれだと思い知りました。彼女達みたいに自分らしくいたい。

    #タメになる #切ない #感動する

    0
    2025年11月16日
  • カラフル

    Posted by ブクログ

    何の前情報もなく読んだ本でした。読みはじめて、おっと…高校生の学園物だったか…っとちょっと残念に思いました。でも、読み進めていくうちにあれよあれよと一気に読み終えました。
    小説って、当たり前ですが、今という時代がきちんと反映された描写がなされ(私の時代にはワイヤレスイヤホン等はありませんでしたし…www)
    地方の高校生ってこんな感じなのかぁ~っと思ったり。
    自分も通ってきたはずなのに、全く違った日常生活のようなとても新鮮な気持で読むことができました。
    駅員の長谷川さんの立花への言葉、矢地先生の生徒への世の中というもののありようについての話。
    とても深く胸を打ちました。

    先入観を捨て、新しい世

    0
    2025年11月12日
  • 金環日蝕

    Posted by ブクログ

    2025年本屋大賞「カフネ」著者 阿部暁子氏の長編ミステリ。
    カフネにはあまり関心がないままなのだけどこちらはミステリで興味津々。
    ティーンエイジャーの心の機微の言語化が上手い。そんな感動を覚えた序盤から、加速し緊迫する中盤、正義感の強い主人公 春風・異彩を放つ高校生 錬・ヤングケアラー 理緒、三者三様の思惑で正体不明の詐欺師カガヤに迫る展開は読む手が止まらない。
    不遇だからこそたとえ虚勢でも強く賢く、そうあるしかなかった彼らの満身創痍の生き様は読者の半生で感想が変わる作品。禍々しき過去を糧に幸福を手に入れてほしい。
    またタイトルも良い。震える。

    0
    2025年10月29日
  • どこよりも遠い場所にいる君へ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    人間は醜い
    でも、いいやつばかりじゃないけど、
    悪いやつばかりでもない
    悪いやつに会うと、悪いやつの言葉が全てに思えてしまう

    以下、心に残った言葉(ネタバレ)
    七緒からの手紙

    あなたは優しい
    それはどんなに傷を負っても人の心に輝くものを見失わずに生きていく力
    人間は醜い
    この世は冷たい
    どうか、あなたの方舟があなたを洪水の中に取り残して去っていく悲しいものでなく
    信じあえる人たちと未来へあなたを運ぶものに変わることを祈ってます。
    最後に
    大好きでした
    ありがとう
    あなたが笑っていてくれたら、他に望むものはない

    0
    2025年10月26日