鬼澤忍のレビュー一覧

  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか、本書は、政治・経済上の「制度」による違いがその理由であることを古代ローマから、マヤの都市国家、中世ヴェネツィア、名誉革命期のイングランド、幕末・明治期の日本、ソ連、ラテンアメリカとアフリカ諸国、現在の中国といった広範な事例を用いて説明するもの。
     これか...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)
    世界にはなぜ豊かな国と貧しい国が存在するのか、本書は、政治・経済上の「制度」による違いがその理由であることを古代ローマから、マヤの都市国家、中世ヴェネツィア、名誉革命期のイングランド、幕末・明治期の日本、ソ連、ラテンアメリカとアフリカ諸国、現在の中国といった広範な事例を用いて説明するもの。
     これか...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)
    2014年30冊目。

    包括的政治制度が包括的経済制度を生み出し、それによって勃興する新しい層が多元性を生み出して包括的政治制度を支える好循環がある一方で、
    収奪的政治・経済制度を持つ政権を打倒したところで、新たな政権は同じ制度を繰り返す、更には強化してしまうという悪循環も存在する。
    悪循環を断ち切...続きを読む
  • 滅亡へのカウントダウン(上)
    1992年の地球サミット、国連環境開発会議では「気候変動枠組条約」「生物多様性条約」やアジェンダ21など持続可能性に関わる5つの重要な合意がなされた。しかし、例えばアジェンダ21では「人口動態と持続可能性」に1章を裂きながらも実施手段としては有効な方法あるいは言葉が協定案から削除されている。それが「...続きを読む
  • 滅亡へのカウントダウン(下)
    本書の日本語版でアラン・ワイズマンは日本を訪問した21カ国の中で特に重要な国として取り上げている。先進国で初めての人口減に苦しみ、そしておそらく最初に少ない人口への移行を完成させる国だからだろう。ちなみに人口構成は20〜25年後に逆ピラミッドになり50年後には8千万人台にまで減る。多少の子育て支援で...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    2014年25冊目。

    わずか一枚のフェンスで区切られた「ノガレス」の北と南で大きな経済的格差が生じるのはなぜか。
    地理・気候・民族が同じ北朝鮮と韓国でこれだけ貧富が違うのはなぜか。

    国家の貧富を左右するのは「地理」「病気」「文化」ではなく、
    “収奪的”ではなく“包括的”な経済「制度」とそれを構築...続きを読む
  • 滅亡へのカウントダウン(下)
    ものすごく面白かった
    特に日本の章。かなりの違和感を感じたけど、それでも興味深かった。
    たぶんどの国の章も、その国の人が読めば若干ずれてるんだろう。
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    ☆チャーリーおすすめの一冊!
    非常に難しい内容ではありますが、とてもためになります。活用できる部分も多く、自分に取ってはバイブルとなる1冊です。
  • 滅亡へのカウントダウン(上)
    人口増加が地球のキャパシティを超えつつあることを認識している人は多いと思うが、経済成長への影響が優先され、人口抑制の議論は無視されがちです。
    本書では人口抑制が待ったなしの状況であることが多くの地域で様々な人に対して行われた取材で明らかにされています。
    世界中の政治家に読んでもらいたい一冊。
  • 滅亡へのカウントダウン(上)
    滅亡へのカウントダウン/アラン・ワイズマン著(鬼澤忍訳)

     自分にとって解決できないほどの大きな規模のイシューは初めから考えないとする人も多いと思う。人口爆発の問題はそのもっともたる例であろう。しかしながらこの問題はいつまでも私たちが目をつぶっているだけでは解決できないものである。

     すでに地球...続きを読む
  • 滅亡へのカウントダウン(上)
    新年早々、なかなか刺激的なタイトルだが、陰謀論めいた話でもなければ、悲観論のみに終始した内容でもない。

    新しい年を迎えると、人は「おめでとう」と言う。友人や知人に赤ちゃんが誕生しても「おめでとう」と言うだろう。だが、そんな身の回りの「おめでとう」の集積が、社会や世界全体で見た時にも、本当に「おめで...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    本書は気鋭の経済学者・ダロン・アセモグル(と、ジェームズ・ロビンソン)の経済成長に関する歴史実証の本である。普通、経済成長論と言えば、資本、労働、技術進歩などで決まってくると言うのが教科書的な説明であるが、本書ではそれらとは別に、政府の「制度」が経済成長を決めると主張する。すなわち、国民がより参加し...続きを読む
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
    坐禅とか瞑想とかのアプローチではなく、アカデミックな側からの内なる声やうるさい脳の制御法。
    深遠さはないけど、だよねと思えるロジカルな説明がいい。
  • これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学
    わたしの人生の中でこれまで「正義」について考えたこともなかった。「正義」に限定せずあらゆる視点で物事をみる楽しさがあります。またいつか読み返します。
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
    目を引いた文章

    ・気をそらすことは短期的な解決策でしかないということだ。傷を治すのではなく目立たなくする絆創膏のようなものだ。実生活の困難から逃れるために映画を観に行っても、問題は依然として存在しており、あなたが映画館から出てくるのを待ち構えている。つまり、見えなくなったからといって、実際に頭の中...続きを読む
  • イスラエル 人類史上最もやっかいな問題
    人種、民族、宗教、文化、歴史。
    あると言えばある。
    実態はないと言えばない。

    人が集まり、緩く、厳密な定義を持たせないことで、なんとなく成立する物語。
    中には、先鋭的に解釈して文字通り人を殺してでも、自らの物語の筋書きを貫くものもいる。
    周囲との調和を目指すものもいる。

    人は木の股から生えてはこ...続きを読む
  • イスラエル 人類史上最もやっかいな問題
    著者はユダヤ系アメリカ人。少しイスラエル寄りなところを感じさせつつも、かなりバランスよくイスラエル及びパレスチナ問題を解説している。恥ずかしながら本書を読んで、日々のイスラエルに関するニュースは基本的事項を押さえずに聞いていたことが分かった。これからは少し背景知識を持ってニュースを聞くことができそう...続きを読む
  • イスラエル 人類史上最もやっかいな問題
    ユダヤ系アメリカ人の著者ができるだけ公平な視点から書くイスラエルの問題。イスラエル、パレスチナの地についての歴史を描く第一部とイスラエルの問題を探る第二部に別れる構成で、著者のユダヤ人バックグラウンドはありながらもどちら側にも肩入れすることなくイスラエルの解決の見えない問題を教えてくれる。
    知れば知...続きを読む
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
    頭の中のひとりごとがどのようにして起こるか、またその解消法。
    なぜ起こるかを理解できることで、それを抑えるのではなく、それを再認識し、対処出来そう。
    起こってからは気づけないので、発生した際に、虫の目や、俯瞰的になるなど、記載の対応を行う


    1章 内なる声はなぜ存在するのか

    2章
    ・共感のお陰で...続きを読む
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法
    三人称で語る。
    試しに、子供の頃に母親を亡くした経験を振り返ってみたら、必ず一人称で振り返ろうしていた。
    無理矢理三人称にしてみると、確かに、問題と距離をおけて、また違う経験として受け止めることができた。