鬼澤忍のレビュー一覧
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滅亡へのカウントダウン/アラン・ワイズマン著(鬼澤忍訳)
自分にとって解決できないほどの大きな規模のイシューは初めから考えないとする人も多いと思う。人口爆発の問題はそのもっともたる例であろう。しかしながらこの問題はいつまでも私たちが目をつぶっているだけでは解決できないものである。
すでに地球の人類は70億人に達しており、今世紀中には100億人越える。いつか、増えすぎた人類によって地球の資源は使い尽くされる日がくる。しかし、我々人類は誰しもが納得できる人口抑制の方法を確立していない。
こういった問題は将来、科学が解決してくれるものという楽観論もあると思うが、本当にそうなのだろうか。
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新年早々、なかなか刺激的なタイトルだが、陰謀論めいた話でもなければ、悲観論のみに終始した内容でもない。
新しい年を迎えると、人は「おめでとう」と言う。友人や知人に赤ちゃんが誕生しても「おめでとう」と言うだろう。だが、そんな身の回りの「おめでとう」の集積が、社会や世界全体で見た時にも、本当に「おめでたい」状況になっているのか。そこには、直視しなければならない現実がある。
ホモ・サピエンスが初めて姿を表してから、人口が10億人に到達するまでにかかった時間は20万年。その後のわずか200年余りで人口は約70億人までに膨らんだ。そしてその勢いは留まるところを知らない。もしも人類がこのまま軌道修正を -
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いやー、スゴい本だ!
てっきり人類がいなくなって1年後、10年後、100年後、世界はこうなってますよーって本かと思った(巻頭のイラストはそうなってる)。
もちろん、そういう記述はあるんだけど、この本は「人類が突然消えました」ってのをテーマに、筆者が好奇心のおもむくままに様々な分野を取材、調査する本なのだ。
だから、テーマと関係がなくても、ついつい筆がすべる。
カッパドキアの地下遺跡に教会や醸造所があったことなんて、テーマと直接関係ないだろ!
しかし、それが面白い。
読みすすめていくうちに「へー」って思う箇所がたくさん出てくる。
こっちの知的好奇心を刺激しまくり。
そして、筆者が言うように、未 -
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サンデル先生を知ったのは『これからの「正義」の話をしよう』が最初ですが、そちらは読んでいません。何となく読もうと思ったのはこちら。一応読んだとは言えるが、アメリカの社会状況を理解していない部分があるのと、少々議論が長すぎて端折って読んだ部分もありで私は十分理解したと言えるかどうか。
親ガチャという言葉ができたのはいつ頃だっただろうか。そのひとことで語れるものではないが、この本の特に第4章の内容はその親ガチャという言葉の内容とかなり重なる。学力によらず入学を認めるようになっている大学が日本でも上から下まである。体育系以外の領域へのスポーツ推薦入学。女性優遇枠。在籍年月の分の学費を払えばよしとして -
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2013年刊行。
MIT教授(経済学)のダロン・アセモグルと、ハーバード大教授(政治学)のジェイムズ・ロビンソンによる共著。
「なぜ世界には経済的に成功した豊かな国々と、長年貧困に苦しむ国々に分かれるのか?」の疑問に答えることを目指した本。
発刊直後から世界的に好評を集めている本書だが、ボリュームは多い。
文章は比較的平易で、数式やモデルは割愛した一般読者向けの内容なので読みやすい。ただ、ひたすら同じ主張を、古今東西の多様な事例を用いて繰り返す構成になっているので、冗長。完読するには根気が必要だった。
著者らの主な主張は最終章に網羅されているので、これを読めば正直十分。
本書の内容を簡単 -
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突然大勢の前でスピーチをしなければならなくなった時、仲が良かった友人や愛していた恋人の行動に疑念が湧いた時、プレッシャーのかかった場面に遭遇した時、謎の脅迫メールが届いた時…あらゆる場面で頭の中に響き渡るネガティブな声、それが「チャッター」。
追い詰められた状態になると、チャッターは最悪なシナリオを絶えず話し続ける。それは精神的にダメージを与えるだけでなく、身体的にも、果ては遺伝子にまで悪影響を与える。
私たちは「チャッター」を抑えるためにどうすればいいのか。この本では、チャッター抑制に効果があると思われる方法を紹介している。
時間がかかる方法もあるが、一瞬で思考を変えられる方法も紹介さ -
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内なる批判者に話しかけられ、反芻するのを脱出する方法。
それは、自分の名前で「たかし!たかしはどうしたいんだ?」というように話しかけること。
問題からズームアウトするのが大事。
心理的外傷に対するテクニックで、出来事をテレビに映すイメージや、白黒写真のようにしたり、早送りしたりするイメージをするのと似ている。
日記を書くのも良い。
過去と現在を切り離す。
SNSは共感メインで、解決しづらい。
共同反芻という罠がある。
自然の力でストレスが減る。
自然の写真や音でも効果がある。
プラセボや儀式(ルーティーン)にも価値がある。
脳障害で、頭で言葉を紡げず、意図せず忘我の境地に至った女性 -
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正義をめぐるこれまでの政治哲学の議論を、さまざまな事例をもとに紹介している。功利主義(ベンサムとミル)→リバタリアニズム→リベラリズム(カントとロールズ)→アリストテレス→コミュニタリアニズムと展開し、サンデルは功利主義やリバタリアニズム、リベラリズムを批判し、コミュニタリアニズムの立場をとっている。
訳文であるため少し読みにくいけれども、さまざまな事例と政治哲学を結びつけて論述しているため、政治哲学の入門書として読めると思う。
ただ一つ気になるのは、善き生に基づく政治を提案しているが、世界で市場原理を採用した政策、新自由主義的な政治が行われる中で、市場・効率と政治のバランスをどうとるのか -
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読書録「それをお金で買いますか」4
著者 マイケル・サンデル
訳 鬼澤忍
出版 早川書房
p169より引用
“実のところ、それだけではない。一二週間
ほどしてから保育所が罰金を廃止しても、上
昇した新たな遅刻率はそのままだったのだ。
お金を払うことで、迎えの時間に遅れないと
いう道徳的義務がいったん蝕まれると、かつ
ての責任感を回復させるのは難しかった。”
目次より抜粋引用
“市場と道徳
行列に割り込む
インセンティブ
いかにして市場は道徳を締め出すか
生と死を扱う市場”
哲学者である著者による、経済学の市場原
理が人の日常生活に及ぼす影響について論じ
る一冊。
行列に並 -
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「チ。」とサンデル
政治哲学の功利主義ベンサムから、リバタリアニズムの流れ。
市場において各人が自由にお金を稼ぎ、政府はあまり干渉しないで!を推し進めた結果、社会の格差が進む。
そこから自由への制限をかけるリベラルのイマヌエルカント、ジョンロールズ達のリベラリズム。
サンデルは最後にアリストテレスを紹介し、個人の権利、自由を出発とするロールズらのリベラリズムを批判し、コミュタリニズムで連帯を目指す。
リベラルの個人の自由の間違いを例を出して説明していく。
例えばナチスドイツの過去の間違いを現在のドイツ人が背負う必要があるのか?
リベラルは何者にも縛られない個人の自由を出発とするので過去の -
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ネタバレ翻訳した洋書のため、少し読みにくさはありますが、頭のなかのひとりごと(チャッター)のコントロール方法が事細かに説明されており、ネガティブなひとりごとに飲み込まれないようにするために役立ちそうです。
以下、主なコントロール方法です。
・対象となる問題と距離をとる。
時間軸:将来、50年後にはこう思っているだろう
客観視:「私は〜」→「○○(自分の名前)は〜」「あなたは〜」
経験の一般化:他の人も同じ問題を抱えている、等
・緑や自然に囲まれて過ごす
・物理的な秩序をつくってチャッターを鎮める ものをいつものところに置くといったルーティーンなど
テニスのナダル 最も激しい戦いは、肉離れを起