鬼澤忍のレビュー一覧
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イスラエルに暮らしていたこともある、リベラルなユダヤ系アメリカ人の著者が、イスラエルの歴史と現状を解説する本。現在のガザで起きていることを理解する一助になるかと思い手に取る。
ジョークは多々交えられるも、読後感は重苦しい。イスラエルは、ユダヤ人にとっての希望の地であり、ヨーロッパが中東に押し付けた尻拭いの末路であり、アメリカの恋人であり、パレスチナ人を苦しめる厄災とも言えるかもしれない。イスラエルは(少なくともユダヤ人にとって)必要だったが、現状の有り様が満足できるものとは言い難い。
ヨーロッパにおけるユダヤ人の迫害、イスラエル建国とナクバ、アラブ諸国とイスラエルの相次ぐ戦争、右派政権の台頭に -
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中東戦争、イスラエルパレスチナ問題はニュースで長年流れていますが、お恥ずかしながらどことどこが戦って、敵で、味方で、そもそもなんでこんな争いになっているのか、よく聞く人名や組織名がなんなのかが理解できず…。
そんなイスラエルパレスチ問題をユダヤ系アメリカ人で、イスラエルを真の民主主義国家達成を目指すNGO代表でもある著者が語る。
こちらの本は聖書時代に遡る歴史問題に、周辺諸国や欧米各国の思惑が絡み合い手出し口出しされ、「人類史上最も厄介な問題」になっているイスラエル・パレスチナのことをわかりやすく書かれている。…のだが、込み入りすぎている上に、それぞれの国や組織がその都度方針を変えるのでや -
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四騎士として戦争、革命、崩壊、疫病を挙げ歴史上それらが不平等の解消にどれくらい寄与したのかが細かいデータに基づいて述べられている。
結論から言うと暴力を伴わない富の再配分は効果が薄く、累進課税制をはじめとした平和的な制度によるアプローチは論外でフランス革命や共産主義革命ですら効果は限定的だったという救いのない考察。個人的にはベターな選択肢として第三次世界大戦が始まるよりも格差のある平和な世界を望んでしまう。
Chaos isn't a pit.Chaos is a ladder.
読みながら「ゲームオブスローンズ」リトルフィンガーの言葉を思い出した。
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ユダヤ系アメリカ人が書いたアラブとイスラエルの関係史。
複雑に絡みあった状況をその歴史、背景から理解できる良書。
自身がアイデンティティに苦しんだリベラルらしく、現状のイスラエルにはかなり批判的。
自由と民主主義を求めて父祖の地に移住(帰還)した民族が、先住者である他民族を差別し、ましてや人種隔離政策を推し進めようとしている。
全世界のユダヤ人に門戸を開いたため、西欧、東欧・ロシア、中東、アフリカにルーツを持つ人々が住み、国内でも階層化が進んでいること(アラブ(イスラム)系イスラエル人は最下層)、長年密接な関係にあった米国のユダヤ人社会においてイスラエルに対する見方が近年大きく変わって来て -
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ネタバレ自己を精神的にコントロールするための方法を学びたく購入。
内省方法の概念を覆す一冊だった。
以下、実践したい学びとTo do。
①学び
・チャッター(頭の中のお喋り声)とは、循環するネガティブな思考と感情で構成されている
②To do
・チャッターに見舞われた際は、自分をYouと捉え、「同じ悩みを抱える友人にどんな言葉をかけるのか」を想像して自分に当てはめる
・直面している現状を、「今から1年後、それより先の自分がどう感じるのか」を考え、現在の悩みも長期的に見たらたいしたことない、永遠に続くモノではないと思う
・愛を込めて(敬意も忘れずに)触れる
・生活/仕事環境に秩序を作り出す
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在米ユダヤ人によるイスラエル・パレスチナ問題に関する解説書。5月に日経の書評欄に取り上げられていて気になっていたが、買うのを先延ばしにしているうちに事態がだいぶ変わってしまった。
歴史の記述などが豊富なのは当然として、興味深かった記述は、
- 原題"Can we talk about Israel?"に表されているように、イスラエル・パレスチナに関する問題になると他のトピックとはうってかわって冷静な議論が難しくなるケースが多い
- イスラエルの入植や攻撃の批判とanti-semitismは明らかに違うのに、意図的にそこを混ぜた反論がされやすい(現時点でもこれはかなり見られる -
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イスラエル問題について詳細にかつ公平に(と感じる)書かれた一冊。もうね、こういうの以外は信じちゃダメだなと思った。どれだけ長く現地で記者をやってようが、どれだけ国際情勢に精通してようが、日本人がこの問題をどれだけ分析してみたところでこの著者からしたら「むちゃくちゃ浅い」のよ絶対。両国の間に起きた数々の事実は時系列順に並べればそれなりに歴史っぽくはなるんだけど、それぞれの事実の経緯を説明するに足る宗教観や感性はさ、もうこんなの当事者にしかわからないじゃん。自分がこの問題について全て分かってるわけじゃないけど、イスラエル問題について軽々しく書いてあるメディアに触れるのはほんと良くない。「日本の現在
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欧米企業は、ジョブ型や実力主義など、
人に関して、もっとドライなのかと
思っていましたが、本書より、
そうではないことに気付かせてもらいました。
社会環境や時代が移りゆく中で、
変化してきたのではないかと思いますが、
こうした側面を情報として新聞等で、
取り上げてほしいと感じました。
答えをすぐ求めずに、
仮説を立て、実験し、
社内で実験をすることを伝え、
進めている点は、公平性、透明性がありました。
その中で、変化に対して耐性が付き、
創造性も磨かれていくのだと
感じました。
人事系(育成/採用)の方は、もちろんのこと、
人事系でないマネジャーの方も、
読んでおくべき良書としてお薦めで -
Posted by ブクログ
イスラエル…
正直、全く知らない時事ネタというところ
どちらかというと、
パレスチナは難民が出て可哀想で
イスラエルは悪者
みたいな印象があった
パレスチナと検索すると、BDSなのか?
完全にイスラエルが一方的に攻撃をしている
(インティファーダのことなどを書いていない)
記事が出てきたりする
今回、中立的な視点でイスラエルの歴史を紐解いてくれているので、複雑さがよくわかった。
過激派の人たちの思想(完全なゼロサムゲームで、和平など求めておらず、闘い続ければ神に選ばれた自分達が勝利するはず)というのが、衝撃的で…テロリズムってこういうことなのかと思った。
イスラエル建国の父ベン=グリ -
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ハーバードで長年政治哲学を教え、ハーバード熱血教室でも一躍有名になったサンデル氏の代表作です。本書の冒頭に書かれていますが、正義を議論するには3つのアプローチがある。それは福祉(効用)、自由、道徳である。冒頭ではどれが良い、悪いというような結論は示さず、まさにハーバード流ケースメソッドではありませんが、読者の頭を柔らかくし、視野を広くすることを目指している、という印象を強く感じました。そして最後の方で、ようやくサンデル氏の持論として、「道徳」の大事さ、別の言葉で言えば「連帯的な責任」の重要性を説くわけですが、個人的には説得力があったと思いますし、この展開は納得性がありました。
サンデル氏とい