鬼澤忍のレビュー一覧

  • ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
    私が仕事に情熱を持てる理由を分析できた。
    一つ。我社では稀有な客を見たことがある珍しい社員だから。奨学金ブログラムとその後の事例は納得だ。

    一万時間の法則。タイガーは同じショットを繰り返して体に染み込ませた。所望の動作を細かく分解し、その細かい動作を熟考できるまで。私の絵のアプローチと同じだ。これ...続きを読む
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界
    マイケル・サンデルによる、経済的合理性の追求が、人間本来の倫理観や慈しみを腐敗させていくという論の本。

    帯からして、重厚なメッセージ。
    「金融危機の際に『強欲さ』が一定の役割を果たしたことは確かであるものの、問題はもっと大きい。この30年のあいだに起こった決定的な変化は、強欲の高まりではなかった。...続きを読む
  • ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
    大変参考になる示唆が凝縮されている。No RatingやOKRなど、昨今流行りとなっている事を含め、評価・育成周りについては特に興味深い。一点、Google以外の企業が福利厚生を含めた制度を真似できないのは資金があるからではなく、採用に力を入れて優秀な人材が集まっているからというのは大きいと思われる...続きを読む
  • ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える
    翻訳文は読みやすく、すらすらと頭に入ってくる感じだった。
    もっとも、米国人的感性のギャグに注が付されたりしていて、
    翻訳文ではなく、文化の違いでちょっと立ち止まることもあった。

    記されていることは明快で、人事施策をどのようにグーグルが講じてきたのか、
    ひとつひとつ丹念に、時折、諧謔を挟みながら、テ...続きを読む
  • ゾンビでわかる神経科学
    誤解を招きやすい帯ですが、メインはゾンビではありません。ゾンビでわかる「神経科学」です。ゾンビマニアな神経学者二人が、ゾンビ的な動物やゾンビ的な行動を元に、生きている人の脳のしくみを解説する、ちょっと難しめな入門書。

    最初はなかなか読み進まなかったのですが、一度勢いに乗るとこれが頗る面白い。クジラ...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)
    社会の繁栄と貧困の差は、政治と経済の制度の違いによって生まれたと説明する。

    多数の資源を少数が搾り取る収奪的制度では、所有権が保護されず、経済活動のインセンティブも与えられない。少数は、自らの利益のために収奪的制度を維持し、手に入れた資源を利用して政治権力を強固にする。収奪的制度の下でも、政治的中...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    世界に裕福な国と貧しい国が生まれた理由を歴史的に解き明かす。緯度や気候などの地理的条件、宗教や民族ごとの価値観などの文化的側面は、世界的な不平等の説明にはならず、経済と政治の制度が重要であると説く。

    ヨーロッパの植民地としての歴史を持つ南北アメリカ大陸に相違が生まれた理由がおもしろい。スペインが支...続きを読む
  • 滅亡へのカウントダウン(上)
    前作で人類が消滅した世界はどうなるかを解明しようとした筆者による、人類が存続できる世界を維持するにはどうしたらいいか? が主題になった著書。

    最重要に位置付けられているのは人口問題。
    20世紀初頭には15億程度だった世界の人口は、100年と少ししか経過していない現在では70億。このままの増加傾向が...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    タイトル通りではあるが、なぜ繁栄している国家と貧困にあえぐ国家があり、後者は貧困を脱することができないのかがクリアになる。やはり自由、信頼、イノベーションは必須で、行き過ぎた統制、独裁は進歩を妨げるのだ。ジャレド・ダイアモンドの説より腹落ちする内容で、国家だけでなく組織に当てはまることで学びが多い。...続きを読む
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界
    市場主義が行き過ぎたらどうなるのか?市場主義vs社会道徳・市民善はどこで線引きされるのか?と言ったことを考えさせられる内容でした。

    アメリカで実際にあった様々な事例(どんなものが売られていて、どんな反応であったのか)が紹介されていて興味深かった。

    <覚えておくこと>
    ・罰金vs料金
    ースピード違...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    繁栄する国家と、逆に落ちていく国家。その違いを、地理や文化といった(役に立たない)理論に求めるのではなく、経済と政治に関する、歴史の中では小さな選択にあるされています。なぜイギリスが産業革命で成功したのか、他のヨーロッパ諸国はそうならなかったのか。少々の偶然の要素もあったのですが、違う制度を取った国...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)
    「世界には四種類の国がある。先進国、発展途上国、日本、アルゼンチンだ。」ノーベル賞経済学者のサイモン・クズネッツの有名な言葉だそうだ。1914年のアルゼンチンは50年ほどの経済成長を達成し世界で最も裕福な国の一つだった。しかしその後は独裁主義と民主主義の間を行ったり来たりした。民主主義と言ってもペロ...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    ジャレド・ダイアモンドは「銃・病原菌・鉄」で文明発祥と伝播には栽培可能な穀物や家畜が反映する社会を生んだ原動力となり東西には伝播しやすく自然環境の異なる南北には伝播速度が遅いと唱えた。それは一つの強力な仮説だが本書の調査結果によると歴史的に野生の牛や豚が棲息した地域の分布はヨーロッパからアジアの非常...続きを読む
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界
    バイアティカルの醜悪さと、生命保険との意外な近さ。それでも厳然としてある違い。等々、お金で評価することそれ自体が価値を壊してしまうお話。
  • 滅亡へのカウントダウン(上)
    デリケートな問題だから言葉を尽くさなくてはいけないのは理解できるけれど、これではたくさんの人に読まれないのではないかと危惧してしまいます。

    できるだけ簡単に書かれたものが出回れば、あまり本を読まない人にも広まるのかな。広まればいいなと思います。
  • 滅亡へのカウントダウン(下)
    人間、動物、植物。できれば多く生き残ってほしい。
    貧困も絶滅も生物多様性もみんな同じ根底で考えることが必要と感じた。
    ただ、人間は経済と宗教がかるむとややこしくなっていけない。否定はしないしできないけど。
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)
    本書の主張は極めてシンプルだ。収奪的制度をしく国家は衰退する。なぜならイノベーションへのモチベーションが起こらないから。国家を企業に置き換えるととても分かりやすいのではないかと思う。苦労してイノベーションを成し遂げたとしても、単に収奪されるだけで報奨がなければ、モチベーションが上がらないのは当然だ。...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    人民に労働対価が与えられないと、その国は滅んでいく。ということを、実例をいくつも挙げながら説明している。特に、アフリカ諸国での絶対的権力政治が、現状に至っていることがよくわかる。ソマリランドの無政府状態が何故続いているのかが、判りやすく書かれている。平易な言葉で書かれているが、中身が非常に濃すぎるだ...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)
    経済は政治の上にある。政治が正しく平等で安定していないと投資もできないし新しい産業は(既存の権力者に)つぶされる。で政治は民主的なほうが長続きしやすくて、王政や社会主義とかだと一時的に発展はするが継続しない。まっ100年ぐらいは持つかもしれないみたい。ソ連は持たなかったけど。
    南米やアフリカの収奪的...続きを読む
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)
    包括的制度を打ち立てた欧州がアフリカで、南米でいかに収奪的に利益を得て来たか、それが現地の独裁的体制にまるまる引き継がれてきたか、胸が苦しくなる事例のオンパレード。上巻は一気読みでしたが、下巻はページをめくるのが遅くなりました。上巻でちょっと感じた「新自由主義」を賞賛するのかな?という裏読みも、それ...続きを読む