鬼澤忍のレビュー一覧

  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    能力は、神の恩寵でなく努力の賜物である。だから能力が重視されるのである。そのためには能力を評価するための平等な仕組みは必要であり、社会は (学歴や労働の面で) 平等と思われる仕組み作りに奔走してきた。能力があるものが社会やコミュニティへの貢献度が高い。だから富や権力を得るのは当然であり、それが社会を発展に導く。

    と、皆思っている (思わされている) がそうではない、が著者の主張。

    能力 (とりわけ知的な) は努力だけでは測れない要因 (広く言えば諸々の環境) が多々ある上、厳密に平等を実現するのは困難である。平等を突き詰めれば、より明確な勝者と (言い訳のできない) 敗者が生まれ、敗者は

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    2025年03月22日
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

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    チャッター(頭の中の喋り声)で不安になる事があったが、この本を読んで距離を置いた自分との会話や自然との触れ合いが大事だと気付いた

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    2025年03月21日
  • 技術革新と不平等の1000年史 下

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    第二次世界大戦後、アメリカは豊かだった。1950年代。
    これはよく聞く話。
    技術革新がなされ、それが労働者にも反映された、古き良き時代。
    しかしそれが続かなかった。
    機械化がどんどん進み、労働者は隅に追いやられた。切られた。
    必然的に労働分配率は下がる。
    理屈は分かる。それだけ設備投資に金が要るのだ。その金が利益を生む。
    。。ここでまた、ミルトン・フリードマンが登場する。
    企業は利益と配当だけ考えればいいと。フリードマン・ドクトリンと。
    悪のように書かれる。フリードマン信者としては心外だな。
    フリードマンは再配分を疑ってかかってる。私も同じ。うまくできるはずがない。
    必ず恣意的なものになる。権

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    2025年03月18日
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

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    ネタバレ

    《「あなた」は今、どんな気持ち?》
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    ※少し本の内容に触れておりますので、ご注意ください。とても分かりやすく有益なお話なので、未読の方は是非お手に取って頂けたらと思います。

    ※今回のレビューは私が好きな夢小説というジャンル(自分で苗字や名前を変えられるネット小説)風に、(名前)さんに向けてお届けします。(名前)には皆様の苗字や名前を当てはめてお楽しみください。
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    (名前)さん、はじめまして。
    不躾な質問で恐縮ですが、あなたは今、どんな気持ちですか?
    「不安な記事や動画を見てしまい、動揺している」
    「考えたくないマイナスな考えに支配されて、上手く感情を抑

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    2025年02月09日
  • これからの「正義」の話をしよう ──いまを生き延びるための哲学

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    再読。
    ベンサムやミル、カント、ロールズ、アリストテレス等を参照にしつつ正義とは何かについてアプローチしていく。
    難解なところもあるが、普段私たちが何となく正しいと思っていることを言語化してくれていたり、当たり前に見えたものに違う視点を提示してくれる点があって改めて知的好奇心を刺激させられるような内容だった。

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    2025年01月22日
  • ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える

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    最高の職場を作り続ける方法が学べる一冊

    Googleの組織づくりにおける試行錯誤の過程がつぶさに語られている。実行するうえでぶつかった困難や、実施したことでどんな結果や学びを得られたのかなどが、具体例をふんだんに交えながら説明しているため非常に分かりやすかった。

    Googleはただのエリート外資だと思っていたが、人間的な思いやりと野心に溢れる会社だと感じた。

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    2025年01月10日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    能力主義とは、一般に、家柄などのような本人の意思では変えることのできない属性により生涯が決まってしまう貴族制よりも、公正な制度だと一般に考えられている。 しかし現実には、高額な教育費を支払える富裕層の子は名門私立大学に進学するうえで明らかに有利になっている。現代社会で能力を推し量る最大の目安となる学歴が、親の資産である程度決まってしまうのである。
    そのような現実にも関わらず、高学歴のエリートたちは、努力さえすれば誰でも能力の許す限り高い地位を得ることができるという建前を主張する。能力主義を主張することは、エリートたちにとっては自らの現在の地位が己の努力によってのみ獲得したものとみなせる反面、非

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    2025年01月05日
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

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    反芻思考を止めるための手段を教えてくれる本
    こういう自分の思考や感情のような内面を整えるための手段は幾つあってもいいので色んな手段を色んな場面で実践したいなと思った
    今のタイミングは二人称を用いるというのが視点の転換に役立っている気がする

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    2024年12月31日
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

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    ネタバレ

    行動心理学の本読みたい→検索→行動心理学の本ランキング!→ほえ〜買うか
    多分5位?とかだった気がする

    シンプルに内容(文章)が面白い。
    一つ一つの章が海外ドラマみたい。
    著者もそうだけど、翻訳の人が上手いのかな。

    ・第三者視点で俯瞰して映像化してイメージする〇
    ・心の中で自分を名前で呼んで語り掛ける〇
    ・日記を書く〇
    ・儀式を行う(一連の決まった流れを行う事を習慣化する)
    ・自分なりのお守りを持ち歩く〇

    チャッター(心の声)と距離を置くにはこれがお勧めらしい。
    他にも色々あったけど。
    〇は自分で無意識にやってた事だった。
    儀式するのいいな。
    音駒の「俺たちは血液だ。〜」みたいな事でしょ?

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    2024年12月29日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下)

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    国家が繁栄するための必要条件がわかりやすく説明されています。多様性の高い包括的政治制度と、所有権の侵されない包括的経済制度が重要。この2つの制度の上で、創造的破壊が繰り返されて、繁栄に繋がっていきます。今の日本は、ちょっとヤバいかな。創造的破壊がされない。中国よりはマシですが。今後の中国が凋落していく様子をしっかりと見届けたらと、思っています。

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    2024年12月28日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    絶対主義的な政治制度は経済的に発展しない。包括的な政治制度を目指すべき。創造的破壊を恐れてはいけない。所有権の保証、大切。

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    2024年12月07日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

    Jie

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    例が細かく多様

    言ってしまえば、核心は変わらず様々なケーススタディで繰り返し主張への説得力を固めていく形。でもそのケース内容が細かくて、じわじわと教養も広がって、既存の知識と結びついていく感じがして読みがいもあるし、主張内容も納得。

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    2024年11月30日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    ハーバード白熱教室で有名なサンデル教授の本。彼自身はハーバードの政治哲学者であり、コミュニタリアニズムの代表者でもある。得てして我々は、努力をしたものが報われるのは当然である、能力がある人が高い収入を得るべきだというメリトクラシー(能力主義)的な考え方を当然だと思っている。しかし、それは本当なのか、能力に応じた機会の平等を訴えていたリベラル政党が弱まりポピュリズム政党が力を増しているのはなぜなのか。考え直すべき時期かもしれない。米国の能力主義が宗教的価値観が源泉だったというのも非常に興味深かった。

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    2024年11月17日
  • 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上)

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    ローマ人の物語の併読を推奨

    民主政、共和政が過度にお気に入りの様子なので、少しおかしなこと言ってるのではないの、
    みたいなとこもあります。
    塩野先生のローマ人の物語で裏をとってください。
    ローマは、王政、共和政、帝政、東西に分割、西、東の順番に消失になります。
    ライン河、ドナウ河の南西部が最盛期の領土で、ルーマニア、当時はダキア、ローマニアと発音すべき気もします。
    領土的には出っ張りもあります。
    共和制で協議しちゃうと決定するのに時間がかかる、戦争仕掛けられて対応の協議に時間がかかるのとか、まずいと思いますし、
    仕掛けた場合も同様です。そこで頭にいる皇帝が速やかに仕切るようにしたのが帝政ローマ。
    初めの約200年はパスク

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    2024年11月01日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    やはりサンデルは良い。たとえ全編そうでなくとも、自分では辿り着けないいくつもの見解に出会うことができる。

    例えば、第2章の「能力の道徳の歴史」は、Dトランプ的自力志向や、日本の無宗教性ゆえの自己救済などに思いを寄せることができる「宗教的教養」を提示している。

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    2024年10月10日
  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

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    気づきを与えてくれる1冊。才能を伸ばす、努力する、成果を上げる、報酬を貰う、他人から讃えられる。現代の能力主義の日本で生きていたら当たり前ことを根本から考え直せます。個人的にはトップの成功者ほど、「実力も運のうち」な事に自然と気づけている気がします。その証拠に超富裕層はフィランソロピー(社会貢献活動)に関心が強い人が多い(お金を使い切れないというのもあるが)。SNS等で成功者ぶった人を見ても、この本を読んだ後だと幼稚に見えて、精神が乱されず、本質を見抜くことに繋がります。

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    2024年09月29日
  • Chatter(チャッター)―「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法

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    とても興味深くて書いてあることを意識してちょっと取り入れてみることで、生活の質が上がりそう。一気に読み終えた。

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    2024年09月08日
  • 技術革新と不平等の1000年史 上

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    技術革新が人のためになるとは限らない、というか、むしろ害悪の面が強いということを、様々な事例から説明するもの。現在のAIや宇宙開発、ゲノムテクノロジー、環境対策など、明るい未来を作ってくれると期待するが、その恩恵を受けるのは、発明者や投資家、有力者などの一握りであり、一般市民はむしろ虐げられたり、犠牲になったりする。スエズ運河やパナマ運河の開発、イギリスの産業革命、鉄道開発、など。都市伝説みたいな話かと思ったら、アセモグルさんの分析は明晰。こういうことを知っておくことは重要だと感じる。

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    2024年08月08日
  • それをお金で買いますか 市場主義の限界

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    十数年前にサンデル教授の「正義論」を学び、

    議論し続けることの大事さを訴える実践的な講義に感銘を受けました。

    今回この著書をあらためて読み、

    政治哲学を経済学との関係で考え議論することが不可欠であることを再度学びました。

    すべてが売り物になる懸念として挙げられていた2点は、

    1、公正の議論:お金のあるなしがあらゆる違いを生み出す

    2、腐敗の議論:あらゆる領域の価値観を侵食する

    不平等、格差、公平についての倫理基準の考え方は、経済と政治を議論するうえで主要なトピックであるように思いますが、

    本書では、とくに2点目の腐敗の議論に焦点を当てられています。

    商品なると腐敗、堕落したり

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    2024年08月07日
  • イスラエル 人類史上最もやっかいな問題

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    イスラエルとアメリカのユダヤ人との関係の変化など、知らなかった事も多く、イスラエルの成り立ち、そしてユダヤ人についての理解を深める事ができる一冊。
    特に自身もユダヤ人である著者の、フラットな視点が素晴らしい。

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    2024年07月31日