宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 小説 伊尹伝 天空の舟 下

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    開基の功より、守成の勇

    紀元前1600年という遥か昔の、文字もない時代の出来事や人間模様を、ここまで完成した物語にしていることに驚嘆する。
    また、摯の誕生から商夏盛衰まで、摯の立場や各后のパワーバランスの目まぐるしい変化がうまく描かれているため、最後までだれる部分がなかった。
    時代背景にある呪術的思考を、新鮮に感じつつも、そうした一つひとつの思考に共感できる部分があることもまたおもしろい。

    それにしても、夏滅亡寸前まで、桀が目覚めなかったのが口惜しい。

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    2021年05月28日
  • 三国志入門

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    肩の張らない入門書の貴重なことよ。

    楽しかったですねぇ。勿論、『三国志演義』も読んでいるし、吉川英治版の『三国志』も読んでますが、それでも深く掘り下げることができるこの作品の楽しさ♪

    こういうところが中国古典の魅力ですね。
    (私は『西遊記』でもそれやっているので♪)

    面白かった。そして、ゆとりができたら宮城谷版『三国志』も読みたいなぁ。

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    2021年05月24日
  • 夏姫春秋(下)

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    すべてを諦め、流れるままに男たちに身を任せてきた夏姫が、最後にみせた意思力のすごさ。圧巻でした。身を切るような覚悟をしなければ、幸せになどなれないということを、教わりました。悪女という評価がないのに歴史に名をのこした珍しい女性です。

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    2021年05月14日
  • 孟嘗君(5)

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    白圭、田文といった登場人物が魅力的で一気読み。戦国の世で、仁義や調和を信念とした孟嘗君がとても魅力的だった。

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    2021年05月05日
  • 沈黙の王

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    短編集なのだがどれも味わい深い。
    特に表題作の『沈黙の王』が好きである。
    ラストはまさしく王が神聖な存在である、ということを示していると思う。

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    2021年05月02日
  • 三国志名臣列伝 後漢篇

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    三国志において、後漢の衰亡に抗った人々の生き様を描く7つの短編集。
    時期としては、三国志の中でも、献帝が曹操の手中におさまる以前(つまり魏呉蜀の三つ巴が始まる前の時期)を中心にしている。

    何進や朱儁、皇甫嵩など、三国志を読めば必ず目にする脇役たちが、ひとりひとり美点もあれば欠点もある人間として生き生きと描かれていて面白い。

    最後に収められた短編は「荀彧」であり、他の作品とは時期がずれている。しかし、読んでいくとどうやら、荀彧を単に曹操の臣でなく、献帝をも支えた「陰徳の人」として描くことで、あくまで後漢の臣と捉え『三国志名臣列伝 後漢篇』に収めたということのように思われて興味深い。
    また、荀

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    2021年04月20日
  • 新装版 奇貨居くべし(三) 黄河篇

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    薛公・孟嘗君がなくなった後、彼の庇護に在った慈光苑は斉に標的にされてしまう。慈光苑の主は孟嘗君に恩義のある魏を頼るが、卑劣な裏切り行為に会い壊滅してしまう。呂不韋はそこで、敵であると考えていた陶邑にいる秦国の陀方を頼り、九死に一生を得る。

    陶を楚の優れた農民・田焦とともに発展させていく中に自分を道を発見する呂不韋が描かれており、この後どのように趙の大商人となり、秦の宰相に上り詰めていくのか展開が楽しみになる一冊でした。

    (印象的だった文章)
    ・呂不韋にとって日々は生み出すものであり、ついやすものではない。産みだそうとしないかぎり、努力は存在しない。
    ・ー学は没するに至りてしかるのちに止むべ

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    2021年02月21日
  • 晏子(二)

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    感想は最終巻にまとめたい。

    晏弱の機転と人柄の細かさ
    晏嬰の成長。

    姜斉の行末はどうなるか。
    晏弱の死はこれからどうなるなか。

    ますます期待したい。

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    2021年01月02日
  • 晏子(一)

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    全体の感想は最終巻に記載したい。

    だが、流れるような言葉と描写は流石と感じた。

    第二巻も期待して読みたい。

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    2021年01月02日
  • 孟嘗君(3)

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    ここまで主人公である田文の影が薄かったが、半分終わった頃にしてやっとメインに。
    ちょっと、成長の度合いといい、大物風な存在感といい、やや唐突感がありありだが、まあ主人公だから仕方がないか、という感じ。
    孫子の活躍が、また痛快!

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    2020年12月03日
  • 孟嘗君(2)

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    風洪を中心に各国の駆け引きなども絡み、展開が早く面白い。
    身近な話から、国同士の駆け引き、勧善懲悪的要素も含まれているので、先が気になり一気に読みすすめてしまう。

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    2020年10月14日
  • 小説 伊尹伝 天空の舟 上

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    <上下巻を通してのレビュー>

    商の湯王を補け、夏王朝から商王朝への革命をみちびいた稀代の名宰相伊尹の生涯と、古代中国の歴史の流れを生き生きと描いた長編小説。
    桑の木のおかげで水死をまぬがれた《奇跡の孤児》伊尹は、有莘氏の料理人となり、不思議な能力を発揮、夏王桀の挙兵で危殆に瀬した有莘氏を救うため、乾坤一擲の奇策を講じる。


    舞台は夏王朝末期。
    桑の木のおかげで生き延びた摯(後の伊尹)を中心とした話です。
    生まれながらに不思議な運命を背負って生きてきた摯がいるところ、必ず福が訪れるという・・・・・その背景には摯の能力を認め、身分を超えて優しく接し教授してくれる人々がいて、そして、自分に驕らな

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    2020年11月14日
  • 楽毅(一)

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    <文庫全4巻を通してのレビュー>

    古代中国の戦国期、「戦国七雄」にも数えられぬ小国、中山国宰相の嫡子として生まれた楽毅は、栄華を誇る大国・斉の都で己に問う。
    人が見事に生きるとは、どういうことかと。
    諸子百家の気風に魅せられ、斉の都に学んだ青年を祖国で待ち受けていたのは、国家存立を脅かす愚昧な君主による危うい舵取りと、隣国・趙の執拗な侵略だった。
    才知と矜持をかけ、若き楽毅は祖国の救済を模索する。


    楽毅は戦国時代の小国:中山国の宰相の嫡子であり有能な武将。
    若い頃は斉の臨淄で孫子の兵法などを学び、人が溢れている雑踏の中で「人が見事に生きるのはなんと難しいことか」と考える。
    孟嘗君を尊敬し

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    2021年01月04日
  • 合本 三国志【文春e-Books】

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    宮城谷作品は、読了感のさわやかな作品が多くよく読んでいまが、この作品は、一味違う作品に仕上がっていると思います。宮城谷三国志は、後漢から始まり孔明死後の世界までに及んでいます。

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    2020年09月25日
  • 草原の風(上)

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    後漢の創始者、光武帝こと劉秀を描いた歴史小説。

    劉秀は、不思議の人だ。
    郷里ではひたすら農業に従事する(但し、めちゃくちゃ農業の才能があった)、大人しく真面目な青年であったと記録される。都に留学し、歴史書である「尚書」を修めはする。
    それだけの来歴を見ると、この人物が、挙兵してから大きな苦境は一度きりで、あれよあれよと勢力を拡大し皇帝位に登り詰めたのは不思議の一言である。
    特に解せないのが、尋常でない戦上手ぶりである。

    その不思議の人、劉秀とはいったい何者か。これに真正面から著者が取り組んだ作品と言える。

    作品で描かれる劉秀の一番の長所は、何と言っても人の心に通じていることであろうか。

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    2020年09月19日
  • 春秋の色

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    気軽に読みやすい

    宮城谷さんと言えば緻密な構成と歴史と漢字文化の厚さが魅力だと思います。それに対し、この作品は気軽で読みやすく、宮城谷さんとコーヒーブレイクしているような気分で読み進むことができます。

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    2020年07月10日
  • 孟嘗君(2)

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    めちゃたのしい。書いてて混乱しないのかな。
    あの時の人たちー!がたくさん出てくる。3巻への期待高まる。
    司馬遼太郎もだけど、こういう身体がうずうずしてくる作品は一気に読んじゃうな。

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    2020年05月08日
  • 三国志 第六巻

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    赤壁の戦いが淡々と書かれている。宮城谷にかかっては、諸葛亮も魔術師ではなく、堅実なる軍師。
    魯粛は、横山三国志では、オロオロとばかりしているが、この巻では、非常に頼りになる志士である。
    呂蒙、甘寧など、呉の武将の安定さが際立つ巻であった。

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    2020年05月05日
  • 歴史を応用する力

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    ご本人曰く、人気のない中国歴史小説を書き続けられている意義を理解するのに、非常にポイントを押さえた文庫です。
    中国の紀元前時代、どんな人物が国家を引っ張っていったのか、またその時代の歴史が現代に与える教訓とは。
    なかでも、最後に収録された「文学と歴史のあいだ」という項目は非常に読み応えあります。

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    2020年04月29日
  • 草原の風(上中下合本)

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    「徳」というものを知った話でし

    「徳」というものが如何に人にとって大切かを知った話でした。
    気持ち良い内容で良かったです。

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    2020年02月17日