宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 重耳(下)

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    古代中国、春秋五覇の一人、晋の文公である重耳。

    親子で、兄弟で、国同士で、滅ぼし滅ぼされで‥なんかもう‥な時代。
    亡命生活19年。
    重耳自身の強い思いというより、臣下たちの強い思いに導かれるうよに覇者となっていくところがおもしろいなと感じました。

    春秋時代の「中国の伝統的な情意のありかたと行動」のようですが、重耳が亡命時代に自分たちを冷遇した人たちを許さず復讐をするところはちょっと‥と思ったのだけど、覇者となるには当然のことなのでしょうね。

    「天命も天啓も、あたえられたときに受けねば、二度と得られぬであろう。」

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    2024年02月29日
  • 孟夏の太陽

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    中国春秋時代の晋の重臣を務めた趙一族のお話。

    一族を何代も存続させ、繁栄させる難しさと厳しさ。
    継ぐ子供が優秀とは限らないし、そんな時でも支えてくれる良い臣下に恵まれるためには「徳」が必要。
    滅亡しそうになった時、命がけで趙家を守った臣下たちにも心打たれました。

    そうしてつないでいった趙一族が、戦国七雄の趙となっていくのですね。
    なんだか感動です。

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    2024年02月28日
  • 草原の風(下)

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    後漢の光武帝、謙虚で思いやりとまごころのある皇帝の物語
    あまりの立派な生き方に本当に感動しました
    こんなに徳のある皇帝がいたのですね
    「善は、積み重ねてはじめて善になる。」
    「強くないこと、豊かでないことを、耐えるのではなく、その弱点こそ長所であると考え、それをもって強いもの、豊かなものをしのぐという発想である。」

    「呉漢」を読んでから、呉漢が尊敬して仕えた光武帝に興味を持って読んだので、物語の後半で呉漢と出会い、感動

    光武帝と呉漢から、謙虚に、思いやりをもって生きることの大切さを学びました。
    「歴史は、いまを生きる者にとって、鏡戒(あきらかないさめ)となりうる。」という宮城谷さんの言葉は本当に響きます。

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    2024年02月25日
  • 諸葛亮 <下>

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    上下巻読み終えて三国志に登場する諸葛亮とはイメージが全然違っていた。この二巻の方が史実に近いのであろうと思わざるを得ない!最終章であの有名な言葉が出て来て何故かホットした。曰く「死せる諸葛(孔明)生ける仲達(兵)を走らす。」の一文が出て来て嬉しかった!

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    2023年12月07日
  • 諸葛亮 <上>

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    若い頃三国志を読んだ。劉備玄徳の生涯と策士である諸葛孔明さらにここでも登場する多くの登場人物達、本書はその諸葛亮の生涯が宮城谷氏独特の語り口で語られる。各章は切れ目なく語られる。亮の青年時代が出て来て面白い!三国志を読んでいるからこそ面白いのかも知れない!

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    2023年12月07日
  • 呉越春秋 湖底の城 三

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    相変わらず楽しみ

    とても読みやすい。宮城谷さんといえば難解な言葉回しが見られるが、今回はありません。
    久しぶりに続きが気になっています

    #カッコいい #タメになる

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    2023年07月23日
  • 太公望(上)

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    三国志や春秋戦国時代をさらに遡り、時代は殷。暴君紂王が悪虐の限りを尽くし、天も人も新たな風を求めた世において、後世にも不滅の光芒をはなつ人物があらわれる。王朝の殺戮から逃れた羌族の少年、太公望がそのひとである。

    中国史においては、三国時代や春秋戦国時代が有名で多くの書物やゲームでも題材にされているように思います。実際、私もこれらの時代はいろんな媒体を通じて楽しませてもらっているところですが、私にとってのはじめての中国史は藤崎竜氏の漫画「封神演技」でした。基本はバトルものですが、緻密な構成にギャグ要素もあり、週刊誌に掲載されていたこともあって、子供だった当時は毎週ワクワクしながら読んでいた覚えがあります。主人公の太公望は、策士として時には汚い手も使いますが、とても魅力たっぷり。私にとって太公望とは、この漫画のイメージが強くあるのですが、宮城谷昌光が描く太公望も、これまた素敵な人物。族長として、軍師として、様々な立場で人を導いていく太公望。彼が投げかける言葉はときに物語を飛び越えて、読者の心をうつことがあります。宮城谷昌光の特徴なのかもしれませんが、本書では太公望に限らず、多くの信念を持った人物が登場し、彼ら彼女らの言葉にとても心を揺さぶられました。信念を持って、苦難に立ち向かいながらも正しいことを行うことの大切さを勉強させられました。

    個人的に感じている宮城谷昌光のもう一つの特徴は、終盤が尻窄み傾向にあること。本書でもその印象があり、それまでの盛り上げが素晴らしかっただけあり、牧野の戦いも含めた終盤は、もっと膨らませて欲しかったなぁというのが率直な思い。
    とはいえ、非常に楽しめた全3巻。引き続き宮城谷昌光の中国史を読んでいこう。

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    2023年06月07日
  • 三国志 第十二巻

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    吉川英治の三国志では、天候を操り奇門遁甲で敵を術中に嵌める超人的な軍師として描かれたが、本書では優秀な行政官ながらも戦争では決断に欠ける諸葛孔明。史実をベースとした淡々とした物語に途中まで退屈さを覚えたが、吉川三国志では最後のオマケ程度だった孔明死後の物語が凄く面白く、十巻以降は一気読み。
    三国時代の主役であった魏呉蜀、どの国も結局は統一できずに司馬氏の晋が統一、本書で描かれた三国志の時代以降、その晋の統一も短命に終わって南北朝時代に入り、漢人ではない異民族が隋や唐を建国。そして歴史は繰り返す。諸行無常。

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    2023年05月15日
  • 草原の風(下)

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    後漢といえば、末期。そこからの三國志という流れを楽しむことしかしていなかったけれど、本作に著される後漢の成立も、とても面白かった!
    解説の方も話されているように、頭から終わりまでのまとまりが非常に良い。どの作品もそうだけれど、本作は特に一個人としての皇帝という所が良かったのかもしれない。

    中間、いつもの宮城谷先生の時系列や話の流れを突然切って解説を入れてくるものがあり、少し読みづらく、冗長に感じたけれど、きっとこの時代の話を知っていけば、とても面白いと感じるようになるのだろうなぁ。

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    2023年02月28日
  • 古城の風景I―菅沼の城 奥平の城 松平の城―

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    三河地方の城を訪れた紀行書。
    松平さんを中心にしてます。
    18松平家。
    譜代、親藩含めて。
    個人的には好きで読み返してます。

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    2022年11月09日
  • 呉越春秋 湖底の城 二

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    面白い

    久しぶりに宮城谷さんの作品にハラハラしました。まだまだ2巻。先は長いなぁ。これからたくさん読もう。面白いです!

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    2022年11月13日
  • 草原の風(上)

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    後漢の光武帝となった劉秀のお話。上巻では学生時代がメイン。宮城谷氏の本はかなり難関なものと平易なものがあり、「草原〜」は平易なほう。読みやすくていいなあ。劉姓の人物がいっぱい出てきますが、キャラがしっかり書き分けられているので読みやすい。

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    2022年09月28日
  • 三国志 第十二巻

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    ネタバレ

    遂に終わってしまった。
    三国時代って、中国の長い長い歴史の中で一瞬のように短い。
    蜀は二代、魏は五代、呉は四代しか続かず、その国の終焉はどれも自滅と言っていいようなもの。
    才ある者の枯渇、権力者の専横、など。
    滅ぶべくしてほろんだ王朝ではあるけれど、建国前から読んでいた身にすると、先人たちの苦労や偉業をふみにじるような愚かな後継者たちに忸怩たる思いがぬぐえない。

    それにしても今まで読んできた三国志となんと違う事よ。
    曹操の祖父の時代から書きはじめられたのは、幕末を描こうとして関ヶ原から描き始めたみなもと太郎にも通じるけれど、わかりやすくはあるけれど情報量が多すぎて、思考も行きつ戻りつしながらこの作品を咀嚼した。

    桃園の誓いもなければ、赤壁の戦いにおける劉備軍の活躍もない。
    そもそもこの十二巻の作品中、多分蜀の記述が一番少ない。
    史実に残されるような出来事があまりなかったのだろう。(三国志を編纂したのは晋の時代)
    だから、フィクションにする余地が多かったのだな、きっと。

    そして、これは中国に甚だしい特徴だと思うのだけど、誰かが出世すると一族みんなが優遇される。
    これは儒教的なことなのかな。
    そして、だれかが罪に問われると一族全員が族滅させられる。
    だから権力闘争が命がけなのだ。
    そして儒教的感覚では、上に立つものの指示に従うのが是であり、過ちを正すのは否らしい。

    時代の違い、文化の違いを超えて、人の思いや行為って通じるものがあるんだなあと巻を通してしみじみ思う。
    ああ、面白かった。
    次はだれの三国志を読もうかな。

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    2022年08月07日
  • 三国志 第一巻

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    初めての三国志。
    ゲームやドラマ、マンガでは見たことはあれど、読み物としてはこれが初。(うろ覚えの吉川三国志は不参入)
    まさかの曹騰から始まる物語と宮城谷さんの細やかな解説に、今まで軽くしか理解していなかった王朝事情が身近なものに感じられ瞬く間に読み終えられる。
    四知、から始まる書き出しも大変印象的。

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    2022年07月15日
  • 中国古典の言行録

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    めちゃくちゃ良書。
    ・中国人が千年かかって築いてきた知恵には動かし難い道理がある
    ・人間が信用してもらうには言行一致しかない

    水になりたい

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    2022年06月26日
  • 三国志 第一巻

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    ネタバレ

    読む前はちょっと腰が引けていました。
    宮城谷昌光だからなー。
    史実に基づいたエピソードが、多少時系列を前後させながら淡々と書かれているんだろうなー。
    難しくなきゃいいけれど、ま、三国志だし、なんとかなるか。

    いや、もう、面白かったのなんのって、久しぶりに手を引っ張られる勢いで物語世界に引きずり込まれました。
    普通の三国志は、人心がすさみ食べる物にも事欠くような世の中で黄巾の乱が起こり、それを憂いた劉備と関羽と張飛が桃の木の下で兄弟の契りを結ぶところから始まるのですが、この本は違う。
    「四知」から始まります。

    「四知」とは「天知る。知知る、我知る、子(なんじ)知る」のことで、誰にもバレないだろうと思っても、悪事は露呈しないわけがないという意味です。
    この言葉を言った楊震(ようしん)は、後漢時代の儒者であり、請われて重臣となった人です。
    その清廉潔白の人が、陥れられ死なねばならなかったのが、後漢という時代。
    三国志と言いながら、物語はここから始まります。
    まるで、幕末を描こうと思って関ヶ原から始まった、みなもと太郎の「風雲児たち」みたいじゃありませんか。

    少し前の時代から始まることによって、時代の背景が明確になり、何年とか誰がとかの個別のことはさておき、流れがつかめるようになります。
    どういうわけか短命な帝が続いた後漢時代。(後半は毒殺じゃね?って思っているんですが、どうでしょう)
    帝が若くして亡くなるということは、皇太子が幼いということ。
    皇太子が幼いということは、後見人が力をもつということ。

    というわけで、帝の未亡人である皇太后と、その血族が力を持つ時代が続きます。
    善政を布くならそれで構わないのですが、そういう人ばかりではありません。
    自分達の好き勝手にふるまうことに歯止めが効かなくなる人が多いわけです。
    降ってわいた権力ですからね。

    そして、王朝が堕落すると、官僚も堕落します。
    自分たちだって好き勝手やっていいだろうと。

    もちろんたまには正しいことを言ったりやったりする人もいますが、そういう人はたいてい目の上のたん瘤扱いされて、最終的には追放されるか命を奪われます。
    ローマ帝国の末期みたいですね。

    そんな時、帝に子どもが生まれます。

    しかし生みの母は殺され、父に愛されることもなく、見かねた皇太后が手元に置き慈しんで育てたのが後の順帝です。
    いつ何時命を狙われるかわからない立場の皇太子ですが、大仰に警護すると却って敵を刺激することを畏れた皇太后は、幼い宦官たちで順帝の周りをガードします。
    なので、一度皇太子の座を追われた彼に帝の座を持ってきてくれた宦官たちを、順帝はとても信頼しています。
    しかしそれが、官僚対宦官、外戚対宦官の火種にもなってしまいます。

    いや、順帝の時代なんて、ほんのちょっぴりしか書かれてないんです。
    ほとんどは彼の父親安帝のころか、その前。
    で、順帝の死後の後継者争いでこの巻は幕を閉じます。

    固有名詞は難しいので、なんとなくで判断。
    時代は後漢の中盤なので、福岡県の志賀島で発見された金印のちょっと後の時代。卑弥呼より結構前。
    くらいの知識でも十分読み進めることができます。(よいこはもう少し勉強してね)

    書き忘れましたが、順帝が幼い頃から身近にいた宦官の一人が、曹操のおじいちゃんです。
    一般的な三国志ではあまり評判のよくない曹操ですが、私は曹操一押しなので、今後がめっちゃ楽しみです。
    よく考えたら、三国志って三国ができる前の話がメインなんですよね。
    なら、このアプローチもありだな。

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    2022年02月16日
  • 子産(下)

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    ネタバレ

    上巻の前半は、ちょっと読みづらく感じてしまった。しかし子産という人を描くのに、父親の子国という存在は省略できないのだなと、読み進めていくうちに著者の思いをじっくりと味わうことができて、素晴らしい作品だった。もっと春秋時代の理解を深めて再読したい。日本の政治家にも読んでほしい。
    巻末の解説も良かった。

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    2022年02月12日
  • 楽毅(四)

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    面白い!じっくりと読みたかったのに一気読みしてしまった。楽毅は勿論、「孟嘗君」のその後も描かれている。孟嘗君を先に読んだ方が、より楽しめる。

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    2022年02月18日
  • 楽毅(三)

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    ネタバレ

    王の兄弟がいると争いになりがち。その点からするとオスマン帝国で行われていたの王の兄弟殺しは合理的な方法ですね

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    2022年02月01日
  • 孟嘗君(5)

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    自分に全く馴染みのない戦国時代の話だったが、文章が非常に読みやすく、一気読み。
    難しい読みの名前や地名に、必ずページの最初に出てくる難読漢字にはルビが振ってるのが親切。

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    2022年01月29日