宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 風は山河より(四)

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    野田の菅沼織部正定村の横死により、嫡男の新八郎定盈が歴史の表舞台に現れる。若年の名君というものは、臣下たちの熱を読者も共有するからか、読んでいて清々しさを感じる。

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    2018年02月07日
  • 風は山河より(三)

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    「色即是空の寸前に歌がある」という語を始めとして、戦の描写の合間合間に、文雅の道への洞察もまた示される第3巻。

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    2018年02月07日
  • 風は山河より(二)

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    野田菅沼家では、新八郎定則が名を嫡子の定村(さだすえ)に継がせ、不春と号するようになる。岡崎松平家では清康が横死し、広忠がその跡を継ぐ。
    「月に盈ち欠けはあるが、やはり月はあれだと指さねばならぬ」菅沼家が、苦難のさなかにある岡崎松平への義を貫くことを決める場面は、抑えた筆致が続くだけに、一幅の絵のように美しく浮き上がってみえる。

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    2018年02月03日
  • 風は山河より(一)

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    野田の菅沼氏というあまり知られていない武家を主人公にした歴史長編。
    著者の『新三河物語』で何度か名の現れた、世良田次郎三郎清康(徳川家康の祖父)の名君ぶりが清々しい。

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    2018年02月01日
  • 楽毅(四)

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    魏王の客として小国・燕に赴いた後、燕王の懇請によって燕に留まった楽毅は、燕王の志を輔け、燕を遥かに凌ぐ大国・斉の七十余城を降し、諸国に威名を轟かせる。燕王没後の冷遇があるから余計にそう感じるのか、燕王と楽毅との交流が清潔で心地良い。第4巻まで読み進めてきた読者も、楽毅の心をなぞったように、労苦が報われた心持ちになるのだと思う。

    史書を読み比べ、ときに最も正確であろうものを採り、ときに矛盾した記述を公正に提示しながら、物語を紡ぐ作者の文章は変わらず説得力がある。地に足をつけたうえで、華を感じさせる、読み応えのある歴史小説。

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    2018年01月11日
  • 楽毅(三)

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    「――四千未満の兵力で十万余の敵軍に勝てようか。
    彼此の兵力が隔絶していながら勝利を得た武将とは(中略)太古からいままでの歴史のなかで、戦史を綴るとすれば、太公望ただひとりがそれである。(中略)太公望は十倍の敵を撃破したのである。だが、楽毅の場合は、二十五倍の兵力をもつ敵を迎え撃たねばならない。」
    文章が故事を紐解きながら、生き生きと物語を盛り上げる。
    山野に王を迎え、迫る趙軍を鮮やかにはらい続けた楽毅であったが、ついに王は隠棲を選び、中山国は滅亡する。亡国の臣となった楽毅が、魏で士官の道を探すことを決めるまでを描く第3巻。

    楽毅の周囲から少し離れ、趙国の内紛・沙丘の乱についても描かれるが、

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    2018年01月11日
  • 太公望(下)

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    殷が滅び周が起こる本作のクライマックス!
    太公望は周の文王に召し抱えられ、今まで蓄えてきた人脈、兵法、武力、知力、謀略をフル活用で周のために尽くし殷に挑む!
    チーム太公望も誰が誰か解らなくなるぐらいの人数になり(一文字名は把握が困難)其々が其々の役割を粛々とこなしていく!

    殷の紂王とその寵愛の妲己に関しても決して純悪とせずに描かれている非常に透明度の高い作品!!!


    上中下巻を通して漢字の成り立ちや言葉の語源など勉強になりました。

    使い慣れない漢字が多数出現しフリガナがフッてないところなど読むのが辛いところがありました。

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    2017年11月05日
  • 太公望(中)

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    本巻ではチーム太公望が少しづつ人が揃い確実にコネを拡げ勢力を拡大していきます。
    当初想定していた物語とはまるっきり違う現実路線です。

    中国の歴史の一番古い王朝である夏王朝の歴史に少しだけ触れています。大変興味深い逸話でした。
    中華の古代民族と国名の話など知識向上の為にも良い本かと思います。


    物語も下巻を残すばかりとなりましたが一気に読んでいきたいと思います!!!

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    2017年11月03日
  • 管仲(上)

    購入済み

    面白い

    観察眼が鋭い こんな思考力がほしい

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    2017年10月22日
  • 小説 伊尹伝 天空の舟 上

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    宮城谷はすべて読んでいるが、最初に読んだこの小説のインパクトをこえるものはなかった。伝説の時代の殷を書いてくれたことだけでも感激なのに話の進め方も素晴らしい。日本の中国歴史の伝道者。

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    2017年04月24日
  • 重耳(下)

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    宮城谷さんの作品は「孟嘗君」「太公望」「楽毅」などを読んだ。
    重耳は、それらの作品に出てきた英雄たちと比べると、かなり地味である。
    それでもこの作品が面白いのは、やっぱり展開が素晴らしいからだと思う。
    重耳という主人公自身は地味なのだけれど、彼を取り巻く環境や、彼が過ごす時の流れが峻烈極まりない。
    なので全く飽きずに、春秋の一時代を、重耳と一緒に駆け抜けているような感覚に浸れた。

    上巻ではあんなに小さかった重耳が、中巻から下巻にかけて半端ない苦労をなめて、最後には名君になっている。
    報われたね〜、よかったね〜、と安心するとともに、ちょっと寂しくなった。
    マイナーなアーティストを応援していたら

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    2017年03月18日
  • 重耳(中)

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    重耳のお父さんが性悪女にたぶらかされて、せっかく統一した国がバラバラになってしまう話。

    この巻は、国同士が戦争をしているわけではないのだけれど、戦争以上に凄惨で、まともに戦争していた上巻以上に人がどんどん死んでいったという印象。

    戦争は大勢でするものだから、個人の特徴が出にくいけれども、世嗣ぎ争いは個人がフォーカスされて、人間の性格が出てくるから、余計に血生臭くなってしまうんでしょうねぇ。

    申生が可哀想すぎて泣けるし、重耳のお父さんの狂いっぷりが半端ないし、国が倒れていく過程って鮮烈だなぁ、と思える作品になっております。

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    2017年03月17日
  • 三国志 第六巻

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    赤壁。周瑜が劉備一行に対してすごく冷たい。諸葛亮とは知らないひとどうし。劉備たちの蚊帳の外感が半端じゃないしすごくやる気がない。

    劉備のことが嫌いで一貫して塩対応な周瑜が新鮮だった。長生きしてほしい(無理)

    もう棄てることができないということは、これから失うものが増えるということのフラグだ

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    2017年01月09日
  • 草原の風(下)

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    謙虚で人に優しい青年が、様々なことを人や天地から学びながら成長し、人望を集めて出世していく物語。宮城谷さんの作品はだいたいそんな流れ。どの人物もだいたいそんな感じだけれども、それが好きでたまらない。どんな人物と出会わせてくれるのか?というのが楽しみで、つい読んでしまう。この作品の劉秀もとても魅力的な人物。農作業に造詣が深く土と共にあるような素朴な性質なのに、戦場ではとても強い。人に好かれ、人が集まり、危機に陥りつつも人徳によって助けられて、押し上げられて将軍になり王になり、光武帝になる。いいなあこういう人。こういう英雄になりたい。そういう夢の物語が見られるから、好き。

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    2017年01月03日
  • 香乱記(四)

    購入済み

    完璧

    完ぺきな最後でした。
    感動しました。

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    2016年07月30日
  • 劉邦(上)

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    冒険っぽい感じで楽しい。何がどうして皇帝にまでなるのかさっぱりわからないところもワクワクする。あと地の文がわりと正直。この辺はよく分からない的な事とか書いてある。

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    2016年03月24日
  • 劉邦(上)

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    著者の作品にしては早めに本題に入った気はする。序盤なのでスカッとする展開は少なめだが面白かった。劉邦の奥さんが良く描かれているのは印象的だった。

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    2016年01月03日
  • 劉邦(中)

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    三巻同時かと思ったら月毎だった~沛県に凱旋した劉邦は郡府の周苛が窮地に陥っていると踏み,薛県の陳武が挙兵するので,薛を攻めてほしいとの依頼に樊噲が乗り込み,郡守にやむなく従った周苛・周昌を救い出した。薛兵の間に入って,陳武を救い,胡陵の監平を捉えたが解き放ち,亢父と万与は落としたが,雍歯が魏に近寄って籠もった豊邑を落とすには兵数が不足してい。兵
    を借りるために出向いたのは留県で,景駒を楚王に建てた秦嘉に願い出るが,往きに出会ったのが,韓の再興を期す張良で,留県で協力を申し出たのは,かつて劉邦を救った寧君であった。寧君も五彩の気を見たのだった。劉邦と寧君が豊邑に向かう途中,陳勝は殺害されていた。

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    2015年10月22日
  • 楽毅(四)

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    燕の昭王に気に入られ、燕の将軍となった楽毅の活躍を描く最終巻。

    小国である燕が超大国である斉を攻略するという図式のクライマックス。
    これはこの大作の前半部で悲劇的に描かれた、楽毅の祖国中山と趙の戦いを思い起こさせます。

    ところが今回は上司にも恵まれ、有能な部下もたくさん。
    そして何よりも、祖国を失ったがゆえに大きく成長した楽毅自身がある。
    彼の熟達した戦術が、怒涛の勢いで超大国を呑み込んでいくさまは、読んでいて圧巻でした。

    また、楽毅の上司である趙の昭王、この人の名君ぶりも印象的です。
    楽毅と昭王の上下関係は、本当に理想的ですね。
    孫子が説くように、そして秦の統一の基礎を作った商鞅と孝公

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    2015年08月05日
  • 楽毅(三)

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    奮戦するも祖国中山は滅亡。
    楽毅は流浪の身となります。

    第3巻の見所は楽毅ではなく、なんといっても趙王室の御家騒動「沙丘の乱」でしょう。
    主父(武霊王)は息子に殺されるだろう。
    唐挙という占い師のこの予言が、ここで実現することになります。

    主父の最期を描くシーンは衝撃的です。
    絶対的なカリスマ性で国を率いてきたかに見えた彼。
    ところが、最期の瞬間までともに戦ってくれるほどの信臣はいなかった。
    祖国滅亡という絶望的な状況下でも、慕ってくれる部下がいた楽毅とは、実に対照的です。

    国をあげて戦った両者の違いとは?
    絶対的な指導力という自分本位の資質だけでは、本当に信頼を得ることはできないという

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    2015年08月05日